街を歩く

早朝の特急待ちしたホームで思う

晴れた空がよく似合う無人ホーム

高知県中西部にある漁師町に通い始めて10数年になる。コロナの3年間はおやすみしていた(出禁だった)が、年に数回は訪れていたと思う。定宿となじみの居酒屋ができた。しまった店もあれば新しい店もできている。地方の街の変化はゆっくりだが、それでも10年もあればあれこれ変わっていく。昔の写真を見れば、友人たちも明らかに若い。人は確実に歳をとる生き物だと実感するが、地方の街はあまり歳を取らないようだ。

ただ、その年月を超えて変わらないものといえば、このJR駅のホームだと思う。青春18きっぷのポスターにはなかなか風情のある鉄道写真が使われている。今風に言うところのエモい写真だろう。田舎町のホームというのは、その点で抜群に心を惹きつけるエモいスポットだ。。、余談だがエモいとは「もえー」の逆さ言葉だと思っていた時期がある。エモーショナルなどという長い形容詞を若者が使うはずもないのだが、エモーショナルのエモと知ったのはしばらく経ってからだった。

朝一番の高知行き特急は7時過ぎに出発するのだが、高知市内の学校に通う学生はほぼ利用しない。6時台の普通列車に乗るためだ。この特急に乗るのは遅刻した学生だけみたいだが、特急料金を払って通学するは大変だろう。ただ次の普通列車は1時間以上シナと来ない、それがローカル線だ。
数少ないJRのローカル線列車に乗り通学する学生は日本中にたくさんいるはずなのだが、こうした交通弱者に対する対策をしっかりと行わない限り、地方の過疎化は確実に進行する。不便な体験をした若者から地元離れが進む。
まあ、大人になって仕舞えば、運転免許をとり自動車を買い。この不便さも忘れてしまうのかもしれない。自分もローカル線通学の経験があり、この不便さから逃げ出し都会暮らしを始めた。だからこそ、田舎の若者たちよ、お前たちもそこから出てこいと言ってしまう。ただ、最近では都会暮らしに疲れて、擬似田舎として地方都市に移住する若者もふえているらしいが、だからといて公共交通機関の不便さは変わりもしない。

その地方都市特有の不便さが、完全自動運転で解消されるかもしれない。ロボットタクシーが実現されるようになれば、この不便な問題も解決できるのだろうか。ただし、そうなると自分の好きな鉄道浪漫、例えば朝の無人ホームの光景も無くなってしまうのだなあ。それはちょっと寂しいかも……………

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土佐分担のあれこれ

この時期になると高知のあちこちで文旦を売っているのを見かけることになる。お江戸界隈ではあまり馴染みのない柑橘である「ぶんたん」は、街道筋の直売所などで10個20個入った大袋で売られていることもある。あんなにたくさん買って食べ切れる者だろうかと不思議に思ったりもしていた。
高知市内の八百屋の店頭でも大袋に入れて売られていたが、値段はよくわからない。みかんが一袋500円前後で売られているので、文旦は1000円くらいなのだろうと思うのだが。

スーパーに行って値段を確かめてみたら、大きさによって価格がずいぶん違う。普通の大きさであれば1個250円程度みたいだ。ふた回りほど大きいものは極上品らしく、一玉1000円を超えていた。中身の味は大小に関わらず同じではないかかと思うのだが。大きさと表面の見栄えで選別されているようだ。みかんなどで見かける糖度表示もない。やはり文旦は見かけで勝負みたいだ。

箱入りでも売られているが、これはどうもやらギフト用らしい。高知の友人に聞いてみると文旦は自分で買うものではなく、もらうものらしい。

厚めの皮をむいて、一房ずつ果肉を取り出しきれに盛り付けたものを食べるそうだ。おもてなし用のスイーツということだろうか。香り高く甘味と酸味が調和した文旦が、なぜお江戸界隈で出回らないのか、本当に不思議だなあ。

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ローカルチェーだそうです

高知の友人に昼飯をご馳走になった。高知県西部にある地方都市で食べたラーメンはなかなか美味かった。昼のピークは過ぎているのに満席が続く人気ぶりだが、確かに高知ではラーメン屋が少ない気がする。その小数点を巡ってラーメン好きが押し寄せるのだろうか。。
高知県は全県人口が70万人弱なので、同じ看板の飲食店が5店以上あると相当な高密度で展開していることになる。ちなみに全国チェーンの外食企業では、出店の目安として人口10万人あたり1店を舗展開する。これが達成できると日本全体でおよそ1000店になる。
実際には山間部などの人口希薄地帯があるので、1000店を超えるのはなかなか大変だ。1000店越えのチェーンといえば、ハンバーガー、フライドチキン、讃岐うどん、シアトルコーヒー、そしてイタリアンファミレスくらいだろう。それに加えて、大都市近郊でて目立つのは回転寿司、焼肉店、町中華チェーン店というところだ。


ところが、この高知ローカル?らしいラーメン店は、これまで目にしたことがないので、ロードサイド中心ではなく、地方都市の繁華街みたいな場所にあるのだろうか。友人にわせると、味噌カツが乗ったラーメンが有名らしい。が、自分の腹具合を考えると、相当コンディションの良いときでなければ挑戦してはいけないメニューみたいだったので、おとなしく普通の味噌ラーメンにした。

出てきたものは、予想とはだいぶ違っている。豚骨ベースの濃厚スープだが、あまり味噌の感じはしない。優し目の豚骨スープという一風変わった感じがする。塩味も強くない。博多系のとんこつラーメンとはだいぶ設計が違うようだ。
麺は中太で柔らかい。個人的な経験で言うと、一体に高知県の麺料理は柔らかめに茹で上がっている。隣県の香川では歯応えのあるうどんが主流だが、高知のうどんは麺はずいぶん柔らかい気がする。大阪のうどんもやわらかいが、それよりもう一息柔らか目と言う感じだ。
このラーメンも、いつもお江戸界隈で食べているラーメンなどと比べると別種と言いたくなるほどやわらかい。ただ、まずいということではない。
やはり麺料理は郷土にあった地方料理であり、同じ名前を使っていても、うどんであれ蕎麦であれラーメンであれ、異種同名なものと思うべきだ。島根県松江の割子そばと福島県山都の水そばは全く別物の料理だ。
九州のラーメンと北海道のラーメンは同じラーメンと言ってはいても、共通点は小麦の麺がスープに入っているくらいのもので、全く別物の料理だろう。そこに文句をつけるなど天に唾を吐くような行為だと思う。どれもそれぞれの地域で美味しいとされていることを理解して、それを食べることができる幸せに感謝するだけだ。

このもやしたっぷり味噌ラーメン高知スタイルもまた一度食べてみたい。ただ須崎市で食べるのであれば鍋焼きラーメンが良いかなあ。

そういえば、四国では愛媛県だけ麺を食べていないなあ、などとこのとき思ったのだが、実は八幡浜にご当地ちゃんぽんを食べに行ったことを失念していた。愛媛といえば鯛めしと刷り込まれているせいだろう。鯛めしもローカル版の超リッチなTKGだと思うけど。あれは上手いなあ。

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西国の柑橘事情

この時期になると高知県の八百屋の店頭は賑やかになる。文旦をはじめとした磁場産の柑橘類が一斉に登場してくるからだ。12月から高知県特産「山北みかん」が並び始める。この蜜柑は酸味が少なく、濃厚な味のするみかんで、お江戸界隈では目にすることがない。大量生産される東海地方や愛媛のみかんに価格で対抗できないせいかと推測するのだが、甘さには圧倒的な差があるので人気が出る気もするが。地元高知でもちょっとお高めなので、そこがネックになっているのか。

その山北みかんと置き換わるように、1月中頃から文旦が出回り始める。文旦はグレープフルーツに似た、香りの高い柑橘だが、糖度はグレープフルーツよりはるか上だ。大きさと色味のせいで八百屋の店頭では一段と目立つ。
また、この時期にはポンカンも登場する。これもお江戸界隈ではあまりみないが、酸味がほぼないみかんと思って間違いない。高知県は愛媛に次ぐ日本第2位の生産権だそうだが、こちらはお値段がだいぶこなれているので箱買いしてもお安いものだ。

高知に限らず瀬戸内から九州北部では、各県ごとに様々な、お江戸では見たこともない柑橘系フルーツが溢れている。品種改良で最近登場したというものもあるが、昔から作られている伝統的な品種も、お江戸では売られていないので珍しい。
確か、蜜柑の北限は千葉南部の太平洋沿いの地域と聞いたことがあるが、今では埼玉県北部まで広がっているのだそうで、やはりこれも平均気温の上昇のせいだろう。当然、西国の柑橘生産地では品種を変えて高温対応しなければいけないはずで、その辺りの事情が見たこともない柑橘につながっているとは思うのだが。

ちなみには小売されている文旦は、ほぼほぼルックスの良いギフト用品でお高い。幹線道路沿いにある野菜直売所などで買うと、驚くほど安い。違いは皮に多少黒い斑点がついているくらいのものだから、自家消費用としてはそれで十分なのだ。が、直売書で売っている文旦はともかく入れ目が多すぎて、現代の少人数家族では食べきれないのではないかと心配してしまう。
この文旦とポンカンの時期が終わると、高知では小夏という小ぶりな黄色いオレンジが出回るのだが、これも香り高く甘さが程よい優れもので、やはり柑橘類は南国で調達するに限ると思うのですよ。

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日本最強のハンバーグ

対抗馬だったガストのハンバーグはすでに価格で大差がつけられていて魅力が低下しているのに

ふと思い出してサイゼリヤに行ってきた。いつものハンバーグ 400円を注文した。変わらぬ味で安心した。円安で原材料費も上がっているだろうに価格は据え置きのようだ。

その分、どこかでコストを吸収しなければいけないのだが、それは人件費の効率化で凌ぐということらしい。注文はスマホでのスマホオーダーになった。スマホのアプリも簡素な仕様だ。会計もコロナの後に完全セルフ方式になった。中ギュインの仕事は、ことホールに関しては配膳と下膳だけになる。つまり機械ができない部分だけ人が対応するという徹底ぶりだ。
配膳ロボットを入れないのは店内レイアウトが絡む面倒な問題だからだ。店内のレイアウトをヒュジュン化したら導入するのかもしれない。

ファストフードの店よりも合理化が進んだレストラン、これをみてファストフードの経営者は何も感じないのだろうか。ファイリーレストランより単価が上がったファストフードなど存在価値がなくなるとは思わないのだろうか。

フライドチキンをたべるのに1000円札でお釣りが来ない時代に、ハンバーグを食べても500円玉で足りる店がある。おかしな世界だと思わない驕る経営者は淘汰されるだろうになあ。

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高知名物の「こうち」はどこか?

高知の友人たちに聞かされていたご当地名物麺「ジャン麺」は気になっていた。ただ、その店は高知県中西部の小さな街にある焼肉屋で、そこに行くのはかなり難儀な場所にある。ついついのびのびにしていたら、いつの間にか有名になった「ジャン麺」屋を3件も高知市内に開店していた。と、テレビ番組で知った。これはやはり一度食べてみなければと、高知市内にある店を訪ねてみた。
このルックスでそんな大人気に鳴るのだろうかと思わせる、強面な麺料理だった。仙台で食べて、これもご当地名物の麻婆麺はまたどうふの形が整っていたり、赤と白のコントラストが綺麗だったりと、それなりにビューティーさがあるのだが。このジャン麺、なんとなく卵スープを思わせる微妙な配色だ。
丼の底に茹でた麺が入っている。その上にあんかけ卵スープのようなものがたっぷりとかかっているという、堅焼きそばの変形版と考えるべきか。なんとも表現が難しい。それを底から麺をすくうようにかき混ぜる。何度も何度かき混ぜる。麺は茹でた後で固まりかかっているから、それをあんかけスープとよくなじませる。混ぜ終わると、やはりルックスはいただけない。汁なし担々麺よりも、おそらく不細工だ。
熱々のうちにもぐもぐと麺を食べて初めて良さがわかるという、難度の高い料理だ。スープはちょいから的な甘いスープで、ニラがたっぷりと入っている。そして卵の黄色の中にぷかぷか浮かんでいる白いものが、ホルモンなのだ。このホルモンから出る脂を楽しむ料理だと思う。これまで食べたことのないまさにご当地名物といい切ってよろしいユニークさだ。

ただし、高知名物とはどこを指すのかという疑問が残る。高知市内で店舗を営業しているのか、高知県内で広く食べられているという意味があるのか。
高知名物と言われると、やはり高知県内全域に広がりを持つというイメージがある。鰹のタタキとか皿鉢料理とかいう感じだろう。
この店は県中西部の地方都市に焼肉店がありそこが本拠だ。ただし、麺専門店は高知市内にある。なんとも判断が難しい。高知県人気質からすると、これはオーバーな表現ではないのだろう。

高知中心部を東西に走る幹線道路沿いにある「麺専門店」の本店は午後になっても満席が続く人気店とのことで、客には男女の差がない混雑ぶりだった。

やはりすごく気になったので、別の日にショッピングモールに入っている別の店に行ってみた。本店より盛りが少ない気軽が、味は同じだった。

確かに高知名物として認定しても良いうまさなのだ。敢えて言えば、ニラたまホルモンあんかけそばとでも言えば良いのでしょうかね。

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2ヶ月に一度の朝渋谷

所用があり、二ケ月に一度程度で渋谷の街に行く。それも出勤ピーク前の早朝なので、街を歩いていてもすれ違うのは深夜勤務の後に酒を飲んだ若者くらいだ。現在、絶賛増殖中のインバウンド観光客の姿も早朝には見かけない。そんなハチ公前の広場で、定点観測的に看板の写真を撮っている。おそらく日本で一番お高い看板ではないかと個人的には思っている。
この地面に立っている看板(青色のもの)と空中に立っている看板(黒いもの)は2枚でセット販売されているのだと思うが、今回は上下の看板に連動性が見られない。ちょっと不思議だ。立つ位置にもよるが、真正面に立って看板をみると上下2枚の看板が合成された巨大看板に見えるのだ。が、今回のは敢えて分離させている。デザイナーの意図がようわからん、不思議設計だ。


ちなみにこの時間帯に渋谷を歩くと、センター街を中心とした飲食エリアは路上がゴミだらけで、まるでニューヨークかと言いたいくらいの散らかり具合なのだが、8時前後になるとどこからともなく清掃員が登場してきて、9時くらいにはゴミがすっかり消えてしまう。
路上の汚れは水洗いされ街が再生する。そこがこの街のすごいと思うところなのだが、渋谷の街に遊びに来る連中は自分たちが汚した街を誰かが清潔に保ってくれている、とは思わないのだろうな。渋谷に寄ってくる輩とは、Gなみの繁殖力と環境破壊力を持つ、特殊才能の持ち主ではないか。個人的には社会的に撲滅を目指して欲しい「悪しきもの」だが。

ちょっとお化粧なおして推していたカイザーサンド おしゃれな食べ物であります

そんな早朝の渋谷で、いつもは立ち食い蕎麦屋で朝飯を済ませる。ただ、時にはフラッと洋風な食べ物も良いかなとカフェに入ってモーニングセットにすることもある。最近のカフェはほぼ全面禁煙になったので居心地が良い。
ただ、完全喫煙OKの喫茶店はものすごい人気なのだそうで、一度覗いてみたことがあるが、店内の曇り具合というか煙に恐れをなして2度と近づくことはない。


このカイザーサンドは、そんな都会的朝食ではお気に入りのもので、特にカイザーロールというセミハードなパンが好きなのだ。カイザーロールはパン屋で見かけることはほぼないと言って良い。ハード系バゲットを使ったサンドは、バゲットの固さがサンドイッチとして厳しいものがあるのであまり好みではない。食パンのふわふわとバゲットのガチガチなハード系の中間であるカイザーロールはもっと普及して欲しいのだがなあ。

ちなみにこれは新作で、緑色の葉はバジル、ソースにはトリュフ・マヨネーズを使っている。なんとも都会的というか、洒落のめした食べ物なのだ。

実にたまに感じる、都会暮らしも悪くないのかもね、という気分になった朝でした。

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これが食べたいのだった

もっとたっぷりケチャップをつけて欲しい

ここ半年くらい、妙にフライドポテトを食べることが多い。全く個人的な感想ではあるが、フライドポテトは国産芋よりアメリカ産、特にマクドナルドで売っているものが一番うまいのではないかと思っている。それにケチャップをたっぷりつけて食べるのが良い。
普段使っているケチャップはカゴメ製一択なのだが、フライドポテトの時だけはアメリカ的なけばい味のハインツが良いと思う。

アメリカでしばらく暮らしていた頃、日本と変わらない味だなと思っていたのがフライドポテトだった。正確にいうと日本ではアメリアのフライドポテトを正しくコピーしていたので、日本の味と思っていたのは実はアメリカの味だった、ということだろう。
同じアメリカ製品のコピーであるはずのガンバーガーは、アメリカに行って食べると全く別物になる。日本製の方はバンズが高級すぎる。アメリカのバンズは、現地では標準的な斧でも、日本人的感覚で言うと二級品と言うかボソボソとした食感に感じるせいだろう。そして、肉が実に獣臭い肉なのだ。本来的にはアメリカ製が「正しいハンバーガー」なのだろうが、おそらく日本で販売するときに、この強い肉臭を嫌って肉の配合を変えたのだろうと思う。
ただ、その米国本場のハンバーガーに感じた違和感もすぐになれる。一年もアメリカにいるとすっかり染まってしまい日本のハンバーガーが薄っぺらい味付けのように感じるのだから、その程度の差異でしかないのだろう。ただ、フライドポテトの味は変わりがないので良く食べたものだった。

最近はしたの感覚が子供会期を始めたのではないかと思うことがある。フライドポテトやコーン、甘いイチゴ、その果てにはソフトクリームなど、大人になってからはあまり食べてこなかったものがやたらと食べたくなる。
還暦という言葉には、こうした子供帰り、味覚の幼児退行も意味もあるのだろうか。ポテトを食べながらそんなことを考えていた。
ちなみに、日本ではフライドポテト向きの専用品種が開発されないのは、農水省と経産省のアメリカに対する忖度だと疑っているのだけれどねえ。

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季節限定の鳥唐揚げ

からあげについてくる謎のドレッシング いつもキャベツにかけているが、からあげようなのだろうか

ぎょうざの満州は、町中華というより中華ファストフードではないかと時々思う。提供時間が早いこともあるが、メニューの絞り込みが待ち中華としてはありえないほど厳しいからだ。
その一端として、町中華では絶対定番と言って良い鳥の唐揚げが季節メニューになっている。冬場しか売らない。餃子がメインだからという理由なのか、揚げ物(フライヤー)がオペレーションの邪魔なのかはわからないが。
当然、揚げ物を使ったメニューは存在しない。だから酢豚もない。魚のフライもない。エビフライさえ存在しない。

その冬にしか販売しない唐揚げが登場していたので、とりあえず注文したのだが、いつもと同じ味だった。季節メニューとは言え、一度販売を止めた後の再登場では、普通にあれこれいじくり回すものだと思うが、それがない。休止中に進化させるという発想はないみたいだ。
確かにコロナの前あたりから、満州のの季節メニューは昨年の焼き直しばかりで目新しさは無くなっている。同じ町中華「餃子の王将」あたりのめぐる真しいメニュー変化を比べると、その差は歴然とする。

似たような傾向、つまり季節メニューの使い回しは、埼玉発でもう一つの町中華チェーン日高屋でも見受けられる。それでも日高屋では一年に一作くらいは新商品が投入される。夏場の冷麺だったり、ドラゴンチキンが良い例だ。

日常使いの町中華としてメニューを絞り込み食材の無駄を省き、オペレーションの完熟を図る。そう考えらば飲食業経営の鏡のような存在だが、どうも最近の方向性は「高齢者向けのファストフード」に邁進しているように見える。

まあ、それはそれで正しい選択なのかもしれないなあ。確かに、毎年、冬に出てくる唐揚げは安定の美味さだ。だが、これも昔は定番メニューとしていつでも食べられたのだよね。そこがちょっと不満なのだ。

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油そばではない、汁なしラーメン

イオ中田寿夫毛が足りないので、何か赤い食材をトッピングすれば「映える」?

たまたまテレビのスイッチを入れたら、町中華チェーンの人気メニューランキングを当てるというバラエティー番組が放映されていた。ちょっと気になってみてしまった。その訳は、いわゆる油そば、つまりスープのないラーメンが人気上位にあるといっていたからだ。

ちなみに一般的にはスープのないそばは油そばと呼ばれている。濃厚で脂ギラギラな濃いタレとゆでた麺をぐるぐるとかき回して食べるので、まぜそばなどとも言われている。特徴はスパイスの効いた濃厚ダレと香味油の組み合わせだろう。ニンニクや唐辛子など刺激性の強い味付けのものが多い。強いタレに合わせて麺は極太が多い。
油そば専門店もあり、麺をモリモリと食べたい若者世代には、つけ麺と同様に油そばも人気のようだ。
個人的には麺に絡んだタレの油っぽさがどうにも苦手であまり食べてはいない。伝統的なスープに入ったラーメンでさえ過剰なバリエーションがあるので、油そばまで手を伸ばすのが難しいというのも理由だ。つけ麺は言ってもみれば日本蕎麦、もりそば系の延長にある食べ物なので、腹ペコの時には重宝しているが、油そばが苦手なのは大陸系の香辛料過多な麺料理に原型があるせいだろうか。

さて、この汁なしラーメンだが、確かに脂っ気が少ない。タレも濃い味付けだが、あの油ギラギラスパイスたっぷりな感覚は見当たらない。勝手な言い分だが、高齢者向けの「油抜き」油そばという感じがする。
よくタレと混ぜて食べてみたが、さっぱりとした感じだ。ただ、、麺量が多いので食べ飽きる。この辺りの麺量と味付けの兼ねあいは難しい。麺を減らせば味付けは薄くできるが、満腹感に欠ける。麺量を増やせば最初は濃いめの味も食べるにつれて薄まってしまう。あとで足す追いタレ方式にする、あるいは別の味のタレを追加して味変を楽しむとか、なかなかややこしいことになりそうだ。
麺料理として普通にうまいが、また注文するかと言われるとちょいと微妙な感じで、これを選ぶならタンメンの方がより健康的だし、感覚的に野菜たっぷり食べたという満足感もある。普通にラーメンを食べるなら、お江戸では標準味な味付けの「関東系」味噌ラーメンは尖ったところがない分だけ安心感がある。

ただ、値段と麺量のバランスを考えれば、この汁なしラーメンは確かに大食いな方にとってお買い得な商品だ。スープがない分だけ、ささっと食べるのにも向いている。もし、そういう特別な客層に合わせて開発されたのだとしたら、確かにこれは高い完成度があるのだろう。提供時間も早かったし。
油そばは太麺の店が多く、麺茹での時間が長いのが弱点だから、その点でもこの汁なしラーメンは優れものなのだろう。

ただ、ネーミングセンスはいただけない。何か違う名前にならないものですかねえ。