食べ物レポート

空中庭園のレストラン これが東京だ

東京のコロナ第二波襲来直前にビジネスランチをおっさん二人ですることになり、指定された店に行ってみて驚いた。予約が取れない店だといううっすらとした記憶しかなかったの。ここはおっさん二人にはおしゃれすぎるのではないかと、内心ビクビクで店内へ入ってみたら・・・。なんと驚愕の「お客さん全然いません状態」に遭遇してしまった。
主婦グループらしき集団が二組、あとからビジネスランチらしい3人連れが1組。(ちなみにこの組はセクハラ発言が暴発していたので、クライアントと代理店というような関係らしい。がら空きのレストランで会話ダダ漏れだから身辺注意した方が良いぞと思ったが)

普段はあまり出さない店頭の看板写真だが、こんなおしゃれな店にも行くのだよ

ショートパスタが店の一押しということで、それを注文した。サルシッチャ(ベーコン)が良い味を出している。イタリアの食材は、イタリアンにするといちばんうまいという当たり前の事実に感動した。ショートパスタは火加減が難しいし、ソースの色味も工夫がいる。良いお仕事で激しく感動した。

名物らしい

それよりももっと良かったのが、ハーブ鶏のロースト。香草を散らせた鳥の火加減は絶妙で、鳥はこういう食べ方(要は焼き鳥)がいちばんうまいのだが、皮を含めて上手に焼くのが難しい。美味しいものを食べさせてもらったと感謝する。ランチの相方は、ローストポークを注文していたが、おそらく、あれも旨いに違いない。今は空いているので予約が楽勝らしいから、近いうちにもう一度と思っていたら都知事が自粛宣言。ああ、またこれで何軒か店が潰れると気が重くなる。

チキンのロースト 良いお仕事だった

新宿の駅ビルの最上階で、空中庭園風の広場がある。その隣のレストランなのだが、確かにこういうお店は東京にしかないだろうなあと思う。毎日行くわけではないので、それほどありがたみは感じなかったが、思い立ったら電車で行ける場所に、こうした良いレストランがあるというのは、実は本当に幸せなことなのだと改めて思い知った。

空中庭園?

もう少し若いと、同行者の選定に悩むところだが、今であれば「一人飯」がいちばん良さそうだ。

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鮨屋で昼飲み

このご時世で、居酒屋で大声上げて騒ぐような飲み方はほぼ絶滅している。酒が飲みたければネットを使って宅飲みなどもできるが、それより一人で、それも昼から飲みに行けば良いのだと気がついた。
新宿の夜の街大騒ぎを微妙に避けた場所で、ランチタイムを外していけば、のんびりと(こちらも向こうも)飲めるではないか。

タコの吸盤 見た目以上にうまい

実践したのは東京ではなく札幌のよく行く鮨屋だった。インバウンド観光客全盛の時は予約もできずに並ばなければ入れないという、ちょっと高飛車な商売だった。今はいつでもフラッと入れる。因果応報とまでは言わないが、何が起こるかわからない時代だなあと感じる次第だ。
酒は日本酒を冷やで、あえて冷酒ではなく「冷や」で。酒の肴は、まずタコの吸盤の酢の物。北海道産のタコは水ダコが多く柔らかい。また大型のタコなので、鮨ネタにする時に大振りの吸盤がたくさん取れるのだろう。あれっと言いたくなる廃物利用だが、北海道人はタコの頭も刺身にして食べる「環境保護型」食習慣が定着しているので吸盤を食べるなど何の抵抗もない。タコ好きには、足の部分よりもコリコリとした食感が旨さをそそるというものだ。

サーモンユッケ、考えた人は偉いぞ

2品目は、最近のお気に入りでサーモンユッケ。これは、鮭ではうまくならないだろう。輸入サーモンの濃厚なというか脂っぽい身だからできる料理だと思う。甘口の醤油だれとウズラの卵の黄身が良いバランスで、きゅうりの細切りがシャリっとした食感を加える。実にうまい。魚屋で売っているトロサーモンなる脂たっぷり系の刺身であれば、簡単に自作もできると思う。ただし、それでは出来る量が多すぎるので、この小鉢くらいが丁度良いと思う。

蝦夷アワビは本当にうまい

締めは、イカとアワビを2巻ずつ。鮨屋に行って食べる握りは、この2種で十分なのだ。あえて追加するのであれば、しめ鯖と新香巻くらい。鮨屋には申し訳ないと思うが、このジャストサイズ、好きなものを好きなだけが昼飲みの良いところだ。自分以外ほとんど客のいない時間だからできる贅沢で至福の時間だ。ただ、こんな時間が長くなるとお店が潰れてしまうので、早く予約が必要な忙しさに戻って欲しいと祈っておりますよ。

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ハナウタ 極北の地だった

札幌で仕事先の方に連れて行ってもらった郊外の小さなラーメン屋が、なんというか極端な「辺境の地」的な感動を与えてくれた。簡単にいうと中華系香辛料を大量に使ったラーメンで、あえて似ていると言えば四川風坦々麺の系統かと言える。ただし、似ているのは辛い、痺れるのマーラー系ということくらい。
辛さを聞かれて中辛にしたが、食べている途中から顔の汗が止まらない。ラーメン的な旨味はあまり感じられないが(出汁の利き方が違うのか?)、それでも箸が止まらない。四川省に行って初めて食べられる、坦々麺の派生種と言われたら、そうかもしれないなあという味だ。

坦々麺もどきと言えば、それは間違いだと思うが

餃子も名物だそうで、焼き餃子と水餃子を一皿ずつ頼んだが、肉が多めの濃厚スタイル。ただし、香辛料はやはり強めに効いている。好みにもよるだろうが、この辛いラーメンには、水餃子が合うような気がする。

一見すると普通の餃子だが

休日だったせいか行列もできていたが、なぜかカップルが多い。この系統のラーメンはガツン系大好き男専用かと思ったが、世の中にはスパイシー大好き女子が増えたということか。ただ店内の会話をなんとはなしに聞いていたら、女性主導できているカップルが多いようで、確かに、この店に女一人で来るのは結構難度が高いかもしれないなあなどと思ってしまった。


辛さも味も異なる何種類かの麺メニューがあり、一度来ただけでは悔いが残る。これは自分一人で何度か足を運ぶかと思うが、公共交通機関の路線からは外れた場所なので、札幌市内の秘境みたいな(周りは密度の高い住宅地なのだが)ところにある。観光客には難度が高い場所だ。

ラーメン通にはわざわざ行くだけの価値があると思うが・・・。

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刺身の問題

突然だが刺身のネタの話だ。居酒屋に行き、舟形の入れ物に盛り付けられた大漁盛りみたいな刺身の盛り合わせが登場すると、なかなかビジュアル的に楽しい。良い鮨屋でも刺身をキレイに盛り付けた一皿は、その店の職人の力量を表す良い指標だと思う。特に、赤白の彩りのバランスは重要だ。

だが、東京周辺の大衆居酒屋では出てくるネタ・魚種がだいたいどこも同じで(多分冷凍魚の原価問題のためだろう)、けっこうがっかりすることも多い。ところが地方都市に行って地場の魚を多めに入れた刺し盛りを注文すると、これまたがっかりすることも多い。意外なことに海辺の街でも刺身として食される魚種が少ないからで、葉山の鮨屋に行った時に「地の魚などここではない」とまで言われた。確かに仕入れが築地だそうで、それはそれでしようがないのだが・・・。

自家製しめ鯖は絶品 水ダコも柔らかいので好みだ しゃこたんウニは最高

札幌の居酒屋で、今日はウニが良いよと言われて、ウニを入れた盛り付けを頼んだら、なんだか不思議な組み合わせが出てきた。実に北海道らしいと言えばいいのだろうか。ウニは積丹(しゃこたん)の馬糞ウニ、襟裳産のツブ貝、自家製しめ鯖は小樽、産地は聞き忘れた北海道産のタコ。(水だこだろう)
マグロは北海道産ではないと思うが、この時期であれば小樽まで迷子になって北上してきた本マグロが出まわる時もある。これにマイカが入れば、夏のオール北海道メンバーが揃いましたというところだ。白身が出てこないのは、タイやヒラメが北海道ではあまり珍重されないからか。あえて地元の白身魚をあげれば、ソイ、カレイ、ヒラメ、珍しいところでホッケ、八角。あとはタラの昆布締めが冬に出てくるか。などなど、彩りを考えても首都圏とは全く違うラインナップになる。

カレイとチップの紅白取り合わせ 付け合わせは山わさび

この時期限定で、チップ(ひめます)がある。有名なのは支笏湖だが、年中ほぼ禁漁なので、確か一年のうち2週間くらいだけ食べられるはずだ。居酒屋でこのメニューを発見したら、何も考えずに注文すべきだが、味は輸入サーモンの油たっぷりとは全く異なる。ほんのり鮭マス系の味がするが、脂はうっすらしていて味は繊細。確かに鮭科のお姫様と言って良いだろう。あとはカレイが良い。東京ではあまり見かけないカレイの刺身だが、なぜか札幌ではよく居酒屋のメニューに乗っている。

誰かに聞いた話なので根拠は定かではないが、カレイは泥臭く刺身に向かない、食べるならヒラメにしろということだった。それは本当だろうかと思うほど北海道のカレイの刺身はうまいのだが。確かにカレイは煮つけて食べることが多い。干しガレイもなかなかうまい。加工したら上手くなる魚なのかもしれない。

高知で刺し盛りを食べた時に一番うまいと思ったのカツオだった。瀬戸内ではカサゴなどの白身魚がうまかった記憶がある。福岡ではイカの活き造りがお気に入りだったが、玄海育ちの魚は記憶に残っていない。熊本は天草産の魚で白身のオンパレードだった。結局のところ、土地の魚というのは、それなりに厳選されたうまさだ。
一番笑ったのは、沖縄に行って鮨屋で地元の魚を食べたいと言ったら、うちは全て築地から空輸だと言われた時のこと。地元の人から見れば、それが一番の高級店ということなのだな。勉強になりました。

ちょっと悔しいので、次の日に公設市場の二階の食堂で沖縄魚を堪能しましたが。

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そばきり よし田

住宅地の外れに民家を改造したような蕎麦屋を時々発見する。どの店にも共通するのが、街中の蕎麦屋のように大きな屋号を書いた暖簾をぶら下げてはいないこと。看板が小さいこと。ぱっと見ただけでは蕎麦屋とはわからないことだ。
そして、これも共通するのが、試してみるまでうまいかまずいかわからないこと。

札幌市白石にあるこの店は、そんな共通性をしっかり感じさせる。個人的な嗅覚で言えば、「うまそう」だった。北海道は道北に蕎麦の一大産地がある。幌加内は全国に通用する蕎麦産地だが、20年前にわざわざ蕎麦を食べに行った時には、蕎麦屋がない蕎麦の産地だった。(今は町おこしで立派な蕎麦屋があるようだ)十勝も蕎麦産地で有名だが、製粉メーカー直営の蕎麦屋と、農家のおばちゃんたちがやる手打ち蕎麦屋が共存する蕎麦の街だった。

蕎麦切りというのは、江戸期に出来上がった今風の蕎麦の呼び名だったと思う。店名からして店主の思い入れが窺えるというものだ。

入り口がおしゃれ

初めて入った蕎麦屋では「盛り蕎麦」を注文することにしている。手打ちそば屋で蕎麦がまずいことは滅多にないが、そばつゆが好みではない(出汁が弱い、甘みが足りない、醤油臭いなど色々とうるさいのだ)ことが多いからだ。まず、かえしと出汁の出来具合を見るため盛り蕎麦にする。(ちなみに、こだわりの強い蕎麦屋では盛りとざるで蕎麦つゆの味が違うというので、ざるは頼まない)
ところが、このときは魔が刺したというか、本日のお勧めボードにある「鳥セイロ」に引っかかってしまった。カモセイロならわかる、鴨出汁の熱い漬け汁で冷たい蕎麦を食う。それが「鳥」になると、多分「鴨」よりあっさりしたものになるのではとか、普通の蕎麦つゆではなく「鳥スープを使ったつけ汁」になるのではないかとか、色々と頭の中を妄想が駆け巡り、鳥セイロにしてしまった。

鳥のつけ汁はお上手な作品だった

うまい蕎麦だった。鳥セイロは鴨セイロの鳥版だった。つゆは普通に鶏肉が入った蕎麦つゆだった。蕎麦の量は適正で、満足した。ただ、「盛り」が食べたいという思いがどうしても打ち消せない。近々、わざわざ盛り蕎麦を食べに行くことになりそうだ。

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羽田空港ご当地自販機 福岡vs熊本

羽田空港、搭乗ロビーにあるご当地自販機の中身が変わっていた。福岡と熊本が何やら鍔迫り合いをしている感がある。この自販機の中身の選定はだれがしているのか、実に興味があるのだが。福岡と熊本は羽田から飛行機が飛んでいるが、その横にある福島とか山形とか、羽田から飛行機で行く距離ではないし(福島も山形も空港は存在するが)、だれが何を思ってこの自販機を運営?しているのだろう。

福岡機のラインナップは160円のインスタントラーメンと700円の明太高菜が一緒という価格帯セオリー無視の構成で、そもそも自販機で700円は無理線というものではないかなどと考えていた。そうしたら、後ろに女性が一人並んだので、あわててよけた。何を買うのかと興味津々だったので、横から覗いていると、何も買わずに自販機の写真を撮っていた。同じような興味を持つ人がいるのだなと、ちょっと笑ってしまう。あまり良い趣味ではないですねと、我がことを棚に上げつつ内心で笑っていたら、ちらりと睨まれてしまった。

¥160のインスタントラーメンは、ちょっと微妙だなあ

その女性が全自販機の写真を撮りおわった後で、自分の撮影を再開した。2機目は熊本・くまモン機。これは機体に熊本県などと書かなくても一目でわかる。「くまモン」のブランド発信力の強さだ。うっすらとした記憶だが、前回見たときとは中身が違うようだ。

明らかにくまモンブランドで押しまくっている。おまけにブランドの強さのためか、価格帯も高く強気だ。しかし、これはだれが買うのだろう。これから飛行機に乗ってどこかに行こうという人が対象だろうから(見送りに来た人は対象外だろう)、九州方面ではなく北海道や東北などの九州と反対方向行きの人向けなのか。ゲートの位置を考えると、北行き便で搭乗口50番から60番くらいの乗客が対象のようだ。搭乗口が60番後半から70番台の西行きのゲートはロビーの反対側なので、次はそちら方面を探索してみようか。

くまモン 強気の価格帯

ひょっとしたら北海道とか青森とかのご当地自販機が並んでいるのかもしれない。ただ、キャラが思い浮かばない・・・。北海道のキャラってなんだったか。青森、秋田も記憶にない。岩手はわんこ蕎麦のキャラがいたような。となると中身はなんだか低価格ラインになっていそうな気もする。

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駅弁の外身の話 ・・・これは何テツ?

しばらく仙台にせっせと仕事に行ってた頃、朝9時をすぎると大宮駅新幹線構内の駅弁売り場で特製の駅弁が売っていることに気がついた。特急ヘッドマーク弁当という、特製の弁当箱(使い捨てではないもの)に入った駅弁だ。弁当箱代もかかるのであろうが、駅弁としては高価格帯の2000円(税別)で、昼飯に買うにはちょっと抵抗感がある。

それでも昔に何度か乗って旅をした北斗星の名に引きずられて、一個買ってみた。駅弁の中身は、ごく普通の幕の内弁当みたいなもので特別な感想はない。パッケージに第5段と書いてあるので、他の特急のマーク付き弁当もあるのだろうなあと思った。が、その時はそこまでの感想でおしまい。

食後の弁当箱を宿泊先のホテルで洗い持ち帰った。北斗星マークの弁当箱は、弁当箱に使うのはためらわれ、結局押し入れの中に仕舞い込んだままだ。これを死蔵と言うのだろう。上下左右に留め具がついている弁当箱は使い勝手が良さそうだ。ツユ漏れもないような気がする。でも、このまっましまったままになるだろうなあ。

ネットで調べてみると、特急ヘッドマーク弁当は現在のところ第12段まででたようだ。最近作は特急ひたちの復刻版と寝台特急ゆうずるで、今年の3月コロナ騒動の最中に発売されたのだが、全く知らなかった。これも2000円払って買う気が起きたかというと微妙な感じがあるが、毎年新年に開かれれる京王百貨店の駅弁大会では、何種類か復活するらしい。来年はコロナが収まっていることに期待して(あの会場内は三密どころか、満員電車並の密集度なので開催が危ぶまれる)、あとひとつや二つは集めてみたいかな。
昔乗ったことのある「いなほ」とか「はつかり」とかが良さそうだ。

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飛燕 というラーメン店

最近行ったラーメン屋の中で一番印象に残るラーメン屋が、この札幌「飛燕」だ。地下鉄駅からも遠く、駐車場は3台しかとめられない。よくこんな立地に店を開けたものだと思うが、札幌の成功ラーメン店はこんな店が多い。行列ができる店になるにはそれ相応の条件があるのだが、まさか不便な場所で駐車場が少ないということではないような気がするが。

20年ほど前から札幌でも豚骨スープが主流になってきた。最近の有名店は概ね豚骨スープ使用を謳っている。しかし、この店は鶏白湯がメインのようだ。鶏白湯推しのラーメン屋もあるが、それが主流にならないのはやはりとんこつと比べると味の弱さにあると思う。簡単に言えば鳥スープは、醤油や味噌に対抗できるだけの強さが足りない。逆にとりスープは野菜を合わせた料理に仕立てると、あきらかにバランスがよく、素材の味を引き立てる。

現代風のラーメンはスープの味の強さが求められるので、鳥スープは不向きなのだろう。そこを色々と工夫して、鶏白湯塩味に仕立て上げた「飛燕」のラーメンは上手というしかない。

濃厚なスープ

ただし、一押しメニューだったはずの鶏白湯塩ラーメンよりも、魚介鶏白湯という合わせ技スープのラーメンの方がうまいのは、店主改良の努力と認めるべきだろう。
メニューを見ると、そのあたりの試行錯誤の様子が窺えるが、逆にいうと店主の趣味とか興味に合わせて色々開発してみたものの、あまり人気の出ないものもできちゃった感はそれなりにある。

逆にスープは絞ってトッピングで多様化させるという作戦をとるラーメン屋が多い中で、一番面倒くさいスープの開発をしているという努力は認めなければいけない。真面目なラーメン屋なのだと思う。

開発の苦労の現れか? 次はどれにしよう

ラーメン屋のチャーシューは、実際には煮豚の店が大半なので、評価の対象にはしないのだが、この店のチャーシュ(煮豚)はレベルが違う旨さだった。チャーシュで評価点を加点できる珍しい店だ。あちこちのラーメン屋でよく見かける、「チャーシュー丼」を食べてみたいと思うほどの良い出来だった。

わざわざ出掛ける「不便な所」にあるのだが、これはまた足を運ばなかればなあと思う店は久しぶりだ。

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鬼蕎麦という蕎麦屋

もう閉店してしまったようなのだが、東京虎ノ門「みなとや」が、ラー油そばの本家本元らしい。そのみなとや派生の数々のインスパイア系というか劣化コピー店が増殖した時期があった。やはり劣化版は早々と消えていき、東京でもラー油そばは残り少ない。地元の所沢にも一店舗あったがわずか半年も経たずに消えた。あのモチモチとした感触の蕎麦と強烈な出汁の効いたつゆのバランスを真似するのは簡単ではないのだ。おそらく原価的に相当厳しい食べ物なのだろうと思う。

その後も劣化コピー店を地方都市ではたまに見かけたが、おそらくそのほとんどは生き残ってはいないのだろう。残念なことだと思っていたら、ひょんなことから札幌でラー油そばの店を発見した。ネットの情報によると元はラーメン屋だったらしい。

だからつゆが豚骨ベースもあるし、蕎麦ではなくラーメンもあるようだ。それはそれで旨そうなのだが。ここは正統ラー油そばを食べるのだと意気込んで突入した。メニューを見れば、鬼蕎麦、いわゆる腰の強い日本蕎麦をラー油ツユで食べるものと、鬼蕎麦豚退治、蕎麦を豚骨スープで食べるものの2種類があるようだ。迷うことなく鬼蕎麦 豚盛りを注文する。

店内には自販機しかないので、表で注文を決めよう

実食をして初めてわかることだが、見た目は典型的なラー油そばなのだ。肉が牛肉ではなく豚肉。これは北海道的肉の嗜好性を考えると理解できる。が、冷めた豚肉は牛肉より若干ながら味が落ちる感じがする。そして、残念だったのが「麺のコシ」。あまりに弱いのだ。ツルツルっとは飲み込めない太さと硬さ、もぐもぐと噛み締める強さがない。
山形の板そばも現地で食べたあとに、東京あたりで軟弱化したものを食べると、その麺のコシの差があるのがよくわかる。多分これも札幌アレンジだとは思うがちょっと残念だ。

そしてツユ、これも味が薄いというか弱い。ラー油も足りない。ラー油そばはもともと麺の提供量が多いので、つゆが薄いと最後の方には味がしなくなってしまう。このバランス感が難しいのだが。

なので気持ちはわかるが、もう少し改良して欲しいなあという感じだった。ただ、隣で食べていた豚骨スープというか、ラーメンスープで食べていたそばはうまそうだった。本命はあちらなのかもしれないので、次回は「とんこつ 豚退治」に挑戦してみよう。

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テイクアウトという商売

コロナ自粛の後、そろそろと動き出した外食産業、飲食業だが、第二波襲来によって息の根が止められる店も続出しそうだ。もともと店内飲食主体の商売をしていたところが、コロナ対策でテイクアウトを始めてみてもなかなかうまく行かない。ラーメン屋やうどん屋など麺の専門店はその典型だろう。

ひとひねりがたりない 

幸楽苑の弁当を買ってみたのは、ネットでの紹介記事がきっかけだったが、明らかにやっつけ仕事で完成度が低い。ワンコイン500円という価格設定も頂けない。コンビニ弁当と比べても差別化はできていないし、価格は高い。おまけに注文してから5分以上待たされる。ラーメンに乗せる追加トッピングを白飯の上に乗せただけで、何の捻りもない。同じ時期にホットモットはのり弁を進化させて300円台で売っていた。
せめて白飯ではなくらーめんスープで炊いた飯にしてみるとか、特製らーめんタレを改良したつけタレにするとか、何か新しい旨さを感じさせることはできないものか。今治名物のチャーシュ卵飯くらいの変化は見せられないのか。

ピザは写真写りが悪いが、実物もそれなりで

それと比べて、知恵を使っているなあと思わせたのはガストのお持ち帰り。もともとデリバリーもやっているガストだが、期間限定で特別価格のキャンペーンをやってみるなど、なかなか攻め方が上手い。確か500円以下の値付けだったと思っていたコーンピザがいつの間にか値上げをして600円台になっていた。これはスカイラークという企業文化のいつもやる悪い癖で、いつの間にか値上げをしている。どうも、コロナの自粛期間に合わせた(客の足元を見た)感じの価格調整のような気もする。ただし宅配ピザ屋ではこの値段はできないので、品質と価格のバランスは取れているのかもしれない。

ハンバーグは専用ソースがついてくる

ファミリーセットという1000円特別価格の販売メニューだが、これも定価はわからない(普段は売っていない)ので、お買い得と言えるかどうかは問題ありなのだが、ハンバーグ3枚とグリルチキン2枚に、ポテトやソーセージのおまけが少々。肉肉しいセットなので、確かに小学生くらいの子供がいる家庭には人気があるかもしれない。

宅配ピザのMサイズよりは一回り程度小さいピザと肉盛りセット合わせて1700円程度、親子3人で食べれば十分な量だ。パーティーセットと言われると、ちょっと悲しい気がするが、ファミリーセットであれば、今日のうちの晩ご飯はこれだと言えるくらいのボリュームと満足度ではないか。

これだけあればお腹いっぱいになるだろう

幸楽苑とガスト、どちらも客席での飲食を中心に成長した大チェーンだが、テイクアウト対応の差はあまりにも大きいような気がする。生き残るチェーンは、このテイクアウトの課題をどうやって上手に解決できるか。今年の後半で勝負はつくだろう。