街を歩く

ジェンダー問題とキャラ造形について

個人的には島原鉄道のキャラの方が好きです 個人的にはキャラに萌えませんけどね

最近ネットを賑わしているフジテレビのドラマに出演していた俳優の話題が、セクハラではなく言動によるハラスメントという微妙なテーマに変わってきて、ネット世界ではこれがジェンダー問題にまで拡大したようだ。

現実世界ではセクハラは男から女という一方向だけの被害ではなく、逆もあるといいうことが知られている。セクハラ被害者は女性に多いが、セクハラはジェンダー問題と言いきれない、男女を問わない「人」の問題ということだ。
それに加えて、昨今で大きな話題になってきたモラルハラスメントがある。要は犯罪にはならないが人としてそういう言動はどうなのよという行動は許されないという考えだ。上司と部下という関係で起きるパワーハラスメントは、待ったなしで処断されるようになっt現代社会だが、(まあ、通りもしな言い訳をして非を認めない西国の県知事もいるが)、その上にある概念としてモラルハラスメントが取り沙汰される時代だ。
モラハラには性差は存在しない。男女で起こる問題ではなく、人と人の間で起きるというのが一般的な理解だと思う。モラハラはジェンダー問題とは分離されて語られる。パワハラのような上下関係もない。遂に、人と人の立ち振る舞いという最も根源的なテーマが裁かれる時代に突入した。そういう意味では、昨年はセクハラ、パワハラ系事案で揉めたフジテレビで、もっと根源的なモラハラ問題が発生したと報道されたのは何やら象徴的な事象なのではないか。この事案の事態は藪の中だが、そのモラハラ案件がジェンダー案件位すり替わって議論されているのも、現代社会特有の「議論の振れ幅が大きくなりがち」あるいは「的外れの方向にに拡散していく」というネット世界特有の無責任さだろう。

ところが、そのモラハラにすら当たらない商業的なイベント、つまり鉄道スタンプラリーのキャラがジェンダー問題に巻き込まれたことがある。なぜ鉄道「娘」なのだ、なぜ鉄道「男子」ではいけないのだ、みたいな議論だった。
ただ、この鉄むすが登場した時はさほど話題になっていなかったような気がする。ローカルし私鉄の経済政策であり、乗降者増大キャンペーンの一つであり、対象顧客は『萌え』に感動するオタクだったからだ。萌え系鉄オタ?の想定は、ほぼほぼ男子限定だったと思う。最近では女性鉄オタもカミングアウトしているが、一般的に女性オタクは『萌え』とはリンクが薄い感がある。
そもそも鉄むすに会うには、鉄道を乗り継いて「ほぼ秘境」路線に辿り着かなければならない。鉄娘キャンペーンを行なっている私鉄は、地域自治体の支援がなければ廃線になるはずだった旧国鉄・JR系の路線がほとんどだからだ。そこに都会からわざわざやってくる物好きを対象とした極めて尖ったキャンペーンなのだ。萌え系鉄オタなど市場としては狭すぎると思うのだが……………

それがジェンダー問題に巻き込まれたのは、同様なオタク吸引キャンペーンを企画した温泉町連合体の「温泉娘」の登場だった。温泉に入る娘?を、セクシャルな対象を商品としている云々という議論がネットで巻き起こり、それのとばっちりを受けた格好だったと記憶している。

しばらくしてみれば、温泉娘も鉄むすも落ち着いたようだが、その議論の派生として登場したのが、JR東日本が企画した東京山手線「イケメン駅員」キャラだった。これは、個人的には不発のキャンペーンだったと思うが、なぜかイケメンに関してはジェンダー問題が発生しない不思議さだ。また、記憶は定かではないが温泉娘の拡大版として「温泉ボーイ」が登場したはずだが、これもジェンダー問題の対象としては耳にすることもない「消え去りキャラ」だろう。

このジェンダー関連で起きた一連の騒ぎの後、キャラ業界の主流は性差が存在する「人」ではなく、人でないもの、つまりファンタジー系な仮想生物や人工造形的な人もどき(性別なし)へ傾斜していく。某ハンバーガーチェーンで起きたお子様セットのプレミアムキャラなどは、まさに典型例だろう。

「娘」はダメで「ボーイ」はOKみたいなダブルスタンダードは、世間ではありふれたことらしい。その世間に溢れている「ダブルスタンダード」を許す方が、よほど不健全な社会だと思うのだがなあ。

ネット世界で起きているジェンダー問題へのすり替えは、何か遠大な目的があるのかもしれないなあ。ネットの住人のやることは理解が難しい。リアルメディアは、ほとんど無視しているし。まだ騒いでいるのは典型的なオールドメディアのスポーツ新聞と雑誌だけらしい。それをネットでネタにして騒ぐ。となると、これは新たなエンタテイメントなのだろうか。

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