
札幌ラーメンの原型はどこに行けば食べられるだろうか。薄野に本店のある宝龍か。大通りのビル内にある味の三平も味噌ラーメンの元祖として有名だが、醤油も札幌ラーメンの源流の一つだろう。
昭和中期開業でチェーン店化した店もあるが、大方の個人店は二代目が後を継ぐこともなく潰れている。ラーメン横丁にある店は、ほぼ代替わりしている。いや、それどころか店ごと変わってしまったところも多い。
そんな昭和ラーメン文化を残している店は郊外にはまだポツンポツンと存在している。最近流行りのつけ麺やまぜそばには見向きもせず、味噌・醤油・塩ラーメンの3点セットに餃子とチャーハンがあるくらいのシンプルなメニューで、トッピングのバリエーションも少ないというのが特徴だ。
北広島市の街はずれにあるスーパーにあるラーメン屋が最近おお気に入りだ。味噌ラーメンも美味いが、醤油ラーメンは昭和の原型に近いものが出てくるのが最大の強みだろう。ただ、この店の人気メニューはあんかけ焼きそばなので、醤油ラーメンを食べている人は見た感じでも少ない。
出てくるラーメンの表面は油で覆われているので、熱々が維持されている。スープの味は濃い。かと言って豚骨ラーメンのようなくどさがあるのではなく、鶏がらスープのシンプルなものとも違う。なんとも表現のし難い濃厚スープだ。醤油ラーメンなのにもやしが乗っているのがちょっとユニークだ。
客の大半はサラリーマンと思しきおっちゃんだ。そして近くにある大学の運動部系男子がちらほら。圧倒的に男向けの店で、スーパー内にあるのに買い物帰りの主婦的客は見当たらない。
昔ながらのストロングスタイルなラーメン屋なので、あれこれと浮気な注文はしない。その日の気分で味噌か醤油を選ぶだけ。追加は一切しない。これぞマイスタイルというものだ。某有名チェーン店のように全部乗せせなどメニューに存在しないのが良い。
ただ、この店に行くには公共交通機関はほとんど利用できない。大学行きの通学バスに便乗して、そこから歩くしかない。結構な交通難所なのだ。まあ、そこもまた良いのだけれどね。