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駅弁

大好きな駅弁大会 その2

また駅弁の話だ。今年の駅弁大会では、過去の駅弁大会優秀弁当「将軍」に認定された弁当が、復活販売されていた。将軍位に輝いた弁当は、地元に行けば定番として販売されたりすることもあるようだが、季節限定だったり、あるいは販売中止になっていたりすることもある。その過去の「将軍」認定された弁当で、新潟直江津の弁当がとても魅力的だった。これも、いつかは新潟に遠征して食べてみたいなと思っていたものだ。それが、特設カウンターで数量限定ではあるが販売されていた。素直に嬉しい。

製造元は、駅弁屋ではなく駅前にあるホテルというのが珍しい。パッケージは、これまた何やらそれっぽい。

日本海沿岸の文化圏ではよく食べられている棒鱈(干したマダラ)を甘辛く煮込んだものが乗っている。これの親戚みたいな感じで、身欠ニシンを甘辛く煮たものを乗せた弁当もある。そばに乗せれば、京都名物にしんそばだ。が、タラそばはみたことがない。ちょっと不思議な気もする。
たらこと、鱈の身の甘酢漬けものっている。鱈オンパレード状態の弁当だった。素朴といえば素朴だが、棒鱈の甘煮の完成度が高いせいで、現在主流の肉乗せ駅弁よりも、お気に入り度合いは高くなった。
この手の駅弁は新作であまり出てこないようだから、ぜひ定番として残しておいて欲しい。まさしく、食の文化遺産だと思うが、JR直江津の乗降客数を想像すると、定番販売をするのはとても大変なことのような気もする。
全国で駅弁大会がもっと開催されれば良いのだろうか。百貨店イベント関係者の方々、他人様の企画を「パクる」のも悪いことばかりではないですよ。なんせ、新宿では58回も続いているのです。第1回の時に生まれた子供が、アラカンになるほどの長寿人気企画ですし、ぜひ、全国各地での開催をご検討いただきたい。
札幌でもやって欲しいなあ。

食べ物レポート

ラーメンのはなしを2題

ぎょうざの満洲 旨辛菜湯メン

美味いラーメン屋で店主が苦心の末に開発した名品ラーメンを食べるのは、なかなか贅沢な行為だと思っている。初めてのラーメン屋で注文する時は、全部乗せみたいな過剰トッピングラーメンは注文しない。ノーマル定番を注文する。当然、トッピング追加もしない。ストイックな(??)食べ方にすると自分では決めている。ラーメン屋のルーティン、その1だ。
ルーティンその2として、町中華でごくごく普通なラーメンを頼むのも良いが、その時は餃子にビールをつけて、ちょい飲みしながら腹ごしらえという感じにする。ラーメンは濃いめの味つけが多いので、醤油か味噌かでちょっと迷いつつ、「ラーメンの基本は醤油だ」、と決めつけて注文する。手前勝手な理由ばかりだ。
ただ、日常遣いのぎょうざの満洲本店では、この定番ルーティンを守らないことが多い。「旨辛菜湯麵」を頼むことが多いのだが、旨辛という割にあまり辛くはない。野菜が多いからタンメン扱いなのだと勝手に思っている。ただ、定番メニューにタンメンもあるので、その変形ということだろう。他の中華料理屋やラーメン屋では見かけたことがないので、満洲オリジナルと言って良い。マイ定番ラーメン的なもので、月に一度は食べたくなる弱中毒性があるようだ。

年末に自宅近く(といっても車で30分くらいかかる)ショッピングモールに行って、フードコートでランチにした。行列が比較的少ないところを物色していたら、ラーメン屋が行列2人だったので、そこに決定。鶏白湯の店で、昔はびっくりするほど長い行列だった記憶があるのだが、と不思議に思いながら待つこと5分で無事注文完了した。
が、そこから渡された呼び出しベルが鳴るまで10分くらいかかった。注文の行列は短かったが、注文した商品が調理されるのを待っている人はたくさんいたということだった。なるほどねえ、と理解はしたが、あまり納得できない気分で待つことしばしだった。
鶏白湯はラーメン界でもヘルシー部門というか、濃厚だがさっぱりみたいな位置付けにあると思う。野菜たっぷりのトッピングやレモンを絞って味変をするあたりは、明らかにヘルシーイメージを醸し出す。
味は普通にうまい。鳥スープは濃厚でコラーゲンたっぷりな感じがするが、後味はスッキリしている。久しぶりに食べた鶏白湯にはすっかり満足した。

待ち時間の間、何気なくメニューボードを見ていたら、開店後随分時間が経っているからか、いつの間にかメニューが増えていた。昔は鶏白湯一筋みたいな記憶があるが、今では醤油ラーメンもあるし、辛い麺もあるようだ。当然な工夫だと思うが、隣がつけ麺屋だけに対応が大変だろうな、とつい同情してしまった。
ラーメン屋が二軒並んでいるのはディベロッパーが塩対応しているせいだという気もするが、フードコートで運営する店舗の苦労が偲ばれる。隣の店が潰れたら、そこに直接競合が入ってきたなんてことはよくあるのだろう。
この先も頑張ってくださいね。でも、鶏白湯チャーハンとか鶏白湯中華丼とかは売ろうと考えないで欲しいです。

食べ物レポート

外道な寿司屋の使い方

回転寿司とカウンターの鮨は漢字を使い分けることにしている。単純な思い入れの違いと言えばそれまでだが、魚を旨くする食べ方が、にぎり「鮨」で、魚以外も使って米をうまく食べさせる「寿=ことほぎ」を司る料理が「寿司」みたいな気分だ。もちろん極めて個人的な理解だ。
だから握りではない機械整形の回転寿司に「鮨」の字は使わない。ただ、機械整形が悪いとも思わない。安くてうまい米料理というカテゴリーでは、牛丼やカツ丼など米主体メニューを押さえて、一番出来の良い「マスタークラス」だと思う。

その回転寿司に行って、寿司をあまり食べずに居酒屋使いをするというのは、悪行三昧というか外道の振る舞いと、我ながら思うのだがやめられない。まず、小型コンロであぶり焼きを頼む。一通り焼き物を堪能したら、熱燗ではなくやかん酒を注文する。この小型のアルミ製やかんで日本酒を提供するという居酒屋は何箇所か行ったことがある。
お酒の熱さを自分好みで適度に調整できるはずだが、だいたいぼーっとしたまま熱しすぎて、舌を火傷しそうな「熱々燗」になってしまうことが多い。個人的には失敗の多い残念な提供形態なのだ。しかい、今回はやかん酒ではなく、やかん「昆布酒」だ。慎重の上に慎重をかさね温度管理に注意を払う。熱燗のちょい手前で昆布の味?を堪能することができた。やればできる子だった(エヘンエヘン)。フグのひれ酒は熱熱燗だが、昆布酒はぬる燗程度が良いようだった。

そして締めは最近ハマっているイカ三昧にする。当然主役はゲソだ。マイカも外せないが、メインディッシュは甘だれが塗られたゲソに決まりだ。今回は他の頭足類には目も向けない。魚類など論外だ。カンピョウだの、お新香だの、植物系巻物も拒絶する。当然ながら新興勢力のマヨコーンやカニカマサラダ、ハンバーグなどはアウトオブ眼中だ。

そして、締め中の締めは、なんと「塩辛巻」。これも普通の回転寿司ではなかなか見かけない、チープだがリッチだかよくわからない軍艦巻きだ。ただ、結論を言えば塩辛巻は締めで食べるより、飲んでいる途中の箸休め的に食べる方が良さそうだ。塩味と米のバランス、特にシャリ玉が小ぶりなので、つまみとしての適性が「米の酒と米の肴」という点で、抜群に良いと思う。

などと考えること自体、寿司屋では外道な食べ方だとは思っているが、決して反省するつもりはない。逆にここ10年間、進化を続けてきた回転寿司業態は、こういう変形変態的使い方をする客によって、あらたな進化の道筋が切り開かれるというものだろう。などと自負しております。

駅弁

大好きな駅弁大会 その1

毎年、新年明けに新宿の百貨店で開催される駅弁大会を、ここ数年とても楽しみにしている。コロナの影響もあり、色々とやり方は変わってもいるが、中止にならずに続いているのにはただただ感謝だ。今年も売り場では色々な対応をとりながら、めでたく実施された。

特設会場では、その場で製造する駅弁が大人気だが、一部の有名駅弁は現地から輸送されてくる。今年はお目当ては、愛媛県松山の駅弁だった。老舗のお弁当屋が廃業するので一度は無くなった「名物駅弁」を、岡山の駅弁屋が復活させてたという話は聞いていた。一度松山に行って、その名物駅弁に挑戦してみたいと思っていた。それが新宿まで配送されてくるというので、これは絶対に調達しなくてはならない、マスト駅弁だと新宿まで出張ってみた。

弁当の作りはシンプルで醤油飯の上に卵や鶏肉、たけの子、椎茸などの煮物が乗っかっている。実に駅弁らしいというか、まさに王道をいく駅弁だった。味付けは思いのほか薄味で優しい。昔であれば土瓶に入った温かいお茶を飲みながら、車窓越しに沿線の風景を眺めつつ、ゆっくりと食べたのだろうなと思う。ご飯の上に乗った煮物を食べながら、醤油飯を放り込む。和食的なマリアージュ。ご飯とおかずを同時に口に入れると「口内丼」と馬鹿にする人もいるようだが、駅弁の米は冷たいので、美味しく食べるには必須のテクニックだと思う。懐かしさを感じつつ、あっという間に完食してしまった。これこそ車内で食べたい駅弁だったなあ。

注)口内丼については、団塊世代の教員が小学校で色々とやらかしてくれた不思議教育の一つである「三角食べ」に由来するようだ。これは東日本が被害地だった模様で、当然、団塊ジュニアにも三角食べ信奉者が多いらしい。現代の食育では、どう評価されているのか知りたいものだ。ハンバーガーとポテトとコーラの三角食は、反米主義者には耐えられないだろうなあ。

個人的には、団塊世代教員が担任だったため、ひどくトラウマになるような経験を「指導」の名の下に多数強制された。我が人生で最大級の人的災害だと思っているので、「三角食」には極めて批判的であります。

食べ物レポート

一人焼肉を食う お仲間発見

埼玉の有名焼肉チェーン お手軽価格でファミリー向け

最近の日課になりつつある長距離歩行の目的地に、歩いていくとちょっと遠いレストランを選ぶことが多い。無目的に歩くのはしんどいので、食事をお目当てに遠くまで歩くという自己欺瞞というか、情けない目標設定というか・・・。まあ、歩いて疲れたら美味しいものを食べて、また帰ってくるのに歩いて疲れて、みたいブラック企業にありがちな変形労働制的騙しだ。その目的地に焼肉屋を選んてみた。埼玉県が地盤で長年お世話になっている焼肉ファミレスだが、この店の100m先に愛知県地盤の食べ放題焼肉店がある。焼肉競合激化地帯なのでたまには覗きに行ってみようという野次馬根性もあった。当然、競合対策で食べ放題もやっているが、昼飯で食べ放題もないだろう。

結局、ランチメニューを選んだ。基本的に肉の量で価格は3段階くらいに分かれている。ちょっぴり肉を食べる500円級、普通に食べる1000円級、ガツンと肉を食べる1500円級みたいな感じだった。ライスとキムチとスープ、杏仁豆腐はどのセットにもついている。
都内の高級店の焼肉には叶うはずもないとは思うが、ランチで食べるにはありがたいレベルだ。ハンバーグも良いが、焼肉の持つパンチ力は、ハンバーグと同じ肉とは言えない。歴然と異なるパンチ力がある。
「いやあ、焼肉うましだな」などと満足しながら食べていたのだが、はっと気がつくと周りのテーブルが全員一人客だった。年齢層は比較的高めだが、ざっくりと言えば前期高齢者3割、中高年サラリーマン風4割、あとは女性30−40代(一部子連れ)2割といった感じで、残る1割が二人連れだった。(それも高齢者カップル)
これがコロナ環境の特性なのかと思った。随分前にランチ利用した時は、仕事中のサラリーマン風な男性2−3人組が圧倒的多数だった。やはり焼肉をガツンと食べて、スタミナつけて、昼からの仕事頑張ろう的なムードがムンムンしていた。
今や、焼き肉はおひとり様で食べるものになっているらしい。時代の流れというか、社会環境の変化というか、色々と考えさせられる焼き肉ランチ(一人モード)だった。

食べ物レポート

北海道ラーメンの罠は危ない

生まれた土地の食べ物は、やはりそれなりの吸引力というか魅力を感じるものだ。20年以上昔の話だが、会社勤務をしていた頃、九州大分出身の後輩と宮崎出身の上司の組み合わせでラーメン議論をしたことがあり、九州チーム曰くラーメンとは豚骨で白いスープの食べ物だと断定された。東京に来て黒いスープのラーメンを見て仰天したとも言われた。
こちらは札幌ラーメンで骨の髄まで染まっており、とんこつラーメンの獣くささは食べ物と思えないなどと反論したが、二対一で罵倒されて議論に完敗した。その当時から比べれば、いまでは九州でも豚骨以外のラーメンが食べられるようになり、北海道では豚骨スープがラーメンのメインスープになるほど食環境は変化した。
それでも、昔懐かしの鶏ガラ野菜スープが主流だった北海道ラーメンの記憶は刷り込まれたままで、北海道、札幌、旭川ラーメンなどと北海道ご当地系のラーメン店があると、ついふらふらと吸い込まれてしまう。

西新宿で昼飯を何にしようと探しているときに発見した「北海道ラーメン」の看板は、ずいぶん魅力的に感じた。腹ペコだったせいだろう。実は、その時点では、さんま節で有名なラーメン店に行くつもりだった。その途中に見つけてしまった「北海道ラーメン」の文字にほとんど食欲が持っていかれた。
おまけに北海道三大ラーメンの地、札幌、旭川、函館を抑えている強力ラインナップに心が惹かれてしまった。(実はよく考えると、この三大ラーメン併記が怪しいのだ。力量があれば、旭川ラーメンとか函館ラーメン、それ一本で勝負するはずだろう)
結局、ふらふらと吸い込まれてしまい、ちょっと考えた末にサッポロ味噌を注文した。個人的には一番シンプルなラーメンのつもりだった。ところが、目の前に出てきたのは自分の脳内イメージとは全く異なるもので、まずスープの色が違うことにめんくらった。食べてみるとわかったが、いわゆる豚骨味噌だった。
今では札幌でも主流になりつつある豚骨スープのラーメンで、それが悪いとかまずいと言っているわけではない。ただ、メニューや看板に札幌ラーメンと書いてあると、地元でも老舗級のラーメン屋が提供する昭和世代のラーメン、つまり透明感のスープ(化学調味料たっぷりで味噌ラーメンでもスープはあまり白濁していない)に、中太ちぢれ麺、細いメンマ、薄くて固いチャーシュー、赤いナルト、ついでにお麩みたいなイメージが浮かんでしまう。それとの違いに動揺しただけだ。とりあえず旭川醤油も試してみたいと思うくらいにはラーメンとしてうまい。
ただ、これが東京では、もう何度も陥っている「北海道ラーメン」の罠だ。自分の中にある純正北海道ラーメン・イメージと、東京人(東京の飲食業)が描く北海道ラーメンのギャップというか違いが、いつまでも消えることがない。そして何度も同じ罠にハマる。
きっと九州人も同じような目にあっているのだろうと思う。同じ日本の中でもこうなのだから、世界中で不思議な日本料理が増殖中というのも納得できる。
まあ、そんな不思議な料理が日本に戻ってきて定着することもあるし。アボカド海苔巻きなど日本人では絶対生み出せなかったと思う。料理の世界は狭いようで広いのだなあ。
それでも豚骨ベースの札幌ラーメンは、心情的「反対派」であります。

食べ物レポート

赤福の魅力 造形美の理解

レトロな包み紙

赤福は伊勢の名物だ。お伊勢参りに行くと、必ずお世話になる。関東圏では目にする機会も少ないが、名古屋から西に行けば、新幹線ホームの売店で山積みされて売られている「名物土産」だ。だから、初めて見た時は名古屋の名物だと思っていた。その後、京都や新大阪でも目にする機会がありずっと不思議に思っていた。伊勢名物と知ったのはしばらく経ってからのことだ。
流通経路を考えれば、名古屋・伊勢商圏と京都・大阪・奈良商圏はほぼほぼ一つの広域商圏と考えて良さそうだ。移動時間で考えると、東京を中心とした首都圏程度だろう。意外と関西商圏は狭いということか。

包装紙を取ると箱の蓋にもイラスト?がある

赤福は伊勢神宮の参拝客に振る舞うあんころ餅のような和菓子だが、きめの細かいあんこが独特の舌触りで、中に潜んでいる小振の餅とよく調和している。砂糖が高級品だった時代に、長旅で疲れた客には、この甘さが心に染みただろう。今では、伊勢神宮前まで車で乗りつけるので、体に染みいる感激はないにしても、赤福のすっきりとした甘さはお伊勢詣での上品な定番の楽しみだろう。
箸ではなく小ベラで食べるのもちょっと嬉しい。昔は、伊勢に行かなければ食べられなかっただろうから、さぞかし貴重品だったはずだが、今では関西、中京圏では気楽に手に入る。そういえば、名古屋のういろうも東京駅で帰るしなあ。地域名産を手に入れるには、全く地域にこだわらなくて済む時代になった。ありがたいような、ありがたみが消えてしまったような・・・。この赤福も新宿のデパートで手に入れた。

赤福は現代ではすっかり古風に見えるようになった和菓子の典型だが、造形美という点ではオーバーデコレーションな最近の洋菓子、特にケーキと比べると、遥かに好ましい。簡素な美しさの方が心に染みる気がするようになった。歳をとったということもあるが、手仕事の美しさは簡素に通ずるということがわかるようになった。簡素な美を理解するには、それなりの人生を送り、見聞や経験をつもことが必要なのだろうと思い至った。
確かに、赤福をうまそうだなと、造形美を堪能する間もなく、パクリパクリと食べていた時代は間違いなく「若僧」だった。「美」に価値などあるものかな、などと思っていた。我が身を振り返って思う。
食べる前によく観察する、そして「美しさ」を楽しむようになるには、ずいぶんと余裕のある時間が必要で、それなりに手間がかかる。そんなオヤジの道楽を理解できる程度の人生経験をなんとか積んだようだ。この歳になって、ようやく赤福の良さが分かったというのも、なんだか情けないが。このあんこの曲線は実に美しいなあ。

小売外食業の理論

コストコでチキン 日本外食の課題がみえる日米比較してみた

コストコのチキン

年末に家族の要望でコストコに行ってきた。開店当初は会員になっていたが、あまりの混雑に辟易して、ここ数年は非会員状態だった。そもそもコストコは会員制業務用卸の商売だったはずだが、今ではすっかり個人ユースが主流のようだ。コロナによる外出制限を追い風にして、商売も順調らしい。
そのコストコでいつも買っていたローストチキンを久しぶりに手に入れた。この立体パッケージはアメリカのスーパーでも良く見かけた、テイクアウト・ローストチキンお決まりの入れ物だ。
チキンの大きさと価格を考えると、もう一度コストコ会員になろうかと思うほどのコスパの良さだ。味付けはあまりくどくどしていないため、追加で自分のお気に入りのソースをかけて食べるのが良い。やはり、あくまで業務用でチキンメニューのベース材料という感じがする。この値段で仕入れて、ソースを自前で作成してレストランで販売すれば、3000円を超えるお値段が取れそうだ。
ローストチキンを食べている時に、クリスマスに買った某ファミレスの丼入りローストチキンを思い出した。

ファミレスのチキン

大きさは、コストコの半分程度。焼き方は腹が上のあおむけ焼き。味付けは色々濃厚だった。値段はコストコの5割り増しくらいなので、小さくて高いということだ。この2品を比較すれば、色々と言いたことが出てくる。ただ、その違いの理由も十分理解しているので、あえて語るつもりはないが、この差は一般の消費者から見ればなんとも腹立たしくなる違いにあたるのだとも思う。

コストコチキンは、自分の中のローストチキン像とマッチした調理の仕方で、うつ伏せスタイルで腹は下向き。背中がこんがり焼けている。チキンは上半身の胸肉、手羽が好みの部位だが、ローストチキンの場合は、適度に油と水分が残った足の部分がうまいと思う。
ただ、物性的にいうと手羽元付近の胸肉が旨味成分となるアミノ酸が多いので、某フライドチキン創始者のおじさんは、味見をする時には手羽元・胸パーツをたべたそうだ。なので、自分の家でローストチキンを食べる時には、解体役をしながら、解体役特権として手羽元部分を最初に手に入れる。
これにママレードなどの柑橘系で甘さ控えめのジャムをつけて食べると、なんともアメリカンな気分になる。ローストチキンは照り焼きソースや味噌、醤油系和風仕立てソースより、やはりアメリカンテイストで食べたい。アメリカ製バーベキューソースが手に入れば、それが一番よく合うと思う。

テイク・アンド・ベイク はアメリカピザ業界の新興勢力

アメリカではデリバリーピザよりも人気があるらしい、トッッピング済みのテイクアウトピザがあちこちで売っている。いわゆる生ピザだ。自宅に大型オーブンがあるアメリカの家庭では、この生ピザが絶対定番に近い商品だろう。日本的に言えば、生ピザはラーメン(インスタントではない方)に近い位置付けだと思う。
Take & Bakeと名付けられた持ち帰りピザは、デリバリーピザの半額くらいで売っている。価格の安さも魅力だが、自宅て焼きたてあつあつを食べられるのが最大のメリットだろう。スーパーでは常時5−6種類のトッピング違いピザが売っている。チーズの違うピザも人気がある。
Take&Bake専門店もあり、そこではお好みトッピングの指定もできるが、人気筋のミックスピザを10−15種くらいを取り揃えている。大きさは標準が16インチ、直径40cmくらいあるので、日本では特殊な家庭でしかそのまま調理できない。オーブントースターやグリルを使うにしても1/8くらいにカットしなければ調理機器の中におさまらない。当然、日本のスーパーでは売っているはずがないサイズなのだ。
そのアメリカンサイズのピザがコストコでは当たり前に手に入るのだが、やはりこれは業務用と考えるべきだろう。家庭向きの大きさではない。値段を見れば、デリバリーで注文する時のMサイズピザ(10インチ)の値段だ。コスパの良さは歴然としている。これもレストランで原材料として購入して、トッピングをアレンジして販売すれば、2倍程度のお値段は設定できそうだ。日本のコストコでも、生まれ故郷のアメリカンなDNAはなくしてはいないようだ。

イケアのホットドッグ シンプルでベストという感じだなあ

コストコに行った翌日にIKEAに行った。フライドチキン、ホットドッグ、どちらも100円程度。立ち食いスタイルとは言え圧倒的な低価格での提供だ。コストコでも同じように買い物後の立ち食いが人気コーナーだった。確かに、安い買い物をした後、高い食事をすればコスパ気分は台無しになるから、イケアもコストコも低価格提供することに、損得をあまり考えていないのかもしれない。
残念なことに、日本の外食産業が提供する低価格コンセプトが、いつもチープになるのはこのあたりの総合的な割り切り、コンセプトメイクができないことにあるようだ。コスト低減のと値付けの考え方に問題がありすぎるのだと思う。
Value for mpney 、支払った金に見合う価値 という考え方をもう一度ゼロベースで見直すべきなのだと、年末に欧米発祥の価格破壊コンセプトに買い物に行って、改めてあれこれ考えていた。

街を歩く

新宿感動 再確認の巻

去年の暮れにおっさん3人クリスマスイブを迎えるにあたり、発見したおしゃれなお店にぜひいってみたいと思っていたが、早々と念願を叶えることができた。2階の感動を味合わせてもらいたいと「二階席」を要望し、めでたくゲットした。一応、入店時に「二階席にも感動があるようですが、一階席はもっと感動しますか」と聞いてみた。ところが、あっさりと一階にも二階にも感動ありますよと返されてしまった。うーん、ノリツッコミの呼吸が欲しかったなあ。などと思いながら、2階に行けば窓の外は新宿の歩行者を見下ろすおしゃれ席だった。なるほど、これが感動の素だろうか・・・。

新宿駅東口を出てすぐの場所なので、もっと席が狭いファストフード的な店内かと思っていたら、予想以上に余裕がある。軽く一杯という使い方もできるが、ちょっとゆっくりと時間を過ごすにも問題ない。想定外の居心地良い空間だった。

こんな時はビルスナーではなくエールに限ると、黒ビールを頼むことにした。東京も下町では黒ビールの人気があるそうだが、山手線西側では黒ビール人気はそれほどでもないような気がする。ただ、冬になると無性に飲みたくなるのも黒ビールだ。

ガーリックソースを塗ったバゲットとアヒージョの組み合わせは、濃い味の黒ビールによく合う。黒ビールの後には、切り替えたハイボールですっきりと・・・。普段はちょっと敬遠気味だったビヤホールというかビヤバー?だったが、次は一人呑みで行ってみようかと思った。
しばらくして、怪しい黒服、襟にきらきらバッジをつけたジジイ連中が入ってきて、露骨に聞こえてくる賄賂と利権の話にすっかり辟易して退散した。次回行く時は、録音機(言い方古いなあ)持っていって、録音データを文春に送ってやろうと「黒い企み」を思いついた、新年早々の出来事でありました。
どうやら、これが2階で味わえる感動らしい。

食べ物レポート

ラーメン日誌 1月の満洲

天津飯のあたま というか蟹玉

ぎょうざの満州本店で、月替わりメニューを頼むのはささやかな楽しみだ。特にコロナ環境で外出制限がかかっていると、行動半径が狭くなる。地元の商店街で食べる頻度も増えたせいで、定番は食べ飽きてしまうことも多い。月替わりの限定品は、そういう状況で実に嬉しい。ところが年末12月はなんと「普通のラーメン」特集だったので、一回パスしてしまった。
年が明けて1月は昨年に続いて天津飯 甘酢あんかけがテーマだった。餃子の王将の店舗が広がったせいで、天津飯にも甘酢餡ではない関西バージョンが増えてきた。そのための、わざわざ「甘酢餡かけ」宣言だろう。
今回は、天津飯ではなく、その上に乗る蟹玉だけを単品注文した。酒の肴に向いているとメニューには書いてあったが、確かにそうだろうという味だった。白飯なしではちょっと味が濃いかもしれない。蟹の存在感は微妙だが、卵料理としておいしいものだ。

そのあとは冬になると食べたくなる味噌ラーメン(定番)を注文した。満洲の味噌ラーメンは肉けなしで、野菜炒めが乗ったタンメン風だ。味も比較的あっさりなので、味噌ラーメン的濃厚さには欠ける。しかし、するすると入ってくるから、軽めのラーメンが好みの方には向いている。いかにも町中華という感じの味だが、それがこの店の主張だといえばそうだ。普通にうまいではなく3割うまいが、満洲のキャッチフレーズだし・・・。
満洲の料理は基本的に餃子と合わせて食べる設計になっているようで、単品で食べるとちょっと物足りないが、餃子と合わせると餃子の肉と油をよく中和するようにできている。ある意味計算された料理という感じがする。このあたりが3割うまいということだろうか。よくできている。
というわけで、餃子を外した、カニ玉とラーメンという注文はあまり良い組み合わせではなかったようだ。まあ、人はこうして学習をするのですよ。