街を歩く, 旅をする

狸小路 ウエストサイド

札幌の中心地にある狸小路は東西1kmほど伸びる昔ながらの商店街だ。時代に応じてテナントが変わり、街の顔も変わる。1丁目から10丁目まで伸びているが、通常の商店街としては6丁目までがギリギリで、7丁目からはだいぶアンダーグラウンド、サブカル的な気配の店が増える。それ故に夜遊びするなら7丁目だと思う。狸小路からはみ出して、周辺にも個性的な店が散らばっているので、気に入った店を見つける楽しみがある。
その7丁目で見つけたのが、本屋なのかカフェなのかよくわからない店だった。今回は時間がないので店頭を見るだけだったが、次回は是非店内に突入してみたい。東京都内に最近出現した有料図書館みたいなものではないかと推測している。ネットで調べれば「どんな店」なのかはわかるのだろうけれど、やはりこういう怪しい店は自分で行って試してみたい。

看板のおしゃれさが大事だなあ、と思わせるデザインだった。しかし、最近はこういう日本語なしのアルファベットだけという看板が増えたなと感じる。ただ、逆に〇〇食堂とか〇〇屋とか、むかしながらのストレートな店名も新店には多いので、現代的な言語感覚みたいなものは許容度が広いのだと思う。

コロナで止まっていた夏のお祭りも今年はあちこちで再開しているようだが、狸小路の狸祭りも今年はほぼ全開で盛り上がるみたいだった。昼から店頭に屋台を出してビールの販売、つまみの販売などが始まっていた。賑やかな街は楽しい。

ビルが撤去された跡地に臨時のステージが出来上がっていた。ドラムセットだけ置かれていたが、夕方からはライブが始まるらしい。ステージ前のテーブルは審査員席みたいだが、なんだかおかしな光景だ。

7丁目の端っこにあるラーメン屋で遅い昼飯にした。カウンターだけの狭い店だが、昼時はいつでも満員だ。おまけに、この店は女子率が高く、ラーメン好きの体格の良いおっさんと細身の若い女性が並んでいる光景は、これもまたシュールなものだ。入り口から中を除いて空き席があるかを確かめる。店内がかなり暗いので、一心不乱にラーメンを啜っている男女の姿が、何やら宗教的儀式のようにも見えてくる。

この店のラーメンは、数ある札幌のラーメンの中でも、相当にユニークな部類に入るだろう。スープに混じっている香草の香りが微妙にエスニック感を出すのだが、ベースは魚介出汁だ。長ネギの代わりに玉ねぎが入っている。海苔は歯ごたえがガツンとある岩海苔で、麺はもちッとした細めだ。
なんというか、パーツのひとつひとつが札幌標準からはみ出している。ところが、ラーメンとしての完成度は高い、不思議な味わいで、これもまた狸小路7丁目にふさわしい独自性だろう。
3回食べたら旨さがわかる、というタイプのラーメンだ。カルト系とでもいうべきだろうか。もうしばらく通って様子を見なければと思っている。東京でもあまり見かけない尖ったスタイルなのだが、そこが良い。観光客向けではない狸小路のお話であります。

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