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茶処 西武線の誇り?

埼玉県所沢市・入間市・狭山市・川越市あたりが「狭山茶」の生産地帯のようだ。米作ができない川から離れた場所で、茶や芋などの畑作が中心の地域だ。この畑作地帯に、生まれ育った北海道から転勤してきたのだが、勤務先の周りがぐるっと茶畑で包囲されていた。その茶畑の姿に、異郷の地に来たと思ったのを覚えている。北海道では、寒冷地なので茶は栽培されていない。一番目立つのはタンボではなくジャガイモ畑で、茶葉のような文化的農産物ない。
初めてみた茶畑の風景は、八月の蒸し暑さと合わせて、体に刻み込まれた記憶だ。こんな異境で生きていけるかと不安だった。
あいにく「茶」の味はよくわからないのだが、地元の人間がお茶好きであることは間違いない。そもそも、駅周辺に何軒もお茶屋(喫茶店ではなく茶葉販売店)がある。札幌市内で「茶専門店」など極小数で、百貨店の中でも一軒しか記憶がない。(紅茶専門店はあちこちにあった記憶にあるが)
その「狭山茶」の産地の駅に「茶葉」の自動販売機ができたというので、ノコノコと見に行ってみた。西武線沿線住民にはなつかしい「黄色い電車」を思わせる筐体だった。そして、前面に流れる動画が、西武線の運転席から見た「電車でGO」的風景だ。この動画だけ見ていたい、という鉄道ファンも多いだろう。ところが、この自販機でお茶を買うには、動画を止めなければならない。それがちょっと残念。

走行動画をタッチすると、茶葉の選択画面に切り替わる。この中から欲しい茶葉を選ぶのだが、微妙な差があり選ぶのがなかなか難しい。お茶好きであれば、それなりに選択眼が磨かれているのだろうが、煎茶とほうじ茶の違いがわかる程度の茶オンチには難度が高い。後ろに誰か並んだら、さっさと「お先にどうぞ」と譲ってしまうに違いない。

どれを買うか選んでタッチすると、その注文するお茶の商品説明がでてきて、おー、なるほどなあ、という感じになる。このお茶の値段が高いのか安いのかもよくわからないが、なんとなくコーヒー豆よりはお高い気がする。しかし、日本の伝統文化と言える「茶の湯」のもとだし・・・。
なかなか楽しい自販機で、このシリーズがいくつかできると面白いなあ。自販機の形もレッドアロー(特急車両)タイプとか旧レッドアロータイプとかできると楽しいだろう。しかし、一番欲しいのは、運転席から見る走行動画で、これだけDVDにして販売してもらえないものだろうか。

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銀座で旅をする 長野編

長野県には頻繁に遊びに行っていた。だから、長野名産品はいつでも気軽に現地調達していたのだが、どうもここしばらく移動に制限がかかっていたせいもあり、長野にはご無沙汰していたそこで、ダメ元で長野県アンテナショップを探してみたら、なんと銀座のほぼ一等地に存在していた。
和光の晴美通りを挟んで向かい側にあるのだから、銀座アンテナショップの中でも一等立地だろう。随分とシックな作りで、ド派手な看板が出ているに違いないと思い込んでいたから、店の前を何度も通り過ぎてしまった。店構えはほとんど「セレクトショップ」ではないか。銀座らしいといえば、らしいかもしれないが。

今回の調達物は、この唐辛子の入ったふりかけ。一見、唐辛子のようだが、中身の大半は胡麻で、辛味味のふりかけといったものだ。これを、蕎麦やうどんに大量にかけて食べると、実にうまいと感じる。お手軽な、味変調味料として重宝している。冷奴にかけてもうまい。この長野の有名な唐辛子屋の「一味」「七味」などは、ちょっと大きめのスーパーであれば手に入るが、「ふりかけ」は見かけたことがない。銀座に行ったときには、ふらりと立ち寄って買い置きを手に入れるのが良さそうだ。

そのついでに買ってきたのが、七味唐辛子のイヤーモデルという代物で、どうやら季節限定の2022年版らしい。確かに一年で一缶くらいは使い切りそうだから、イヤー缶が発売されれば、毎年買いに行くかもしれないなあ、と感心してしまった。ちなみにデザインは御開帳缶というようだ。

あとは長野の定番「おやき」を買ってきた。冷凍されているので日持ちもするというが、すぐにレンジアップして食べてしまった。おやきは具材のバリエーションが豊富で、餡子が入った甘いものもあるが、好みなのは野沢菜が入っているもので、まずはこれが絶対の定番だ。
それと、きのこや茄子の味噌炒めが入った野菜系がうまいとおもう。おやきに肉まんのような「肉具材」が入ったものは見た記憶がないが、最近の進化を見るとそのうちカレー味とかチーズ味が生まれるような気もする。それはそれで「新・長野名物」として食べてみたいものだ。新幹線に乗らなくても、特急あずさに乗らなくても、銀座に行けばプチ長野旅行が楽しめる。ありがたいことでありますよ。

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奥渋でぶらり

日頃気にしたこともなかったが、この「奥渋」というノボリというか垂れ幕を見て、渋谷区を地図で確認してみた。JR山手線でいえば、北は代々木で、原宿、渋谷、恵比寿とつづく範囲だった。東は青山まで、西は代々木公園のちょっと先までが渋谷区の範囲であることを確認した。中心は明治神宮のある代々木公園で、その周りに住宅地や商業地がドーナツ状に広がる。
都内にある大きな空き地・公園は代々木公園から東に伸びていて、新宿御苑、神宮外苑、赤坂御所、皇居と東西に連なる。だから渋谷区は都内の他の区とはちょっと異なる町割になっている。他地区では住宅などが切れ目なくつながっているのとは対照的に公園と、その取り巻くエリアという構成だ。だから無理矢理置き換えてみるとドーナツみたいエリアということになる。そのドーナツな渋谷で「奥」とは一体どこだという、ささやかな疑問だったのだが・・・。
地図を調べてみるとどこが奥にあたるのかはよくわからなかった。東の奥と考えれば、青山になるが、あのファッショナブル化した街を渋谷の奥と言っても住人が怒るだけだろう。北のハズレは新宿御苑と隣の区の地名が冠についている。西に至れば明治神宮+代々木公園になるので、これも渋谷の奥扱いは難しい。南は恵比寿・広尾一帯で、これも端正な住宅街という感じが強い。アクの強い渋谷とはちょっと違いそうだ。
などなどと考えていて、渋谷の奥とは代々木公園にギリギリまで近寄ったあたりということ・・・と思うことにした。渋谷駅から歩いて東急百貨店本店あたりまでが「本渋谷」で、東急本店を越えNHKにぶち当たるまでが「奥渋」と理解しよう。また、難しく東渋谷とか南渋谷とかは言い出さないことにする。
ましてや、同じ渋谷区内で奥恵比寿とか奥代々木などという反乱を起こさせてもいけない。放置すると軽井沢状態になってしまう。ちなみに、軽井沢は旧軽を中心に北軽、南軽、中軽など、ここも軽井沢といえるのかという離れた場所まで「軽井沢」の名乗りを挙げている不思議地帯だ。そのうち長野市が奥西軽井沢とか言い始めそうだ。その時は上田が西軽井沢はずれ、小諸が本家西軽井沢みたいな襲名争いになる?かもしれない

その奥渋を早朝にぶらぶら散歩していたら、あちこちで面白い風景に出会った。ビルの一階にセブンイレブンの看板がひっそりと隠れていた。まだ営業はしていないのかとキョロキョロ探してみたのだが、店の軒先看板が見つからない。変だなとおもったら、どうやら二階に店があるようだ。ビルオーナーから看板設置の許可がもらえなかったのだろう。高層フィスビルではビル内にコンビニが設置されることもあり、ビルの3階とか、地下に店があることもある。この場合は外から看板がわからない。が、このビルは普通の飲食・オフィスビルに見える。どうやら向かいに高層オフィスビルができたので、そこで働くサラリーマン的存在を的にして、2階でも開けてしまえという乱暴な作戦なのかなと想像してしまった。まさに、ゴーストセブンだ。

昔はよくお世話になっていた立ち食い蕎麦で、なんとワンコインセットが発売中だった。立ち食い蕎麦もテレワーク普及による被害を受ける業態なのだとしみじみ思った。ワンコインで麺と丼という「お得攻め」は、若くて腹ペコなサラリーマンには評判が良さそうだ。ただ、よくよくメニューを眺めると、セット対応で絶対定番的なカレーがない。カツ丼もない。代わりに登場しているのがエビ天ではない、イカ天丼という微妙なバリュー感。そして合鴨マヨ丼という、これまたキワモノ的なもの。とどめがカツ丼ではなくメンチカツ丼。なんだかすごいラインナップだ。結局、一番普通そうなイカ天丼を注文してみた。

この見栄えで見る限り、まずまず普通の麺と丼のセットに見える。ただ、かけ蕎麦一杯で、腹を満たすには十分な量という気がする。結論として、ワンコイン価格のせいで、ついつい余分な丼を頼んでしまい、食べ過ぎたあと罪悪感を感じる「悪魔の誘惑」的なメニューだった。
そして、イカ天丼は米と天ぷらのバランスをよほど考えながら食べないと、米が半分ほど余ってしまう。すると、「かけ蕎麦+白飯」という、炭水化物ダブルの何やら超貧乏な食べ物に変わってしまうので(実際にそうなった)、後悔することになる危険セットメニューだった。
ラーメンライスは我慢できても、蕎麦ライスは(若かりし頃のトラウマで)貧困感がありすぎ涙が出てしまいそうになる。蕎麦を食いながら涙するなど、情けなさの極みだ。なので、個人的に「奥渋の悲劇」と我が身を慰めることした。街歩きは時々、悲惨な目に遭うことがあるというお話でした。

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銀座で旅をする 高知編

銀座のアンテナショップで、ダントツの売上が北海道、その次が沖縄なのだそうだ。その二番手沖縄のアンテナショップのお隣に高知のアンテナショップがある。
昔の仕事の関わりで高知県のPRをするボランティアをしている。一時期は年に4−5回高知を訪れていた。当然のように高知名物も色々と賞味してきた。高知名物といえば「鰹のたたき」と条件反射のように思ってしまうが、実は「カツオじゃない方」にうまいものが多い。

スナック菓子で言えば、ミレーのビスケットが好みなのだが、最近は味のバリエーションが増えてきて、季節限定などもあるらしい。今回は、ワゴンに山盛りで積んであった「トリュフ味」を手に入れた。食べてみれば、なんとなくトリュフかなあ的な味だが、それで良いのだと思う。まじめなお菓子というキャッチフレーズを使っているミレービスケットが、ちょっとふざけてみました感があるのが良いと思う。

最近は自宅周辺でもミレーのビスケットが売っている。個包装の4連パックで「普通味」が手に入る。ただ、それはあくまで昼に食べると良い普通のお菓子だろう。
その進化バージョンとして売られているらしい「真夜中のニンニク味」「午後のブラックペッパー味」は、ついつい笑ってしまう楽しさがある。食べてみれば、ブラックペッパー味は微かに胡椒が感じられるが、あまりハードな感じではない。子供でも十分楽しめるレベルだ。

ニンニク味は多少強めだが、それでもニンニクの匂いがする程度。他のメーカーが売っているニンニク味のポテトチップスなどと比べれば、マイルド系という感じだ。それでも、ビールのつまみとしてはなかなか良い感じだろう。
高知といえば生姜も名産品だが、生姜味のビスケットはみたことがない。すでに販売されていて、気がついていないだけかもしれないが。一度食べてみたい気がする。
高知名物で全国区にはなっていない名品は数多くあるが、ミレーのビスケットに高知県民熱愛の「ウツボ味」とか「のれそれ味」とか出てきたら面白いだろうなあ。
などと考えていたら、高知に行くたくなってきた。この季節であれば、葉ニンニクを入れたウツボのすき焼きも美味い。初カツオもそろそろだし、が、居酒屋「葉牡丹」でおっちゃんたちの会話に聞き耳を立てながら、のんびり一杯やりたい。高知が早くおいでと呼んでいる。やはり銀座プチ旅ではちょっと物足りないな。

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銀座で旅をする 熊本編

銀座・有楽町は全国のアンテナショップが集中する地域で、全国あちこちの地域の名物を探そうとすると、とりあえず銀座に出かけるのが良いと思っている。旅の土産に買えるものは、だいたい銀座で手に入ると思って間違いない。この2年間で、何度か銀座のアンテナショップにお世話になったが、土産物だけ手に入れたいのであれば、ほとんど全国の「旅のお土産」が手に入る。名産品をゲットだぜ、というプチ旅をした気分になる。
そんなアンテナショップの中でもお気に入りなのが「熊本館」だ。これは銀座アンテナショップの中でも屈指の目立ちスポットで、熊本県の気合いが見えてくる。

その熊本館に行くときに毎回調達するものがある。熊本のお気に入りは「醤油」だ。九州の醤油はどの地域でも基本的に甘いのだが、熊本の甘い醤油が一番好みだ。その次が宮崎産で、鹿児島のものはちょっと甘すぎる。逆に北九州のものは、少し甘味が足りない気がする。
刺身につける醤油が甘いとは・・・と嫌う人も多いようだが、個人的にはこの九州醤油が気に入っている。昔は、九州出張の土産で1リットルボトルを何本か買ってきていたが、最近は「銀座」で買い込むことにしている。
1番のお気に入りはこの馬刺し醤油だ。馬刺しだけではなく、サバとかマグロなどの濃い味の魚に合う、と思っている。万人向きとは言えないが、「お好み」というやつだ。

たまたま見ていたテレビの旅番組で知った、熊本では「超」有名らしいリキュールマロンという洋菓子を見つけた。これまで何度も熊本に入っているが、一度も聞いたこともなく、食べたこともない。冷凍で売っていたので、一つ試食してみようと買ってみた。

テレビでは、お酒にドブンとつけている製造工程を写していたが、確かにサバランをはるかに超える「酒」ひたしで、アルコールに弱い人には難度が高いお菓子かもしれない。が、自分としては好みの味で、今まで存在を知らなかったことが残念。これは次回以降の定番購入品に認定にしよう。

そして、これも今まで存在を知らなかった「ナポリタン」の調理麺というか、ナポリタンの素というか、インスタント麺。これは店内の人気商品ランキングに載っていたので、探してみたら蕎麦・うどんと一緒に並べられていた。
右側の方が売れ筋人気ランキングに載っていたものだが、左側のビジュアルが良さそうだったので、両方買ってみた。熊本でナポリタンが人気あるとは知らなかった。
馬肉と納豆のさくら納豆という隠れ名品は知っていたが、なぜ熊本でナポリタンなのだろうか。とりあえず、今回は「知らなかった名物」が発見できた、収穫の旅でありました。

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新宿三丁目散歩 どん底のまわり

新宿三丁目の飲み屋街の中心部にある、存在感が強烈な「どん底」の周りは、ビルにもならないまま、二階建て、三階建の古い建物というか低層建築が雑然と立ち並んでいる。昭和中期からあるとすれば、もはや半世紀以上経っているはずで、老朽化というか古びた外観というか、どちらにしても風格ある建物が多い。そんな場所なので、店も、店の看板もユニークなものばかりでついつい写真に撮りたくなる。

ぱっと見ではアルファベットだけの看板で、アメリカ中西部の小都市に行くとこんな看板がかかっていそうだ。オーナーのセンスというものだろうか。しかし、新宿三丁目だしなあ、などと複雑な感想になる。これが青山の裏通り辺りにあれば、ちょっと小洒落た店感がするっものだが。新宿のはずれでは、なるほど、この店も50年の老舗なのだな的な感想になる。

その隣にある、このなんとも、どこかで見た感じの店名が理解できるのはもはや高齢者しかいないだろ・・・・などと思うが、店の風格からして高齢者向きな気もするので、それはそれで客層を選んだ店舗、コンセプトなのかもしれない。
そんなことを考えながら入り口のステッカーを見ていたら、「喫煙目的店」という、なにやら目新しい言葉に引っかかってしまった。文字通りに解釈すれば、この店は「非喫煙者お断り」的なニュアンスが感じられる。なにやら、ヒミツクラブ的な怪しさも感じる。同じサイン「喫煙マーク」が、三枚も貼られているのだから、「喫煙」者以外、入ってきたらダメなんだからな的店舗側の強い意志が感じられる。
これはこれで、新宿三丁目の飲み屋らしく、ポリシーありということで納得してしまう。池袋西口あたりにも、こんな店はありそうだ。渋谷は道玄坂の南側のごちゃごちゃした辺りであれば、何軒か密集してありそうだ。
青山とか原宿では無理そうだし、東京駅で言えば丸の内側にはほぼ存在していないだろう。八重洲側の古い飲み屋が固まる辺り、高島屋の裏あたりであればなんだかひっそりとありそうだ。今や、「喫煙推奨」店は、滅びゆくものたちへの挽歌ともいえる存在のようだ。

その向かい側に、以前から気になっていた中華料理屋がある。確か、この店では「昆虫」料理があったはずで、一度食べに行こうと思いながら、同行者を探していたのだが、なかなか見つからない。
なにも言わずにつれていって、いきなり「虫料理」を食べさせたら、その後の人間関係に深刻な打撃を与える可能性があるのは間違いない。日本で昆虫食の習慣がある地域は極めて限定されている。そこの出身者でも、昆虫食拒否者は存在しそうだ。
だから、どうしても事前に承諾を取らなければと思っていたが、この話をするといつも速攻で断られてしまうので、いけないままだった。やはり一人で行くしかないか。でも、いざ一人で行くと簡単に怖気付いて、「ビールと酢豚とチャーハン」などと普通の注文をしてしまいそうだし・・・。
こちらのお店は、店頭に提灯もかかっているので営業中だと思ったが、自粛期間はお休みと書いてあった。休んでいても、店の存在をアピールしているのだから、商魂たくましいと褒め称えるべきだろう。新宿三丁目を昼間に散歩すると、発見することは多い。

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新宿三丁目散歩 知らないラーメン屋が増殖中

新宿三丁目は飲み屋の街だと勝手に思っていたが、どうもこの1−2年で「ラーメン屋」が増殖中らしい。確かに新宿は巨大ターミナル駅なのにも関わらず、駅周辺にラーメン屋が少ない。家賃を考えれば、もっと儲かりそうな商売をしたくなるからだろう。西口では思い出横丁に何軒か中華・ラーメン屋があるくらいで、ラーメン屋を探そうとすると新宿駅から離れて大久保寄りに相当な距離を歩かなければならない。代々木方面に歩いてもラーメン屋は見当たらない。
東口では、歌舞伎町まで移動すれば何軒か見つかる程度だ。だから、新宿三丁目のラーメン密度は、新宿駅周辺で考えるとかなりな高さのような気がする。

そもそもラーメン屋が増えたなと気がついたのは、白地に黒の提灯がやたら目立ったせいだ。飲み屋であれば赤提灯がかかっている、みたいなステレオタイプの思い込みがある。最近では地産地消をうたう「緑提灯」も見かけることが多い。
しかし、白い提灯は、一体なんの店の目印と言えるだろうか。提灯が下がっていれば営業中という意味だから、わかりやすい目印であることも間違いない。ただ、白提灯が意味する業態が思い浮かばない。ひょっとすると全く気がついていないだけど、日本中でラーメン屋は白提灯という時代になっているのだろうか。

最も、この香港料理の店は、白い提灯が下がりながらお休み中だったが。それでも、新宿三丁目では相当古くからやっている店なので、この白提灯の方が先輩的使い方のような気もする。

白提灯以外にも、店頭の看板、垂れ幕など、失礼ながらラーメン屋とは思えないセンスの良さが目立つ。「貝出汁中華そば」は、最近ちょっと流行り気味らしく、あちこちで目にするようになった。初めて食べた貝出汁ラーメンは埼玉県蓮田の名店だった。ラーメンに貝出汁がアウトは想像外の出来ことで、個人的には衝撃の事件だった。以来、貝出汁という文字を見ると、食い気が一気に湧き上がる。貝出汁ラーメン目当てに、さすがに蓮田に行くのはちょっと遠すぎるので、最近はすっかりご無沙汰だが、新宿であれば気軽にいけそうな気がする。

この店も、一見すると渋い小料理屋的な看板と入り口の作りだが、どうも和風らあめんらしい。ラーメンとカタカナを使わない店は、だいたいは店長の気合が入っているなと感じるので、店に入る時にこちらも気合を入れなければと思う。ただ、その気合が空回りしている店も10軒に1軒くらいはあるので、「らあめん」は要注意マークだとも言える。それでも、「らあめん」という文字を見ると、ついつい入ってしまいたくなる。この四文字が、こちらのチャレンジ精神を煽ってくるのだ。
確かにラーメンを飲んだ後の締めにするのは、健康管理上好ましくないという説は。間違いではないとは思う。塩分、脂質、糖質、三拍子の揃い踏みだ。しかし、飲んだ後に体内でアルコール分解が進むにつれ、アミノ酸を摂取したくなるのは、体の要求でもある(と信じているのだが)ので、自然の摂理に素直に従おうではないか。などと自己欺瞞に走るのが常だ。
ただし、麺を完食したり、スープを飲み干したりしてはいけない。作った方には申し訳ないが、半量で済ませるというあたりで、なんとか健康と食い意地のバランスを取れば良いのだ。などど、いい加減な弁明をしながら締めラーメンがやめられないので、新宿三丁目は相当な危険地帯になりつつあると思う。
老舗のラーメン屋も美味いし、新しいラーメン屋は試してみたいし、困ったものだ。

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新宿三丁目 居酒屋エレジー

池林房の近くにある沖縄料理の店は池林房出身者がやっていると聞いて、何度か行ったことがある。池より大きく海のように、林より大きく森のようにということで「海森」という店名になったと聞いて、ほうほう、なるほどねと思った。師匠より羽ばたいて大きく成長したいというのは、正しい野望だと思うのでよい店名だと感心した。そのお店もどうやらしばらくお休みらしい。

ゴーヤーチャンプルで泡盛、それも八重仙をロックであおれば、何より気分は琉球だ。那覇のモノレール駅横の居酒屋で飲んでいる気分になる。石垣島の居酒屋で、泡盛飲んでほろ酔い加減になった気分が蘇る。よいお店なんだよねと思っているので、連れていくのは一人か二人。ついつい飲みすぎてしまうのが、ちょっと危ないが。

この焼き鳥屋も老舗の店らしい。たまに、レトロっぽく飲みたい時にふらりと入る。混雑する店なので滞在時間に制限があるが、焼き鳥屋でそんなに長居をすることもないから、まったく問題もない。変哲もない焼き鳥屋がどんどん街から消えていくので、こうした「古き良き焼き鳥屋」は実に貴重だ。
すでに自宅近くの街では、焼き鳥屋は消滅している。生まれ育った札幌の町でも、健在だと断言できる個人経営の焼き鳥屋はほぼ壊滅して、残るはすすきの近くの福鳥くらいだ。
すっかりチェーン焼き鳥屋にやられてしまったのだが、裸電球のカウンターでちびりと熱燗・・・みたいな世界はもはや映画の中にしかない。それが、新宿ではまだ現役なので、ありがたいものだ。

ただ、その庶民的な居酒屋も今ではランチ営業をしないと食べていけない時代らしい。昼過ぎに、店頭に立ち並ぶランチメニュー看板を見ると、これは大変な生き残り競争だなと考え込んでしまった。
新宿三丁目界隈でランチを食べることなど想像もしていなかったが(たまにラーメンは食べに行っていた)、今や居酒屋は昼夜二毛作のブラック営業をしなければいけないようだ。これが続けば店主は過労で死んでしまうのではと心配になる。
やはり、ここはささやかながら夜にいっぱい飲みに行って、応援して来なければなあ。という、飲みたがりオヤジの言い訳であります。

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新宿紀伊國屋本店の横

新宿駅東口、紀伊國屋本店が耐震工事を始めて、地下にあった飲食店が閉まってしまった。新宿の隠れスポットとして気にいっていた場所だったので、実はかなり寂しい思いをしていた。その紀伊國屋本店の改装工事と合わせるように両隣のビルが立て直し工事に入っていたが、伊勢丹側のビルがいつの間にか竣工していた。
JR新宿駅東口から新宿三丁目を目指してのたりのたりと歩いていたら、紀伊國屋ビルの向こうにやたら背の高いビルが聳えているのに気がついた。工事中は全く気がついていなかったのだから間抜けなものだが、紀伊國屋ビルの2倍くらいの高さがある高層ビルだった。
その一階がなんと世界的に有名なアニメ会社の直営店?になっていた。この店は、新宿のどこかにあったような薄ぼんやりした記憶はあったのだが。引っ越してきたのだろうか。それとも新規開店したのか定かではない。

入り口の前に立っていると壁面のパネルが、色々なキャラクターに変わっていく。このアニメキャラは、かの会社でも1番の古手の名優だと思うが、最近の若い方たちにとって、お気に入りキャラは、すでに伝統的なお姫様や二足歩行する動物ではなく、歴史的体制に挑む女闘士だったり、知性を持ったおもちゃだったりするのだろうなあ、などと思いつつしばらくパネルの変化を楽しんでいた。
オヤジがアニメキャラに釘つけみたいに見える、相当に怪しい風景だったとは思うが、不思議と街ゆく若い世代の方たちはガン無視している。気がついていないのか、興味がないのか。どちらにしても古典的な屋外広告が対象層に無視されるというのは、送り手側の計算違いと見るべきか、あるいは時代遅れな技術となってしまったのか。
オールドタイマーなマーケティング屋としてはちょっと気になってしまった「街の風景」でありました。インバウンド観光客が大量発生していれば、それなりに入場制限とか行列待ちとかがありそうな場所だが、日本人の若者には魅力がないのかなあ。

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新宿三丁目池林房はお休み

新宿三丁目にある飲み屋、居酒屋の中で一番通い詰めた?お店が池林房だ。きっかけは、愛読している椎名誠エッセイの中で見つけたような記憶がある。だから、ある時ふらりとはいってみた、というのが使い始めだった。誰かに紹介されて行ったのではにのは確かだ。
まだ、世の中で喫煙が自由だった時代で、店内がタバコの煙で煙幕がかかっていたような気がする。後で知ったことだが、オーナーが北海道出身で、メニューに北海道的なものがたくさんあることも、この店を気に入った理由だった。二つ目の理由は日本酒のグラス売りの種類が多いこと。まだクラスで日本酒を飲むのが、ちょっとおしゃれ感じがする時代だった。隣の席の会話が筒抜けで、良くも悪くも大部屋的な雰囲気が好ましかったこともある。いわゆる、ワイガヤ的雰囲気だった。
新宿三丁目で飲むといえば、まずここが思い浮かぶ。支店も何軒かあり、お店の雰囲気が微妙に異なっているので、飲み相手に合わせて店を変えたりもした。それでも、本店が一番好みであることに変わりはない。

まさか潰れてはいないだろうと思いながら、恐る恐る店の前に行ったらなぜか入り口にチェーンがはられていて、ドキッとした。夜逃げ、倒産したら、だいたい入り口、裏口がチェーン封鎖される。もしや、と思ったが入り口の案内を見て安心した。管財人の封鎖告知ではなく、「まんぼう」による休業案内だった。
確かにこの店は終電近くまで賑わう、深夜型の店だったからお休みするのも仕方がないかと思う。

休業明けには、誰か知人を誘って一杯やりに行こうとおもうのだが、ここしばらくは新宿三丁目散歩の結果を踏まえて、行かなければいけない店が増えすぎてしまった。まず優先順位をつけなければいけないが、順当に選べばこの池林房が第一号になる。
春の新宿三丁目詣では、なかなか忙しいことになりそうだ。