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渋谷で感心した唐揚げ居酒屋の凄み

唐揚げの聖地と言われると、正面切って文句は言い難い。前職のフライドチキン屋が日本全国で、おそらくここでだけ大苦戦を強いられていたのは記憶にある。個人的には北海道独自の鳥唐揚げ「ザンギ」が、味の濃い唐揚げとしては唐揚げキングに近いポジションにいると思っている。ただ、北海道でも唐揚げの聖地を名乗る場所はないからなあ。ご当地グルメ最強と言われれば、それは言い過ぎだろうと返すしかない。日本全国に唐揚げよりうまいご当地グルメは(自薦他薦含め)相当ありそうだし。

これが渋谷の飲み屋街で見つけた看板で、思わずツッコミどころ満載だと思った。ただ、その看板を見上げるとなんともすごい店というかビルが見えてくる。ビル一棟の壁面を使った看板?というか宣伝というか。とりあえず店名は「勝男」らしい。それはすぐわかる。鳥唐揚げが一押しで、プレモルも安いのだねと納得する。渋谷の街によくあった、自己主張の強さが心地よいくらいだ。

しかし、実にすごいのは、全く同じような外見の店が歩いて100mのところにもう一軒ある。「勝男 2号店」ではなく、「隣の勝男の応援団」らしい。本店が満員なら2号店にいってというノリだとは思うが、応援団だからなあ、何か違うのかもしれないなあ。

どちらの店もお昼から飲めるようだ。こんな目立つ店があったら記憶に残るはずだから、開店したのは割と最近なのか。唐揚げで酒を飲むというのは、これはある意味ハマってしまうと地獄のようなものだから、「勝男」君は悪魔的魅力のある店で、一店では客が捌ききれなかったのだろう。流石にコロナには勝てず昼営業となったような気もする。

しかし、この店の作り方は感動ものだ。本当に、すごいことをやる人たちがいるものだ。ただし、自分で使うときは注意しないといけない。酔っ払ってから行くと「本店」と「応援団」の差はわからないような気がする。中の店員さんも「勝男」っぽい、やたら威勢の良いにいちゃんたちばかりで、女性従業員ゼロの「兄貴な店」だったりすると、ますます見分けがつかないだろうなあ。

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ガストすごいな

所沢の街歩きをして気がついた。ハッピーアワーが盛大に伸びている。それも後ろに伸びるのではなく、前倒しになっている。所沢駅前は、飲み屋に関しては大競合していて、ナショナルチェーンの居酒屋はほとんど出店している、その中でガストが「飲み業態」に進出すれば、当然ながら競争相手のいない時間帯に勝負をかける、という構造ならわかるが。しかし、昼のピーク、ランチタイムに居酒屋需要はあるのか?

ということで、観察しにいってみたら意外と変ばことに気がついた。ガストはランチタイムにサイゼイヤの500円ランチと大戦争しているので、日替わりランチを含めランチセットはワンコイン、500円とラーメンより安いハンバーグ定食が食べられる。タッチパネルでもその辺りが意識されていて、日替わりの比較もできるようになっていた。たd

ただ、ここからがすごいと思うのだが、日替わりランチを注文しようとすると、画面に「ご一緒にソーセージはいかですか」という推奨画面が出てくる。これを断らないと、注文が完結しない。そこで、「ソーセージ」追加 yes にしてみた。ひょっとして、ご一緒にドリンクバーも・・・とか、ゴッしょにサラダも・・とか出てくるかなと思ったが、流石にそれはないようだ。

追加のソーセージが左上 199円

結局、昼時にハッピーアワーを楽しんでいる客を見つけられなかった。逆に、凄技だと思ったのが、ランチセットではなく、単品フライドポテトと単品唐揚げを注文している人がいたこと。まるで某フライドチキン屋の注文みたいだが、確かにファミリーレストランを自由に使うという点で、この注文は素敵だ。おまけに、このかたは、PCを取り出し電源に繋ぎ、何やらポテト片手にキーボードを叩いていた。今やファミレスとはこういう場所なのかと、改めて思い知らされた。

コロナのせいとは言わないが、ガストの電源供給基地としての需要は確かにありそうだ。

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渋谷の焼き鳥屋の隣で考えたこと

前に書いた渋谷の焼き鳥屋の隣にカフェというか洋食屋があった。ステーキハウスだったような記憶があるが、一度も入ったことはない。いつもこの店の前を通り過ぎて坂を登ったところにある焼き鳥屋に通っていたのだが。店の名前もよくわからず、看板の写真を撮ってから初めてわかった。「サイ」という名の店らしい。黄色いデフォルメされた漢字一文字が読めなかった。

店頭のブラックボードを見れば洋食屋のような気がする。お値段は渋谷駅近という立地を考えればリーズナブルというべきだろう。ナポリタン1000円が今の東京の昼飯の相場か。ポークステーキ(1300円)はちょっと珍しい。生姜焼き(1200円)は絶対定番ながらちょっとお高いかもな、などと眺めていたのだが・・・。

地面に置いてある看板をみて、ギョッとした。”飲める”オムライスとある。すでに昼飯を食べた後だったので泣く泣く諦めたが、これは是非実物を拝見したい。”飲める”ということの意味は、オムライスがスープ多めのリゾットのようになっていて、つまりドロドロな液体状で「物理的に飲料」化されているのか。あるいは、酒を”飲みながら”、酒のつまみとして向いているオムライで、ついつい酒が「飲める」のか。気になる・・・。確かめにいかなくてはいけない。

そしてこの店の謎はもう一つあった。上のボードにあったポークステーキと同じもののような、ランチメニューのジンジャーステーキの存在だ。生姜焼きはしっかりボードに書かれているので、最近よく言われる「ポークジンジャー=生姜焼きの別名」ではないようだ。写真も微妙に違っている気がするので、書き間違いということではないのか? 謎が謎呼ぶ「怪しい店」だが、ここも是非一度入ってみなければならない。しかし、こうした渋谷真実探求ツアーは、都知事のいう不要不急の外出になるだろうか。東京都推奨のレインボーマーク付きの店で、会食ではなく一人で食べる「孤食」でも自粛しろということかな。どうやら都知事をやると舌が追加で二枚や三枚増殖する、人としての進化種になれるらしい。(普通に考えれば『妖怪三枚舌』とかいうネーミングになるなあ)

渋谷の街で、「人類の進化」などという高尚な妄想に耽ってしまった。
Thank you, Tokyo metropolitan Governor!

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所沢駅前の謎スポット

所沢市は埼玉県西部にある、東京都の県境のまちで、新宿や池袋にはアクセスが良いベッドタウンだ。人口は34万人。県庁所在地の人口で比較すると28位の奈良市の次くらいで、所沢鳥も人口の少ない県庁都市は結構ある。だからといって、賑やかな街かというとそうでもない。飲み屋街で言えば、大方の県庁都市より貧弱だ。百貨店もつい最近に消滅した。西武百貨店が今や所沢ショッピングセンターになってしまった。その所沢駅前の繁華街で、バブル前の映画を晒す謎の建物が2件ある。もとマルイだったぼりと元ダイエーだったビルで、地域の顔といっても良い一等地?にある。そこが幽霊屋敷のように見える。

元マルイで、今はなぜかオフィスビルっぽい。

駅前商店街 プロぺ側から見るとまるで廃墟ビルのように見えるが、反対側(たぶんこちらが正面)からみると、まだそれなりに商業ビルらしくも見える。残念なことに屋上の看板は買い手がいないらしいので無印だ。このビルの一階はパチンコ屋で、商店街側はセブンイレブンと、楽天モバイル販売店があるだけ。最近2階にレストランが開店した。エレベーターホールに行くと、3階以上は色々なオフィスで占められているらしい。空きビルではないのだが・・・。

元ダイエー 

そこから歩くこと200mほどで、元ダイエー、その後イオンに変身して、ついに廃墟化するかともわれたビルが、どうやら雑居型商業ビルとして再生する。テナントを見れば、最近の勝ち組というか、ロードサイドでも生存競争に勝ち抜いた面々のようだ。スーパーのOKは首都圏南部では大勢力だし、ミスターマックスとニトリは日本の北と南から全国制覇を狙う「正統的な流通戦国覇者」みたいなものだ。なんでも自前でやりますといっていたGMS最強チーム、ダイエーの跡地としては、なんだか色々と考えさせられる組み合わせだ。

所沢駅の新駅ビル きれいですねえ

バブルの前の時代に、流通業の二大勢力だったダイエーと西武セゾングループは、今やどちらも消滅した。ダイエーがイオンに統合され消滅したのは、GMS戦争の結論だったと思う。しかし、西武セゾングループはもっと哀れだ。本丸の西武百貨店はセブンイレブン傘下でも再建が厳しい。各地で閉店続きだ。弟分のパルコはJフロント(大丸・松坂屋連合)に買い取られ、なんとなくDNAが薄まった感じがする。ファミリーマートは商社の子会社になり、コンビニ業界では永遠の第3位的な位置付けで精彩にかける。
所沢は西武グループの企業城下町でありながら、西武百貨店は撤退した。(そもそも西武鉄道グループもいまやファンドの管理下だし)あれまあ、という感じだが、最近の西武鉄道は本拠地池袋都心から郊外へ、つまり所沢に重心を移すらしく、所沢駅前はみるみる「大変身」となっている。初めてこの街に来たときは、なんと田舎な街だと思ったが、ダイエーやマルイ、西武百貨店が盛り上げて、それなりにバブルの頃には賑わいもあったのだ。それが、今や団塊世代の子供たちは遠距離通勤を嫌がり都内に移住。人口は減少し続けている。なんだか、首都圏郊外都市の衰退のモデルみたいな場所だが、生まれも育ちも所沢という人も多いようで、ここ最近はジジババが闊歩する街だった。コロナのせいで外出自粛かと思いきや、意外と所沢駅前にジジババが戻ってきているのは、いったいどうしたわけだろう。ひょっとしてダイエー跡地のせいか?

謎だ。

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渋谷の焼き鳥 新旧比べて思う

鳥貴族が東京に進出してきた頃、わざわざ食べに行った。確かに全品ワンプライスで焼き鳥も大串なのが「よくできた仕組み」と感心した記憶がある。都心部繁華街の2階に出店するという出店戦略も、目的来店を誘う意味では正しいと思う。そして、ある程度店舗の知名度が上がれば、この黄色と赤の目立つ看板が、どこの街に行っても安心して焼き鳥が食べられるという「焼き鳥のマクドナルド化」みたいなことが起こるのかと思っていた。
地方都市に出店して店舗数を増やすのではなく、大都市で密度をあげて多店舗展開できる都市型コンセプトだなと、焼き鳥を食べ酒を飲みながら考えていた。従業員が終電に間に合うように閉店するというのも良い考えだと思った。

その後、鳥貴族は色々あったようだが、やはりコロナに直撃されたブランドだった。休業もしていたし、閉店も余儀なくされたようだが、最近は復調したのかと思っていた。久しぶりに鳥貴族に行ってみようかと考えていたのだ。ただ、この看板を見て、何やら心が痛くなった。夕方から開けるはずの店が昼から開けるとは効率を犠牲にしても家賃分くらいは売り上げ確保したいということだろう。
サラリーマンだったら、そこそこの数の鳥貴族ファンがいて、応援にランチを食べに行こうという気になるかもしれない。ただ、出てくるのはランチではなく普通の焼き鳥らしい。鳥貴族の主客層の若者、大学生あたりではどうだろう。昼から焼き鳥で一杯というのもトリキであれば行けそうな気もする。

その近くにある古典的な渋谷系焼き鳥屋も何やら昼から一杯やれそうな雰囲気だった。どうしてしまったのだ、渋谷の街はと言いたくなる。ただ、昼飲みOKになってもよっぱらいオヤジが赤い顔してウロウロしていることもない。一度確かめに行ってみようかと思うのだが、この界隈はマークシティや東急プラザなどのおしゃれ系の街に変わってしまったので、ちょっと足が遠ざかっていた。今でもオヤジは大丈夫かなあ。

ここしばらくご無沙汰の渋谷の名店は昼営業はしていないみたいだ。この店もかなり狭くて、2階の座敷で飲んでいると、肩を寄せてどころか体が密着しそうなくらいだったが焼き鳥。今では三密対応で、どうしているのだろうか。東京都の虹マークが貼ってあるから、多分二階席も間引いていると思うが。

早く、いつものように焼き鳥を焼く煙にまかれながら、焼き鳥をグワっと噛み締め、ビールをグビグビ飲む暮らしに戻りたいものだが、来年の夏はそこまで戻っているかなあ。

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PS5と資本主義

PS5とソニーの話なのだが。ゲーム機というより資本主義とグローバリズムと企業倫理みたいなことを連想ゲーム的に思ったので、つらつらと。

https://www.playstation.com/ja-jp/ps5/

今回はあまりネタになっていないようだが、転売で倍額の10万円くらいになっているらしい。コロナのせいで行列ができないように大手販売各社、店頭販売はしていないので、テレビ受けする題材にはなっていないようだ。
面白いのは、ネットの記事で、初期販売台数(出荷数)をみるとソニーは日本市場を捨て、米国市場に特化しているらしい。資本主義なのだからどこで売ってどこで儲けても良いわけだが、ソニーは日本を開発・先行導入マーケットとは見なくなったということだ。任天堂と世界市場の捉え方がずいぶん違う。マイクロソフトゲーム機がなぜか日本で苦戦しているのも、おそらく同様な要因だろう。自分たちの主力マーケットはどこかという認識の違いというベきか。ソニーはもはや日本の会社ではないのだということに、ようやくながら気がついだ。

ゲーム機は典型的な先行逃げ切り型のマーケット支配を狙う商品で、発売開始機の販売台数が勝負を決めるそうだ。ところがソニーは日本での出荷数を絞っている。ということは、日本ではPS5は支配的なゲーム機になれないということではないか。自分も含めて半年も経てば手に入るようになるだろうという「日和見であまり熱心ではないユーザー」に期待して、どうしても今すぐ欲しいという熱烈ゲームマニアを放り出すと、市場丸ごとなくすのではないかな。コロナの引きこもり社会でゲーム機は売れまくっているが、そんな天変地異みたいな需要に期待していると、最終的にコアなファンに見放されてしまうぞと思う。

来年春先にワクチンが出回り、夏あたりに一斉にコロナフリーになって人出が増えれば、家にこもってゲームをやるなんて『バカがやること』扱いされることにもなりかねない。その時に大割引セールをしなければならなくなったとしたら・・・。奢れるもの久しからず、なんてことを思う今日この頃。

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勝ち組の力と強い理由

JR新宿駅でこの広告を見てしみじみ思った。強い奴は心底最後まで手を抜かないと。コロナ感染によって外食産業は大手、中小含めほぼ全社やられている。経営的には瀕死状態の会社もある。その中で数少ない勝ち組がマクドナルドとKFCだ。その勝ち組のマクドナルドが、宅配でもっと稼ごうとしている。ニーズがあるなら底の底までさらってやるという気合がぷんぷんする。何もそこまで貪欲にならなくてもと言いたいぐらいだが。ただ不思議なのは、組む相手がuber eatsではないことで、まあ、きっと何やら大人の世界の約束事があるのだろう。

などと書いていたら、テレビCMで配達料金無料と宣伝していた。もはや圧倒的な体力差だなあ。

同じくマクドナルドの入り口に貼ってあるピクトグラム。禁煙の文字は一言もない。否定的な言葉は使わないということだと思う。おいしい空気でと言われると微妙な違和感があるのだが。マクドナルドに限らず、ファストフードの店はどこに行っても店内の空気は油(フライ)の匂いがする。あれはおいしい空気とは言えないと思うが・・・。空腹をそそる臭いという意味なのかもしれないが、それでもねえ。

そしてもう一人の勝ち組のKFCで、さりげなく貼られていた「クリスマスは買えないかもよ」宣言。例年だとやたら見かけるクリスマス予約のテレビCMも、ことしはあまり見かけないし。確かにクリスマスの店頭行列は、今年はまずいだろう。だとしても、注意喚起ポスターとしては、もう少し大きくしないといけないのでは。これも微妙な勝ち組の優位性かなあ。

今年は忘年会も含め大人数のパーティーなど顰蹙の的だろうし、全体的に少人数でこじんまりしたファミリーパーティー推奨という風潮になるのは間違いない。となると、やはり氏素性のしっかりしたブランドが勝ち組になるだろう。デパ地下もクリスマスの混雑を避けるには、予約限定で、入場制限になりそうな気がする。結局、強いところがもっと勝つということなのだね。

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東京都心部をうろうろしていたら・・・

東京都港区六本木といえば、ヒルズやミッドタウンなどの高層ビルが立ち並び、カタカナブランドのオフィスがはびこる東京一の魔界だと思っている。その一角に首相官邸の近く、某テレビ局本社の入ったビルの一階にある喫茶店の風景だ。昼時を過ぎた午後は、業界関係者やらIT企業関連の男女があちこちで打ち合わせをして、いつでも満席という繁盛店だった。去年まではだ。今年はといえば、たまにいってみたら店が閉まっていた。緊急事態宣言解除の後も、妙に空いていた。おそらく都内のオフィス街の大部分はこんな感じになっているのかと思う。特にIT関連企業であればテレワーク実施率も高いだろう。

渋谷道玄坂で気がついた日本語表記なしのメニュー看板で、どれだけ外国人観光客が多かったか、あてにしていたかがわかる。これもコロナ前の必需品、今では生き残った化石的建造物のような気がする。あるいはアフターコロナで、またチャイニーズ客が戻ってくるまで我慢していようということだろうか。

この有名ラーメンブランド店で、外国語表記の横に日本人向けの広告看板が立っている。左はテイクアウト訴求、右は「モーニング」「ランチ」、そして全日対応セットメニューが貼ってある。何を売りたいのだろう、何をしたいのだろう。自分対の言いたいことは言い切っているはずだ。でも読む立場、みる立場、つまり客からすると、全く理解できない。元同業としては混乱していることだけがよくわかる。

東京都内に限ったことではないと思うが、コロナ前とアフターコロナでは客も違う。そして、売り方や売るものが違う。同じものを同じやり方で売れるほど、今回のコロナによる社会変化は甘くない。

そもそも売れる場所、良い立地の定義すら根底から変わってしまった。今でも変化が続いていて、何が正解かもわからない。ただ、コロナ前のやり方や道具立ては全て捨てるくらいの気合いが必要なことだけは確かだろう。飲食や観光といった川下産業中の川下では、もはや変化への対応というよりも、生き残りのための進化が必要な段階なのではないか。
弱い魚が水の中では生き延びられなくなり陸上に逃げ出したように。地平線の向こう側にあるはずの(?)楽園を探して、今いる場所から踏み出すタイミングが来ているのだと思う。

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渋谷の焼き鳥屋の前で考えたこと

渋谷の京王線の一帯が再開発され、随分と綺麗な場所に変わったが、それでも戦後から続く古い焼き鳥屋や居酒屋は元気に営業をしていた。なんとなくミスマッチな感がする昭和の生き残りだった。渋谷駅前は大規模再開発が続いていて、どんどん高層ビル化しているのだが、その根本にある焼き鳥屋は健在だった。「だった」と過去形なのは、コロナのせいで街全体で生き残りを図っている真っ最中だからだ。

この店もずいぶん昔に何度かお世話になったなつかしい記憶がある。渋谷焼き鳥店集団の中では、比較的にJR渋谷駅に近いから入りやすい。渋谷の焼き鳥屋は大体どここの店も年季が入っていて、おしゃれ感はあまり感じない。ただ、店頭の煙も含めて「うまそう感」はたっぷりある。

夜遅くまでやっている、あるいは朝まで開いているというのが売り物だったはずの飲み屋が、「朝飯」を始める。これはちょっとどころではない変化だ。商売の根幹に関わる。ところが、「朝・昼定食」となると、またちょっと話が違うような気もする。ランチ始めましただけでは売り上げが足りないから、「朝・昼」定食になってしまったのだろうと思うのだが。ただ、朝飯としてブリ照り焼きはどうよという気もしないではない。朝からガツンと食べたい人もいるだろうが、せめて目玉焼き定食とかハムエッグ定食とかにならないものだろうか。大量に作り置きで対応しようということなのかもしれないが。調理の手間を引き下げるのであれば自家製ポテトサラダと卵焼きみたいな組み合わせもありそうだが。

朝からぶり照り焼きでホッピーというのも良いかなと思いつつ、この辺りで朝飯を食べるという客は、どんな職業になるのだろう。なんとなく東急のオフィスビルで働くIT系企業の人たちみたいなイメージがあるので、そうなると朝から酒を飲む赤羽系な人ではなさそうだ。この周りは渋谷でもファストフードが存在しない珍しい場所だ。朝飯といえばコンビニでおにぎりになるのだろうか。渋谷駅前という焼き鳥屋としては日本でも最強の立地の一つでありながら、苦労がたえないのだなあと感じいってしまった。

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アフターコロナ 日高屋の場合

首都圏駅前でそれなりに集中出店しているラーメンチェーン「日高屋」の本拠地は埼玉県さいたま市にある。大宮駅前には集中出店もしている。埼玉県のラーメン屋と言っているわけではないが、なんとなく親しみはある。所沢本拠地の山田うどんと同じ程度には、埼玉の外食企業として存在感がある。その日高屋がコロナの真っ最中に新しい店を所沢駅前に開けた。以前の駅前繁華街にあった店が、ビルが建て替えになって引っ越したようだ。

高層マンションの一階という立地なので、黒と白のスタイリッシュデザインで、いつもの中華食堂という感じではない。ただし店内に入れば、何やら居酒屋風の壁のメニューが目立ち、中華食堂というより焼き鳥屋とか、オヤジ向け居酒屋の気配がぷんぷんするのがちょっと可笑しい。日高屋ファンには安心できる雰囲気を作ろうという意図はわかる。

メニューはタッチパネルで、非接触型サービスを意識しているのもわかる。ただ、使ってみると画面遷移があまりよろしくない。従来型の紙のメニューが実に見やすかっただけに、客の中では文句を言う者も多いような気がする。居酒屋もタッチパネルを導入した初代バージョンは、だいたい使いにくい。二世代目、三世代目でようやく使い勝手が良くなる。日高屋も早急に世代の進化を目指すべきではと思う。
また、おそらく設計段階で検討はしたと思うが、一人用カウンタの作り込みが全然できていない感が強い。席の間隔が狭すぎるし、テーブルの上も狭すぎる。カウンター以外のテーブル席の間仕切りも、そして運用の仕方もかなり問題があるように思った。ピーク時には客を詰め込みすぎる。間仕切りが機能しない。アフターコロナでは物理的な空間の確保と、それを確実に実施して客同士の安全な距離を担保するオペレーションが欠かせない。ところが、従業員の意識がそこまで達していない。コロナ前と同じように空いている席に客を詰めこんでは行けないはずなのだが。

料理を頼むと、記憶にあるより量が減っている。これは記憶違いかもしれないが、同名同価格で量を減らすというのは最悪のメニューいじりだ。常連の客ほど、この差を判別できる。少なくとも、この時期に「負の感情」を持たせるような変化はよろしくない。値上げをしたいのであれば、はっきりストレートにやった方が良い。個人的には量が減ってくれたおかげでジャストサイズにはなったのだが、そう考える客が多いとも思えない。

油そばを頼んだ。これはスープで誤魔化しが効かないから、日高屋ではちょっとチャレンジメニューだと思う。麺の茹で具合と湯切りの加減によって、味が根底から変わってしまう難度の高いメニューで日高屋向きではないはずだ。つまり失敗作にぶち当たりやすい、デンジャラスなメニューなのだ。そして、今回は悪い予感的中で湯切りができていない、丼の底に湯がたまる残念な結果になった。湯切りさえ上手にしてくれれば、予想外にうまい油そばになるのになあ。やはり安全牌のキムチチャーハンか野菜たっぷりタンメンにすればよかったと反省。まあ、日高屋はこうした日によってブレる部分も含めて、お値段と品質がバランスしているブランドだと思えば文句もないのだけれど。また利用させてもらうのは間違いない。

アフターコロナ対応は「もう一息」のような感じで、今後の改良に期待しましょう。