食べ物レポート

ゴージャスに酢豚 in 北海道

冬の北海道はモノトーンになる。雪が降っていてもいなくても、日が差さなければ白と黒の世界になってしまう。実はこの色彩のない世界が、冬の鬱陶しさの元凶なのだと気がついたのはつい最近のことだ。

だから温かいものを食べようとならないのが、北海道の摩訶不思議。寒い場所だからこそ、暖房を目一杯効かせるのがご馳走で贅沢ということか、冬の室内気温はだいたい27−28度。夏より暑い。おそらく、まだ薪や石炭で暖を取っていた時代には、温度調整がこまめにできないから出来上がった習慣だろう。確かに小学校時代のコークスストーブでは、ストーブ近くの席に座るとサウナのようで、廊下近くの席では寒さで震えていたような記憶がある。休み時間には廊下側の寒い席席の生徒がストーブの周りで暖を取っていた。これも昭和中期のアルアル話だが。

北海道でアイスクリームとビールが一番売れるのは2月だそうだ。北海道民からすると、一年で一番暑い季節(室内限定)で、おまけに暖房のせいで湿度は最低。喉がカラカラになるとビールがうまい。確かに東京界隈でも体感温度が27度くらいになるとビールがうまい季節だし。(5月後半から6月くらいですねえ)鍋なんか食べると真面目に汗だくになる。

札幌 香州の酢豚

それで、酢豚の話だが、室内は暑くても屋外は死ぬほど寒い。10分歩けば骨身にしみる北海道だ。おそらく動物的な感覚というか本能的にというか、冬には油のたっぷりな料理が食べたくなる。そういう意味で中華は冬向きの料理だと思っている。(あくまで個人的にですよ)中華もすっかり調整ソースが普及したので家庭料理化しているが、どうも幼少時に刷り込まれた記憶のせいか、中華料理=酢豚と条件反射的に思ってしまう。チンジャオロースーとかホイコーローとか、色々と思い浮かぶ料理はあるのだが、やはりまず酢豚を頼んで、それから二皿目にあれこれ考える的な注文の仕方だ。

酢豚はローカルルールの塊みたいな料理だと思う。豚の唐揚げは間違いないが、それ以外には玉ねぎがレギュラーで、人参、ピーマンは準レギュラーだから出たり出なかったりする。しいたけとタケノコは高級店では出てくるスター級だが、安っちい店では出番なし。そして、ローカルスターがあちこちにいて札幌地方では「バイナップル」君が一応エース級で登場が多い。関西ではキュウリが入っていたことがある。地元所沢で大陸中国帰国子女経営の中華料理店で、黄桃(缶詰のやつ)が入っていた時は腰が抜けた。(ただし意外とうまい)著名な中華料理店では、黒酢の酢豚が増殖中で、これは酸っぱい物好きには良いが、甘酢を期待するとちょいと厳しいことが多い。黒酢というと健康的なイメージと高級感が出るということでしょうね。肉の塊二と玉ねぎ少々で二千円も払うのだから、お店にとってはたまらない。とにかく、酢豚の地平線はどんどん遠くまで広がっているのだ。

などと、息を上げて語るほどの話題でもないのだけれど。永遠の酢豚中毒でありますね。

食べ物レポート

大好きな焼き鳥ともつ焼き 東京編     恵比寿「田吾作」

ガツ・タン・砂肝が注文の定番

もう30年以上前のことだが、もつ焼きと焼き鳥の区別がつかなかった。東京に来てしばらく経って、もつ焼き屋の親父に教えられるまで、単純に暖簾の違いくらいに思っていた。(札幌の焼き鳥屋が、そもそも鳥以外のものを焼きすぎていたせいだ)東京のもつ焼き屋で、おっかなびっくりモツのあれこれを食べ、焼き鳥屋の内臓系の肉も、これまたびっくりするほど種類が多く、東京には恐れ入りましたと思って以来、焼き鳥屋に足繁く通うの事になるのだが・・・。

砂肝は、日本全国どこに行っても出てくるが、ガツという代物はあったりなかったり。このあまり味のしない、肉のグミ的食感が好きで、メニューにあるとつい頼んでしまう。ガツのあっさり系と合わせて食べるのは、豚タン。仙台名物の牛タンとは違い、ちょっと安っちい脂身というか、こってりした味が良いとおもう。昔は焼き鳥屋に行けば10本やそこらは簡単に食べていたはずだが、最近は5−6本でもう十分となる。そこがちょいと悲しい。できれば、この後はレバーくらい食べたいのだ。鳥のささみの梅しそ焼きも食べたいのだ。(もつ焼き屋にはないけれど)

しょうがないので、キャベツのお新香あたりで紛らわすことにする。恵比寿に古くからあるこの「田吾作」という店では、蕗や筍の煮物もメニューにあるので、それで肉とバランスをとりながら飲むのがよろしい。

ホイスとホッピーの違いは難しい

この店の不思議な飲み物。「ホイス」である。なんというか、ホッピーを少し甘くした感じというか、ハイボールをすごく薄めた感じというか・・・。東京では恵比寿と渋谷のどこかと、もう一箇所くらいでしか飲めないらしい。(あやふやな記憶でありますが)  

味付きのチューハイというのが一番わかりやすいかもしれない。串焼きにはよく合う。だからつい飲みすぎる。それはいけないということで、まず一杯目の生ビールは諦める。「とりあえず生」を諦めるのは英断である。最初からホイスを飲み、すかさず速攻で二杯目。その頃には串が焼きあがる。ガブリガブリと・・・肉を頬張る。溢れる肉汁、うまいなあ。ここで、ちょっと思案をして、気を引き締めながら日本酒をコップ酒にする。この店は山形の「初孫」が定番の日本酒。コップ酒は、一合は入っていない。それをちびちびやり、焼き物を平らげて、おもむろに締めのホイスを一杯注文。これくらいで止めれば、なんとか後遺症もなく好い加減で酔っ払う。ホイスだけで進行すると、なぜこんな勘定になる??というほど、ホイス代がかさむ。飲み口が良いから、ついついお代わりをして、罠にはまってしまう。

東京という街には、いたるところに焼き鳥屋ともつ焼き屋が散在しているが、これまた美味い店、流行っている店、静かな店、いろいろある。ちょっとした駅前であれば焼き鳥屋の2軒や3軒はすぐ見つかる。ただ、焼き鳥チェーン店の「コンビニ的な明るさ」が微妙に苦手な歳になっているので、やはり疲れたダメ親父的サラリーマンが一人飲みするような、ちょっとうらびれた感じの店が好ましい。そんな時には、やはりホイスかホッピーにしておきたい。大都会東京のささやかな楽しみであります。

食べ物レポート

1月に食べたラーメン

仙台でとんこつラーメン おんのじ

仙台駅東口近く おんのじ

豚骨スープと魚介出汁を合わせたラーメンはすっかりメジャーになっているが、そのスープのバランスでお店の個性が出る。仙台にあるラーメンチェーンの行ってんだけれども、意外と好みのWスープであることを発見した。個人的な見解で申し訳ないが、この極太メンマというトッピングが非常に好みで、これが乗っているだけでその店の評価が上がる。煮卵は加点なし、チャーシューは煮豚は低評価、焼き豚は高評価としている。もっと言えば、低温調理系でローストビーフ状にチャーシューを仕上げてきた場合は最大評価とする。(ただし、この絶品ソフトチャーシューが出てくるお店は奇跡的に少ない)この喜寿生んでいくと、このラーメンはAランクだ。チャーシューと極太メンマが実によろしい。再来店意向は★★★

新宿で油そば ぶぶか 

新宿紀伊国屋 ブブカの油そば

紀伊国屋ビルの地下にある古ーい居酒屋が出て行った後に油そば屋になった。しばらく気になっていたが、意を決して挑戦し、無残に敗退という感じ。やはり、油そば、汁なしそばは自分の好みではないらしい。ルックスの悪さもあるが、なんとも言えない、伸びきった焼きそば的な感触が合わないのだよね。ざる蕎麦みたくノリをまぶすと良いのかなとはおもうが。逆に酢をかけたり、ラー油をかけたりして味変を楽しむ食べ物なのかも知れない。 やはり★はなし。

仙台駅前で山形そば あごだしラーメン 

仙台駅近く 英虞の山形ラーメン あご出汁

山形県酒田の北にある鳥海山のあたりで、あごだしラーメンを食べたことがある。おそらく酒田沖の飛島あたりでトビウオがたくさん取れていたのだろう。魚介出汁では煮干しを使うところが多いが、あごだし(トビウオだし)は、それより一段上の味がすると思う。強いというのは、魚臭さではなく出汁の味が良くなる、濃厚になるという意味だ。だからなのか、海苔は乗っていない。玉ねぎのみじん切りがうまい。うずまきのなるとは・・・なんだか郷愁をそそるトッピングだ。
なぜか仙台には、山形発祥の蕎麦屋とかラーメン屋が出張っているので、ちょっと変わったものが食べたい時にはありがたいのだが、特に最近はやりの豚骨系ではないラーメンが食べたい時には、実にありがたい。次回は塩味がよさげに思える。 再来店意向 ★★★

札幌の中華屋 香州の醤油ラーメン 

札幌 香州の醤油らーめん

まず、札幌ラーメンの特徴を忠実に再現すると、こんな感じになるという見本のようなラーメン。その特徴とは、麺が中太縮れ麺でかん水たっぷりな黄色。チャーシューは煮豚系で、肉はボソボソとする。メンマは、昔の支那チク的平べったくて薄いやつ、海苔は申し訳程度に朝食の焼き海苔的サイズで一枚と寂しい。渦巻きのナルトは、一般的には輪切りでもっと小さいし外側がピンクだ。こちらの店はリッチに大盤振る舞いなお得サイズ。札幌でも豚骨魚介のWスープが増えてきているし、味噌ラーメンでもベースが豚骨というところが多い。なので、こういう40年くらい時間が止まったようなラーメンは絶滅危惧種なのだ。町中華自体が絶滅寸前なので、みんなで大切にしなければならない。という心配は無用らしく平日行っても混雑してなかなかは入れない人気ぶりだ。   再来店意向 ★★★

札幌駅前 北海ラーメンの味噌ラーメン

札幌 北海ラーメンの味噌

これは、今の札幌のラーメンと標準形だろう。スープは濃厚で豚骨系、食べると唇がコラーゲンで固まってくる。味噌はたっぷりと使い、ラーメン単体だと辛くなるかも知れない濃厚さ。一口くらいのおにぎりでも食べたいなという感じがする。この店もラーメン屋と言いながらご飯物も色々と出すようで、ラーメンを頼む人は半分くらいか。札幌ラーメン専門店よりは、こうした普通にサラリーマンが昼飯食いにくる店の方が、うまいものを食べられるような気がする。札幌駅からちょっと離れたオフィスビルにあり昼は超混雑するので、ランチタイムは外していくのがオススメ。次回は夜に来て、一杯やりながら醤油ラーメンという感じだ。      再来店意向 ★★

うーん、一月はラーメンよく食べた。

食べ物レポート

ナポリピザの変化球

ピザ生地を焼いて中に野菜を入れたもの

吉野家HDの子会社がやっているナポリピザの店があちこちにある。多分コレは失敗したコンセプトなのだろう。低価格¥500での焼きたてピザの提供というもので、先行したなポリスはすでに会社が消滅している。この吉野家グループの店は、あちこちにお店を出していたが、だいぶ閉店してしまッたようだ。それでも御茶ノ水にある店はコンセプト変更して、ピザとピザサンドの店になったようだ。店名も変わっているが、ピザ類似という点ではちょっと面白い。

店頭にワックスサンプルを置いているのは、理解できる。この店で売っている「ピザ以外」の商品は、なかなか馴染みがないものだからだ。昔々に中東発祥のピタというリーンな生地のサンドイッチが瞬間的に登場したことがあるが、コレもそれに似たようなものだ。まあ、ナポリ生地も徹底的にリーンな生地なので、限りなくピタサンドに似ている。このサンドの売りは、たっぷり野菜が食べられるという点にある。だから、メンチカツとかコロッケなどはフィリンフにしてはいけない。オリーブとか、ケールとか、それっぽい西洋野菜をハーブたっぷりドレッシングで食べさせるというのが定石だろう。チキンとかシーブードがメインとなる。ただし、コレはテイクアウトした時に経時劣化がきつい。野菜から水分が出てくるからだ。テイクアウトが弱いというのはファーストフードとしては欠陥商品なのだ。多店舗化は難しい。

だから、この店がこの先どんどん出店できるかというと、いささか疑問だが・・・。ただし、ショッピングモールにフードコートでうどんのハナマルと一緒に出るみたいな格好はあるかも。可能性としてね。

ピザ生地を丸めて揚げたもの

ピザ生地を丸めて揚げただけという、なんだかビジュアル的に如何なものかと言いたい代物だが、食べるとなかなか美味い。位置付けとしてはフライドポテトだろうけど、コレも揚げ物というより軽めのショッかkんだし、付け合わせとしては良いかもしれない。フレーバーのついた砂糖をまぶすとか、オリーブオイルとハーブのソースをつけるとか。軽めにサクッと揚げるというのはなかなか難しいだけに。サイドアイテムとしては面白いなあ。

御茶ノ水の明大そば、ビルの一階にあるがちょと狭い。中には女子大生と思しき女性客ばかりなので、おっさんが入るにはなんだか勇気がいるが。

街を歩く, 食べ物レポート

仙台の街中華2店

仙台の町中華を食べ歩いている。土地勘はほとんどないので、もっぱらネットで情報収拾をする。キーワードは餃子だったり、酢豚だったり。ラーメンでは中華料理屋がヒットしい辛いのは、それだけラーメン専門店が多いからだから仕方がない。その数ある町中華で、うまいまずいを超越して人気があるのが、この「北京餃子」らしい。名物は餃子であるのだと思うが、味は「餃子の王将」に近いニンニクが効いた肉少なめ餃子。値段を考えると立派なものだと思う。個人的な感想を言えば、価格品質比、コスパが良いのは埼玉地盤の満洲餃子が一番だと思っているが、北京餃子はそこに限りなく近い。

フォーラスというファッションビルの地下二階

この北京餃子の隣にはカラオケがある。反対側の隣はライブハウスらしい。ファッションビルの地下二階だが、地下一階からは通路がない。階段も一般人には閉ざされている。エレベーターで降りるか、地上一階からの直通エスカレータしか通用口がない。ほとんどダンジョンだ。そんな場所にも関わらず、学生を中心に男客でいっぱいなのは、圧倒的なコスパの良さだろう。特に餃子以外の名物が広東風あんかけ焼きそばで、隣の客が食べているのを見ると麺が3玉くらい入っているようだ。見ただけで腹一杯になる。その割にラーメンは普通の量で、味は・・・普通よりちょっと下だなあ。

肉野菜炒めのようなキクラゲ炒め

ちょっと変わったメニューとして、キクラゲ炒めとかエビ玉チリソース炒めとかがあるが、男二人とか三人とかでやってきて、ワイワイしゃべくりながら食い散らかすイメージ。だから、女性二人などという組み合わせは異常に目立つ。ところが、その目立つ二人がガツンと大盛りあんかけ焼きそばを食べていたりするから、油断できない。何度か足を運び全メニュー制覇してみたいものだが、どうにもダンジョンふうな通路が入りにくいのだよなあ。

ここの餃子は好みの味だ

餃子は見た目通り、ごくごく普通。最近聞きかじった酢と胡椒で食べてみるつもりだったが、焼き上がりのルックスであっさり方向転換し、酢と醤油とラー油でいただくことにした。普通にうまい。町中華では、普通にうまいが一番大事だから、看板商品が普通でよかった。ちなみに、この店では餃子単品のみという注文は不可。餃子定食にするか、他のメニューと合わせて頼むしかない。(安すぎるからだろう)ビールと餃子と行きたいところだが、申し訳ないので一皿ふた皿は他のものを頼もう。

さて、ダンジョンの奥深くから地上に出てくる。仙台駅から繁華街の一番町に通じるアーケードからちょっと折れたところ。コレまた古い造りのビルに、もっと古そうな店がある。「末広本店」であるが、ネット上では秋田に本店があるラーメン屋「末廣」とよく間違えられている。秋田の方の店は、ご主人が京都の有名ラーメン屋で修行して、秋田で開いた店だとのことで、いわゆる京都風豚骨コテコテラーメンだ。個人的には好きな部類だが、東北の各地、青森や岩手でたべてきて、いつも不思議だなと思っていた。

隣はおそらく本店の本店、蕎麦末広

さて、宮城の末広本店だが、コレは町中華の定番的定番店であり、自分が小学校の頃はこうした店でラーメンを食べるのが普通であった。デパートの大食堂のラーメンは、あまりうまくなかったような記憶がある。けっこう全国的に有名である札幌ラーメンも、昭和の中期には鳥がらスープに山ほどの人工調味料が入った、野蛮な味だったのだ。そんな時代に育ったので、今風の豚骨やら魚ダシやらWスープやらよりも、普通の醤油ラーメンが食べたいと思うことが多くなってきた。まあ、昔のラーメンはご馳走といにはあまりに野卑だったな。北の国からで純と蛍が食べていたラーメンもそんな感じだった。

メニュー表

このメニュー表を見てもらうとわかるが、潔いくらいシンプルだ。裏面にはご飯もののメニューもあるが、それも決してデミグラソースのかかったオムライスなんて乗っていない。心底、正当な町中華とはこういう店だ。店の入り口におばちゃんが座っていて、まず食券を買う。自動販売機ではない、おばちゃんに注文して食券を買うのだ。すばらしい。おばちゃんも昭和中期には、さぞ看板娘として人気があったろうと思う。おまけに従業員の女性は、某 泉ピン子さん出演テレビ番組のラーメン屋のような制服だ。

注文したのは迷うことなく醤油ラーメン。今風のラーメンはトッピングを含め実に立体的なのだが、昭和のラーメンはこのように平面的なビジュアルだ。メンマではなくシナチク、チャーシューは限りなく薄めがよい。札幌版なら、コレにお麩となるとが乗っているが、仙台版はだいぶ簡素なようだった。
黒板五郎さんが「まだ子供たちが食べてるでしょう」とクレームをつけたラーメン屋もこんな感じのラーメンだったような記憶がある。

シンプルな醤油味はありがたい。間違ってもごく太メンマとか炙りチャーシュウとかは乗っていて欲しくない、(どちらも好きですけどね)できれば、コレに追加でケチャップのかかったオムライスを注文したい。餃子ではなく酢豚が注文できるともっと良い。エビチリではなくかに玉が好みだ。目玉焼きの乗ったソース焼きそばも良いな。町中華でレトロなメニューを注文するのは、それも金に糸目をつけず、食べたいものを食べたいだけというのは、貧乏学生の頃の夢を叶える魔法の時間だが、残念ながら胃袋がもうそれについていけなくなっている。やるとしたら、半分以上食べ残し食い散らかすことになるので、あまりにも申し訳ない。誰か、胃袋の元気な連れを見つけて繰り出すしかないなあ。

食べ物レポート, 旅をする

花巻のマルカンビル大食堂  (絶賛のおみせであります)

花巻市にあるデパートが耐震基準のために廃業した後、そこの名物であった大食堂を復活させようと頑張った結果、見事に開店にこぎつけた。一度行ってみようと思っていたが、冬の初めに思い立って行ってきた。花巻の中心部にあるデパート跡地はマルカンビルとなり一階にはテナントも入っていた。

エレベーターのボタン。大食堂と事務所しかないのが・・・

あー、これこれ的な光景というか、実に懐かしいい。古典的なデパート大食堂だ。まさしく、自分の初めての外食体験はこんな場所だった。当時はテーブルの上に湯のみ茶碗と大きな急須に入ったお茶が置かれていたが、今は給湯器に変身していた。注文はエレベーターを降りたところで食券を買うのだが、なんと券売機ではない。対面販売、なつかしい。

そして、待望のキラーコンテンツ、一押しメニューのナポリカツ。ケチャップ味のナポリタンの上にカツが乗っている。野菜サラダが、優しい心遣いだなという感じ。これに、ドバッとタバスコかけて食べると、まさしく昭和50年代が蘇る。昭和に生まれていなかった人には、斬新で新鮮な食べ物かもしれない。呉や舞鶴名物の海軍カレーみたいなものか・・・。大人になった今では、これと合わせてビールをちょっと飲むと、いやいや、まさしく天国の気分だ。

そしてもう一つの名物、箸で食べるソフトクリーム。このたかさは20cm以上あるのだが、まわりを見渡したら男も女も年にかかわりなく皆んな、箸を上手に使って食べていた。幸せそうな光景である。味は普通だが、なんと驚きの200円。

12時過ぎには100人以上の人が、この大食堂でお昼ご飯を食べていた。夜には宴会もできますよとポスターに書いてある。デパートの大食堂を知らない世代には是非楽しんでみてほしい。メニューは、和洋中華なんでもありで、鮨やラーメンやカレーやスパゲッティーやなんでも頼めるぞ。もちろん蕎麦もあるし天ぷらもあるし、何より楽しみはお子様ライスとチョコレートパフェ。ファミレスより断然楽しい思う。

何よりもとデパートの最上階なので、花巻の街が一望に見える。夏だと、窓を開けて風が吹き込んでくるみたいだし、気持ち良いだろうなあ。暖かい季節になったら、是非もう一度来たいものだ。宮沢賢治の街だから見物するところはたくさんある。ちょっと足を伸ばせば南部鉄器の工場もある。泊まりは花巻の温泉にするのが良いと思うぞ。花巻はわんこそばの発祥の地らしい・・・。

旅をする

秩父夜祭を朝から

12月の始めに開かれる秩父夜祭。それを午前中に観に行くことにした。12月初旬の秩父の朝は、実に寒い。午前9時に屋台が引き出され、秩父神社から出発する。日本三代山車の一つらしい。残りは京都と高山とのことだ。京都の祇園祭はあまりの暑さに死にそうになった記憶がある。秩父では寒さのあまり縮こまっていた。

屋台の出発は氏子の囲まれた盛大なもの

屋台は町ごとに何台かあるようで、秩父神社の境内から順番に出発するのだが、これが夜の本番だともっと賑やかしくなるのだろう。屋台にくっついて3丁ばかり歩いてみた。秩父の街中を歩くのは、これか初めてかもしれない。いつもは車で通過するだけだったから、妙に新鮮だ。

武甲山

武甲山こそ秩父のシンボルだと思うのだが、西武線で秩父に行き、西武秩父駅を降りると、目の前に武甲山がどーんと目に飛び込んでくる。地元の人に言わせると、セメントを作るため石灰岩を切り出しているので、だいぶ縮んできたらしい。しかし、やはり「でかい」。西武秩父駅から秩父市役所に抜けていくと、夜に屋台が並ぶ会場に突き当たる。この冬の寒さの中で、なんとテントの居酒屋が展開中。来年は少し着込んで夜に来てみようか。さぞかし賑やかなことだろう。

西武秩父駅から秩父鉄道の秩父駅に向かう道は、秩父神社の門前市のような格好で、土産物や居酒屋などが並ぶ。その中で別格の威容を放つのが「パリー食堂」だ。随分前にテレビの旅番組で見て、一度来てみたいものだと思っていた。何と言っても昭和どころか、大正レトロではないか。字が右から左に書いているのは、少なくとも戦前までだ。

壁に貼ってあるメニューより、志木市の方が多い。ということは、名店なのだろうと、期待を込めて、何は無くともオムライスを注文した。薄い卵焼きに包まれたケチャップ味のチキンライス。ケチャップがたっぷりとかかっていて、あー、これこれ、これが食べたかったのだよ。予想外だったのは、添え物のサラダとフルーツ。なんとバナナとメロンだ。50年前にこれを食べていたら、一生この店のファンになりますと誓っていただろう。なんとも親父殺しのメニューだと納得しながらめずらしく完食した。もう一つ付け加えると、昔はこのように水を入れたコップにスプーンが入って出てきたものだ。ナプキンなどという小洒落たものが出てきたのは、昭和も半分を過ぎた50年ころになってからだったような記憶がある。デパートの大食堂もこんな感じだった。ファミレスなんてまだ存在すらなかった時代からの遺物。感謝しなければ。

秩父はそばとわらじかつが有名で・・

秩父には蕎麦屋が多い。手打ちそばを名乗る店も、これまた多い。ネットで調べれば5件や10軒出てくるのだが、有名店は行列ができるのでちょっと町外れに行ってみることにした。「やなぎや」、ここも昼時は相当混み合うらしいのだが、お昼の閉店間際に飛び込めば、またされることもないだろう。予想どうり、店内には他に二組ほど。

注文したのは、細切りの蕎麦。田舎蕎麦をぶつぶつ噛みしめるのも良いが、初見の蕎麦屋で最初に頼むのであれば、やはりススッと手繰りたいものだ。梅雨はオススメのくるみ汁にした。一見、ごまかと見まごうがくるみを細かく引いたもの。ちょっとねっとりした感じが出て、これはうまい。駅からはちょっと距離があるが、次回もまた来ようと思う良い蕎麦屋でありました。

もう一つの名物 味噌ポテト

帰りの電車は特急を予約してあるので、またのんびりと街をぶらつきながら西武秩父駅を目指す。途中に作り酒屋があったり、提灯屋があったり、確かに一味違う街並みなのだが、あちこちにアニメキャラが出現する。映画の舞台にあることで街のイメージアップを図るというのはよくあるが、アニメで町おこしが最近ではもっと効果的なのだと納得。面白いことに駅の中には、温泉とフードコートがある。秩父の街を観光して、温泉に入り、特急の待ち時間の間にちょっと秩父名物を食べてみようじゃないか、と西武鉄道の思惑に乗っかる人がどれだけいるかはわからないが、フードコートだけは見学して、まんまと西武鉄道の罠にはまった。味噌ポテト、甘めの味噌ダレが絶妙で。

西武秩父線のホームに向かうと上りの行き先表示に、あれま、という感じになる。秩父から横浜元町方面ですか。秩父カラっ横浜まで、時間的には、東京駅発新大阪行きと同じくらい。確かに秩父の人が横浜に遊びにいくなら・・・とは思うが、微妙な雰囲気がする。飯能まで30分、所沢まで1時間、池袋までは1時間半。所沢から秩父に来るのは小旅行だが、秩父から横浜はちょっとした旅行になるななどと考えつつ。

来年は夜に来なければ・・・。秩父の夜祭り。

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石巻 仮面ライダーと009

石巻は、大震災で大きな被害を受けた街だが、JRの駅では009と仮面ライダーがお出迎えしてくれる。石巻出身の石ノ森漫画館 があるからだろう。漫画館はこちら http://www.mangattan.jp/manga/

駅から漫画館までは歩くと15分くらいかかるが、その道筋ではサイボーグ戦士たちがお出迎えしてくれる。エースの009は、駅からちょっと離れているが、正面を向いて凛々しいお姿。

紅一点、フランソワーズは、駅の横から009をみているのだろうか。きちんと駅の前に立たなければ見過ごしてしまう。

石ノ森漫画館も震災の被害にあったそうだが、現在はこんな感じで。中に入れば石ノ森キャラクターのオンパレード。なんだかドキドキするのは、同時代を生きてきた(リアルに仮面ライダーとサイボーグ戦士の物語を見てきた)せいだろうなあ。オヤジにしかわからん、微妙な感動だ。

街の中では、悪と戦う守護神も、ご覧の通り決めポーズで。しかし、この守護神を「ふらちな盗人」が持ち去ろうとしたらしく、なにやら監視カメラで監視中との断り書きもあって。うーん、正義の味方を守る監視カメラか・・・。

やっぱりライダーは1号がいいな。

石巻の街に行くには、仙台からJRで一時間くらい。50過ぎのおっさんには、東京からの日帰り旅行としてちょうど良い距離かも。ただ、この時期は寒すぎるので、桜が咲く頃がオススメだ。おまけで、伊達政宗がヨーロッパに送り出した使節団もこの街から出発したようなので、歴史好きにも良い街でありましょう。

街を歩く

江戸城を歩く 100名城探索

東京界隈で住み始めて30年近くも経つのに、江戸城に入ったことがなかった。案外そういう場所が多いもので、東京タワーに登ったのは関東在住10年以上経ってからだったし、スカイツリーも登ったことはない。秋に紅葉を見るために解放されるというので、のこのこといってみた。

江戸開府からすると400年以上経っているのだから、それなりに老朽化しているものだろうなどと持っていたが、石垣は立派に現役だし、そもそも端正な顔を残しているではないか。徳川15代の将軍居住地というのは、確かに立派なものだし、何より広い。歩くと疲れる広さだ、江戸城周辺の大名屋敷から出勤したであろう大名、幕閣、あるいは下働きの武士官僚のみなさん。この広さはちょっとやっかいだっただろう。

石垣の中には、こんなふうに修理しましたよという跡が見えるところもある。40年のうちに、何度も大地震に襲われているのだから、それは壊れても当たり前だと思うが。もうちょっと石の色使いとか、なんとかならんものだろうか。

なんてことを考えながら、江戸城、皇居の中をのんびり散歩した。昔々は皇居にゴルフコースが(6ホール)あったという話を読んだことがあるが、それくらいの余裕は十分ありそうだった。お堀を埋めれば18ホールも出来そう。世界中のプロゴルファーがプレイしたくなるような、首都東京のセンターコースなどと夢想しながら、気持ちの良い散歩だった。そう言えばお台場の船の博物館も行ったことなかったなとか、しながわ水族館も未だいっていない、あれあれ、けっこう東京の観光名所見逃していないか?などと反省することになる、良いきっかけでありました。

食べ物レポート

ラー油そばという食べ物

俺のだし 肉そば

ラー油そばとは一体何であるかというと

ラー油そばというものが好物だ。虎ノ門にある湊屋が発祥の地のようだが、そのごみなとやインスパイア系などと言われ、あちこちで見かけるようになった。食べたことのない人に説明するのもなかなか難しいのだが、無理を承知で説明すると、日本そばの一種ではあるが、蕎麦とは言い難い。

  • 妙に歯ごたえがある麺 おそらくそば粉+デンプン
  • 甘辛が強いつけつゆ。甘さは普通のそばのつゆのばいくらい。それにラー油がたっぷり入っている
  • これでもかというくらい細切り海苔がかかっている。ゴマも大量投下。それに根がネギがたっぷり入っているが、ノリで隠れて見えない。
  • 肉そばの場合は、冷たいつゆ。
  • 冷たい牛肉薄切り(ゆでてある)が多めに乗っている
  • お好みによるが、生卵、天かすなどを入れて味変も楽しむ。

というものなのだが、食べる時には蕎麦をすするようなわけにはいかない。モグモグと噛みしめる。盛岡冷麺の麺も歯ごたえがあるが、それに近いものがある。蕎麦好きからするとゲテモノ扱いされても仕方がない。

俺のだしは、蕎麦屋なので普通の日本そばもある。ただ、その普通のそばを注文したことがないので、肉そば(ラー油そば)と、同じ麺を使っているかは未確認だが、普通のそばでは麺の個性が強すぎるだろう。写真の通り、ラー油そばのセオリーは守っているが、如何せんつゆが足りない。つゆのお代わりをしたく苗雨。つゆ自体は甘目の日本そばのつゆなので、可もなく不可もなし。銀座の真ん中にある立ち食いそばなので、お値段はちょとお高めだが、銀座で蕎麦屋探すのは結構難しいので、まあ仕方がない。ちなみに、銀座でそばを食べるなら吉田のコロッケそばがオススメだが、引っ越してからまだ行ったことがない、多分味は変わっていないだろう。

みなとやインスパイア系では、ここが一番?

本店は多分、池袋西口のはずれにある。最近はあちこちで支店を見かけて、その度にイソイソと食べる羽目になる「なぜそばにラー油を入れるのか」が店名の、そばチェーン。この看板は新宿歌舞伎町はずれにある、結構目立つ店だが、中には日本人の従業員がいないという、これまた新宿というか大久保らしいお店なのだ。夜は外で(多分、テラス席なのだろう)一杯やりながらという雰囲気なのだが、どうにも台北やバンコックの屋台街を思わせる一角であり、職安通りでテラスはないよなーとツッコミを入れたくなる。さて、かんばんんしたののれんの通りメニューは豊富。蕎麦屋というよりそば居酒屋に見える。店内に入るとますます無国籍的な風情が濃い。

しかし、ラー油そばは好み味なので、あまり文句を言う気にならない。湊屋をベースとすると、つゆの甘みは強い。ラー油の香辛料は強めであり、そばも麺カタ気味であるが、それも好みの範疇のバラツキというものだろう。やはり肉そばのつゆは少なめなので、できれば有料で良いから足しつゆをしたい。それができれば、生卵とか追加ラー油とか、味変要素がもっと楽しめる。ただし、やはり麺をモグモグ噛みしめるタイプなので、実は強烈に満腹感が押し寄せる。個人的な体感値でいうと、つるっとやる蕎麦と比べると倍くらいの速度で満腹感が押し寄せる。要注意なのはそこのところだが、大盛り以上を注文しなければ問題はない。

らぜそばにラー油を入れるのか 肉そば

この店の姉妹店が、「カレーは飲み物」なので、そのうちにもっと怪しい名前の店が増えるかと思っていたが、意外と堅実に蕎麦屋の拡大が中心のようだ。「ナポリタンはデザート」とか、「なぜ味噌ラーメンに蜂蜜を入れるのか」なんて店名を期待してたんだけどねえ。

ラー油そばの店は広島で見かけたことがある。横浜にもあった?仙台や名古屋では記憶にない。札幌のスープカレーくらいには広がって欲しいものなのだけれど。