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秩父 独善的観光スポット

映画館といえばビルの中かショッピングモールの中というのが現代の常識だろう。シネコンプレックスという小型で多スクリーンの施設が主流だ。だが、昭和の末期までは日本の隅々に独立型映画館、いわゆるシアターが健在だった。
そして、昭和中期の日本映画全盛期に建てられたシアターはその街の目抜通り、メインストリートに敢然と存在する娯楽の殿堂だった。(過去系になるのが悲しい)デートといえば映画を見に行くのが絶対定番、鉄板的展開だった。(これも過去形かあ)
今では映画館も建て換えられ、貸しビルになったり、駐車場になってしまったりで、原型を留めていない映画館跡地がほとんどだが、まだありし日の姿を残しているところもある。
秩父松竹がその数少ない生き残りなのだが、それでも建物の中はすっかり改造されている。イタリアンレストランになっているようだ。映画館は天井が高いので、レストランになると広々とした開放感がある空間だろう。ちょっと高級感が出る。

暖かい季節には屋外にテーブルもセットされていたから、秩父の若き?カップルにはそれなりの人気があるのではと思うのだが、やはり夕暮れ時に来店して見なければレストランの実力は判断できないなと思う。いまさらカップルで行くこともない気がするので、誰か友人を引き連れ陽気なイタリアン料理パーティーでもやってみようかと思ったのだが……………
残念ながら友人というと年配オヤジばかりなので、イタリアン・レストランは絵にならないか。オヤジが集合するには秩父名物であるホルモンの店の方が似合いそう。ともかく怪しい面々ばかりだしな……………

秩父鉄道秩父駅で偶然見つけた、撮影スポット「キューピッドベンチ」。これまで何度もこの前を通りかかっていたのだが、一度も気が付かなかった。古びた椅子があるなくらいにしか思わなかったのだ。窓の上にかかっている説明書きが目に入らなかったということもある。
しかし、この撮影スポットはどう判断すれば良いものか。このベンチに二人で座って写真を撮るとして、自撮りは無理だろうから誰かに頼まなければならない。しかし、それは相当若いカップルであってもかなり恥ずいというやつだ。ひょっとすると年配カップルであれば羞恥心が擦り減っていて、町を歩く見知らぬ人に頼めるかもしれないが……………
やはり、ここは謎スポットだ。

その謎撮影スポットがある秩父駅前のロータリーを超えたところ、秩父神社の裏手にあたる一角に何軒かの飲食店や飲み屋が固まっている。そこで発見した看板が、なんとも感動を呼ぶ。昭和の末期までは、こういう看板が繁華街、飲屋街には散乱していた。見てすぐわかるお店のスタイル。なんとも陽気な店構えだ。学生時代にアルバイトしていた喫茶店で、よくコーヒーの出前の注文があった。隣のビルにある賑やかなキャバレーのお姉さんたちからの注文だ。その店の看板も、確かこんな感じの明るく賑やかなものだった。
平成の時代に入り世の中が不景気になるにつれ、こういうお店の看板も文字だけのものに変わっていった。そのうちに絵入の看板だけではなく店ごとなくなってしまった。この看板を見ていると、なんだかタイムスリップしたような錯覚すらしてくる。しかし、秩父駅前通りは何度も歩いているのに、こんな看板を見た記憶がないのはなぜだろう。軽度の記憶障害か??

同じビルの2階は、やはり接待を伴う飲食店が営業中らしい。この「接待を伴う」という言い回しもコロナの落とし物だが、なかなか婉曲な表現だと気に入っている。さすがに霞ヶ関には言い訳と言い換えに関して天才的な人材がそろっているようだ。
秩父神社の裏側にある商店会は建物に面白い案内看板を設置している。この接待を伴う飲食店は、「しょくどう」とういうことになるらしい。ちなみに隣には「とうふ」「文具・額」と書かれた看板が並んでいる。その隣の銀行には「ぎんこう」という看板はかかっていなかったので、金融機関は商店会に入っていないのかもしれない。秩父神社周りの商店会看板を眺めて回るのも、街歩きとしてはなかなか楽しい。

秩父神社の参道には、まさにThe レトロと言いたい建物が並んでいるが、その中で一際目立つのがこの「タバコ屋」だ。壁面にもどうどうと「煙草店」と書かれている。当時は、煙草専門で営業できるほど儲かる商売だったのだろうか。今のように喫煙が制限される時代には考えられないことだ。そういえば「煙草屋の看板娘」という美人女性の形容詞があった。その看板娘の顔を見たいから、毎日のようにタバコを買いにくるという意味だ。今ではタスポ片手に自販機で購入するか、コンビニで銘柄番号を言ってタバコを買う時代だから、看板娘自体が死後だろうなあ。そのうちに自販機には2Dアイドルが組み込まれて喋るAIが「看板娘」になるのかもしれない。いや、それはジェンダー問題がクリアできそうもないから、娘ではなく猫とか犬とかのキャラになるか?

この建物も、すでに文化財認定されていた。確かに、こうして公的な保存を図らなければ、古い建物はあっという間に壊されて駐車場になってしまう。この元タバコ屋のまわりには現役の食堂、精肉店など古式ゆかしい建物が並んでいるので街歩きには最適だ。

たまたまこの時期は、夜に遊びにおいでというイベントがやっていた。秩父といえば夜祭が有名だが、それも12月初頭の行事だ。寒さが本格化する1月に、それも寒空の下を歩かせようという企画はなかなかユニークなものだと思う。今年はタイミングを逃したが、来年はぜひ秩父夜遊びに参加して見たい。あちこちの店で一杯ずつ引っ掛けながら歩き回るのは、寒さの中でも楽しめそうだ。
そういえば似たようなイベントが高知であったな。「おきゃく」という、街をあげて路上宴会を繰り広げるというものだが、今年は高知にいってみようか。

街を歩く, 旅をする

路地を歩いて店探し

街歩きが楽しいところは、特徴あるお店が多い。思わず中を覗いて見たくなる雑貨店や、今日の昼ごはんはここにしたいなと思う食堂などが、街の中に適度にばら撒かれている。そんな感じのする街が、散歩というか、ぶらぶら歩き回るのに向いている。
秩父の街中には古い住宅や商店を改造したようなお店があちこちにある。一軒だけポツンとあるのは店主のセンスの良さということになる。ただ、街中のあちこちに洒落た店が見つかるのであれば、それは街の感性が高いということだろう。
人気の観光地は、もともとセンスの良い街並みがあったわけではない。大多数の場所では、昭和中期に個々の店がバラバラと立て直しをしたり、昔の店を潰してビルに変えたりしたので、街並み景観が不揃いになってしまった。その後、店主たちの高齢化などで閉店する店が増えてシャッター街に成り果てる。昼でも暗いゴーストタウンへ一直線だ。
それとは逆に成功した商店街や町は、まず最初に景観、街並みの整備に手をつけている。そこに小江戸とか小京都という形容詞をつけるのは常道手段だが、〇〇の街というキャッチフレーズで新味を出そうというのもよくある。
ただ残念なことに、愛とメルヘンの町だの、綺麗な環境と夢の町だの、やたら抽象的な意味なしフレーズを使うことも多く、それは逆効果でしかないとも思うのだが。
秩父は昔からの観光地なので、下手なキャッチフレーズはいらない。不揃いな街並みを仕立て直していくことは大切だが、一つ一つ光るお店があるのだから、それが増えていくだけで良い。そんな魅力的な店を探して歩くのが楽しい街だ。

いつも日帰り旅なので、秩父の街に泊まることはないのだが、それでも夜の居酒屋、小料理屋などには行ってみたい。このお店、昔の商店を改造したように見える。ここには夕暮れ時に入って見たい。「秩父めし」というだけであれこれ想像してしまう。地酒は秩父錦か武甲正宗か、あるいは秩父のワインや地ウイスキーということもあるだろう。適度に退色した店名垂れ幕が良い味を出している。

わらじかつを酒の肴にするのはボリュームがありすぎてちょっとしんどいが、枚数少なめにしてもらって、カツをちびちび食べるのはアリかもしれない。秩父名物のくるみだれで、太めゴワゴワの田舎そばをつまむ(決して手繰るのではない)のも捨てがたい魅力だ。
できれば季節の山菜天ぷらなどを注文したい。最初は塩で、少し時間が経って衣がシナっとなった後はくるみだれで食べるとうまそうだ。

ぶらぶら街歩きを続けていると、これまたおしゃれなファサードの店を見つけた。ぱっと見では飲食店に見えない。表に提灯がかかっているから食堂なのだろうとあたりをつけて、店の前から覗いて見た。ガラス窓に貼っている写真から、どうやらピザ屋らしい。ただ、おしゃれな外観なのだからガラス窓にはあれこれ貼らない方が、すっきり見えてアッパー感が出ると思うのだが。その代わりに店頭にブラックボードを置いたりして、おしゃれ感増幅すると良いのになというのが勝手な感想だ。
ただし、白い提灯は街のイベントものらしいので、イベントが終わればファサードも変わるのかもしれない。やはりここも、夕暮れ時に再訪すべきだなあ。

入り口脇に掲げられた小さな店名がすごく素敵だ。Wood Fire Pizza は、日本語にすると石窯焼きのピザということだ。石窯は火力安定のためガスにすることが多い。ただ、本物の薪を使うと(つまりWood Fireになる)木の焼ける匂いが生地に移り実にうまい食べ物になる。石窯ピザのうまさは、実は薪の香りが移ることにある。熱効率がとか、遠赤外線がとかいう前に、薪の燃える匂いが移った食べ物が、人類のDNAに刻まれた原始の記憶を呼び戻すのだと思っている。
この店のピザが食べて見たいな、と素直に感じたのだが、あいにくと営業してはいなかった。それは実に残念。

秩父神社の参道に並ぶ商店街も、平日の人影はまばらだと思っていたが、この2月の寒い時期にも関わらず結構な観光客が歩いていた。おまけにジジババの神社参詣ではなく、若いカップルが多い。パワスポブームということだろうか。それとも古い街並みが若者を惹きつけるのか。
秩父のパワースポットといえば、三峯神社と秩父神社のTwo Topは見逃せない。鎌倉時代から続く秩父札所巡りも、一大パワスポイベントだ。
頭の悪い高齢者が騒いでいる「日本の伝統を守れ」云々でいう伝統とは、大体が明治以降の100年程度しかない古来の伝統とは言いがたい軽い伝承や行為が大半だ。500年続く伝統行事なの数えるほどしかない。ましてや家庭内の序列など、江戸後期に出来上がったものでしかない。
おまけに明治の権力者は貧困武士の成り上がり者が多いので、幼少期には伝承行事に参加していないため(参加させてもらえなかったため)、上流階級が行なっていたあれこれに過大な憧れがある。その系譜を継ぐ、戦後生まれの(これまた)成り上がり者の騒音にはうんざりする。頭悪い奴の戯言としか思えない。
お前たちがピーピー騒がなくても、今の若い世代は自分たちの感性で古くからある日本のものを楽しんでいるだろう、とダメ出ししてやりたくなる。愛国だの道徳だのいう連中が、一番不道徳で自己愛が強く、おまけに自己陶酔しているナルちゃんなだけだと思うのだが。
閑話休題。その秩父神社参道の脇道に、これまたうまそうな蕎麦屋があった。路地に入ったところにある店は、それだけで「うまそうな店」「秘密の一軒」的な期待が高まる。この参道は何軒もの蕎麦屋がある蕎麦屋ストリートだが、この店が一番魅力的に見えるのは、やはり路地のマジックなのかもしれない。
民家改造の旅館も新しくできていた。コロナで苦しんだ観光地も、新しい動きが始まっているのだな。

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駅そばはこちらだった?

秩父鉄道御花畑駅構内?にある観光案内看板は、駅周辺・沿線の名所などを上手に説明してくれる。パレオパラドキシアは化石の名前だが、それが秩父鉄道名物観光SLに使われている。

週末に走る観光SL「パレオエクスプレス」の撮影ボードも駅の中にあった。その駅の真下というか、一段下というかに、とても狭い道がある。その道?(ほぼ獣道級)沿いに何軒か飲食店があるのだが、駅近というよりほぼ駅というべき好立地だ。ずいぶん人気があるのだなとは思うのだが、窓に貼られた店名が凄すぎた。
朝早くだったのでまだ営業はしていないのだが、喫茶店とは朝早くから営業している業態ではないかとちょっと不思議になる。昭和レトロ喫茶と言われなくても、外見を見ただけでレトロ度合いは100%だ。帰りにちょっと寄ってコーヒーでも飲んでみようかという気にはなった。

しかし、問題はそこではない。思わず目を背けて現実から逃げ出しただけだ。目の前にあるものを直視したら、こうなってしまった。どうやら目的にしていた駅そばは、ここにあった。店名もしっかりと書いてある、秩父そばだ。
この直前に食べた立ち食いそば店は、「駅そば(蕎麦)」ではなく「駅のそば(近く)にある立ち食いそば(蕎麦)」だった。今回の旅の目的である「駅そば100名店」で蕎麦を食べるは、まだ完了していない。ミッションコンプリートしていないことになる。おやまあというか、あれまあというか、とにかく蕎麦は食べたが見当違いの「そば」だったわけだ。
秩父そばは次回に挑戦するしかない。ちなみに、駅そば100名店おすすめのそばは、秩父そばの「きのこそば」だ。次回の挑戦は、この本に書いてあるおすすめの蕎麦を忠実に体験することにしよう。

2月のうちに再アタックすることにして、駅からよろよろと歩き出した。今回の目的地は、まだ他にもあるのだ。

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駅そばを食べに行った

今回の秩父プチ旅の引き金は、本棚の隅にあった一冊の文庫本だった。「全国駅そば名店100選」という題名で、日本全国の駅そばをまとめた本だ。発行は2015年なので情報としては古いし、すでに閉店しているところもある。ガイドブックとしては、鮮度が落ちているのだが、それをっ読み返すのはちょっとした楽しみだった。
その本の中に秩父では二ヶ所の蕎麦屋が乗っていた。西武秩父駅と御花畑駅だ。西武秩父駅はすでに全面改装されているので、駅そばは消えてしまっている。改装前の怪しい雰囲気だった屋台街には蕎麦屋があったような記憶もあるが、今ではフードコートになっている。そこで、御花畑駅の蕎麦屋に行ってみようと思った。
秩父鉄道の御花畑駅はいつも脇を通り過ぎるだけだったので、中に入ったことはない。今回は蕎麦を食べるために駅の中に入っていくことにしたのだが。

西武秩父駅から秩父市役所の脇を抜けて御花畑駅すぐ隣の踏切を超えると、そこには狭い小路がある。そこを抜けていくと、どうやら駅に通じるらしい。駅の構内のような駅の外の道のような微妙な感じだ。そこを歩いていくとすぐ左手に不思議な外見の店があり、中を覗くと蕎麦屋だった。おお、これが駅そばなのかと思い、さっそく入ることにしたのだが、普通は入り口付近に暖簾がかけられていたり、大きな店名看板があるはずなのだが見当たらない。
上下左右見渡しても看板は見つからない。一番目立っているのはポテくまくんなので、蕎麦屋とは思えない。ただ、その横にトビ魚のダシとあることからどうにか蕎麦屋ではないかと推理できる。

中に入るととても小さな店名看板があった。なるほど、ずいぶんおしゃれな見せ方だ。だが、駅そばらしくないな。

店頭の看板を見ると、どう考えても蕎麦屋とは思えない。観光地によくあるスナック屋というか、みそポテト専門店のような気がする。

ただ。店内に入れば普通の立ち喰い蕎麦屋だった。天ぷらそばに心惹かれながら、山菜そばにした。カウンターで立ながら食べようと思ったら、反対側に5席ほど椅子が置いてあるので、遠慮なく座って食べることにした。
蕎麦はごくごく普通の茹で置きそばで、立ち食い蕎麦屋の王道スタイルだろう。麺は少し太めかもしれない。だしはトビウオ出汁と言っているだけあり優しい。鰹節、サバ節などを合わせてガツンとくる「お江戸の立ち食い蕎麦」とは違っている。つゆも全部飲み干せそうな感じがする。

蕎麦を食べ終わりふと見上げたら、目の前に(壁に)掲載された記事のコピーが貼ってあった。おお、まさにこの店が、100名店なのだなと確信した。あごだしがポイントなのねとわかる。記事を読んでみると、なんだかテンプラ蕎麦の方が良かったみたいだが、ここで怯んではいけない。美味い山菜蕎麦を食ったから満足だ。
今回のプチ旅の目的その1は無事達成だ。と思ったのだが……………
この記事の題名は「立ち食いそば」で、自分の持っている本は「駅そば」、なんだかちょっと違う。

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秩父に行ってきた 鉄旅・プチ

ここしばらく寒いが天気の良い日が続いているので、ちょいと足を伸ばして散歩に行くことにした。例のお得な秩父旅切符ももうすぐ終わってしまうので、それまでに何度か秩父へ鉄旅に行ってみよう、というお手軽プチ旅企画だ。この切符を使えば実質的には500円程度で秩父旅行?できるのだから、新宿や池袋に行くよりお安い。おまけに秩父の街にはあれこれ楽しみもある。たっぷり歩くので健康にも良い。寒さ対策に手袋と帽子は必需品だが、夏のように汗だくになることもない。実に快適な徒歩旅だ。

駅の改札口脇に、新しいキャラボードを発見したと思ったが、どうやらこれは去年の秋に公開されていたアニメ・コラボらしい。ネットで調べてようやくわかった。いわゆるアニメ聖地は長瀞だったようだ。今や聖地巡礼者は重要な観光客だし、アニメの舞台になると動員客数は桁違いのようだから、そのうち製作委員会に地方の観光協会が出資するとか、誘致合戦をするとか激しい競争が起きそうだな。ドラマのロケ地よりも、アニメの聖地の方が集客力はありそうだ。
しかし、このお話は全く知らなかった。BL /百合という用語もあたらめて勉強し直した。マニアの世界は深すぎる。

秩父は荒川の河岸段丘にあたる場所で、川を底にした段状の地形に広がっている。だから、あちこちにやたらと坂道があり、街歩きをする時にも高低差がありすぎと文句を言いたいくらい、上ったり降りたりする羽目になる。この観光案内地図では、その点が全くわからない。できればデフォルメした高低図にして欲しいものだ(観光地としてぜひ改良をお願いしたい)
ちなみに、この地図の上下、つまり南北方向に伸びる道路はだいたい平坦か緩い傾斜なのだが、左右に歩くとため息が出るほどの坂にぶち当たることもある。当然ながら、真夏の秩父は徒歩観光には向かない。駅前にレンタサイクルもあるらしいので、そこは事前調査が必要だ。電動自転車であれば坂道を気にすることもないし快適だ。

秩父といえば、アニメキャラが街中に溢れていたが、さすがに公開後10年が経ち、店頭のアニメポスターはすっかり少なくなった。その代わりに露出が増えてきているようなのが、この「ぽてくまくん」で、手に持っているのが秩父名物「みそポテト」だ。
甘い味噌がかかったポテトは、実にうまい。いわゆる観光スポットでの食べ歩きできる手持ちの商品として完成度は高い。個人的には全国あちこちにある「ご当地ソフトクリーム」より、はるかに優秀な商品だと思っている。ただ、なぜ秩父でポテチなのだとか、なぜ味噌なのかだとか、ツッコミどころはあるにはあるのだが、そこをあっさりスルーしてしまおう。良いものは良い。
街のあちこちで売っているようなので、はしご酒ならぬハシゴ・ポテトを楽しむというのもありか。ただ、お腹は膨れるなあ。

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羽田空港で泊まった話

深夜2時ごろのロビー風景 普通には体験できない空間だ

去年の夏、飛行機の運行トラブルで羽田空港到着が夜の11時過ぎになり、終電も終わった時間に空港で放り出されたことがある。タクシーも長蛇の列で、いつ乗れるのかわからない状態だった。仕方なく、始発の電車までロビーで待つことにした。ロビーの中には帰宅難民がゴロゴロいたが、ロビー内施設は全部閉鎖。都内都心部までの臨時便(バスや鉄道)を何本か設定して貰えば、都内のどこかでホテルを見つけるなり、タクシーで自宅に帰るなりできたと思うのだが。
何年か前に、降雪で空港が閉鎖になり、大陸から来た観光客が千歳空港で足止めを食らったというニュースを見て、ちょっと不思議に思っていた。なぜホテルに行かないのかと思ったのだが、要は足がないと空港から移動できないのだと、自分が同じ目にあって初めて気がついた。
今年になり大雪で新幹線が止まり、やはり駅で夜明かしになった人たちのニュースを見ると、だいたい状況は似たようなものだ。どうも、日本社会において交通機関は絶対に定時で動く、止まることはないと信じている節がある。もし止まった時にどうするか、ということを想定することが苦手らしい。いや、考えたくないから目を瞑る、思考停止するようだ。
それが交通産業に関わる経営者の信念らしいのだが、空港間の移動は、新幹線駅間の移動は自分たちの責任範疇としても、その先の接続交通機関は自己責任でどうぞということだ。理屈としては正しい。日本以外の国でも、それが当たり前だと思う。
ただ、運行に遅れが出て駅や空港で足止めを喰らうという事態が、年に何度も起きているのもここ数年の事実だ。コロナボケというより平成から続く旅客需要低迷を契機としてコストカットを志向するあまり、リスク管理もできなくなっているような気がする。

結局、空港ロビーに滞在していたのは6時間程度だった。女性や子供もいたから、何か事故が起きたらいったい誰が対応するのかと不思議だった。照明も暗くなる。節電なのかもしれないが、それは平常時の対応だろう。ロビーに足止めして夜明かしする客がいる時には、犯罪防止の観点から考えるべきことがあるはずだが。おそらく、夜の公園的な、自己責任で対応する無法空間なのだろう。
トイレは使える。ただ、「ここはトイレです」というアナウンスがずっと流れている。視覚障害者のための補助アナウンスなのだが、それが夜の間もずっと流れている。あれはなかなかシュールな状況だった。
トイレの設備だけが24時間対応で、空港足止め発生時のリク管理ができているということだ。飲み物、食べ物は自販機が稼働しているから、最低限のものは手に入る。それが救いと思うべきか。
ハイジャック防止の身体検査が典型的な空港のリスク管理だと思うが、運行遅れによるロビーでの夜明かし対策を考えないのはリスク管理として片手落ちではないか。おそらく何か事故が起こると、全員をロビーから追い出してロックアウトすることが予測できる。まあ、その程度のレベルだろう。
後になって思ったことだが、羽田空港から徒歩で都内まで移動することはできるのだろうか。首都高以外の一般道も繋がっているはずだと思うのだが。であれば、夜中の遠足で蒲田あたりまで歩いていけばよかったのかもしれない。こういうアイデアはいつも後知恵で、まさに困っているその時には出てこない。自分も危機対応能力が低すぎることを反省すべきだな。

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秩父土産で調達したもの

秩父鉄道 秩父駅は一階が土産物屋になっている。どうやら春先に改装したようで、店内が別物になっていた。コロナの3年間は観光業界に深刻なダメージを与えたはずだが、秩父では積極的に攻める作戦をとっているようだった。Good Job!!

その改装された秩父物産館?であれこれ物色していて見つけたのが「秩父路ぷりん」。あえてひらがなで「ぷりん」と書いてあるのが気になり、確かめてみたら「豆腐」のぷりんだった。早速一つ買って試食してみた。確かに豆腐の味がする。ほのかな甘味と豆腐(大豆)の味がする。一緒についていた黒蜜が甘さを強める道具として良い働きをしていた。
おしゃれなお土産だと感心したが、よく考えるとなぜ秩父で「ぷりん」なのか、それはわからないままの謎あり名品だ。まあ、美味いものに文句をつける気はない。

こちらは秩父駅ではなく、西武秩父駅の酒売り場で見つけたもので、ちょっと面白いPOPが付いていた。サンフランシスコ空港のJALラウンジで採用されたのはめでたいことだと思うが、それを宣伝するのも何か微妙な感じがする。右側にある「金賞受賞」をもっと大きくしても良いのでは…………
インバウンドの外国人観光客が戻ってきたら、JALラウンジの話を英語で書けば効き目があるかもしれないが。秩父で酒を買う人がサンフランシスコに行く確率はあまり高くないだろう。ただ、このサンフランシスコを他の地名に置き換えてみると、それなりに意味がありそうな気もしてきた。ニューヨークでとかロンドンでと書くとビジネス旅に出た感じが増す。シンガポールとかジャカルタと書くと、異郷の地で日本を楽しむ的な観光旅の気がしてくる。サンフランシスコは、ビジネスというより観光だろうか。 
それでも、この話に釣られて一本土産に買ってしまったので、POPはしっかりお仕事しているということだ。

秩父の酒は地元の街でもそれなりに買えるが、やはり品揃えは少ない。秩父に出向けば種類をあれこれ選べることもあり、ついつい買ってしまう。駅から少し歩くと酒蔵まで簡単に行けるし、試飲もできる。まさに秩父に行けば「呑み鉄旅」になる。そういえば某国営放送局の番組である呑み鉄旅も秩父に来ていたなと思い出した。首都圏にありながらローカル旅ができるのが秩父の良いところだな。

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プチ鉄道旅 秩父編

秩父駅ホームで停車中を撮影したので飯能行き

昔懐かしの西武鉄道カラーでいまだに走っている西武鉄道秩父線の電車だが、池袋始発の直行ではなく、西武池袋線飯能駅で乗り換える。池袋から飯能駅まで急行で1時間程度。降りたホームの反対側に待っているのが、このライオンズカラー列車だ。

車内に入れば、あら懐かしい、対面式の4座シートで、気分はすっかりローカル路線旅になる。やはり、こんな時には乗り鉄ではなく呑み鉄モードになってしまうなあ。最新鋭特急のラヴューに乗れば間違いなく旅気分になるが、このローカル旅モードの方が県内プチ旅行感は強い。

秩父駅に降りるとお出迎えされるのが駅内設置の温泉だ。たびたび秩父にきているが、まだこの温泉に入ったことがない。一度試してみなければと、毎回思いながら素通りで帰ってしまう。反省して次回こそ温泉に入ろう。
右側にかかっているのが、限定運行の食堂車による秩父旅。これもコロナの間は中止されていたが、再開したようだ。この特急は予約制なので、乗ってみたいと思っていても抽選の倍率が高くてなかなか難しい。今年こそ応募してみようとは思う。
ただ、ソロ旅には向かない。同行者が必要だが、それもかなり高額の乗車(食事付きだから)になるので誰でも誘いにのっかてくれるわけではないだろうし。同じ金額を払えば都内でそれなりのレストランのディナーが楽しめる。鉄分が多いヒト以外は魅力を感じない気がする。

改札口を出ると、お土産物が並ぶショッピングエリアがあり、その先にフードコートがある。旅行者には優しい駅なのだが、ショッピングエリアとフードコートの中間に、なんと立ち飲みコーナーがあり、そこが改装されて広くなっていた。
これは、帰りの電車に乗る前にぜひ一杯やってねという強いメッセージだ。温泉に入った後、きゅっと冷酒を……………西武鉄道、素晴らしいぞと褒めてあげたい。

この店は次回に挑戦

西武秩父駅前にある食堂がとても気になっている。今回は別の店に行くつもりで秩父に来たので、次回に行く予定なのだが、とりあえず店の前まで下見に行ってみた。店頭の黒板は実に味がある。メニューもうまそうだ。山菜天ぷら食べてみたい。そして、マスターの実物にもお目にかかりたい。
秩父に車でくることが多いので、酒を楽しむことはできないのだが、電車でくれば問題なし。1月中には、なんとしてもこの店でおいしい秩父めしを食べなければなあ。と、次の旅の目的を決めてきました。

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観光地化した商店街のあれこれ

金沢の繁華街にある市場は、ずいぶん昔から通っていた。金沢土産に魚の干物や野菜を仕込んで宅配便で送るというのが、金沢出張での楽しみだった。久しぶりにその市場に行ってみると、「市場」的要素がすっかり薄れてしまっている気がした。もはやほぼほぼ観光マーケットになっている。
金沢に限らず全国各地で似たような「観光地化」した庶民の台所は多い。京都の錦市場は早くから観光地化していたが、それでもまだ半分くらいは地元の生活感が溢れるところだ。それとは逆で、札幌の二条市場は、もはや市民のためにある買い物の場ではない。観光土産専属販売所だろう。この金沢の市場は、錦市場と二条市場の中間くらいの位置になるか。

特に目立っているのが、海鮮丼ぶりの店でその増殖ぶりは驚くほどだ。コロナ期間中の落とし子だろうと思うが、「昼飲み」推奨なのが何やら悩ましい。しかし、海鮮丼ぶりを肴に酒を飲むのは、なかなかハードだと思う。おそらく店内メニューには、つまみがあれこれ並んでいるはずだ。しかし、金沢海鮮丼というジャンルが成立したとは、初めて知った。いつの頃から生まれてきたのか、何かご当地丼的なルールがあるのだろうか。あれこれ気になるが、調べてみるほどの熱意が湧かない。

よく考えればというか(よく考えなくても自分は観光客なので)、この観光市場はそれなりに楽しい。日曜の午後ということもあり、市民向けの八百屋や魚屋は大半が閉まっていた。関西から来た観光客が魚を土産に買っていたから、やはり西国向けの観光地なのかと改めて思った。新幹線が開通した後、東京から金沢へ行くのは京都・大阪へ行くのと変わり無い時間だから、もう少し東国向けの商品が増えても良さそうな気もするが。東国と西国は好みの魚、魚種が違うので、その辺りを誰かプロデュースすれば良いのになあと思った次第。

ふぐの糠漬けというものがあり、これはへしこ(鯖の糠漬け)のファミリー製品かと思ったが、糠につけることでフグ毒が消えるらしいと、何かの記事で読んだ。ただ、ふぐ食はやはり西国の食文化だし、東国の人にとって珍しい魚、食べ方だろう。
フグを食べる習慣が出来上がっていない東国を、フグ拡販のブルーオーシャンと見るか、食習慣の変更を強いるレッドオーシャンとみるか。市場を観光地化するよりも、そのあたりのマーケティング戦略を、県とか市などが観光予算を相当額を投入してもやるべきことだろうなあ、などと市場で真面目に考えてみた。結局、フグのぬか漬けは買わなかったけど。

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あけおめ も中くらいなお正月

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年が明けました。今年も、あれこれと街で見つけた面白い光景など書き連ねてみたいと思っています。去年は低予算旅行であちこち旅しましたが、今年は新しいチャレンジ旅をしてみようかと企んでおります。

今年の旅の締めは冬の札幌
敦賀 一ノ宮
越前 天空の城
志摩国 港町
青森 恐山
帯広の名店 カレー
富良野 金山ダムの湖面
高知駅前 三人の侍像