街を歩く, 食べ物レポート

高田馬場で焼き鳥うまし

盛り合わせと追加でキモ串など

高田馬場は典型的な学生街だと思っている。地下鉄で一駅先に早稲田大学がある。学生数を考えると超巨大大学と言うべき規模だろう。高田馬場自体には予備校も多く、都内では珍しい日中から若者だらけの街ということになる。
当然、学生相手の安くてボリュームがあってそこそこうまい飯屋・レストランはたくさんあるし、一時期ほどではないが学生目当ての大型居酒屋も多い。その中で、高田馬場界隈屈指の焼き鳥有名店が「とり安」だろう。
店名の通り、リーズナブルというより価格破壊的な焼き鳥を提供する店だ。感覚的な判断だが、串焼きの値段は他の店の半額程度、それ以外の料理が300円程度が中心なので、まさに昭和の値段でやっていますという感じだ。
焼き鳥の味付けはかなり濃いめだが、塩タレどちらでも楽しめる。塩で食べる焼き鳥は基本的に鮮度勝負なので、塩がうまい店は「食」として安心だ。

名物煮込み 一般的なモツ肉が入ったものは、モツ煮という別メニュー

焼き鳥屋に行くと、肉だけ食いまくるイメージがあるが、この店の名物である「煮込み」を箸休めがわりに注文するのが常連的お作法だろう。塩味でだしの効いた透明なスープの中に、大根、にんじん、ごぼうといった根菜がたっぷり。それに手羽先が1−2本入っているシンプルなものだが、焼き鳥の濃い味を中和する煮野菜が嬉しい。

小鉢料理もラインナップが素晴らしいと思っている。昔は鳥ささみのたたきなど生食料理もあったが、最近は食品衛生上の問題で生の鳥はなくなった。その頃の名残が、湯がいた鳥ささみをウニソースで和えたもの。生の鳥が出されていた頃は、人生が変わるくらいうまいものだと思っていたが、今のやり方でもなかなかの逸品だ。
小鉢を散々食べた後で、焼き鳥をしめに頼むのがこの店ではよろしいようだ。冬であれば燗酒、夏であれば升酒を冷酒で頼む。
ちょい飲みするだけなら千円で十分いける。コロナ前は店内の半分以上が学生だった。今回は、学生が見当たらない。学生が賑やかに酒を飲む時代は終わってしまったのだろうか。やはりコロナの後遺症は、あちこちで目立たない形で発生しているようだ。サラリーマングループも、せいぜい1時間で撤退している。4人以上の客も見当たらず、2−3人という少人数で飲むのが定着したようだ。居酒屋業態にとって、これは死活問題だろう。

1日20本限定の西京漬串 焼くだけではない「仕事」をした料理だった。

コロナが落ち着き営業再開となっても、客単価、客席回転数共に戻ってこない。原材料は値上がりし、家賃は変わらず、人手は相変わらず不足気味で時給も上がる一方。それでも値上げをするとたちまち客は店を変えてしまう。
何もいいことがないとぼやく居酒屋経営者の顔が目に浮かぶ。ささやかな応援ではあるが、焼き鳥を食べ一杯やりに通うから、是非是非お店は続けてほしい。おねがいしますと心の中で言いながら帰途に着いた。
Go To 支援の中に、ぜひGo To Eat 追加してあげてください。

食べ物レポート, 小売外食業の理論

いつものラーメンのルックス

幸楽苑のラーメンは、もう20年以上も愛用している。長年変わらぬ味だから、という老舗ラーメン屋的な理由ではない。逆にチェーン店でありながら、これほど頻繁に味やメニューを変えるところは他にないだろうと確信している。色々な理由をつけて味や値段が頻繁に変わる。そして、その変更が長続きしない。不思議といえば不思議なチェーン理論無視の飲食ブランドだと思うが、それでも愛想もつかさず長い付き合いをしている。
その味変更が大好きチェーンの幸楽苑だが、困ったことがあると復活させるメニューが、この「㐂伝」ラーメンだ。一時期は、別ブランドとして専門店展開も行われていたが、いつの間にか幸楽苑ブランドに一本化されて、しまいにメニューから消されたという曰く付きのものだ。
業績悪化やメニュー全面改定の時に、よく季節限定で登場し、季節を超えて延長されることもあるが、いつの間にかまたいなくなっていることも多い。おそらく社内的に味の点で賛成派と反対派が戦っているのだろうなとか、原価率が他より高いのでコストカット派が強くなると削除されているのだろうなとか、人の会社の中をあれこれ想像して楽しんでいる。
それでも自分の一番好みメニューだ。だから、サイトで「あの伝説のラーメンが復活」と告知されれば、いそいそと食べに行く。
しかし、復活と言いながら味はその度に変わっているのも間違いなさそうだ。その大好物な限定メニューが今回はずいぶんロングラン営業をしていて、そろそろ限定期間が一年近いのではないかと思う。経験的にはそろそろ終売しそうだから、なくなる前に食べ納めしようと出かけてしまった。

ただ、このラーメンは決定的な問題として、ルックスが悪い。味は好きなのだが、見た目が貧相すぎる。上の写真で見て分かる通り、チャーシュー二枚となるとが乗っているが、これはたまたま提供時の状態が良好な例外的な見栄えで、過去の経験値で言うと、2回に1回はチャーシューとなるとがスープの中に埋没している。いわゆる「素ラーメン」状態に見えてしまう。
典型的な『映え』のしない食べ物になっている。茶色一色で色気がない。立体感がない。インスタにアップしたくなるような見栄えではない。(個人的な意見です)
そこで、自分の好物のメンマを追加トッピングで注文した。なかなかの量のメンマが小皿で出てくる。それを惜しげもなく(笑)麺の上に投入すると、アーラ大変身。一気に麺の上の立体感が増して、うまそうに見える。ただ、まだ茶色一色だが。
できれば、これに横浜家系ラーメンで使われる大判海苔を2−3枚乗せられればなと思う。だが、残念ながらこの店には「追加海苔」トッピングがない。海苔は、ペラペラとした薄さの食べ物だが、トッピングとしては色の強烈さと立体感矯正にはとても役だつ。ラーメン屋では必須のトッピングのはずだが、なぜかこの店は頑なに海苔を提供しない。うーん、なんとかならないかなあ、と言うのが長年の要望なのだ。

たかがラーメン、されどラーメン。味も大事だが見た目もね……と言いたい。

街を歩く

新宿のオアシス

今年の年初に、まだコロナ自粛規制が厳しかった頃、たまたま気づいた感動の看板の店の前を通りかかった。普段であれば見過ごしてしまうような壁にはられた看板についつい見惚れてしまった。ストレートというか豪速球というか、広告コピーとして捻りのないストレートなものだが、こういう文句に心がやられるということはたまにある。1970年代後半から80年代、いわゆるバブル時代開始直前はこういうコピーが流行った時代だった。
最近は80年代が復古しているそうだから、広告の世界も先祖返りを起こしているのかもしれない。当時の広告などはデジタル化されていないので、記録を遡ろうとすると、誰かがデジタル化したアーカイブを探し出すか、そもそもの資料探索の原点に戻って「原書」「現物」を古本屋や図書館から探し出すしかない。
リアルタイムで時代の記憶がある人間は、もはやすっかりジジイババアになっているので、当時の事情など聞いて回るだけでもたいへんだ。

ビールで感動した記憶がほとんどないので、ここにある「感動まであと数歩」には心惹かれる。なので、あと数歩歩いてみた。

いやいや、参りました。「美味しいお酒、時間は夜だけじゃない」という昼呑みの薦めは初めて見たが、これはすごいぞと思った。隣の「あなたの美味しいはきっとみつかる」。キーワード「美味しい」、これがこの看板の左右で対になっているのだ。何よりもすごいと感心したのは「あなたの美味しい」と、個々人の味の好みを絶タウ肯定していることで、当店自慢のうまさとか、食べログスコア4点以上とか、そういう他人様の評価に寄りかかっていないことだ。自分のうまいものは自分で決めろ!という、ある意味正しい飲食店からの応援メッセージだろう。

入り口付近の看板は、ちょっと入ろうかどうか迷った人向けに、最後の一押しをする優しさだった。「今日も1日お疲れ様でした」でぐらっときて、「帰り道の給酔所」でニヤッとする。どれ、それではお薦め通りに給酔していこうか、という魔女の誘惑みたいなものだ。
相変わらずだったのは「2Fにも感動あり」で、これは実際に確かめた経験があるから、看板に偽りはないのだ。この日は昼呑みしている暇もなかったので素通りになってしまったが、近々リベンジ襲来してやらねばと思うのでありました。
ビールで感動してみたいぞ。

街を歩く

オールドメディア みつけた

駅のホームで電車を待っている間に、あたりを見回していたら発見した「新聞記事の掲示板」で思ったことなのだが。まずは、今どき誰がこれを見るのだろうという疑問だ。これを見つけた自分ですら、写真や記事に目が行ったわけではない。最初は、駅や公民館などによくある素人写真の展示だと思ったくらいだ。
どうやら大手新聞社のニュース記事らしいと気がついたのは、写真の脇に書いてある「惹句」というか見出しを読んでからだが、その見出し分がこれまた素人っぽい。学生時代の校内壁新聞レベルだな、などと思ってしまった。
そもそもニュースと言えるほど情報鮮度がない、というのが決定的なダメ要因だろう。ヨットの単独太平洋横断の記事は、先週テレビで見たのではなかったかと思うほど、ニュース性はなくてオールドなお話だった。
記事の中身が嘘だとか捏造だとかいうことではなく、報道する鮮度の問題として、この壁新聞もどきは報道というかニュースというか、メディアとしての使命を果たしていないなあ、と思ってしまった。
毎日通勤通学で同じホームを利用する人の中には、この壁新聞もどきを楽しみにしている人もいるのだろう。だから、まだ掲示され貼られているはずだ。ただ、この写真の内容であれば、毎日スマホの中で消費されているレベルの情報だろうし、世間の関心とは別の視点で記事を選定するという、ニュースではなく現代トリビア的編集を試みるのであれば、やはりスマホで別立て読み物に仕立て上げた方が見る人、読む人も増えそうな気がする。
そもそも、この駅は相当長い間利用しているが、この「写真新聞」に気がついたのは、これが初めてだ。おそらく昔の木造駅舎の時代から、ずっと続いているもので、昭和平成令和の間、誰も存続見直しをすることもなく続いているのではないかと思えば、感慨深いものもある。
これからは駅のホームで(時間があれば)、きっちりと読むようにしようと決意をあらたにしつつ、世の中にはまだまだこういう化石的というかオールドメディアは生き残っているのだろうなあと思うのでありました。
しかし、記事の内容が平和的、牧歌的なのが救いではあるのだね。

小売外食業の理論

外食DX考察 ガスト その3

電源とWi-Fi完備の環境

ファミリーレストラン業界の新標準になるかもしれない客席の電源設置と自由使用だが、実はこれを先行していたのはマクドナルドで、ファストフード業界の方がアイドルタイム(暇な時間)のイートイン席の活用に積極的だった。
スタバなどの喫茶、カフェも同様で、店内で作業をする=長居をされることを嫌がらない体質なのだと理解していた。だから、ガストが先導している「店内テレワークスペース」運動も、ファミレス業界が最終ランナー的な遅さがある。
おそらくチェーン展開する業態で、この長居対応に追随しないのは居酒屋くらいだろう。
それくらい、アフターコロナでは「家の外」の空間の使い方が変わっている。潜在化していたニーズを顕在化させて店舗利用の動機にする試みは、まだまだ進化の途中だ。あれっと思うような自店舗の使い方を試行錯誤する時代になったといえる。

また、アフターコロナ社会で再度発生している人手不足と、客への非接触対応というニーズが配膳ロボの導入を推し進めている。ただ、これは設備投資がかかることと、店内のロボット移動スペースの確保などいくつか導入課題があるから、現時点で対応できるのは大手ファミレスくらいしかない。基本的にカウンターで注文して自分で商品を受け取る仕組みのファストフードなどでは導入されそうにないので、外食業界全体に広がる気配はない。
ただし、この先に二足歩行型配膳ロボが開発されれば、つまり人が歩けるところであれば狭くても、段差があってもロボット配膳が対応可能になれば、小規模店舗であれ導入される可能性は高い。少子高齢化で確実に働く人は減るのだから、非接触対応よりも人手不足が強い導入圧力になる。もっとも、同時に客も減るという議論は少子高齢化の別の課題として考えるべきだ。
ただ、配膳ロボ導入拡大機には依然としてロボットシステム、つまり店内の卓番指定設定とか、注文したメニューと配膳完了したメニューの突き合わせであるとか、さまざまな課題を管理するシステムが必要になる。
おそらく、ロボ導入には具体的、物理的なロボット本体よりも、それを支えるシステムの導入が肝になるはずだ。メニュー注文のシステム(オーダーエントリー)との連携も必須で、トータル・レストラン・オペレーション・コントロール的なものになる。
もちろん、有人作業との連携も必要だ。30年ほど前から一般的になった店内無線によるオーダーエントリーシステムも、当初はそのコストの高さから否定的な意見が大半だった。しかし、いまでは客席が30席程度の小規模店舗でも導入が当たり前になっている。
アフターコロナのDXで最大の目玉商品は、このロボ配膳を前提としたレストラン統合システムだろう。その点で、全店導入を決めたスカイラークグループの進度が業界で一番早い。当然、学ぶこと、知見の広がりもこのグループが独占することになるはずだ。後追いでは学べないことも多いし、先行グループの進歩に対し、周回遅れになる可能性も十分ある。

帰ってゆくロボだが、色々と音がするので賑やか

現状では配膳ロボの移動速度や、形状などあれこれ進化の余地が残っているのは確かだが、まず導入実験から全店導入による課題の洗い出しに進む必要がある。特に、この手の進化が早そうな仕組み、機械に関しては、完熟まで待っていようとすると間違いなく出遅れる。
同じような出遅れ問題はネット環境、自社アプリの整備など外食企業各社で頻出している課題だ。ただ、経営者の覚悟が必要というというほどの大問題ではない。最大の課題は経営者の知見のなさにあり、目の前にある問題を把握できるか、解決策を見さだめる目があるかの踏み石でしかないだろう。

配膳ロボが実際に移動しているのをみたのは、これで2度目だった。正直な感想だがこのロボットが移動する時はなかなかうるさい。移動中に客との衝突(妨害?)を避けるためなのだと思うが、あれこれ喋りながら移動する。そして、その音(声)がアニメ声というか、甲高い音声なので明らかにうるさい。この辺りも将来的には修正されていく課題だろう。(機械と人のコミュニケーションという新しい問題になる)
また、自分の注文したものを取りだすと、いきなり帰り始める。おそらく商品を載せている配膳台にセンサー(重量あるいは視覚)がついているのだと推測できるが、帰るのが早すぎるだろう、と思わず突っ込みたくなる。

もう一点気になったのが卓上POPスタンドで、これはWi-Fiの接続法とか自社SNSのアカウント誘導などの販売促進機能がある。サイドメニュー追加促進の面もある。ただ、意図的なのだろうが、最後の一面が「純然たる他社広告」だった。
店内備品を広告媒体にするというのは、なんだか微妙な雰囲気がある。ただ、これもコロナ前からやっていたような気もするので、アフターコロナとは別の視点で見るべきだろう。そもそも4面あるスタンドの内容を全部確かめるなどという「変な客」は、自分以外にそうそういるとも思えない。
アフターコロナ世界では、いろいろな意味で、これまでなんとなくやっていなかったこと、不文律として制限されていたことが、DXの名を借りて、あるいはアフターコロナ対策として行われるのだという予感はする。
生き残りの条件は、とりあえず試してみようかという自由な発想にあるのかもしれない。そういう意味でスカイラークグループはすごいのかもと思い直してしまった。

ソロキャンあれこれ

玄関でソロキャン メスティン

コメの量を間違えたらしく、蓋を押し上げる大盛りで完成した「かまめし」もどき

玄関でソロキャンプシリーズ(笑)の続きになる。最近ではキャンプブームのおかげで、100円均一ショップでもお手軽なキャンプ道具が手に入る。そもそも100円均一を維持しているのはセリアだけで、ダイソーもキャンドゥーもすでに300円、500円、1000円といった高額価格帯商品も販売しているから、「100均」というのもいかがなものかという気もするのだが。
その100均キャンプ道具で、発売直後売り切れっぱなしだったのが「メスティン」だった。メスティントは、単純に言うとアルミ製飯盒だ。飯盒というと帝国陸軍が使っていた兵式飯盒を思い浮かべてしまうが、こちらはヨーロッパ発?の洋式キャンプ道具だ。キャンプ道具のルーツは軍用品か登山用品にたどり着くことが多いが、これもどうやら軍用品の流れにあるらしい。
特徴は、持ち手がついていること。アルミなので熱効率がよく軽い、つまり携帯性に優れている。たまたま今回は白米の炊飯に使ったが、煮物だろうが、炒め物だろうがなんでも使うことは可能だろう。ちなみにこのメスティンは550円(税込)で、ダイソー製とキャンドゥー製の両方を買ってそれぞれ試してみることにした。
メスティン2個あれば、飯を炊きながら煮物を作ることもできるし、湯を沸かしてレトルトカレーの加熱もできる。

加熱の道具は、一番お手軽な固形燃料と、それ用のゴトクにした。これも100均商品で固形燃料は3個入り110円だった。固形燃料の台は折りたたみ式のスタンドで、右と左のゴトク(メスティンなどを置く台部分)は、真ん中に折り畳むことができるので携帯製が良い。こちらは330円だった。本格的なキャンプギアを選ぶと、1000円を超える価格になる。典型的なブランド普及品のダウンスペック化商品だが、さすがに100円商品にはならなかった。それでも機能的にはあまり変わりがないようだ。今回使用した固形燃料は15分程度燃焼すると表示されているが、実際には屋外で使うと風に煽られるせいか、もう少し短い気がする。それでもメスティンで湯を沸かすには十分だ。

メス亭炊飯実験は、釜飯の元を使い炊き込み飯にチャレンジすることにした。コメ以外の材料も家にあったものを適当に使った。釜飯の素だけでは寂しいので、オリーブとコンビーフを乗せた「洋風釜飯?」にしてみることにした。フライドオニオンは海苔の代わりに食べる時にふりかけるものだ。

米は研いだ(洗わずに)後で1合入れた。が、後になって計量を間違っていたことに気がついた。1合より3割ほど多かったようだ。メスティンには計量用の印などないので、計量カップなどがなければ、使用前に米の量と水の量を一度確認しておいて、それ以降は目分量で使うのが便利だろう。
固形燃料などを使うと熱量にもばらつきがあるので、計量は大雑把な目分量で構わないと思う。多少焦げたり、飯が固かったり生煮えでも食ってしまえば良い、と決意するだけのことだ。

体感的にほとんど風を感じなかったので、最初は風覆いもなしで火をつけた。すると、固形燃料一つ目がほとんど燃焼完了するまで、メスティンの中身は沸騰すらしなかった。やはり微妙な風により炎が一定になっていなかったようだ。
おそらく固形燃料とメスティンの底との距離が、ちょっと遠いのかもしれない。固形燃料の高さをもう少し上げないと、この台座・スタンドでは火力が足りない様だった。
そこで、これも100均商品(ただし550円)の風覆い用アルミ板を周りに立てて2個目の固形燃料に火をつけた。これで無事メスティン飯は出来上がった。今回の学びは二つ。
一つ目、固形燃料使用時は風よけの覆いが必須条件。
二つ目、固形燃料の高さ調整の工夫が必要ということ
特に、固形燃料は居酒屋で出てくる一人鍋や一人鉄板焼きみたいなもので見慣れているので、それなりに火力が強いと思っていたが、屋外では相当に熱量が下がるらしい。固形燃料はつけたり消したりも難しい、一度着火すると使い切るしかないロケット花火的燃料なので、やはり燃焼時間も含めて事前に確認しておくしかない。
ソロキャンとは言え、無駄に固形燃料を大量に持っていくのも馬鹿らしい。やはり、調理回数に応じた適切数と予備くらいにしておきたい。
一番お勉強したのは、何事も事前準備が大切ということだ。おそらく泊まりのキャンプにするのであれば、夕方に一袋(3個)、朝に一袋(3個)、予備で一袋(3個)という数量になるだろう。しかし、これでは想像していた以上に固形燃料がガサばることがわかった。
こうなると加熱道具は別の選択肢もありそうな気がしてきた。

街を歩く, 小売外食業の理論

外食DX考察 居酒屋で考えたこと

自宅近くにあるチェーン居酒屋といえば、この店一択になる。すでに20年以上営業しているが、平成の居酒屋立地大移動時代の生き残り例だ。居酒屋各社が都心部、繁華街での出店が過当競争になり住宅立地に出店して、居酒屋ではなくファミレス化して三世代ファミリーを狙った時期があった。居酒屋各社の挑戦は大部分が失敗という結果だったが、それでも地域密着型として生き残った店もある。この店は、その稀有な生き残り事例になる。個人的には愛用させていただいている、ありがたいお店だ。
さて、三世代ファミリーとは祖父母、両親、孫を意味する。スポンサーは祖父母達で、メリットは孫と食事ができる。両親達は、無料で親孝行な食事ができる。孫達は、自分の好きなものを居酒屋特有の小ポーションで適当に頼めるのがメリット。参加する誰もがハッピーになるファミリーイベントだ。
特に、メンバーの誰もが自分の好きなものを注文できるスタイルが重要だった。たとえば全員で幕の内弁当を頼むと、中には一つや二つ嫌いなものが入っている。お子様ランチを頼むと、子供が嫌がるなど、メニューに伴うトラブルは多い。多人数飲食、それもファミリーだからおこる忖度なしのぶつかり合いだ。
それを解決してくれたのが、平成の居酒屋であり、回転寿司だった。和洋中がなんでもありのメニューで、それもシェアが必要ない個人向けポーション(盛りつけ量)というのが要点だった。
その三世代利用が広がるとともに、子供同伴でありながら居酒屋で酒を飲むことを忌避する雰囲気もなくなった。子供が酒席に参加することへの違和感・抵抗感が消えたのは、戦後文化史的には画期的なことであるような気がする。
自分も、その例に漏れず三世代飲食を楽しんだ。三世代飲食が普及していくとともに居酒屋メニューも進化を続け、メニューから骨のある魚料理が減少し、一口サイズの肉料理が増えた。デザート群も拡充していった。揚げ物とチーズ料理が増えた。それでも、その進化は夜需要が中心で、ランチに関しては比較的保守的だったはずだ。

ところが、アフターコロナでは居酒屋でもランチが主要業態になりつつあるらしい。ランチセットA/B/C +日替わり限定などという牧歌的時代はとうの昔た。今ではファミレスを遥かに超える和食系定食屋としてフルラインアップしている。
感覚的にはファミレスの500円日替わりランチよりお高い価格帯なのだが、定食屋の雄「大戸屋」よりは安めの設定だ。ご飯に味噌汁とおかずという定番ランチ3点セットみたいなもので考えると、これはなかなか魅力的な構成だろう。
ランチの時間帯に行くと、ほぼ満席で待ち時間ができるほどの混雑ぶりだった。コロナの最中とは全く状況が異なっているようだ。(自粛期間はランチなのに自分一人で客席独占みたいな時もあった)
客の大半は高齢者カップル(多分夫婦なのだろう)と女性グループで、男性ひとり客はほとんどいない。駐車場が必要ない立地なので、大多数の客が徒歩来店というのも特徴だった。

生姜焼きと唐揚げの日替わり定食

定食だから飯の量は多めだし、日替わりメニューはだいたいが高カロリー系なので、完食できるか微妙だなと思っていた。周りを見ていると日替わりを注文する客がいない。メニューの作り込みは本社だろうから、主力である都心部立地の店舗に合わせて作られているはずだ。それであれば男性サラリーマンを主客にしてのガツン系も不思議ではない。ただ、周りの注文で多かったのは小鉢御膳だった。

DXという視点で居酒屋業態を眺めてみれば、いろいろファミリーレストランと違うことが見えるのかなと思っていたが、この店ではコロナ前のオペレーションがそのままだった。
タブレット注文などの変化もなし。会計方法についてもキャッシュレスはクレジットカードまで。平成どころか昭和の時期と変わらないなあ、というのが正直な感想だった。大判の紙製メニューブックは確かに見やすい。商品の一覧性も高い。ただ、これで良いのか?という出遅れ感を感じてしまう。

すでにガストでは撤去が始まっているアクリル仕切り板だが、これもほぼ型式認定と言いたいくらいの小ぶりなものだった。そもそも空気感染(エアロゾル感染)に関しては全く効果がない仕切り版を押し付けたのは行政の過誤だから、型式認定にならざるを得ないだろう。仕切り板無し営業は許さないが、置いてあれば大きさは問わない的な行政対応をとやかく言っても仕方がない。
ほぼ満席の繁盛しているランチタイムを見て、昔に戻った、良かったねというのは容易い。ただ、この繁盛ぶりがどこから来ているのかは、もう少し見続ける必要がありそうだ。
ただ、この居酒屋も新宿にある店ではタブレット化されていたから、何もしていないということではない。たまたま住宅立地の店では、高齢者客が多いので、客の使い勝手や不平不満を考えタブレット化を遅らせているという解釈もできる。
明らかにタブレット注文の許容度は世代格差が出るので、紙のメニューで選び口頭で注文するという従来型スタイルが既存客離れを防ぐ効果はある。この点も全体対個店という視点を考慮しなければならないリアルだ。DX、デジタル対応の遅れは今後の主客層である若い世代の離反につながる。ただ、アフターコロナで高齢者に偏った客層を切り捨てることもできない。どちらかを選べないと、全てを失うことになるはずなのだが。何も変えずに化石化するか、何も変えないから高齢者を中心に固定支持者を確保するか、経営戦略としては一番の課題だろう。
最後に残った唐揚げを食べながら思った、今後の居酒屋の難しさだった。

食べ物レポート

メニュー変更にぶつぶつ言いたい

増量して値上げだが、キャベツが追加された

餃子の満洲が6月のメニュー改定で、定番から落としてしまった鳥の唐揚げ。マイ定番だっただけに、実に残念だ。その唐揚げの代わりに、サイドメニューから昇格して単品メニュになったのがヨダレドリで、これはこれで旨いのだが、唐揚げロスのダメージは大きい。
調理の手間であったり、コストの高騰であったり、色々と原因は考えられるのだが、満州では数少ない揚げ物だったので、できれば季節メニューでも良いから復活してくれないものだろうか。生姜風味の唐揚げはなかなか他の店にはないユニーク商品だったと思うのだが。

モデルさんの顔はわざとカットしました

ついに吉野家がトッピング牛丼に舵を切ったのかと、個人的には相当驚いたキャンペーンが始まった。これもずいぶんおもいきった方針転換だと思うが、すでに牛丼オンリーで単一メニューのシンプルオペレーションは随分前から放棄していたから、この変化も仕方がない。少なくとも牛丼屋から定食屋になっていくつもりはないようだ。牛丼以外のバリエーションを増やす方向ではなく、牛丼のバリエーションでなんとか凌いでいきたいという悲鳴というか悲願が透けて見える。
最近色々と騒動の多い吉野家だけに、オペレーション主体でテコ入れしたいのだろうと推察したのだが………。

税込価格で一本化すればとても見やすくなるのだと思うが……

それよりも、コロナの最中はすっかり「放棄」していたちょい飲みビジネスを復活させるらしい。それも、昼飲みを受け入れるつもりのようだ。グラスワインならぬグラスビール130円は、その辺りの意気込み?みたいなものの表れに見える。
イートイン減少分をテイクアウトで補ってきた施策も、そろそろうまくいかなくなってきたということだろうか。
ただ、これは繁華街の店舗限定施策のようだ。ちょい飲み対象店舗も限定店舗での実施だったから、元に戻ったという理解で良いだろう。ただ、ファストフードの施策として税込、税別料金の二重表記はいかがなものかという気がする。価格で推していくのであればこの二重表記はとても紛らわしい。
このあたりはブランドのマーケティングセンスというか経営センスの問題なのだろうなあ。ただ、マーケティング関連であれこれ叩かれただけにおとなしくするつもりなのかもしれない。ただ、変化対応に遅れないよう気をつけてということか。

街を歩く

玄関でソロキャン 釜飯

米は軽量間違いで1合より1/3くらい多い

駅弁ランキングでは不動のトップクラス常連組「峠の釜飯」は、今でも益子焼の土鍋を使っている。最近ではエコなパルプ製容器に代わってはいるが、陶器の容器も健在らしい。昨年の暮れに近くのスーパーで行われた駅弁直売イベントで、手に入れた「峠の釜飯」土鍋で釜飯を作ってみようと思った。
この土鍋(土釜?)で釜飯は何度も作ったことがある。昔々、オートキャンプで遊んでいた時期には、車の中に積みっ放しにしていたくらいだ。ただ当時はガスコンロを使っていたのが、今回はソロキャン用のお道具を使ってのお試しだった。

お試し道具は二つあり、一つがアルコールストープ。100均で手に入れたもので、お値段は330円。中央部の穴の中にアルコールを注ぎ込み火をつける。極めて簡易というか、火をつけたら消えるまで放置という仕組みなので、火力調節はできない。
燃料用アルコールは薬局で売っている。アウトドア用白ガソリンなどより簡単に手に入る。これはサイフォンでコーヒーを入れる時のために買ったものだが、確か700円くらいと記憶している。

そのアルコールストーブの横に置く、組み立て式のゴトク。これも100均で買ってきたが、お値段は110円。ペラペラ感はあるが使い捨てでも良いと割り切れば問題ない。使ってみた結果として、複数回使用できるのは間違いない。100均各社でに似たようなものを売っているが、製造元を確認すると同じ会社になっている。微妙に形が違っているのも、100均各社の差別化にかける情熱なのか、製造会社の売り込みテクニックなのか、想像するだけでうずうずする。

炊き上がった時は蓋が持ち上がっていた コメが多すぎだった

アルコールストーブは風に弱いので、風覆いの板は必須条件だった。最初に風よけなしで試してみた。アルコール60cc程度を入れて10分ほど加熱したが、釜の中身は沸騰すらしなかった。
それではと、風よけ板を置いて再挑戦したら、炊き上がるまで順調に加熱できた。おそらくアルコールストーブと釜の底までの距離も重要で、もう少し近づけた方が良さそうだ。そうなるとアルコールストーブの下に、何か台になるようなものを置く必要がある。それは次回試してみることにしよう。
炊き上がった釜飯は動画に撮ったが、写真は撮り忘れてしまった。ごくごく普通の釜飯に見える仕上がりで、底にはおこげもできていた。廃物利用の土鍋と100均の道具で手軽にできた。ソロキャン料理としては、まずまずのものだと思う。
ソロキャンプ道具は大災害の被災に備えて、防災グッズ備品として考えても良いのかなとっている。家がなくなってもテントとシュラフがあれば寝ることはできる。ガスや水道、電気が止まっても、なんとかしばらく食べていくことはできそうだ。あとは、車の中に忘れずにトイレットペーパーとティッシュを余分に置いておく。これで、食う寝る出すの対応完了だ。
遊び道具の有効活用として考えてみると、ソロキャン道具もなかなか実用的だ。ただ、あまり防災道具として役立ってほしくはないけれど。

小売外食業の理論

外食DX考察 ガストその2

自宅近くのガストは典型的な郊外住宅立地型店舗で、ファミリーレストランのスタンダードみたいな場所にある。ただ、ガストは平成の後半に郊外から都心部への出店を強化した時期があり、都内にもビルの2階などにテナントとして出店している。同時期にサイゼリヤも都心部出店を強化したが、コロナの2年間で都心部繁華街は商売向けとは言えない場所になった。アフターコロナではどういう対応をしているのか見に行ってみた。

今風のファミレス三点セットといえば、この全席禁煙とWi-Fi、電源の自由使用ということになるのだろう。都心部、繁華街立地では客席の高速回転こそ売り上げ増強策であるはずだった。それが、テレワークにも対応する長居ができる場所に転換しているのだから、都心部ファミレスとしての基本フォーマットが変わってしまったと理解するべきだろう。
ランチの時間帯では流石にパソコンで作業する客もいないような気がしたので、少し遅めの朝食タイムに入ってみた。しかし、客はほぼゼロで、二人三人いた客もパソコンを広げている様子はない。ただ、スマホで動画でもみているのか、一人しかいない客席から大きな声が漏れてくるのは不気味だった。
ただ、動画をスマホで見る環境が整っているのも確かだ。お仕事をしなければいけないということでもないだろう、と一人で納得してしまった。朝のファミレスで一人Youtubeもアリと言われればアリなのだ。

turnover 両面焼きで注文した

遅めの朝食で定番卵とトーストを頼んだ。ファミレスの朝食ではこの組み合わせがド定番だが、あらためて確かめたいことがあったからだ。前回ガストで注文した時に確認するのを忘れていた卵の調理法だ。結論から言うよと、卵は目玉焼きか両面焼きが選択できた。あとはジャムの有無、野菜のドレッシング有無も選択だった。タブレット上で分岐条件をつけるわけでもないので、何かを選択できるようにするのは簡単だろう。
調理法の複雑化を嫌ったのだと思うが、もう少しあれこれ選択できるようにすると「それに釣られる客」も増えそうな気がする。最近のトレンドでいえば、無塩調理、使用する油の選択、無塩バターやハニーなども考えられる。
アメリカのコーヒーショップの朝食であれば、答えるのにうんざりするほど選択肢がある。あれもやりすぎのような気がするが、客の要求に応えると言う姿勢の表れとも考えられる。タブレットでの選択肢を設定するだけで済むの対応できる時代なので、米国流モーニングメニューに学ぶべき点は多い。

ちょっと面白いのが、ケチャップが最初からついてくることで、これは他のファミレスではなかった対応だ。逆に醤油は卓上にあるが、ソースはドリンクバーの調味料置き場にもない。
目玉焼きに対する調味料の考えは、ファミレスそれぞれというか、スタンダードがないようだ。調味料として塩、胡椒、醤油、ソース、ケチャップの5点セットは標準化してほしい。

前回の郊外型ガストでは朝食時だったためか、ランチメニュー(紙製)はテーブルに置いていなかった。今回の都心型の店では、グランドメニュー、ランチメニュー、キャンペーンメニュー、デザートメニューと紙製メニューが全部揃っていた。24時間、全メニュー対応ということではなく、単純に時間帯でのメニューブック差し替え・交換が面倒なのかなと推測した。ひょっとすると朝は暇なので全メニューを出しておき、夜になるとランチだけ下げるのかもしれないが………。
実際の注文はタブレットでするから、決められた通りの時間帯で提供制限が可能だろう。それだからこそ、意図的に行う緩んだオペレーションという気もする。現場で起きる融通無下であり、優柔不断であり、自由奔放なオペレーション、本社から見れば統制不可……。やたら四文字熟語が浮かんできた。
タブレット導入が引き起こす負のDX効果というか、統制と運用の問題みたいなものだろうな、とジャムトーストをかじりながら思っていた。