街を歩く

会津で御膳

料理の中身より、様式美をいうものに気をつけている …………… そんな気がした

馬肉といえば熊本と思い込んでいたが、よくよく考えると馬産地は東北こそ本場であったはずだ。会津には蕎麦を食べに行ったことがあるが、馬肉料理はすっかり失念していたので、思い切って会津の名物を食べに行った。3年前の夏だった。
何年か前の春先に会津に行った時、会津の居酒屋は不埒と入れる場所ではないと勉強した。観光地であることも理由なのだろうが、ちょっとなのしれた店は予約なしでは入れない。週末だけではなく平日もほとんど不可という状態らしい。ふらりと入れるのは全国チェーンの店と回転寿司くらいしかない。
馬刺しが名物の店は一ヶ月前から予約して、開店早々にタクシーで乗りつけた。それでも15分後には満席なっていたから、やはり人気店は予約が絶対必要だ。

その馬刺しの店で、まず最初に出てきたのが、お通しというにはあまりに立派なお膳だった。これだけで十分に酒が飲める。これが会津的なもてなしなのかはわからないが、岩手の居酒屋に行った時も似たようなお膳が出てきたことを思い出した。

うまく言えないのだが、これが東日本的なもてなしの原型なのではないか。あるいは昔の風習が今でも残っていると考えるべきか。
大阪以西のあちこちでいろいろな物を試してきたが、この手のお膳でご飯みたいなスタイルはお目にかかったことがない。長崎でであった、卓の上にご馳走が並ぶしっぽく料理みたいな物はある。あるいはこつの皿鉢料理のような、全てをてんこ盛りにした大皿料理もある。順番に料理が出てくる懐石料理も当然ある。


ただ、この会津スタイルのお膳は見たことがない。どこからのこの東西食文化??の違いが生まれているのかはわからないが、おそらく西国の方が明治以降、合理的な生活様式を先進的に取り入れ、旧来型の食文化みたいなものは変容、進化させたのではないか。東日本、特に東北は、そうした変容から取り残された疑いがある。
東北、北海道には西日本ではありえない冷害が頻繁に起きていた。西日本の災害といえば大雨かひでりになるが、 日照りに不作なしというように例外のような酷い事態は起こりにくかったようだ。そうした農業の違いが経済格差となり文化的な違いを生み出す。

さっぽろ味噌ラーメンと博多とんこつラーメンの差を考えるとわかる。ラーメンという渡来文化でさえ、これだけの南北地域差を生み出すのだから、お膳の有無くらいの差はあって当たり前なのかもしれない。などと、馬刺しを食べながら歴史的考察に耽っておりました。

会津の馬刺しはうまいぞ。。

コメントを残す