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街を歩く

コロナが明けた世界の匂い

北国に住んでいると、まだあたりは一面の雪景色なのに、なぜか突然季節の変わり目が来たと思う瞬間がある。大抵はよく晴れた日で、気温が少し緩くなり、空気の匂いがなんとも変わった気がする。これを「春の匂いがする」と自分勝手に呼んでいた。
去年の終わり頃に、それと同じような感覚がした。今は、コロナの季節が明けたのだなあ、と街を歩きながら思う。世界の匂いが変わったのだ。テレビではまだ第8波などと騒いでいるけれど………

まるでバブルの時代を思わせる、電飾感満載の店を渋谷のハズレで見つけた。ぱっと見では店名が今ひとつよくわからないが、何軒かの居酒屋が入った飲食ビルだろう。普段はほとんど歩かない渋谷の南にある通り沿いにあり、いつ開いたのかはわからないが、コロナの時期に開いた店なのかもしれない。そういえば飲食店の明かりを消して、人を呼び寄せないようにせよなどというおバカな知事の発言を思い出した。あれは、いつ解除になったのだったか。それとも、まだ生きているのかな?
コロナの時期には色々と学んだが、その中でも最大の事実は大体の地方自治体首長はおバカだということで、その筆頭が日本最大の地方自治体にいた。首都に暮らすということは、人生の何年間をおバカな首長の行政で無駄にすることだと諦めるしかない。
ただ、首都の隣県でも事情はあまり変わりはしない。賢人と言える首長を見つけるのは宝くじを当てるより難しい。

渋谷と同じく街行く人に若者が多い街、高田馬場でも老舗居酒屋がリニューアルしていた。こちらも明るい看板にかわり、入り口から見える店内は明るくなった。若者向け対応のようにも感じるが店内は相変わらず熟年サラリーマン?と高齢者の集団疎開場所の雰囲気がある。若者は100mほど先にある昭和の大衆居酒屋風な店に吸い込まれて行っている感じだ。
社会全体的には、コロナの間で飲酒忌避の習慣がすっかり出来上がったようあり、それは特に若者世代で顕著らしい。居酒屋に郷愁を持っているオヤジ世代が戻ってきてはいるが、その次の世代はすっかり居酒屋を見限っているのかもしれないなあ、などと感じている。
ブームに乗って一気に増えて一気になくなってしまう飲食店は多い。最近でいえばタピオカドリンクの店だろう。一昔前はどこの街にもあった博多ラーメン店もすっかり数が減った。コロナの影響で、居酒屋がまさに滅びゆく業種になりつつある。
そんな時期にあえて逆張りというか生き残りをかけて頑張る居酒屋業界にささやかながら応援していきたいぞ。

ガジェット

おひとり様向け調理器

去年の夏頃だったと思うが、ネットニュースで新潟の金属加工企業が一人用?のホットサンドメーカーを開発したという記事を読んだ。それ以来、ホームセンターに行くたびに調理器コーナーをうろうろしながら探していたのだが、先週のネットニュースで、なんと100均ショップで販売していると知った。当然ながら、探索範囲をホームセンターから100均ショップに変え、家の近くのお店に行ったら、一発でゲットしてしまった。拍子抜けとはこのことだ。
とりあえず朝食用に一枚焼きのホットサンドを作ってみようとチャレンジした。

8枚切りの食パンに、コンビーフ缶詰をマヨネーズを混ぜたものをのせた。ピクルスの代わりに自家製塩ラッキョウを粗みじん切りにして混ぜあわせて、胡椒を多めにかけた。内側はテフロン加工なので油をいれる必要はなさそうだが、香り漬けとしてオリーブオイルを小さじ一杯程度入れた。そこで一度蓋を閉じてパンを折り返してみた。あっけなく折りたたみ型のホットサンド(焼く前)が完成したので、弱火で焼き始めた。
ただ、この半分折り体制はガスコンロの五徳の上に収まりが悪い。五徳を変えるなり、網を敷くなりしないと、焼いている間はずっと手で持っていなければならない。ただ、火の回り方がやたら早いので、手で持っていてもあまり気にならないかもしれない。体感的には普通サイズのホットサンドメーカーで焼く時間の半分くらいで仕上がった。
蓋を何度か開け閉めしながら、あと10秒くらいかなと思って焼いていたら、予想以上に焦げてしまった。10秒ではなく15秒焼いていたら真っ黒になってしまったかもしれない。全体に小ぶりなため火の周りが早いのだろう。焼き作業をしている間、なんだかたい焼きを焼いているような感じがしてきた。たい焼き屋の店頭で見る、型をひっくり返す作業を思い出してしまう。たい焼きよりもっと似ているのが、岩手で見た南部せんべいの焼き作業だ。

完成品はイメージ通りの仕上がりだったが、気がついたことがいくつかある。まず、8枚切りの食パンでは薄すぎるらしい。焼き型の凹凸にうまくパンがはまっていないので、縁だけが黒く焼けやすい。
また、折り目のところに火が強く当たるらしく、そこにも焦げが発生して粉末状の焦げたカス?がやたら落ちてしまう。味には問題ないとは思うが、焼き型から取り出し皿に置くと、皿の上に大量のカスが溢れてしまいそうで見栄えが悪い。
また、プレスの度合いが低いので、パンの端がとまらない。そのため、食べると中身がこぼれてくる。おそらく少し厚めの(6枚切りか)パンを使えば、焼き型通りに端がプレスされて密着状態になり、食べやすくなるだろう。
通常盤のホットサンドはパンが2枚分(両面)なので、軽く食べるというよりガツンと食べる感じになるが、この一枚焼きであれば、軽い朝食や小腹がすいた時にちょうど良い量になる。あるいは味の変化を楽しみたい時にも、パン一枚ごとに変化させることができる。

もともとキャンプ用にと思って買ってみたのだが、普通に朝食用として考えても使い勝手は良さそうだ。ドレッシングであえた千切りキャベツをたっぷり乗せてソーセージを挟み込み、強引にプレスすると真ん中が膨らんだボリューム感あるホットサンドができそうだ。レタスを高さ5cmくらいに盛り上げ、そこにゆで卵を半分に切ったものを乗せてみると、炭水化物、野菜繊維、タンパク質のバランスが取れた完全食になりそうな気もする。
ニンジンの千切りをレモン果汁で和えたラペ風のものにアボカドスライスと合わせる。追加のフィリングに自家製干しブドウの酢漬けをのせれば、カリフォルニア的なビーガン食になるな、などなどあれこれと次のメニューを考えながら美味しく食べた。
パンも食パンではなくカンパーニュやブールのようなすこしハード系なパンも良いかもしれない。お手軽に一人前(軽めの量)ができるのが最大のメリットだ。おすすめです。

駅弁

わすれていた駅弁大会

毎年一月恒例の京王百貨店「駅弁大会」をすっかり忘れていた。FBに乗っている駅弁ニュース?で初めて気がついた。慌てて日程を確かめてみたら、なんと週末で終了ではないか。慌てて出かけてみたのだが、実はこの駅弁大会は販売される駅弁が二通りある。
一つは会場で製造販売する実演型で、こちらは行列に並べば必ず買える。朝イチに行けば、待たされる時間も少ない。それを狙って、同じ客が何個も駅弁を買っているので、同じ行列に並ぶこともある。年によって出展する駅弁業者が変わることはある。毎年必ず出てくる強者もいるので、その年によって買いたい駅弁が2個3個……………と増えることもあるが、朝イチから並べば必ず買える。
もう一つは輸送駅弁と言われるもので、こちらは現地から送られてくる駅弁を販売している。ただし、輸送時間の差があったり、交通事業の問題もあるようで、朝イチに全商品が並ぶわけでもない。だから、御目当ての商品の入荷が昼過ぎになっていたりすると、かなり悩ましいことになる。昼にまた買いに来るか、今回は諦めるか。
そして、輸送駅弁は昼過ぎに急速に売り切れが始まる。やはり着実に手に入れるには、11時前後を狙うべきなのだ。当たり前だが、駅弁ファンは大体この時間に集中して現れるので、長い行列ができたりする。

今回はすっかり出遅れていたので、お目当ての駅弁はほとんど売り切れていた。チラシを見ても、今年は有名どころでもある、賞取り駅弁の販売者があまり参加していないこともあり、少々甘く見てしまったのが敗因だ。
去年がコロナ騒ぎの中でのおっかなびっくり開催だったこともあり、なかなかしょぼい開催だったのだが、今年はほとんどコロナ前に戻った感じだった。会場内の混雑度も昔のような押し合いへし合いまでは行かないまでも、歩くのが大変なレベルには戻っていた。
そんな中、おそらく到着が遅れたため残っていた名品を手に入れることができた。新潟の駅弁ではワン・ツーの地位を占めると思うホテルハイマートの駅弁「にしんめし」だ。
この駅弁は姉妹版として「たらめし」「さけめし」がある。たらめしはすっきりした甘さで煮た棒たらが入っている。ニシン飯は身欠き鰊を甘辛く煮たもので、こちらは独特の濃厚味に仕上がっている。タラとニシンのどちらが好みかによるが、個人的にはクセのあるニシンが好きだ。

身欠ニシンを煮たものが3枚、ニシンの昆布締め。そして数の子とニシンだらけの弁当だ。甘い煮汁が下にご飯に染みていて、これがまたうまい。見た目通り、弁当というより丼系の仕上がりだが、まさしく冷めた米を美味しく食べるための駅弁だ。うましだ。一度は現地の直江津駅で買ってみたい。
実演会場の方も見て回ったが、今年は全体的に牛肉と海鮮丼(カニ中心)のラインナップで、駅弁のバリエーションが少ない気がする。確かにコロナの間に観光客が激減していたせいか、駅弁界も事業者の統廃合が進んだ。メニューの絞り込みも起きている。この先、観光客に頼らない需要創造が生存条件になるかもしれない。ただその過程で、従来の駅弁はきちんと保存して欲しいのだがなあ・

帰りの電車で旅情を味わいつつ駅弁を食べようと特急列車を予約していたのだが、なんと満席状態に近い混雑ぶりで駅弁試食会は諦めた。この3年間は、特急列車のガラガラ状態が続いていたが、どうやらそれも終わったらしい。さすがに酔っ払ったサラリーマンの姿は昔ほどは見かけないが、特急電車内で酒盛りするおっちゃんもちらほらいた。
ゆっくりと世界はアフターコロナに向かっているようだ。

街を歩く

秩父の街歩き

街歩きをするときにはカメラが必需品だった。カメラ機能付きの携帯電話などという便利なものが出現する前は、いつも外出用のカバンの中にコンパクトカメラが入っていた。APSという小型フィルムの規格ができ、コンパクトカメラがずいぶん小さくなった時には素直に嬉しかった。が、それとほぼ同時期に携帯電話にカメラ機能がつき始め、デジカメが一般化してきた。デジカメは画質が悪く記録用としては全く使い物にならないと思っていたが、毎年進化を続け今では旧式化してしまったフィルムカメラを使うことも無くなった。
それ以上に、携帯電話カメラが進化して、スマホ搭載カメラの性能も驚くほど高機能化したため、街歩きにカメラを持たなくなって10年近い。今では一眼レフカメラを持って歩くのは、自分にとってほぼ儀式になってしまった。今日は写真を撮るぞという意気込みでしかない。ただ、スマホのレンズはかなり極端な写真になるので、昔風の端正な写真を撮りたいときには、やはり一眼レフが必要だと思っている。ただ、新機種に買い換えるほどの熱意は無くなってしまった。


ただ、ネットに写真をアップすることを考えると、スマホの方が記録向け機器としてはるかに優秀だ。
街歩きのメモがわりに写真を撮り、メモアプリでコメントを入れておけば、自前の記憶再生能力の衰えを補う有力外部記憶装置になる。年をとって物忘れが激しくなったのであれば、そこは機械で補えば良いと楽観的に考えることにしているし実践している。
なので、秩父の街中を散歩するときには(あるいは旅先の街や、散歩途中の商店街で)パチパチ写真を撮り、後からPCの大画面(27インチ)で目一杯に拡大してみる。やはり、あれこれものを考えるときのヒントとして、写真は実に役立つツールだ。
この秩父歩きの時も、ふと見た看板に書かれている「秩父めし」に興味が惹かれた。最初は店の名前かと思ったのだが、この看板の下に入り口がないことに気がつき、それではと店の周りを一巡りしてみた。

どうやら、これが店名らしい。駅前にありながら喫煙化の表示があるあたり、微妙なローカル感がある。新宿や池袋、渋谷あたりの大繁華街ではすっかり見かけることが減った「喫煙可」サインだが、あちこち旅に出ると比較的目につく。
30代40代男性に関して言えば喫煙率は5割近いので、その年代の男性(オヤジ族)がまだ元気に飲んでいる街・地域では飲み屋の喫煙需要は多いはずだ。逆に大都会では若年層の喫煙率の低下とともに、禁煙店舗が実質的標準仕様になっている。最近では、喫煙室設置に関しても煙漏れに対するクレームのためなのが、設置している店が減少気味のような感じだ。
コロナで息の根が止められそうになっている居酒屋業態でも、オヤジ族中心の店は喫煙、禁煙の選択が悩ましいだろう。普通の食堂やレストランより、もっと大変だろうなと同情してしまう。
そのささやかな抵抗のサインが、この喫煙可に現れているようだ。ただ、個人的には、このサインが出ていると入店するのに躊躇いが出る。しかし、秩父めしも気になるので、開店と同時に店に入りさっさと食べてしまうという作戦を考えている。

その秩父めしを提供する店の横に、普通であれば立ち食いそば店がありそな場所だが、渋い蕎麦屋が一軒あった。この店も妙に気になり店内を覗ってみると、どうやらうまそうな雰囲気が漂っている。秩父には美味い蕎麦屋が多いが駅から遠い場所ばかりで、車がないと行くのが面倒なのだ。この店はくるみのそばつゆも置いてあるようなので、この店も次回に挑戦パート2だな。

街歩きの途中、とある花屋さんの店頭で見つけたこんもりとした茂み?というか屋外フラワーアレンジの一種なのか。趣味が良いなと思ってみたら、なんと小さな看板がかかっていた。これはお店の看板なのだ。
お店の入り口、ファサードの作りには、店主の感性というかセンスが現れる。プラスチックのプランターに入った花を出して良いのは、住宅地の路地裏ぐらいだろう。お店をやるつもりなら、入り口から客を楽しませるエンタテイメントを考えるべきだと思う。秩父の街に限らず、洒落た店はそこがわかっているのだ。
そのお洒落感を当たり前にしている店が多いほど街に人は集まる。オシャレ感ある店頭作りがあるかなしかで、商店街の集合知性が判断できる。シャッター街になってしまった地方の商店街は、その集合地性が働いていない、ということであり、商売の知恵が欠落している。まちおこしをしたいのであれば、まず「見た目」からというのが、長年の街歩きで思うようになったことだ。

もう一軒の楽しそうな店を見つけた。秩父駅から少し離れたところにある、ランプ屋という不思議な専門店だ。焚き火の道具も売っているようなので、最近流行りのキャンプ関連グッズ販売ということだろう。
ただ、ランプと焚き火という、実に趣味性の高い道具に目をつけていることが素晴らしい。これがもう少し尖った方面に進むと、ナイフの店とかガスバーナーの店になりそうだが、それでは守備範囲が狭すぎる。オイル・ランタンのような照明としては時代遅れで不便だが、揺らぐ炎が安らぎをもたらす道具としては効能抜群という、まさに趣味の道具であることが大切だろう。
ファサードからして、うちの店はこういう店だとわからせる強い主張がある。道ゆく誰もが関心を持つとは言わないが、それなりの数の通行人がついふらふらと入ってしまう店ではないだろうか。裏原宿とか奥渋とかいうあたりは、こんな感じの店が集まっている。下北沢では町中がこんな店で溢れているイメージがある。
文化はいつも裏路地から生まれるというのが、我が街歩き観察から引き出した持論なのだが、秩父も街全体で、そういう怪しいテイストを振り撒いているような気がする。まあ、その街で暮らす人にはありふれた光景になっているのかもしれないが。
アニメの聖地として秩父を訪れた若い方達が(年寄りもいるかもしれない?)、こういう店を面白がって秩父に集まってくれば、おざなりのイベント型町おこしよりよほど面白いことになると思うのですがねえ……………

街を歩く

秩父でパンを買った訳は

西武秩父駅から5分ほど歩くと秩父神社の正面に出る。その道が神社の参道にあたるのだが、参道沿いに小体な商店が立ち並でいる。ナショナルチェーン店が見当たらない、まさにThe 商店街なのだが、その中には明治大正に建てられた古い洋館や店舗が散在している。最近では小ぶりな旅館・プチホテルに改装されたところもあり、なかなか元気がある商店街として生き残っている。
その商店街の一番神社寄りの場所にあるベーカリーというかパン屋さんがずっと気になっていた。

信号待ちで店の前に立ち止まった時、何気なく入り口を眺めていたらなんだかすごいことが書いてあった。「昭和レトロ 元気の出る味。」とは、いったいいかなることなのかだ。
お店を見ても、昭和レトロと言うにはちょっと新しい。最近流行りのブーランジェリーという感じではないが、ごくごく普通の店の作りではないか。となると、お店がレトロではなく、パンの味がレトロということか。
横須賀の駅前にあるコッペパン屋みたいな、見た目も商品も昭和前期的レトロ感が全開の店も世の中には確かに存在する。だが、この店の醸し出す「普通感」と言えば、東京の下町商店街あたりでは当たり前にありそうだ。わざわざ「レトロ」をいうほどではないだろう。やはり、パンがレトロなのか。
そうすると現代日本の生きる化石パンである「コッペパン」推しか、それともメロンパン推しか。
どうにも気になってしまい、恐る恐る店内に入った。

色々と美味しそうなパンは並んでいるが、どうも普通のパンばかりに見える。パンについているPOPにも「元気の出るパン」は見当たらない。いや、ひょっとしたらすでに売り切れているのかもしれない。などなど考え、諦めきれずにようやく見つけたのが「くるみデニッシュ」だった。(名前を正確には覚えていないので、うろおぼえ記憶モードです)

家に持ち帰り食べてみて初めてわかったのだが、四角いパンの上に胡桃の入ったビスケット生地(たぶん)をメロンパンのように被せたものだ。胡桃の味が強いアクセントになっている。試しにと思って上面のくるみの入った生地を剥がして食べてみた。甘くて美味いが、ここだけ食べるとソフトなクッキーのような感じで、パンというよりお菓子だ。
わかりやすく言えば、四角いメロンパンのようなものだが、これはなかなか気に入った。好みの味だと思うのだが、これを食べて元気が出るかと言われるとちょっと微妙なところがある。くるみを使っているのが秩父らしいと言われると、まあ、そうかなとは思う。
やはり、ここは素直にもう一度お店に行って「元気の出る味」について店主に伺うことにすべきか、迷っている。それと、人気があるパン屋の特徴で、昼前に行かないとお目当ての人気パンは売り切れているというパン屋アルアルが起こっている可能性もあり、元気のある味を確かめるには、開店から午前10時までに訪れるべきだろう。ただ、その早朝訪店ツアーを冬にやるのは個人的に厳しいし、寒すぎてちょっと辛い。なので、もう少し暖かくなった頃に計画してみたい。

街を歩く

家の近くで洋食ランチ

駅前のURマンションとけやき並木

自宅近くの駅前は昭和の中期に開発された公団アパートが広がっている。そのアパート群も老朽化により平成には建て替えが進み、いまではURの賃貸マンションとして生まれ変わっている。旧公団アパートとしては珍しく駅前にひろがる交通至便な場所で、お家賃もそれなりに高いのだがいつも空き部屋待ちになっている人気物件らしい。
敷地内に公園もあり付近の道幅も広い。小学校も徒歩5分圏内なので、お子様がいるファミリーには人気があるようだ。それでも、小学生の数は減っている。日本の少子高齢化に抵抗している街なのだが、通りを歩く人の半数は高齢者なので、やはり今ではジジババ・タウンなのだ。

My Best オムライス の一つ

ただ、ジジババ・タウンであっても良いところがある。さすがに喫茶店の数は少なくなったが、町の洋食屋が生き残っている。それも平成の洋食屋ではなく昭和スタイルの洋食屋だ。だから、オムライスはふわふわたまごにデミグラスソースではなく、薄い卵焼きにたっぷりケチャップのスタイルだ。これが芸術的に素晴らしい。新宿の洋食屋とどちらか美味いと言われると、判断が難しいハイレベルだ。銀座の老舗洋食屋と比べるとこちらが好みだ。麻布にある有名な洋食屋のフワトロオムライスと比べたとしても、圧倒的にこちらが好みだ。
まさに一点の曇りなき究極のオムライス(ただし昭和版)だろう。新宿の洋食屋、岩手県花巻市にある大食堂のオムライスと並ぶ、日本三大オムライス(個人認定)であり、えへんえへん、と言いたい。
ちなみに中身は、チキンが入ったケチャップライスだ。自分好みのチキンが多めなもので、味つけも強めになっている。オムライスもチャーハンと同じで、自宅で作った物はプロの作品に及ばない料理の典型だ。やはりチキンライスが炒め物料理として難度が高いせいだろう。ケチャップで味付けしながらご飯を程よくぱらりとさせるのは本当に難しい。家庭で作るとどうしてもご飯がべちゃりとくっつき気味になる。
やはりオムライスはプロの腕を信じて、洋食屋で食べるべき食べ物なのだ。

駅から徒歩1分でとてもリーズナブルなお値段 おすすめは豚天

地元の街には、20世紀の終わり頃に中国残留孤児の帰還支援センターが置かれていたためか、本格的な中華料理屋も多い。最近はやりのガチ中華というものの走りだろう。ただ、そのガチ中華も今では日本生まれの2世が跡を継いだ店も増えているようで、だいぶマイルドになってきた感じもする。
ジジババの街でも老舗洋食屋とガチ中華が楽しめるのだから、人生捨てたものではないなと感じる最近であります。

旅をする

秩父土産で調達したもの

秩父鉄道 秩父駅は一階が土産物屋になっている。どうやら春先に改装したようで、店内が別物になっていた。コロナの3年間は観光業界に深刻なダメージを与えたはずだが、秩父では積極的に攻める作戦をとっているようだった。Good Job!!

その改装された秩父物産館?であれこれ物色していて見つけたのが「秩父路ぷりん」。あえてひらがなで「ぷりん」と書いてあるのが気になり、確かめてみたら「豆腐」のぷりんだった。早速一つ買って試食してみた。確かに豆腐の味がする。ほのかな甘味と豆腐(大豆)の味がする。一緒についていた黒蜜が甘さを強める道具として良い働きをしていた。
おしゃれなお土産だと感心したが、よく考えるとなぜ秩父で「ぷりん」なのか、それはわからないままの謎あり名品だ。まあ、美味いものに文句をつける気はない。

こちらは秩父駅ではなく、西武秩父駅の酒売り場で見つけたもので、ちょっと面白いPOPが付いていた。サンフランシスコ空港のJALラウンジで採用されたのはめでたいことだと思うが、それを宣伝するのも何か微妙な感じがする。右側にある「金賞受賞」をもっと大きくしても良いのでは…………
インバウンドの外国人観光客が戻ってきたら、JALラウンジの話を英語で書けば効き目があるかもしれないが。秩父で酒を買う人がサンフランシスコに行く確率はあまり高くないだろう。ただ、このサンフランシスコを他の地名に置き換えてみると、それなりに意味がありそうな気もしてきた。ニューヨークでとかロンドンでと書くとビジネス旅に出た感じが増す。シンガポールとかジャカルタと書くと、異郷の地で日本を楽しむ的な観光旅の気がしてくる。サンフランシスコは、ビジネスというより観光だろうか。 
それでも、この話に釣られて一本土産に買ってしまったので、POPはしっかりお仕事しているということだ。

秩父の酒は地元の街でもそれなりに買えるが、やはり品揃えは少ない。秩父に出向けば種類をあれこれ選べることもあり、ついつい買ってしまう。駅から少し歩くと酒蔵まで簡単に行けるし、試飲もできる。まさに秩父に行けば「呑み鉄旅」になる。そういえば某国営放送局の番組である呑み鉄旅も秩父に来ていたなと思い出した。首都圏にありながらローカル旅ができるのが秩父の良いところだな。

街を歩く, 食べ物レポート

カツカレーを食べに秩父まで

一年に何度か無性にこの店に来たくなる。中毒性の高い秩父の老舗食堂だ。特に、夏の暑い時期より冬の寒い時期の方が好みだ。夏の秩父は盆地のせいもあり、とてつもなく暑く感じる。以前、札所巡りをした時に、車移動でありながら死にそうに暑いと思って以来、夏の秩父は敬遠ぎみだ。コロナのせいもあり、2年ほど夏には来ていない。
ただ、茹だるような暑さの中、この店でうちわを使いながらクリームソーダを飲んで見たいとは思うのだが。

今回のお目当ては、いつものオムライスではなくカツカレーだ。店に入る前からメニューを決めているというのは、自分としてはありえないくらい珍しいことだが、この日は席につくなり注文完了した。
このドロドロ系のカレーと、カリカリにあげたカツの組み合わせを夢で見てしまった。なぜカツカレーの夢を見たのかはよくわからないが、少なくとも目が覚めて「これから秩父に行ってカツカレーを食べるしかない」と思い込んでしまった。そして、夢にまで見たカツカレーを完食して大満足した。最近では、これほど食事に満足したことはない。
ちなみに、カツカレーのカツは肉薄め、衣も薄めの「カツ」ではなく「カトゥレットゥ」みたいな感じが好みだ。厚切りロースのゴロンとしたカツや柔らかヒレ肉のカツが乗ったカツカレーも食べたが、やはり薄めのカツが良い。若い時分の貧乏経験で植え付けられた、カツカレー=貧乏人のご馳走感がいまだに抜けないからだろう。多分、一生抜けない我が人生で最大の「誤った」刷り込みだ。
福神漬けとカレーの組み合わせも素晴らしい。これが刻んだピクルスやラッキョウがついてくると、いきなり高級度が増すので(個人的な感想です)、自己評価としてはちょっと残念感が出る。
我がパーフェクト・カツカレーとは、カレーのルーにインド的本格感はいらない。ただ、昭和の蕎麦屋風の黄色いカレーではちょっと物足りない。茶色でドロドロしてあまりスパイス感がバリバリ出ない方が良い。まさに、この食堂のカツカレーは理想に近い。

テーブルの上にあるメニューも昭和の食堂感たっぷりなのだが、今回来てみるとファミレス的なメニューブックも置かれていた。中身を見ると、写真入りセットメニューが中心で確かにあれこれ頼みたい客向けには好ましい。
おまけにLINEのアカウントもできていた。友達になるとアイスクリームがサービスになるというので、さっそく友達申請した。普段はほとんど食べないアイスクリームだが、こういう出され方をするとなんだか一段上の食べ物に見えてくる。(美味しくいただきました)

店の外に出て改めて気がついたのだが、窓に貼られていたスプライトの看板が超絶に昭和を思い出させる。今では瓶入りのスプライトなど売っているのか。そもそも最近、スプライトを自販機で売っているのだろうか。ペットボトルのスプライトは見た記憶もないから、買ったこともない。
一度、スーパーかコンビニで確かめてみないと、気になって仕方がない。三ツ矢サイダーはちょっと前に買ったから、スプライトもありそうな気がする。ファンタは去年の夏に飲んだ記憶があるが、昔懐かしのオレンジだったかグレープだったかも覚えていない。
昔はあれほど呑みまくっていた炭酸飲料をほとんど飲まなくなったのは、やはり歳をとったせいなのか。それとも日本が豊かになったせいなのか。若くて貧乏だった頃は、合衆国発の炭酸飲料が贅沢品だった。
ヨーロッパから輸入した水を当たり前のように飲む時代が来るとは思いもしなかった。人工甘味料ではなく砂糖入り飲料が高級品だった時代だ。今では、アスパルテームなどの甘味料使用の方がダイエット飲料、健康志向品として、よほど高級品扱いされる。
スプライトの看板を見ながらそんなことを考えていた。カツカレーとスプライト、今では不健康とまでは言わないが、健康に気を使わないチープ・デイの食べ物として捉えられそうだ。確かに昭和は遠くなった実感がする。

旅をする

プチ鉄道旅 秩父編

秩父駅ホームで停車中を撮影したので飯能行き

昔懐かしの西武鉄道カラーでいまだに走っている西武鉄道秩父線の電車だが、池袋始発の直行ではなく、西武池袋線飯能駅で乗り換える。池袋から飯能駅まで急行で1時間程度。降りたホームの反対側に待っているのが、このライオンズカラー列車だ。

車内に入れば、あら懐かしい、対面式の4座シートで、気分はすっかりローカル路線旅になる。やはり、こんな時には乗り鉄ではなく呑み鉄モードになってしまうなあ。最新鋭特急のラヴューに乗れば間違いなく旅気分になるが、このローカル旅モードの方が県内プチ旅行感は強い。

秩父駅に降りるとお出迎えされるのが駅内設置の温泉だ。たびたび秩父にきているが、まだこの温泉に入ったことがない。一度試してみなければと、毎回思いながら素通りで帰ってしまう。反省して次回こそ温泉に入ろう。
右側にかかっているのが、限定運行の食堂車による秩父旅。これもコロナの間は中止されていたが、再開したようだ。この特急は予約制なので、乗ってみたいと思っていても抽選の倍率が高くてなかなか難しい。今年こそ応募してみようとは思う。
ただ、ソロ旅には向かない。同行者が必要だが、それもかなり高額の乗車(食事付きだから)になるので誰でも誘いにのっかてくれるわけではないだろうし。同じ金額を払えば都内でそれなりのレストランのディナーが楽しめる。鉄分が多いヒト以外は魅力を感じない気がする。

改札口を出ると、お土産物が並ぶショッピングエリアがあり、その先にフードコートがある。旅行者には優しい駅なのだが、ショッピングエリアとフードコートの中間に、なんと立ち飲みコーナーがあり、そこが改装されて広くなっていた。
これは、帰りの電車に乗る前にぜひ一杯やってねという強いメッセージだ。温泉に入った後、きゅっと冷酒を……………西武鉄道、素晴らしいぞと褒めてあげたい。

この店は次回に挑戦

西武秩父駅前にある食堂がとても気になっている。今回は別の店に行くつもりで秩父に来たので、次回に行く予定なのだが、とりあえず店の前まで下見に行ってみた。店頭の黒板は実に味がある。メニューもうまそうだ。山菜天ぷら食べてみたい。そして、マスターの実物にもお目にかかりたい。
秩父に車でくることが多いので、酒を楽しむことはできないのだが、電車でくれば問題なし。1月中には、なんとしてもこの店でおいしい秩父めしを食べなければなあ。と、次の旅の目的を決めてきました。

食べ物レポート

渋谷で二軒目 老舗中華を楽しむ

渋谷道玄坂の裏通りにある中華料理屋で、二次会をして餃子を食べる

この店に来たらちゃんぽんだよなあ、などと思いながら飲み屋の2軒目なので注文するのを躊躇ってしまった。餃子とビールで軽く一杯という気分でもあり、いまさら締めの麺を頼む歳でもないかと、自省の念もあり、友人が注文したのは餃子と野菜炒めだったので安心した。

味付き餃子は紅虎も美味いが、こちらもおすすめ

餃子はビジュアル系というか羽付餃子で見た目通りだった。味がついているのでそのまま食べるようにとのおすすめにしたがい、酢も醤油もかけずに食べた。口の中でハフハフしながら食べる熱々の餃子は本当に美味い。店によって、中身の野菜と肉のバランスが千差万別だから、餃子は中華料理店における店のシンボル(大げさだな)みたいなものだ。餃子と醤油ラーメンを食べれば、その店の味の半分はわかる。そこに野菜炒め、あるいはレバニラ炒めを加えれば、ほぼパーフェクトにその店の味が理解できる。(と、思っております)

酢をかけて味変してみたい

この日はレバニラではなく、海鮮系の野菜炒めだったが、もやしのシャキシャキ感が残る絶妙な火通りだった。うましだなあ。家庭で野菜炒めを作ると、どうしてもベタッとした水っぽいものになる。火力が弱く一気に加熱調理できないせいだが、腕前の差というより機材の差というべきだろう。とはいえ、家では野菜炒めがうまくできないことに変わりはない。
野菜炒めと炒飯こそ、プロの腕前が発揮される料理で、家庭料理と一線を隠す。だから、中華料理店で野菜炒めを頼んで、野菜の水煮みたいなベチャッとしたものが出てきたら、その店には二度と行かない方が良い。
個人的には野菜炒めにキクラゲが入っていると、ワンランク評価を上げることにしている。キクラゲは黒いから見た目の良さにはあまり貢献しないが、歯触りと食感が絶妙に変化する。中華料理では燻し銀の名バイプレイヤーだと思う。
日本料理で言えば、筍や生麩などが食感変化系食材で、キクラゲと同じ名バイプレイヤーだ。味を構成するものは五味だけではない。

餡がたっぷりで麺が見えない 皿うどん強化型?

あれこれつまみを食べ紹興酒を楽しんだ挙句、多少の罪悪感を感じながら皿うどんを頼んだ。皿うどんとカタ焼きそばの違いがいまだによくわからないのだが、麺の細さだろうか。おまけにこの店には、やわらかい麺の皿うどんもあるらしい。ちゃんぽん麺を軽く焼いて堅焼きにしたもののようだが、神保町みかさの焼きそばみたいなものだろうか。そうであれば、柔らかい皿うどんを別の機会に食べてみたいなと思う。
みかさの焼きそばといえば、どちらが本家になるのかわからないけれど、大分県にある日田焼きそばを思い出す。日田焼きそばを食べると、焼きそばという存在の認識が変わると思っていた。が、渋谷の片隅で皿うどんを食べると、また違う種類の焼きそば(?)が世の中にあることがわかる。
今度は、焼きそばとカツカレーの研究をしてみようかななどと、ぼやっと考えていた。