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街を歩く

神田みますや 

神田みますやに久しぶりに行った。記憶が正しければ2年ぶりくらいで、前回行ったのはコロナの前の年の秋だった。友人と久しぶりの飲み会で、場所のリクエストがここだった。5時から開店だが、店の前にはいくつかの開店待ち集団がいた。この時期だから良いが、夏や冬は外で待っているのがしんどいなあ、などと思っているうちに5時になり開店、一番乗りだった。しかし、神田の裏通りでよくもこんなに客が来るものだと感心する。

定番のつまみを注文して、ちょいちょいとつまんでいく。食事というより酒のアテという方がシクリくる。老舗の居酒屋というか、東京一古い居酒屋という話も聞くので、店の中の風情は抜群だ。今ではすっかりなくなってしまった入れ込み、小上がりが健在だ。ただ、この畳に直に座る方式がちょっと辛い。せめて掘り炬燵式にしてもらえたらなあ、というのは客としての贅沢な要望だろ。ただ、そうしてしまっては、老舗の様式が変わる。いただけないという客も多いだろう。
味付けが濃いめ、甘めなのもその伝統豊かな居酒屋の現れで、良い意味で味を変えないのが神田で長く続けている店の特徴のような気がする。

お通しの海苔と久しぶりに飲んだ白鷹がピッタリと合っていた。この店でも日本酒の銘柄は日本各地の有名どころが揃っているが、お燗にするにはやはり白鷹が良いと思う。最近では、滅多に見かけない白鷹だから余計にそう思うのかも知れない。白鷹は近所のディスカウント酒屋、スーパーの酒売り場ではお目にかかれない希少ブランドになってしまった。チェーン居酒屋や最近の日本酒専業居酒屋でも、白鷹は置いていない。昔からの付き合いがある店しか売ってもらえないのかも知れない。一時期は幻の酒と言われていた山形の十四代より遭遇率は低い。
素直な味の酒で、これが昔の一流といわれる日本酒だったという理解で良いのだろう。最近の脚光を浴びた蔵元の酒は、どれもうまいし特徴も際立っている。自己主張の強さが最近の銘酒の条件なのだろう。
、量販店で売られている一般酒がある意味特徴がない甘めの酒であり、それが昭和の味だとすれば、平成の酒は蔵ごとに尖った特徴を訴えかける酒ぞろいだとも言える。その昭和と平成の酒にちょっと疲れてしまった時に飲みたいのが、我は流行に関せず、我が道を行くという白鷹だ。だから老舗居酒屋や蕎麦屋でこの酒を発見すると迷いなく注文する。冷で飲むよりもぬる燗が合うような気がしている。

久しぶりのフル営業で店内は賑わっていた。もう少しして落ち着いてきたら、テーブル席の端っこで一人飲みと洒落込むべきか、などと友人たちの話をぼうっと聴きながら思っていた。秋の夜長は白鷹がうまそうだ。

食べ物レポート

オーケーのカットピザ

平日にしか売っていないオーケーのカットピザを買い出しに行った。昼飯にしようという魂胆なので二枚買うことにした。だが、二枚買っても300円以下というリーズナブルを超えたハイパーバリュー価格だ。高い方がソーセージとベーコンのピザで、個人的にはこれが一番アメリカンピザっぽい気がしている。

見た目でわかるが、ソーセージを含めてトッピングに焦げた形跡がない。高い温度で一気に焼き上げたというより、低温で火を通した生地の上にぱらっとトッピングを乗せた感じだ。だから石窯焼きピザのパリパリ感は期待してはいけないのだが、そもそもそんなことを最初から考えてもいない。まあ、このピザは平たく言ってしまえばトマトソースとチーズがかかった調理パンだ。生地自体も甘めでふわっとしたリッチ系だ。ご飯として食べるには、ナポリピザのようなリーン系ピザと比べて、こちらの方が出来が良いとも思う。何より肉系トッピングは、食べた時の満足感がたっぷりだ。

こちらは安い方で、トマトがトッピングになっている。マルゲリータとは、言ったもの勝ち的なネーミングで、トマトソースとチーズとバジルの3点セットであれば、マルゲリータと言い張って良いと思う。カレーパンといっても中のフィリングがキーマカレーであったり、野菜ごろごろカレーだったり、牛すじカレーだったりするようなものだ。
チェリートマトは甘味が強いので、ピザに使うトマトとしては向いていると思う。一般的なトマトのももたろうはピザには全く向いていない。ももたろうはピザソースに使うのも論外だと思っている。あれは日本人向けの生食用トマトで、調理加工に全く適さない。限りなくフルーツ化した野菜だと思って使う方が良い。少なくとも、ピザやパスタのようなイタリアンの素材としては不向きだとおもっている。
「お客さん、すみません。バジルの葉っぱを使うと、とてもこの値段ではお出しできないです」というだろうから、バジルソースを使うというのはお約束みたいなことだ。あっさり系(ピザにあっさりとは変な形容詞だが)を好みであれば、バジルソースはあっているだろう。

ついでに、このお手軽価格のピザと調理パンの代表選手みたいなカレーパンを比べてみた。コンビニやスーパーで売られているカレーパンは比較的お安い。100円+アルファといった価格帯で収まっている。150円を超えることはあまりない。
工場生産ではないスーパーのインストアベーカリーなどでは150円越えもあるが、それは珍しい。そうした市場価格感からすると、ちょっと高めの値付けのように見えるのがこちらのカレーパンだ。ただ、食べてみるとそれなりに納得できる。安いカレーパンにありがちな、中がほとんど空洞で具が少なくて騙された感みたいなことは全くない。ぎっしりと具が詰まっている感じがある。カレーパン発祥と言われる東京の下町までカレーパンを買いに行ったことがあるが、そこも具沢山だった記憶がある。やはりカレーパンの価格は、中の具材の量に比例しているのだろう。100円の空洞パンよりは50円高くても中身がいっぱいの方が良いと思う。

その出来の良いカレーパンとピザを並べてみた。ほぼ同価格だがピザの方が、ビジュアル的には勝っているように見える。カレーパンが茶色一色というハンディがあるのは確かだが、やはりピザの面積の大きさが、ごちそう感というか食欲をそそるというか、見栄えが良い。スーパーの惣菜担当にこの手の視点があるかどうかは知らない。惣菜に見栄え重視の視点が必要とされるかどうかは、企業としての考え方だろう。ただ、ピザの方が消費者視点から見て戦闘力が高く、おそらくカレーパンの改良型よりも値付けが高くできそうなことだ。トッピングのアレンジでバリエーションを増やすのも容易だ。

などとちょっと難しいことを考えながら、家に帰ってガスのグリル台でピザを温めて美味しく食べた。ピザは電子レンジでの再加熱には向いていない。レンジアップすると、ほとんどパンの食感になってしまう。1/4カットは手で持つには大きすぎるので、半分にカットすれば良いのだが、面倒くさくなり箸を使って食べる。箸でピザを食べると、手も汚れないし、こぼれ落ちたトッピングも拾いやすい、食べやすい。おすすめの食べ方なのだが、家の外でそれをやると、かなり変な奴扱いされるので注意が必要だ。ちなみにケンタッキーのチキンも箸を使って食べるのが一番合理的だと思っている。是非お試しください。

食べ物レポート

うちの近くのラーメン屋 2軒

埼玉県西部にあるお茶どころに住んでいる。周辺の市とあわせると人口は50万人くらいになり、そこそこの規模の都市圏といえる。それでも車で5分くらい走ると周りは茶畑と芋畑で、その中にマダラに住宅地が点在する首都圏の典型的地方都市だ。
人口だけ見ると大抵の県庁所在地より大きいのだが、やはり東京のおこぼれ都市というかベッドタウンというか、中途半端な賑やかさがある。おへそが無い町とでもいうべきなのか、繁華街の規模は小さい。そもそも市役所が街の中心部から移転したので、街中に肝になるオフィスがない。普通は県庁所在地であれば、県庁と市役所が並び立っていて、その周りに飲食店、飲み屋などが固まっているのが特徴だ。それが無い。不思議な街というのは、人口に応じた繁華街が存在しないという意味だ。
そして駅前ではなく、畑の真ん中にラーメン屋が立っていて繁盛している。これもまた不思議なものだと思う。この茶畑の中に立つお気に入りのラーメンだが、化学調味料を使わない、いわゆる無化調のラーメン屋だ。そのためなのなか、いつでも駐車場がいっぱいになっている。流石にコロナの間は少し暇そうだったが、久しぶりに平日昼前に行った時はすでに駐車場が満車だった。

狭山市と入間市と所沢市の境界付近にある茶畑の中

この店のイチオシはつけ麺なのだが、中華そばが好みなので10回行くと9回は中華そばになる。今回はひさしぶりということもあり、珍しくつけ麺にした。濃厚系のスープがたっぷりなのが嬉しい。つけ麺推しの店でもスープが少ない店は嫌いだ。スープが冷たくなりやすいし、味も薄まるからだ。つけ麺スープはたっぷりにしてほしい。
この店は食べ終わった後に困るほどスープがたっぷり。良い店だと思う。麺も太めの麺で、量もたっぷり。完食するのが辛いと思うほどの量だが、それでも大盛りにする猛者がいる。どういう胃袋をしているのだろうと、他人事ながら心配になるほどだ。めんまや焼豚角切りはスープの中に沈んでいるので見えないが、これも量はたっぷりだ。
個人的好みで言えば、海苔がおまけ程度なので足りないぞと言いたい。次回は忘れずに海苔トッピングを追加しよう。いつもの通り、実に満足して店を出た。うちの近所ではこの店が一番だと、行くたびに思うのだが、やはりちょっと遠いから行く機会が少なくなってしまった。ラーメンを食べにわざわざ車で移動というのは、ちょっと抵抗感がある程度には都市住人なのだ。

この店に小盛りはないらしい

車の移動が面倒だと感じる時には、感覚的にはもうちょっと距離が近いところで店を探したい。そんな時のお気に入りは「山田太郎」という山田うどんが運営する新業態のラーメン屋だ。ただ、ラーメン屋とは言わずに埼玉タンメンと言っている。埼玉タンメンというのは、おそらく山田うどんという会社の造語で、埼玉人にとっても一般名詞ではない少なくとも個人的には聞いたことがない言葉だ。
だから、これが埼玉タンメンかあ、というしかない。ただ、素直に食べた感想を言えば、長崎ちゃんぽんに限りなく近い。パクリというと語感が悪いので、完コピと言えば良いか(笑)。料理の進化はコピー作業とその改良なので、そのうち埼玉タンメンが爆発的に開花する可能性がある。長崎ちゃんぽんを超えて、歴史的名物になるかもしれない。埼玉県人のソウルフードに進化するまで、暖かい目で見守りたい。
その埼玉独自のラーメン店で、辛味噌タンメンがお気に入りとなった。個人的なラーメンランキングではtop10くらいには入る。ただし、辛味噌と言いながら辛さはマイルド級なので、辛いもの好きであれば物足りないか、追い辛子が必要だろう。もう少し辛さを攻めても良い気がするが。

あまり辛くない、ゆるいからさの辛味噌タンメン

残念ながら、近くの駅前にはラーメンの名店はない。それでも町中華で楽しむことはできる。餃子でビール的な居酒屋利用も可能で、レバニラ炒め定食にビールというオヤジ族はよく見かける。だから、うまいラーメンを食べるときは車で15分みたいなことになるのだが、これも地方都市に住むことの楽しみと面倒くささだと割り切ることにしている。

こうしてみると東京都内、山手線沿線というのは実に便利な場所だったのだなと、あらためて思う。徒歩5分圏内に10軒はうまいラーメン屋があった、恵比寿という街がちょっとだけ懐かしい。一度は、憧れの街ランキングの上位タウンに住んでみたかったなあ。

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千歳空港のダメージと業態転換

千歳空港の食堂フロアーで、いつも凄まじい行列ができていたラーメン道場のえびそば。その行列がちょっとだけ復活していた。この一年は、並ばずにえびそばが食べられるのでずいぶん利用させてもらったが、ようやく昼前に行列ができるまで復活したようだ。ラーメン道場のダメージは大きかっただろうなと推察する象徴的なシーンだ。それでも各店の混み具合はまばらで、満席近いほど賑わっている店は少ない。

その混雑するえびそはを避けて、好みのラーメン屋に入り醤油ラーメンを注文した。座った時にはガラガラだった店内だが、ラーメンが出てくる5分の間に、ほぼ満席となった。満席といってもコロナ対策仕様なので席の間隔は広く、以前と比べると半分ほどの席数に見える。それでも満席は満席。めでたしめでたしだ。鶏白湯+魚介だしのWスープは本当に美味い。ラーメンで腹を膨らませた後で食堂街を探索してみた。

待ち時間がある時にたびたび利用していたサッポロビール園が業態変更していた。サッポロビール各種が飲めるのは変わらないが、小樽の名店「三幸」にかわっていた。三幸はファミレスの草分けというか、デパートの大食堂的なメニューが魅力の老舗レストランだ。個人的にはキッズ向けのオムライス(亀がモチーフで大人が食べてもうまいと思う)がおすすめだが、肉料理、パスタ料理などうまい洋食がせい揃いでどれを選ぶか迷ってしまう。
従業員の方に尋ねたら、10月1日から業態変更したそうだ。これもコロナの影響なのだね。外国人客減少で、日本人客向けのローカル志向に転換したということだと思う。日本人観光客にとっては小樽の老舗レストランが、かなり「おいしく」感じるのではないだろうか。

そして、これが今回の業態転換で最良の策だと思ったのが、小樽繋がりの若鶏半身揚げ「なると」とのコラボだった。今まで千歳空港で売っていないのが実に不満だった、若鶏半身揚げがっこの店で買えるようになった。個人的に最大の朗報だ。うれしい。
若鶏半身揚げは注文してから待ち時間が30分ほどかかると言われた。となると、これからの千歳空港利用パターンを変えなければならない。空港に着いたら、なによりも優先して、まずこの「三幸」に直行してテイクアウト注文をする。それから食事をするなり、買い物するなりという行動のパターンにしなければならない。千歳空港マストバイアイテムに決定だ。
ただ、問題も一つあり、揚げたての若鶏半身揚げは機内に持ち込むには強烈すぎる匂いがする。若鶏半身揚げをラップなどでぐるぐる巻にして、匂い漏れを防ぐ専用バッグを忘れずに用意しなければならない。それが嫌なら、テイクアウトは諦めて、ここで若鶏半身揚げとビールを楽しむという選択もある。それでもきっとテイクアウトにもう一つ注文してしまうような気もするが・・・。
もちろんこの店に来る時は、腹ペコで来るべきだ。若鶏半身揚げに追加して小樽名物あんかけ焼きそばを食べるのを忘れてはいけない。これまで苦労されてきたお店の方には申し訳ないが、自分にとってはコロナのダメージが良い方向で改善された事になる。千歳空港が楽しみになった。

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旭川で締めを求めて彷徨

旭川で軽く締めのご飯を食べたいものだとフラフラ歩き回った。この店の名前は聞いたことがあると思ったのが、「二幸本店」だった。が、何の店だったのかが思い出せない。小樽には三幸があったな、などと脳内連想ゲームが進んだのだが。

ショーケースを見ると鮨と天ぷらがメインらしい。失敗したと思った。最初にこの店に気が付いていれば、鮨で一杯やれたかもしれない。
旭川は北海道でも珍しい海に面していない大都市なのだが、実は海産物がうまい。オホーツク海、日本海から札幌に海産物が流れていく途中を横取りするので、札幌よりも質の良いものが手に入るようだ。この話は富良野で聞いた。富良野は旭川のおこぼれが調達できるので、札幌と同じレベルのうまい鮨が食べられるというのが店主の言い分だった。もっともだと思った。

寿司を食いはぐれたことに後悔をちょっとだけしながらもう少し歩いていると、懐かしのラーメン屋の前に出た。すでに閉店しているようで、コロナのせいか、悲しいぞ。それでも夜遅くまで空いているのがラーメン屋だろうとぶつぶつ言ってみたが、よく見ると本日は定休日だった。
我ながら悔しいのだがたびたび思い知らされる運の悪さだ。特に旅先では、行ってみたいと思う店が臨時休業だったという経験は数えきれない。決してコロナのせいで早仕舞いしていたわけではないようだ。食べられないと思うと余計にラーメンが食べたくなり、もう一息歩いてみることにした。

旭川発祥の有名店、今やグローバル展開もしている塩ラーメンの名店を見つけた。この本店に来たのはひょとすると10年ぶりくらいかもなどと思いつつ店内に入ったら、全く中の光景が変わっていた。記憶の中ではコの字型のカウンターの店だったはずだが、今はテーブル席も多いファミレスみたいな店になっていた。

梅干しが真ん中に乗った塩ラーメンを食べると、なんだか妙に懐かしい。札幌にある支店もたびたび訪れてはいるのだが、やはり本店で食べるのが一番うまい・・・はずだろう。ただ、記憶にある本店の味とは微妙に違うような気がした。普通にうまいのだが、記憶の中の味は過剰に美化されているようだ。
店の味は変わらずにいて、自分の舌が変わった可能性が高いなと思う。濃いめの味がだんだん苦手になってきたのかもしれない。スープを飲みながらそんなことを考えていた。外の気温は相当に下がってきていたので、暖かいスープは何よりのご馳走だったが、麺を完食するのがしんどかった。やはり無駄に歳はとりたくないものだと、久しぶりに思ってしまった旭川の夜。でも、次は醤油ラーメンにしようと前向きに考えてもいたのですよ。

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セコマのBig 2 かもしれない

久しぶりに北海道上陸し、気になっていたセイコーマート、セコマのパンを買ってきた。一つ目はヨーカンパンの新種で、北海道では定番の豆パンの上にヨーカンコーティングをしたものだ。さほど気にしてもいなかったが全国でヨーカンパンは当たり前のものではないらしい。
確かに東京に来てしばらくしてからヨーカンパンを見かけないことに気がついた。豆パンは好物だったので、東京に来て3日目で豆パンが存在しないことに気が付いた。普段食べ慣れたものがなくなると、人はずいぶん悲しい思いをするものだ。豆パンは恋しい気分にはなったが、ヨーカンパンは恋しくはならなかった。そのためにヨーカンパンが存在しないことに気付くのが遅れた。見た目が同じようなチョコレートコーティングのパンはどこにでも売っていたから、錯覚していただけかもしれない。

チョコレートではない、ヨーカンコーティング

豆パンはメロンパンのような丸型のパンの中に、金時豆の甘納豆が入ったパンだ。似たような甘い豆が入ったパンは四国高松で発見したことがある。なぜ高松で?と思ったが、高松のうどん屋では甘い豆の天ぷら・かき揚げが売っていたので、おそらく甘い豆需要が高いせいだろう。北海道でも赤飯は小豆のものと甘納豆のもの2種類が混在する甘い豆文化圏だ。標準的な赤飯は甘納豆のもので、小豆の赤飯は異文化のものだとずっと思い込んでいた。赤飯文化のインプリンティングということだ。だから、いまだに東京で赤飯は食べることが少ない。あれは異文化の食い物だという心理障壁があるのだと思う。
この豆パンは、そういう甘い豆礼賛文化が産んだ北海道的解答であり大歓迎だが、全国的にはほぼ異端の食い物だと思う。普遍性は・・・ない。文化的に許容度が広い東京圏でもこれは受け入れられないだろう。似たような存在にべこもちがある。ルーツは岩手のようだが、北海道では極めて日常的な和菓子だ。これも東京圏には存在しない。(たまに、ファミレスのとんでんで売っている)

セコマの文化的地平線を広げる努力は日々進行している。その発想は豊かで、常識を超える。その異端の開発者から、当然のように生まれてきたのがおにぎりパンなのだろう。おまけに中身はおにぎりの具材ランキング不動のNo.1 「ツナマヨ」というのだから、開発者の本気度がわかるというものだ。
そもそもコラボ先が新十津川町という自治体というのもすごい。ちなみに新十津川町は札幌からほぼ真北に70kmほど離れたコメどころだ。遠い昔、某国営放送で朝ドラの舞台になり、最近では日本一終電車の発車時刻早い駅があることで話題になっていたはずだ。(午前中に終電車が出る)
そのコメどころが米シロップ(それって何と聞きたいが)を提供して、パンに米の味をつけたようだ。食べると確かに米っぽい感じがする。

ご丁寧なことに、おにぎり風に海苔が巻いてある。この海苔がなければただの白パンに成り下がるので、海苔はルックス的に重要だ。ただ、食べてみるとわかるが、おにぎり感を増すため「味」の面でも海苔は良い仕事をしている。

売り場のPOPを盗み撮りしてきたが、確かにパンコーナーの中ではイチオシ扱いだった。ただ、やはり根本的な疑問が残る。なぜ、パンをおにぎり味にしなければいけない?
まあ、ヨーカンをパンにかけるセンスがあれば、パンをおにぎりに変えるというのは、ほんの一息のジャンプかもしれないが。セコマのパンの中ではちょっとお高めのブランド感を漂わせることもあり、次はサロマ漁協とコラボしておにぎりパン・ホタテ味とか日高産鮭を使ったおにぎりパン・鮭味とか、色々とシリーズ化されれば楽しいなあ、と妄想している。セコマで去年は焼きそばパンの代わりに味噌ラーメンパンも売っていたし・・・。

個人的には、この昔懐かし「ポテサラパン」が好物で、価格は税込100円と渋い値付けだ。本当にセコマはわざわざ買い物に行きたくなるコンビニだ。何とか関東圏の出店拡大をしてセブンに成り代わってコンビニ王者になってほしいなあ。

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北海道限定品 おすすめの二点

これは本当に北海道でしか買えない伊藤園のローカルアイテム。トウキビ茶と書いているがいわゆるコーン茶のこと。カロリーゼロと書いてあるが、うっすらとした甘さを感じる。舌に優しい、喉に優しい名品だ。どうやらラベルの違いで札幌バージョンとか根室バーション?などがあるらしい。千歳空港の自動販売機で、自分のお土産用にいつも買って帰る。通販でケース買したこともあるが、なかなか手に入りにくい。ローカルドリンクで好みなのは沖縄のサンピン茶とこのトウキビ茶だが、確か金沢でも棒茶のペットぼろとるが売っていたような気もするが、定かな記憶ではない。JR九州が九州限定でお茶を売っていたが味の記憶が全くない。地元に愛される商品といいうのがローカルアイテムのテーマだと思うが、それが全国区にならないのは、やはり何か理由があるのだろう。トウキビ茶もなんとか全国区商品になって欲しいものだが。

紅生姜が絶対のサイドアイテムだ

二品目は、これぞ The北海道銘品と言いたい甘納豆のお赤飯。たまに変形で甘納豆が金時豆ではなく小豆のバージョンも見かける。甘納豆で作るので、米に色はつかないから食紅で染めている。甘納豆がコメの中に紛れ込むのが普通だと思うが、この赤飯は甘納豆がトッピング状態になっている。おそらく製法の都合というやつだろう。
紅生姜の薄切りはデフォルト設定で、これが千切り紅生姜だと、ちょっと悲しい思いがする。甘納豆をおかずに餅米を食べるという、ハイパー炭水化物+炭水化物連合で、お好み焼きでご飯を食べるに近い発想の食べ物だ。これにごま塩(ごまは黒胡麻)をかけて食べるのが標準仕様だと思う。ごま塩のしょっぱさと甘納豆のバランスが絶妙になる。この甘納豆赤飯と新香巻(具材が奈良漬)を自分土産に買って帰るのが、北海道に旅した時の定番行事だが、今回は現地で食べすぎたのでパスした。
全国に存在するご当地グルメというか、その地では当たり前に日常的に食べられているが、実はそこでしか売っていないというやつに目がない。だからローカルグルメは散々試してきた。その結論として言わせてもらうと、やはり北海道に行ったら甘納豆赤飯を食べて欲しいものだ。
個人的には進化し続けている札幌ラーメンより、最近人気のスープカレーより、北海道ソウルフード的な楽しみが味わえると思いますよ。

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旭川でも串鳥

旭川に所用で一泊することになった。コロナ制限解除前なので、夜8時を過ぎると飯も食えない。ホテルに着いたのが6時半過ぎで、慌てて店を探しに行ったが、どうも酒が飲める店のほとんが開店休業状態で悲しい雰囲気だ。入り口を開けて中に入ってみても誰も出てこない。そんな店に2軒連続して当たってしまい、3軒目は席まで案内されたまま放置された。従業員不足らしい。これでは8時までに食べ終えられるか心配になった。結局、何も頼まずにその店も出ることにした。あまりの長きにわたる休業のため従業員の手配がつかないか、接客のあれこれをすっかり忘れてしまったか。どちらにしても、客に金を払っていただくレベルに戻るにはずいぶん時間がかかりそうだ。さすがに4軒目を探し見つける気力をなくし(時間も残り僅かになり)、ようやく見つけた串鳥 旭川店に逃げ込んだら、何と満席で5分ほど待たされた。それでも普通の居酒屋の活気ある雰囲気がありがたい。

旭川店限定のミックス肝串があったので、早速それを注文した。どうも、これは美唄焼き鳥インスパイア系というやつだろう。ただ美唄焼き鳥は串に刺さっている肝が気まぐれというか串ごとに違う。それに対して串鳥旭川店限定品ではどの串も同じ配列になっているようだ。それでも玉子の黄身の元がついているのは嬉しい。

つくねも定番の梅だれを注文したが、追加で青南蛮入りを頼むことにした。北海道では唐辛子のことを南蛮ということが多い。確か仙台の辺りでも同じように南蛮といっていた気がするので、これも東北からの移入語だろう。その青南蛮、つまり青唐辛子を練り込んだつくねは、間違い無く大人の味だった。一口目はあまり感じないが時間が経つと舌がビリビリと痺れてくる。これは味変焼き鳥として傑作だ。ただし相当に辛いのでラス前くらいで頼むのが良さそうだ。
ふと気がついたら8時を過ぎていて、店内は賑やかだったがホテルに帰ることにした。30分一人飲みのはずがちょっと長居をしてしまったのは、久しぶりの元気な居酒屋感が楽しかったせいだと思う。
次はどこの串鳥に行ってみようか、などと考えながら店を出た。個人的な希望としてミックス肝串は全店に導入して欲しいです。

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30分待って買えた名物コンビニ弁当

函館に行けば必ず寄る「ハセガワストア」は、函館ローカルのコンビニだった。だったと過去形で言うと申し訳ないが、自分にとってハセガワストアはコンビニではなく出来立て弁当を売る店になっている。個人的な思い込みだけではなく、店先で品揃えを見ると、ギリギリコンビニと言える程度の品揃えはしている。が、手抜きとは言わないまでもコンビニとしては妙にスッキリしている。コンビニ売り上げの1/4以上と言われている弁当類に完全特化してスーパー弁当業態ということだ。特化どころか専門店に近いと思う。
ハセガワストアはすでに北海道のコンビニNo.1であるセコマのグループ企業なので、普通にコンビニをやろうとしても問題はないはずだが、弁当を売る方が本業に見えるほど特別化したかわったコンビニ(のようなもの)であると思う。
それだから、売り場の面積の余分な部分(物販その他)をスッキリとカットして、弁当部分だけ切り出してチェーン店化した方が儲かるのではないかと前々から思っているのだが・・・。少なくとも北海道内での知名度は抜群なので、札幌近郊を中心に出店すれば面白いのになあ。

持ち歩くうちにご飯が偏ってしまったので、隙間が空いているが買った時はご飯は平らになっていた

一応説明をしておくと、このやきとり弁当は札幌の百貨店のイベント会場で買ったもので、長い行列ができていた。行列に並んでいたのは30分を超えるが、待っている間にも自分の後ろにもっと長く行列が伸びていった。おそらく最後尾は1時間待ちを超えたはずだ。原因は、この弁当の知名度と人気もあるが、一人の客が3個5個とまとめ買いすることだ。焼き鳥は一本ずつ手焼きなので製造時間の壁がある。実際に函館の店で買うときも、待ち客が多いこと注文に応じて焼き始めるので、最低10〜15分は待つことになる。このイベント会場では焼き鳥3本入り弁当限定だったが、函館では串の数も選べる。(はずだ)
何より、やきとり弁当と言っているが、肉は鳥ではなく豚で、正確にいえば豚串弁当だ。それでも誰もが疑いもなくやきとり弁当と言っている。札幌ローカルブランドである「ぎょうざのみよしの」と函館ローカル 「ハセストのやきとり弁当」でコラボ出店となれば、行列の途切れないお店になるような気がする。

街を歩く

復活の居酒屋で感じた不都合

お通しはれんこんと白身魚のマリネ

札幌で禁酒令解放の日に居酒屋に行った。どうも状況を甘くみすぎていたのだが、コロナ統制下ではガラ空きだった、とある居酒屋に応援がてら出かけてみたら、予約がないと席がないと言われた。そうなのか、と感心したりびっくりしたり。それでもテーブルとテーブルの間の隙間の席に通された。壁に向かって二人がけで、両サイドは六人がけのテーブルになっている。結果的に、右と左から浴びせかけられる会話を聞かされることになった。
昔の居酒屋であれば、こんなことはしょっちゅうで当たり前のことだった。今のご時世では、これはどうも感染対策不足と言われそうだ。それでも適合マーク付きというのだから、やはり適合マークの信頼度はあまり高くないような気もする。酔いが回るにつれ大声になるというのは仕方がないことだが、それにしても右にいたおっさんグループが酷かった。最後の方は怒鳴り合いに近い音量になっていた。左のグループはそれにめげたのか、さっさと帰って行った。
コロナの時代の居酒屋風景だ。うるさい客がいると他の客が帰ってしまう。客同士が暗黙の了解で静かに飲む、これが今の居酒屋スタイルなのだろう。そのうち、大声で話をする昔スタイルの客は出入り禁止になるような気がする。ヘタをすると警察に通報するとかいう危ない客も出てきそうだ。去年の夏前に流行った自粛警察・マスク警察が形を変えて、居酒屋監視告発組になるような気もする。危ない世界だなあ。

冷奴とイカゴロルイベ

熱燗を頼み、冷奴とイカの肝を凍らせたもの(北海道語的に言えばルイベの一族)を頼む。実に演歌的な飲み方だと自覚はしているが、どうもアヒージョだのカルパッチョだのは注文する気にならない。ひさしぶりの居酒屋フル営業なのだから、やはりここはオヤジ飲みで良いだろう。知人との待ち合わせだったので、ちびりちびりとやっていた。

イカゴロルイベ

最近ではすっかり採れなくなってしまったイカだが、鰹と同じでイカが日本まで回遊する元のところで乱獲する国がある。元でとるから回遊してこないということだろう。イワシやニシン、サバといった青魚は漁獲量が長期的には変動して、ある時から全然取れなくなったりする。原因はよくわかっていないらしい。一時期はイワシが取れなくなって、代わりに鯖が増えた。ここしばらくは鰯の量が戻ってきたら、今度はアジが取れなくなった。近年はサンマの不良が続くが、これは暖流と寒流の力関係が影響しているという話もあるし、日本近海に来るサンマの群がいるオホーツクで一網打尽にサンマを取り尽くす国があるせいだという話もある。
イカは元々日本人くらいしか食べていなかったのが、すし文化も含めた海産物の需要増加で乱獲されているということも原因の一つのようだ。少なくとも北海道沖で採れるイカは、往時は一ぱい100円以下だった。それが今では魚屋に行くと北海道産マイカ500円の時代になってしまった。イカはもはや高級品らしい。
刺身用に買ってきたイカの余り(ワタとゲソ)で塩辛を作っていたものだが、今はそれも高嶺の花になってしまった。イカゴロ(イカのキモ)は、刺身を作った時の余りをひとしお振って水抜きしてラップに包んで冷凍庫に入れるという、本当にお手軽かつリサイクル的つまみとしてたのしんでいたものだった。今は、それをしっかりとお値段を払って注文する羽目になる。時代は変わるものなのだね。