旅をする

秩父で駅弁?

私鉄で駅弁を買えるところは少ないという気がする。そもそも私鉄に「旅をする」というほどの長距離路線があることが珍しい。
関東で言えば特急電車があるのは(通勤用を除く)東武の日光行きとか小田急の小田原行き、あとは西武の秩父行きといったところだろう。

西武鉄道池袋駅ではコンビニ弁当は売っているが、池袋駅専用駅弁というのは見た記憶がない。西武秩父駅でも駅弁として売っているかと言われるとちょっと微妙なのだが、秩父名物わらじカツ丼の弁当がこれだ。

駅の改札前の売店で売っている。夜の特急電車に乗り、このわらじカツ弁当を肴に、ぬるめのビールを飲むのはプチ贅沢というか、プチ旅の叙情というべきか。ご飯の量も少なめで、なんとも適度なおつまみという感じがする。秩父に行った時のささやかな楽しみだ。

西武鉄道の新型特急、「ラビュー」はなかなか乗り心地が良い。窓が広くて明るいのがおすすめポイントでWIFIも使えるし、シートの座り心地も良い。池袋から所沢までの通勤特急でも運が良ければ乗ることができる。

池袋ー秩父間はおよそ1時間半なので日帰り旅行にはお奨めたが、小田急線のロマンスカーほど有名ではない。途中の飯能で進行方向が逆転するという時はシートを転回させなければならないという面倒もあるが、鉄道ファンであれば一度乗ってみると良いと思う。

帰りの駅弁もお忘れなく。

食べ物レポート

12月の残念な食べ物たち

千歳空港で食べた梅光軒の味噌ラーメンが、思いのほか残念な結果だった。旭川ラーメンの特徴はスープよりも麺にあると思う。加藤製麺製の中細縮れ麺でモチっとした感触こそ、「旭川ラーメンって旨い」とおもわせる最大要素だと個人的に信じているのだが。

梅光軒

旭川に行ったときに「青葉」にするか「梅光軒」にするか、それともちょっと変化球で「山頭火」にするかは迷うところだ。おまけに「蜂屋」も捨てがたい。どの店も濃厚スープともちもち麺が特徴だと思うが、この千歳空港で食べた味噌ラーメン。なんだか麺の茹で方がちょっと違うような気がした。一口食べるとアレっという違和感が。もちっとしていないのだ。
千歳空港のお店は繁盛店なので、調理ミスの可能性もあるけど、次回に期待しようか。

松屋の牛皿

松屋で、飲み会の前の時間潰しに牛皿でも食べようかと思ったのだが、この一皿が出てくるまで7分かかった。うーん、10秒で出てきても良さそうな代物なのだがなあ。最近の都内のファーストフードでは、こんなびっくりなスローフード提供、けっこう目立ってきている気がする。人手不足と外国人アルバイトさん達のコミュニケーション問題ではないかと疑っている(日本語で違う国出身の人たちが会話する奇妙さと難しさ)。この牛皿もあまり熱くはなかったので放置されていた可能性高いなと思った次第。

たかがファーストフードだが、日本社会の縮図が見える?

食べ物レポート

高田馬場と新宿と ひとり飲み

養老乃瀧というと、老舗居酒屋チェーンのハシリで、昔は随分お世話になったような記憶もあるが、その後の居酒屋チェーン大量出現ですっかり行く機会が減っていた。最近はメニューの入れ替えも頻繁に行い「おっさんメニュー」以外も増えている。養老牛丼が復活したというので行ってみたら、なんだか面白い店になっていた。

養老乃瀧で牛肉皿

新宿歌舞伎町の入り口側というか靖国通りに面したビルの地下にある24時間営業の店に行った。昼飯時にだったが、それなりに酒を飲んでいる客がいたので、便乗気味に酒を頼んでしまった。店内は暗いため(夜モードなので)、何だか普通に飲んでしまう。これは、ハマると怖い背徳の道一直線だ。メニューもランチメニューではなくグランドメニューで、なんでも普通に出てくる。焼き魚もあれば中華料理もある。すき焼き豆腐は普通に旨い。冷や奴もうまい。お目当ての牛丼にたどり着くまでに完全にお居酒屋モードになってしまった。外に出たら青空だった。しっかりと反省した。ただ、背徳の昼酒はオススメだよ。一緒に落ちて行こうと「悪魔の囁き」。

高田馬場 清瀧

高田馬場にある清瀧は酒屋さん直営で、池袋などにも何店か支店がある、いわゆるせんべろ系の大衆居酒屋だ。なぜか午後4時の開店直後にお一人様カウンターがほぼ満席になる。ここもメニューラインナップは広く、刺身天ぷらから中華、焼き鳥、ステーキまでなんでもありだ。たまにお通しにマカロニサラダが出ることがあり、これが結構好みなのだ。マカロニサラダにちょっと醤油をかけると日本酒(冷)によく合うと思う。一人呑みの場合は、じっくり腰を据えてというより、飲み会の待ち合わせ前の30分的な飲み方が良い。気分は孤独のグルメの井の頭さん的高揚感だ。

最近すっかりハマった一人呑みだが、文庫本を片手にぐびっと飲む酒は、なかなか乙なものなのだね。

旅をする

夜の彷徨 札幌夜景

11月になるとイルミネーションが始まる札幌駅前通り。札幌駅からススキノまで、寒さを堪えながらがら歩く。駅前通りの地下通路をとおれば、寒さに震えることもなくススキノまで歩けるのだが、あえて地上を歩くのが良いのだ。

北2条通りを西に向かうと旧道庁 赤レンガ庁舎に突き当たる。昼間は観光客であふれる観光名所だが、夜になるとすっかり人通りも絶える。ライトアップされた建物は100年の歴史の風格だ。子供の頃はこの庁舎も現役で、木の板の床が油臭かったような記憶もあるが。

大通り公園では季節を問わず屋外イベントが開催される。盛夏のはずのビヤガーデンで、寒さに振るえながら飲むビールも良いが、やはり冬の時期のライトアップされたクリスマス市が一番気に入っている。

うっすらと雪が積もっていれば、なお一層美しい景色になるのだろうが、雪がなくてもそれなりによいものだ。そもそも雪が降ると地面が滑るのでぶらっと歩くには辛い。どうっも北海道人は寒さはお好みではないようで、この時期に大通り公園を歩いているのは外交人観光客ばかりのような気もするが。

寒さの中で町歩きをしたら、ススキノへGO! うまい酒と肴が待っている。

食べ物レポート

虎ノ門 くろおび で利尻昆布ラーメン

SNSの論客?の一人が、商売はラーメン店経営と書いてあって、ふつふつと興味が湧いて探してみたら、虎ノ門にお店があるらしいので訪ねてみた。

利尻昆布ラーメンという暖簾がそそられる。インスタントラーメン評論家の某氏によれば、利尻昆布ラーメン(漁協が作っているインスタント麺)がとてつもなく旨いというので、北海道に行ったときに調達して食したことがある。確かにワンレベル飛び抜けた感がある名品だった。その利尻昆布ラーメンを思い出して期待が高まったのだが。

写真には写っていないが、右側にはかなりの行列ができている。外国人客もいたので、ネットで知名度が高いのかとも思う。待つこと暫しで店内に入るとカウンター合わせて20席くらいだから、確かに行列ができても仕方がないか。昼のピークを避けていくのが正解だろう。

黒帯の醤油ラーメン

そして実食すると、行列する価値はあるとはっきりわかる。スープの味が素直で、旨味がしっかりとしている。昆布の強みが表に出てくるということではなく、全体調和が良いのだ。個人的にはシナチクといいたいメンマが実に好みだった。次回頼むときにはメンマ追加しよう。スープと麺の調和が取れて、スープの旨味とさっぱり感のバランスが良くて、これは名品だ。家の近くにあれば毎週行きたい。とりあえずあと2−3回行って、全種類試した上で自分の一番好みを決めたいと思わせる So Goodなラーメン店。

ひさびさの「みんなにオススメ」な店だった。

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札幌で喫茶店とカフェ

学生時代に全盛だった喫茶店はまるで倉庫の中のような薄暗さが特徴だった。店内が明るいというのは、ダメな店だったような気もする。ただし、例外的に明るい店がビルの高層階の窓際にあった。パルコの5階は大型書店で、その横にあった喫茶店は、4丁目の交差点を見下ろす日差しのよく入る店で、買ったばかりの本をパラパラと眺めるのが好きだったが、今はもうない。喫茶店どころか本屋までなくなってしまった。そもそもパルコができる前は、その本屋が立っていた。昔のランドマークだったのだが。

パルコ向かいの三越の交差点側には何店か喫茶店が残っていて、実はちょっとした休憩にはこの場所が良いかなと思っている。三越の中なので女性客が中心だが、店が小ぶりなせいなのか、一人で来る客ばかりで静かなのが良い。宮越珈琲のフレンチブレンドは苦味が強くて好みなのだ。

窓際の席の喫茶店といえば、大通り公園に面した徳光コーヒーも良いが、実は穴場と言うべきなのが札幌市役所一階ロビーにある元気カフェだ。セルフサービスなのでカウンターで注文するが席まで持ってきてくれる。カウンターは、なんだか駅の立ち食い蕎麦屋の雰囲気がするが、コーヒーはしっかりとした濃口の味で、これもまた好みだ。

市役所ロビーなので冬はちょっと寒いが、それ以外の季節は快適だろう。ロビーは天井が高く広い空間なので、セルフサービスコーヒー店の圧縮された空間感覚とは無縁だ。のびのび広々としているが、内緒話をするにはオープン過ぎるかもしれない。一人でちょっと一息つきたいときには良いと思う。デザートも豊富だし、お値段もお手頃。札幌市役所は屋上展望台があり、高層階レストランもある、ちょとした隠れスポットなのだなあ。

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オムライス 再び 秩父の大好物

寒くなると秩父に行きたくなるのは不思議な秩父引力みたいなものがあるからか。おそらくあの異様な姿の武甲山が、冬に見ると綺麗だということなのだろう。昔は秩父盆地が陸の孤島だったような時代、細い山道を越えて秩父霊場巡りをした人たちもこれを見たのかという、ちょっとした感慨だ。
だから秩父に行ったら秩父の酒を飲む。「武甲山」を飲みたいのだが、メジャーは「秩父錦」のようだ。

そして、パリー食堂で、サイドにサラダとフルーツ満載のオムライスを食べる。日本酒とオムライスが合うのかなどとは考えてはいけない。そもそも、パリー食堂自体が、昭和初期どころか大正レトロに近い風情の店なので、養殖に日本酒という組み合わせは全く当然だという気配がする。

ケチャップ味のチキンライスに薄焼きの卵焼き、真ん中にたっぷりかかったケチャップ。これぞ王道。スプーンでひとすくいチキンライスを口の中に放り込み、そのあとは秩父錦をグビリ。マリアージュアなどという野暮なことは言わず、昭和原初的食と酒の調和を楽しもうではないか。
オムライスを食べきってら、おもむろにバナナとメロンの甘さでしめる。満足の極み。隣のお客さんが食べているラーメンが、これまたうまそうで、次回はラーメンにしようといつも思うのだが、結局オムライスになる。魔的魅力のパリー食堂オムライス。

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しゃぶしゃぶを食べに青山へ

知人に誘われ久しぶりに青山に出掛けた。「おいしんぼう」に出てきた美食倶楽部のような会合に参加することになった。

左は甘めコク強い。右は辛めでさっぱり系。

会場はおしゃれなカフェ風の内装だったが、昼は社員食堂、夜はレンタルキッチンのようになっているらしい。20人程度が集まり、おいしい豚しゃぶを食べると言う会だ。まずは主催者の口上から始まり、食する豚肉のあれこれや、しゃぶしゃぶの味付けについて蘊蓄を聞く。これがなかなか楽しい。「ほう、ほう、そうなのか」と言う感じだ。食べる前に知的興奮を掻き立てる、お上手な運営。
豚しゃぶによく合うお日本酒を用意したと言うことで、見たこともない日本酒が二種並べられている。これを手酌で楽しみながら、しゃぶしゃぶに突入する。

ロース

まずはロースからいただくのだが、鍋に入れても全くアクが出ない。肉が上等なせいかと思ってはいるが、主催者の説明によれば切り方なのだという。アクが出ない切り方があるのであれば、全国の肉屋に教えてあげて欲しいものだ。しゃぶしゃぶした肉は、甘味が強く肉の味が濃厚で臭みも全くしない。普段食べている豚肉とは別物だと思う。

バラ肉

続いてバラ肉。これも脂身の甘味が際立つが、薄く切った長ネギをしゃぶしゃぶしてバラ肉で巻いて食べると、うまさが倍増する。見た目は脂身が多いのだが、しゃぶしゃぶすれば赤身の部分と絶妙なバランスになるのが不思議だ。

世の中には、まだまだ食べたことのない美味いものがあるのだなあと、改めて気がつかされた。
しかしながら、もっとすごいと思ったのが、この会に参加している人たちの会話で、どこそこで〇〇を食べたという情報というか、ウンチクがすごい。SNSに載っている情報なんて目じゃない。実は豚しゃぶよりも、その口コミ情報の方に圧倒された。

金持ちの実態を見た思いだった。

食べ物レポート

武蔵野うどん 藤店(ふじだな)

武蔵野うどんという代物が全国的に有名になる日は来ないだろうなとは思うが、個人的には極めて好みの食べ物だ。大阪ローカルかすうどんは、串カツ田中のおかげで準全国区になったと思うが、武蔵野うどんと吉田うどんは、ひっそりとローカル的に熱愛される商品として生きていくのだな。

その武蔵野うどんだが、特徴め噛み締めて噛み締めて食べる腰の強いうどんと、とても濃い味付けの甘辛い付けつゆにある。梅雨の具材は豚肉、鶏肉、きのこ、カレー味など数種類あるが、どれも具沢山で食べ応えがある。親切な店ではWスープセットなどもある。
男女問わずうどんの大食い者は多く、通常うどんの大盛が普通盛りで、うどんを2−3玉食べ切る人が多い。うどんのおかわりとか、つけつゆのおかわりとか、よく腹が破裂しないものだと感心する。

そんな武蔵野うどんにも名店がいくつかあり、この「ふじだな」が、知る限り一番混み合っている店だ。駐車場が満車になっていて、店内では順番待ちの行列ができている。国道17号のバイパスからちょっと入ったところだが、週末は渋滞が起きるほどの人気店。店内はカウンター、テーブル、小上がり全てで、親子揃ってうどんをもぐもぐやっている。(すすっと吸い込めるうどんではない)
これと匹敵するのが「田舎っぺうどん」(北本、熊谷)だが、所沢や東村山にもひっそりと小ぶりな人気店がある。武蔵国といえば、東京都と埼玉県を合わせたような地域になるが、東京都下では存在をあまり聞かない。23区内ではほとんど聞いたこともない食べ物だろう。(新宿や渋谷でうどんと言えば讃岐うどんになっている)

自分のことを言うと埼玉に移民してきたなんちゃって埼玉人なので、土着埼玉人の埼玉ラブはあまりピンと来ないのだが、例の埼玉ディスり映画には笑ってしまえるくらい埼玉には詳しくなっている。やはり埼玉の誇りは「武蔵野うどん」だろう。

埼玉ラブの証として、休日には武蔵国のうどん屋巡りなんてのもよいね。

街を歩く

鮨屋で飲むのは、ちょっと大変な時代に

新宿で昼過ぎに腹が減った「井之頭五郎さん」的に、ランチの場所を探すことになった。ただし、ゴロウさんのように看板を見ながら街を走り回しはしない。スマホで現在地周辺検索をするのが今風のやり方だと。ところが検索して気がついたのだが、意外と食べたい店が見つからない。特にランチは難しいようだ。当たり前だが、昼と夜で価格帯も違うし、出し物も違うし。

結局、近場でお手頃な値段でランチすしでも食べようかと、新宿すしざんまいを選んだのだが、それが後悔の元になった。新宿は外国人観光客に人気があるのか、ランチ時には変な行列ができることがある。いつものおなじみの新宿三丁目の鮨屋も、最近はランチで外国人客だらけなんてことになっている。隣のテーヴルの会話が英語というのも勘弁してほしい。有名店はなあ・・・と思い、わざとチェーン店にしたのが失敗だった。

ランチセットと熱燗を一本頼むと、速攻で茶碗蒸し(ランチセットについてくる)がでてきて、茶碗蒸しで一杯というスタート。つまみに頼んだマグロの皮のポン酢が意外と気に入ってしまい、ちびちび飲みながら時間潰し。寿司が多少遅くても構わないという体制を作ったのだが。

右隣のテーブルはチャイニーズの家族連れで、大人2人に子供4人。そして一人一人がメニューを指差しながら、単品注文をする。「ウニ、フォー。ツナ、ツー、OK?」みたいな会話が延々と続くのだ。それに気がついて周りを見渡せば、左側のテーブルは日本人女性とアメリカ人男性が注文開始。それも日本語と英語のミックスで。それを従業員がカタカナ英語で繰り返したりするので、左右ともにカオス状態。そのもう一つ左のテーブルは高齢のカップルで、日本語では話しているが、メニューの仕組みがよくわからないらしく、これまた従業員と問答している。その混乱の中すし登場。左右からのステレオ英語で、妙に落ち着かない。

カウンター席でも半分が明らかに外国人で、インド系と思しき彫りの深い顔やヨーロッパ系の金髪までは外見でわかるが、そこにアジア系外国人が混ざっていると、一体誰が日本人なのだろうという軽い目眩がしてくる。これならマクドナルドに行ったほうが良かったかと思うほどのミックス社会が鮨屋という空間で発生していた。(マクドナルドの方が、よほど日本人率高いだろうな。)オリンピックゲーム開催時は、このカオスがもっと凄くなるのだから8月は東京にいない方が良いかもと思い始めている今日この頃。ただ、お盆の時期に札幌へ脱出すると、この混乱が瞬間的に東京から移動してくるのだから油断ならない今年の夏だ。