駅弁

青森の駅弁

青森の駅弁の中で、一番食べてみたかったのが、この「ひとくちだらけ」というちまちました懐石風のものだった。以前、津軽のお魚だらけという駅弁を食べた。その記憶が強烈なので、この駅弁「〇〇だらけシリーズ」として期待が高かった。

ひとくちサイズのおかずやご飯が並んでいる。一眼見ただけでは和から洋なものも混じっているが、弁当箱の裏側にお品書きがあるので、それを照らし合わせながら食べていく。一口食べては、あーとか、うーとか言いながら楽しむ。グルメ番組ではコメントも言わず「うんーん」などと唸るのが普通になってしまったが、食べてみないと味がわからないのだから、なんとか「うーん」以外の表現しろよと言いたくなる。
だが、一人で料理を食べながら「これはまったりとした舌触り」とか「滑らかな中にも旨みが凝縮された・・」みたいな感想をぶつくさ言うのも相当に気持ちが悪い光景だろう。
だから、普段は馬鹿にしている「うんーん」みたいな言葉ともうなりとも言えない音しか出てこない。結局、これは新幹線の中で一人酒をやるための「酒の肴」だなと思った。ただ、車内で「ううーん」と唸ってはいけない。

新青森駅でねぶた鑑賞会をしながら、駅弁を買うというのは鉄道旅らしく、楽しいひとときだった。コンビニ弁当で済ませていた昔の鉄道旅を思い出し、じんわりと後悔してしまったので、ちょっとほろ苦い時間だった。
ちなみに、現在の終着駅「新函館北斗駅」は、残念ながらこの津軽的風情はないのだが、札幌まで延伸したらちょっと変わるかもしれない。終着札幌駅は、既存の札幌駅から徒歩5分?くらい離れるらしいので、これまた「変わった駅」になるだろうし。新青森駅の魅力が光るのはその頃だろうなあ。

街を歩く, 小売外食業の理論

ディッシャーズ 再訪

びっくりドンキーの新型店舗が開店後一年を経過したので、再訪しようと思っているうちに夏が終わってしまった。オリンピック騒動と長期化した緊急事態宣言ですっかりやる気を無くしていたせいだ。
年内にはなんとかしなければと、新宿までのこのこ出かけてみた。年末の週末なので人出は少なく、店内に客もまばらだったが、この店の真価は平日ランチだろうから、日にちを変えるべきだったと反省した。
基本的には究極の省人化がコンセプトのようで、店内で従業員と対面接触するのは注文した商品が運ばれてくるときだけ。言葉を交わすこともほとんどない。

タッチパネルで注文するのだが、基本のプレートにサイドアイテムや量の調整をすることで自分の好みに仕上げることができる。ハンバーグ五枚乗せとか、飯大増量とか、ガツン系には楽しみなオプションで作成できる。ただ、その分だけお値段は上がっていく。
ソースにカレーが選べるというのは、ちょっと嬉しい。ハンバーグにカレーはかけたくないが、ご飯にちょっとカレーという組み合わせができる。会計は右下にある番号札で、会計機で行う仕組みだった。

橋、ナイフやフォークも木製に代わっていた

ナイフやフォークなども基本的にはセルフサービスになっている。食器が木製に変わっているのは脱プラスチックということだろう。この辺りの最新SDGs対応は、流石に西新宿のオフィスビルというロケーションのせいだろう。けっして某・元環境相のせいではないと思いたい。新宿高層オフィスビル内にあり、SDGsを唱えている会社ばかり入っているビルだから、周りの店でも同じような対応をしているのかもしれない。

カレーソースをつけて1000円程度、西新宿オフィス街では平均的な価格かもと思うが、これが繁華街立地で出店するとちょっと微妙な値付けかもしれない。ファストフードとしては高すぎる。ファミレスとしてみると、妙に接客サービスが足りない気もする。ファストフードとレストランの中間形態、つまりファストカジュアルと考えれば納得がいくコンセプトだ。非対面接触型の店内飲食主導モデルとしてみれば、完成度は著しく高い。
ただ、アフターコロナを見据えて作った店ではないと会社が言っているので、これをうまく発展進化させた「アフターコロ型」をみてみたい。おそらく現在手薄なテイクアウト専用メニューの充実などを踏まえたものになるのだろうが。

現在はピザを導入して夜のちょい飲み需要、パンケーキを入れてティータイムの実験をやっているようだが、本命はハンバーグのテイクアウトではないのかと思う。
あらためて定点観測すべきコンセプトだなと思いながら帰ることになった。気になる店舗でありますよ。

駅弁

弘前の駅弁

弘前駅で、「津軽弁」の販売どころで入手した弘前限定の駅弁がこれだ。「津軽弁」(津軽の言葉ではなく、津軽の弁当と言う意味で使われている)販売コーナーでは、青森西部、津軽地方の各地から弁当が集まってくるので、きっちり確認しないと弘前なのに弘前以外の駅弁を購入する羽目になる。それがまずいとは言わないが、ちょっと残念な結果だと思うのだ。販売員の方も、これは手作りでおすすめみたいなことを言っていたので、迷わず選んだ「弘前弁当」だ。

弁当箱の中身は真ん中に4種類のご飯が入っている。紅白の対比が綺麗だが、栗が乗っているおこわもオシャレだし、黄色い卵乗せご飯が1番のおすすめだと思う。左右両サイドには津軽地方の家庭料理が入っている。当然、イガメンチもあるが、甘い卵焼きがイチ推しだろう。
だし巻き卵に慣れていると、この甘い卵焼きはケーキのような甘さに感じる。素朴というのとは少し違う気がするが、料亭の味のようなプロ感がある料理とも違っている。おそらく自分のうちに「お客が来た時のご馳走」とでも言えば良いのだろうか。卵焼きを普段よりちょっと贅沢な料理にしてみました、という感が強い。

弁当売り場の横にあるリンゴのオブジェをチラ見しながら、駅弁を選んでいるのは、なかなか旅情溢れる楽しい時間だった。これは地元の駅前で臨時販売している、横浜崎陽軒のシウマイ弁当を買うのとは随分違う。
駅弁の楽しみは、食べるだけではなく、買うところから始まるのだろう。それが、例えば駅のホームの売店かもしれないし、改札に入る前のお土産屋かもしれないが、いつもと違う光景で、いつもとは違う言葉を聞きながら、駅弁を買うから増幅される幸福感なのだと思うのだ。
飛行機を使った旅とはまた一味違う鉄道旅。これがあるからやめられないんだよね。

食べ物レポート

今年のお初はラオウモード

お正月の7日も過ぎると、流石におめでたい気分はどこかに行ってしまい、普通の行動というか普通の食べ物を口にするようになる。会社通いをしていた頃は、年頭式みたいな今年の始まりイベントがあり、その後でランチに行くと、これが今年のお初だなどと思っていた。節目感があった。今の暮らしでは、その節目を自分で決めてやらないと、なんだかダラダラとした時間の中で、はっと気がつけば、もう節分?みたいなことになる。どうもそれはいただけない。そこで、今日は初蕎麦を食べるぞと決めて外出した。

初かき揚げそば

出かけたのは町の蕎麦屋ではなく、和風ファストフードチェーン店で、そもそもうどんと牛丼の店だった。だが、最近は蕎麦も置いている。そこのかき揚げそばが最近は朝限定で値下げをしているというので、ちょっと足を伸ばして見物に行った。蕎麦屋でかき揚げそばを頼むと、そばの上に乗ってくるものだが、ここは別添えで出てきた。かき揚げは熱々で、自分で好みのタイミングでそばに乗せることができる。これはちょっと嬉しい。
半分くらい蕎麦を食べた後にかき揚げを乗せると、かき揚げの油が蕎麦つゆに入り混じることで味変ができる。普通のそばが普通以上に楽しめるとは。ちょっとした工夫が気の利いたサービスに変わる。ありがたいことだ。

初焼き鳥ともつ焼き

日を変えて、初焼き鳥も挑戦した。挑戦というほどのことでもないが、おせちから続く「うまいもの攻撃」と「うまいものの残務処理」に飽きが来ていた頃には、普通の居酒屋メニューが嬉しい。
いつもの居酒屋の新年営業開始から3日目あたりが狙い目だろうと目星をつけた。年末年始やお盆の時期は市場が機能開始するまで、魚や肉の調達に問題があることが多い。焼き鳥屋でもモツ肉のような特殊肉を扱う場合は特に注意が必要だ。
いつものように、タン、砂肝、ナンコツなど適当に注文し、一気に食い散らかすというか貪り食う。熱々なので、口の中でハフハフしながら食べる。滲み出る油と肉汁が、チープでガツンとくる美味さとして伝わってくる。今年も、あと何回、この美味さを楽しめることか。ささやかな人生の楽しみとして、初焼き鳥を堪能した。
どうも高級グルメ路線とは、今年も縁のない暮らしになりそうだが、チープなうまさが好物なので、我が人生に一点の曇りなしとラオウのような気分になる。ただし、我が人生は曇りだらけだったので、「気分はラオウ」というだけです、はい。
これが一年の始まりかあ。まあ、よしとしようと・・・。

街を歩く

店内野菜工場は究極の選択か

東京世田谷のスーパーが、店内に野菜工場を持っているという話を聞いて、ノソノソと見学に行ってきた。週末ということもあり店内はそこそこの混雑ぶりだが、10分ほど見ていた間に、この野菜を手にした人は少ない。確かに、いわゆる香草なのでキャベツやレタスのようにどんどん売れるわけではないだろう。

ルッコラとパクチーとバジルが売っている。コレは相当料理を選ぶ野菜、香草だが売っているところが少ない希少野菜だと思う。東京世田谷では当たり前に売られていても不思議はないが、埼玉県某市であればなかなか珍しい。この見学の後地元のスーパーに行ってチェックした。バジル、ルッコラ、パクチーとも置いてある店は一店だけだった。香草は文化の象徴なのか。少なくとも「わさびルッコラご飯」という発想が出てくる時点で、文化の次元が異なるような気がする。首都圏内でもこの差なのだから、全国で比べるとどうなることか。

この小工場のコントロールはどうなっているのかと調べてみたら、店舗の関わりは全っくないらしい。ドイツの会社が遠隔でコントロールしていて、種まきと収穫を日本の出先会社、代理店?が週に1−2回の頻度で面倒をみているそうだ。へーっと感心してしまう。
ついに農業はグローバルになったのだ。スーパーの野菜売り場が全部工場になり、完全地産地消の時代はもうすぐそこまできているような・・・。

なぜ日本の企業がこういうプロジェクトで成功しないかのアンチ・テキストになりそうな気がする。しかし、ドイツからリモート管理とは。地球が狭くなったということをスーパーで学ぶ時代だ。

旅をする

新青森駅でねぶた・ねぷた・立ねぶた

新青森駅でホームから降りたすぐの場所に、青森三大?ねぶたが飾られている。ねぶた祭りといえば青森市で行われて大きな山車が街の中を引き回されるものと思っていたが、五所川原、弘前でもそれぞれ独自のねぶた祭りがあるようだ。
それぞれの土地でつくられるねぶたの意匠も異なっている。五所川原の「立佞武多」はテレビで見ただけだが、実に背が高い。ビルの4−5階の高さだったような記憶がある。リアルサイズガンダムだなと思った、上に伸びるねぶただ。屹立型とでもいうべきか。

青森のねぶたは、逆に横に広がるねぶたで、主役級二人(二柱)にお供が多数という横広がりなものだ。劇団ねぶたとでもいうべき登場人物多数、たまには獣や魔物も同行するという賑やかさだ。集団演舞型と言える。

弘前のねぷたは優雅だ。「ぶ」ではなく「ぷ」だと、弘前の学芸員の方に教えられた。その方曰く、「ぶ」は海の近くの荒い言葉、浜言葉で、「ぷ」は優雅な穏やかな響きだそうだ。うろ覚えの記憶だが、どうやら、津軽の中にも言葉の差というか分離があるようだ。弘前ねぷたは優雅な静置型という感じか。

ついでにマイタウンファーストでもあるらしい。札幌と函館の言葉の関係に似ているなと思った。北海道でも日本海沿岸部は津軽文化圏なので、浜言葉といっている言葉は津軽言葉に近いようだ。札幌は行政都市で人工都市だから、言葉は日本国中のミックスになっている。イントネーションの違いはあるが、いわゆる平均的な語彙というか言葉遣いが主流だ。当然、津軽弁対ミックス弁の主導権争いがある。北海道でも誰もがマイタウンファーストで主張する。特に、十勝モンロー主義とまで言われるくらい近地の独自志向は強い。まあ、裕福な土地の証拠だろう。
北海道文化のルーツのひとつである青森のねぶたが北海道に流入しなかったのはどうしてなのだろう、などと考えながら新幹線を待つ間、三種のねぶたをかわるがわる眺めていた。新青森駅は待ち時間も楽しい。

街を歩く

新年三景  不思議と奇怪と

新年を迎えて、あちこちで見つけた面白い風景?を三つご披露する。

西新宿 京王百貨店前から小田急百貨店方向

ビルの屋上に目立つユニクロの看板を見て、なぜこんな方向に看板をつけたのだろうと、マジマジと考えてしまった。新宿駅西口周辺の人の流れを考えると、南口から西口に向かって京王百貨店、小田急百貨店の前を通る通行客にしか見えないような気がする。金持ち企業のやることはよくわからないなあ。などと思っていたが、写真を取ったのは看板のせいではなく、その後ろに聳える高層ビルが気になったからだ。
このビルは歌舞伎町の西端に建設中のビルで、新宿では西側、都庁周辺に集中している高層ビル群と駅を挟んだ向かい側にできる。新宿東側の新しいランドマークになりそうなビルだ。ただ、ユニクロの看板がついているビルの手前に、新しく高層ビル(ホテル付き)が立て直しになる予定だ。そうなると、同じアングルから見ればツノが2本立ったようなツインビル的風景になるはずで、その時のために記録として撮ってみた。

ファミマのおにぎり

新年元旦のテレビ番組、コンビニ商品を「シェフ」が難癖つけるという露悪趣味な番組でネットを炎上させたファミマのおにぎり騒動。面白がってネットの発言やらニュースを見ていたら、どうにも食べてみたくなったので、三ヶ日中にのこのこと買い出しに行ってみたら、まさかの売り切れ状態。
ファミマもテレビ局も意図していなかった問題商品の炎上バカ売れ状態らしい。何店かファミマを回ったが、その中のとある店で発見した「心温まる」popだ。切なさがよく伝わる、ファミマスタッフ(本部のスタッフではなく店舗の方)のファミマラブが伝わる傑作だと思った。その後数日経って、この手のPOPは本部の指示ではないと弁明していたらしいが、本部スタッフがこれくらいの提案を現場にしてみろと言いたい。だからフランチャイズ本部は搾取するだけと嫌われるのだ。この和風ツナマヨ、個人的には全然美味しいと思いますけどね。イタリアン・シェフの見ただけでうまさがわかるらしい、エスパー的能力は卑賎な自分にはありませんが。

ご当地キャラ ところん

そのファミマでおにぎり探しをしていたときに、たまたま見つけたご当地キャラ。存在は知っていたが(市の広報などに載っている)、実物は初めて見た。そこでわかったのだが、ご当地キャラには付き人がいて、どうやらあやしい接触を求めてくる不埒な大人からキャラを守る役目があるようだ。
付き人はいかつい中年のおっさんだった。ちょっと見では、怖い警官風というか、反社会的団体の中ボス的な見かけで、子供は接近を許すが大人の接近は、子供同伴の女性だけ限定許可みたいな感じだった。なので、怪しい中高年の身としては、少し離れたところから撮った。
ご当地キャラはだいたいが不思議設定で、妖精だったり、親切な妖怪だったり、異世界から転生してきたりしている。このキャラはどうだったかなあ。全く思い出せない。
キャラ造形としては埼玉県キャラより良くできていると思うが。少しだけ東京警視庁のキャラに似ているような気もする。地元を守る役目があるのかも。

街を歩く

最近の地元駅でのあれこれ

地元の駅は鉄道本社があるため、ライオンズ推しの街なのだが、たまたま駅の改札前で駅員さんがマイクを使って熱狂案内をしていた。「まもなく売り切れ」というお知らせが、熱を伝えていると思うが、それならもっと作れば良いのにと黒い感想も持ってしまった。一時期のライオンズ黄金時代の立役者だから、応援したい気持ちもわかるが。
おまけにちょっと前に首都圏私鉄で一番営業成績が悪いなどと記事になっていたので、余計ブラックな笑いが出てきてしまった。使われない切符を売って儲けるというのも、鉄道会社の常識みたいなものだし。

最近できた駅ビルの一階にあるスーパーには、この周辺で一番品揃えの良い魚屋が入っている。そこで見つけたのが北海道知内の牡蠣だ。函館の近く、津軽海峡育ちの牡蠣は身がシマっていてうまいと評判だが、地元でほとんど消費されて札幌にすらあまり出回らない希少品だ。それが埼玉のハズレで売られていると、妙に嬉しくなる。いそいそと買い込み、牡蠣酢で楽しんだ。新幹線で運べば、函館を朝に出荷すると夕方には店頭に並ぶだろうなあ、などと新幹線物流の話を思い出していた。

そのスーパーでは全国の銘菓を定期的に入れ替えながら販売している。たまに行くと、長崎のお菓子や長野の羊羹、福井の和菓子など色々と並んでいるのが楽しい。ただ、年末だったせいもありお菓子コーナー以上にご当地ラーメンが「推し」だった。最近のご当地ラーメンも再現性がずいぶん高いレベルになっているので、一度現地で食べたことがあるものには手が伸びる。便利な世の中になったものだ。

駅周辺をうろうろした後は、駅ビルのレストラン街で遅めの昼食にするのだが、最近は人出が復活してきたこともあり、どの店の前にも行列ができている。一番行列の少なかった焼肉屋に入ったのだが、よくよく考えると焼肉屋に入るのも一年半ぶりだった。焼肉屋では無煙ロースターが強制換気装置の役を果たしているので安心安全みたいな話を読んだことがあるが、店内は客席の間隔も広くコロナ対応完了しているように見える。それでも行列がなかったのはどうした理由なのだろう。などと考えながら、肉追加で美味しい焼肉ランチを堪能した。
ちょっと前までは一人で焼肉を食べに行くというと、変な目で見られたものだが、いまや一人焼肉が当たり前の時代が来たことには感謝するしかない。
焼肉は旨し。食べた後の満足度は鮨にも勝る。潰れたるしないことを心底祈っておりますよ。

食べ物レポート, 旅をする

青森でライブ居酒屋

弘前駅のホームで見つけた

この手の絵を見ると青森に来たなと思う。ご当地の方はどう思うのだろうかと知りたくなるが、個人的には骨太の絵が津軽を直感的に感じさせてくれる。津軽海峡を挟んで青森県西部と北海道南部函館、松前あたりは津軽海峡文化圏だと思っている。食文化や言語が極めて近しい。だが、この絵画様式は北海道南部に移入されていないようだ。
瀬戸内海を挟んで讃岐と備前、備中あたりが似通った関係にみえる。特に、瀬戸内の島に拠点を持った海賊、海洋王国の強者どもは瀬戸内海沿岸部を両岸くらいにしか思っていなかっただろう。函館と青森もそのような共通文化基盤を持った地域だった。その共通文化の粋が「いか」だと思う。(全く個人的な見解です)

青森産と言いながら、津軽海峡で獲れたら
上がった場所が青森か函館かの違いしかない海峡イカだと思うのだがなあ。

最近は、某大陸国家・半島国家の乱獲のせいらしくイカの不漁が続き、もはや庶民の食べ物とは言えない高級品になりつつある。それでも、流石に津軽海峡文化圏ではなんとか新鮮なイカが食べられるようだ。ちょっと甘いねっとりとしたイカは、お江戸では食すのが難しい。確か東京湾でイカ釣りができたから、別に北国のイカでなくて良いので東京湾イカを宣伝してもよいと思うのだが。
魚屋で東京湾上がり、いわゆる江戸前のイカというのはお目にかかったことがない。横浜あたりに行けば売っているのだろうか。(コウイカという肉厚のイカはたまに見かける)

とても気になるココナッツアイス

津軽の名物がずらっと並んだホワイトボードを眺めると、右端から全部ちょうだいと言いたくなる。一番右端のフジツボは5年前に青森で食べるまで食用になるとは知らなかった。食べてみると、甲殻類の濃厚な味がした。亀の手も似たような味だった。ホヤとウニを人類最初に食べた誰かを密かに尊敬しているが、フジツボを食べ物と見破った人にも同じく尊敬を捧げたい。
あとは、このホワイトボードの中で馴染みがないものといえば、「嶽きみ」というとうもろこしくらいだ。あとは、全て北海道の食材と重なる。というか、津軽の食べ物が北海道のルーツになっているのだろう。

名物を食べすぎると、カルチャーショックが大きいので普通にうまい冷奴をバランスに頼んだ。硬めの木綿豆腐は日本酒によくあう。腹が膨れたあとは、ちょっとつまみにナマコも頼んだ。コレも初めて食べた人類の誰かは尊敬されるべき食べ物だ。
この店は食べ物もうまいが、実は津軽三味線ライブの店なので、ちょっと早めに来店してうまいもの三昧をしたあと、酒をちびちびやりながらライブを楽しむのが良い。コロナが終わり(?)、気軽に旅ができるようになれば、年に数回は訪れたい。青森良いとこ、何度もおいで・・・だ。

小売外食業の理論

お正月の福袋から経済動向を

今更ながらだが、自宅近くの神社に初めて初詣に行った。というか、福袋を買いに行く途中で行列を見つけたので、ついでにお参りしてきたというのが正解だ。地元の街では旧市街にある古い神社が初詣や七五三で賑わっている。多分、何百年かの歴史がある由緒正しき神社なのだ。
自宅近くの神社は雑木林が造営されて新興住宅地になったときに勧進されてきたものだから、比較的歴史が浅い。小ぶりな神社で普段は宮司もいないようだ。それでも周辺住民の支持は厚いようで、境内はいつも綺麗にされている。
その初詣のささやかな行列に並んでいて気がついた奉納絵馬が、なんと中学の美術部作品だった。これは新年早々良いものを見せてもらった。中学生が冬休み前に頑張って描いたのだろう。すごい力作だ。

今年の福福は、事前にネット予約して中身もわかるし、カードで事前決済するのが主流とニュースで言っていた。衣料品であればサイズ別の予約もできるというのだから、もはや福袋の中身は開けてからのお楽しみ的なびっくり要素は皆無になった。
コロナのせいか、ネット社会の進展か、原因は微妙なところだが便利と言えば便利だ。
そして、今年はようやく抽選に当たった「マクドナルド」の福袋を元旦に買いに行った。というか引き換えに行った。現金払いではなくネット決済にすると当選倍率2倍という特典付きで応募して、めでたく当選した。

お店に行きネット決済の番号を見せると、当選者のリストの中から名前を確認する。リストは4−5ページあったから1日100人以上は当選しているはずだ。引換日は指定されているので店頭での混乱も起きないようだ。(名簿確認に時間がかかったが) 福袋は3150円(税込)で、マクドナルド商品の引換券とおまけの品々という組み合わせだった。

商品引換券だけで販売価格とほぼ同じ金額になる。ということはオマケの分だけ得をするという仕組みだ。黒いものが保冷機能付いたリュックサック。赤いのがフライドポテト型ライト、黒いプラスチックカップと白いプラスチック収納袋がついてくる。製造原価で考えると1000円はかからないくらいのおまけだろう。
仮に原価600円とすると3000円の売り上げに対して2割の販促費をかけたことになる。ただし、クーポンの構成を見ると、原価の安いポテトとナゲットが、ほぼ1000円分入っている。原価と販促費のバランスがよく考えられた仕組みだろう。完全予約制で売れ残しなしであることを考え合わせると、よくできた福袋戦略だと思う。
一店あたり1日100個予約が取れたとすると、三ヶ日で300個販売する。定価3000円(税別)だから、福袋で90万円の売り上げになる。
そして、これはおまけとクーポン券の入った福袋を予約客に渡すだけなので、調理も不要だ。ネット決済であれば、会計すら不要になる。福袋販売は、究極の人件費カットが前提条件となっている。要するに楽して金儲けができる。
1店舗90万円かけるマクドナルド2942店(2021年12月時点)だから、ざっくり27億円を三が日で追加売り上げとする計算だ。おまけにその売上のためにハンバーガーを作る必要がない。クーポン券は後日、商品と引き換えになるので、その時は原価がかかるが、大多数の客はクーポンに合わせて追加注文をするだろうから、クーポン券はまさしく誘客効果を生み出す。
正月早々に他人様の商売で、こんな皮算用をしていた。需要の先食いと言われていた飲食店の福袋だが、ここまで来ると巨大マーケティング戦術に仕上がっている。
おそらく今年は夏の福袋とか秋のハッピー祭りとか、新年福袋と類似の仕掛けが始まりそうな気がする。
今年は、マクドナルドが空前の売り上げ低下からV字回復が始まって4年目になる。コロナを追い風にして伸長した売り上げを、さらにどう伸ばしていくのか。今年も目が離せない巨大ブランドの動向だ。
夢を見る福袋から、随分と世知辛い現実を思い起こした元旦でありました。