
新潟旅の最終で、駅中にあるへぎそば屋に行った。昼飯時だったこともありかなりの席待ちだったが、独り身なのであまり待たずに入れた。そばを待つ間に一杯やろうと地元の酒を注文して出てきた片口と猪口を見て思わず唸った。この組み合わせの紋様はなんだ。そして、さりげなく置かれたと思っていたが、どうやらかなり計算して並べた気配がある。猪口の内側と片口外側に描かれた曲さんが片口とシンクロしているのだ。

思わずアングルを変えてみてみた。なんだこれは、と驚くばかりだった。食における器の威力をまざまざと見せつけられた思いがする。この器の作り手もすごいが、実はもっとすごいのが蕎麦屋の従業員の気配りだろうと気がつく。置き方をちょっとでも間違えば、この感動は生まれない。気が付かないはずだ。もし気がつく人がいたとしたら、それはパズルを解く名人だけだろう。

そんなことを考えるうちに注文したへぎそばが出てきた。そして、また驚かされた。そば猪口とつゆの入った徳利が、また模様のシンクロを起こしている。感服いたしました。なんだかそばを食べる前にして、お腹がいっぱいになってしまった気分だ。
食事を食べると言う物理的な行動に、目で器を愛でるという一段上のテクニックを教えられたのだから、腹が膨れるのも仕方がない。
まあ、そうは言いながら美味しくへぎそばは完食しましたけどね。

昼ピークは12時30分頃までで、13時になれば空席もできていたから、ちょっと時間をずらして来店するのが良さそうだ。おそらく13時台の新幹線で帰る客が押し寄せてくるのだろう。
良いお店だった。

そばをたべ、そのあとは新潟駅ナカの探検をして、今回の新潟旅は終了した。2時台の新幹線は満席の混雑ぶりで、半分はスーツ姿のビジネスマン・ビジネスウーマンだった。東京新潟は2時間程度で日帰り出張も可能なところなのだが、駅前にはそれなりにビジネスホテルも多い。
やはり日帰りするにはちょっと惜しいと思わせる魅力があるのだろうなあ。