
呉にある大和ミュージアムには通称ゼロ戦、零式艦上戦闘機が展示されている。日本に現存する零式艦上戦闘機は実に数が少ない。一般的に見学できるの展示は、この大和ミュージアム、そして浜松にある航空自衛隊の展示施設だろう。あちこちに保存されているものもあるが、全体で10機もないと思う。
一番保存状態の良いのは、米国ワシントンの博物館にあるものらしい。米国のレトロ航空マニアが飛行できる実機を所有しているという話も聞いたことがある。その鹵獲された零式艦上戦闘機に米国産航空ガソリンを使用したら、性能が1割以上向上したそうだ。燃料の差で設計以上の能力が出るといいうのは、何やら当時の大日本帝国の実情を表すようで物悲しい。
昭和100年と言われる年で、実に90年前に登場した零式艦上戦闘機を懐かしんでみるのも良いなと思うが、この稀代の傑作機が展示されている正面には、同じく帝国海軍造船技術の頂点に立った、戦艦大和のレプリカ(1/10サイズのミニチュア)があるので、大和対零戦の勇姿を一度に拝めるおすすめスポットだ。
ちなみにこの零式艦上戦闘機は、最終モデルである64式だったと思う。好景気の開発が間に合わない中、改良に次ぐ改良で老体に鞭打って頑張っていた最後のモデルだ。