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街を歩く

店内野菜工場は究極の選択か

東京世田谷のスーパーが、店内に野菜工場を持っているという話を聞いて、ノソノソと見学に行ってきた。週末ということもあり店内はそこそこの混雑ぶりだが、10分ほど見ていた間に、この野菜を手にした人は少ない。確かに、いわゆる香草なのでキャベツやレタスのようにどんどん売れるわけではないだろう。

ルッコラとパクチーとバジルが売っている。コレは相当料理を選ぶ野菜、香草だが売っているところが少ない希少野菜だと思う。東京世田谷では当たり前に売られていても不思議はないが、埼玉県某市であればなかなか珍しい。この見学の後地元のスーパーに行ってチェックした。バジル、ルッコラ、パクチーとも置いてある店は一店だけだった。香草は文化の象徴なのか。少なくとも「わさびルッコラご飯」という発想が出てくる時点で、文化の次元が異なるような気がする。首都圏内でもこの差なのだから、全国で比べるとどうなることか。

この小工場のコントロールはどうなっているのかと調べてみたら、店舗の関わりは全っくないらしい。ドイツの会社が遠隔でコントロールしていて、種まきと収穫を日本の出先会社、代理店?が週に1−2回の頻度で面倒をみているそうだ。へーっと感心してしまう。
ついに農業はグローバルになったのだ。スーパーの野菜売り場が全部工場になり、完全地産地消の時代はもうすぐそこまできているような・・・。

なぜ日本の企業がこういうプロジェクトで成功しないかのアンチ・テキストになりそうな気がする。しかし、ドイツからリモート管理とは。地球が狭くなったということをスーパーで学ぶ時代だ。

旅をする

新青森駅でねぶた・ねぷた・立ねぶた

新青森駅でホームから降りたすぐの場所に、青森三大?ねぶたが飾られている。ねぶた祭りといえば青森市で行われて大きな山車が街の中を引き回されるものと思っていたが、五所川原、弘前でもそれぞれ独自のねぶた祭りがあるようだ。
それぞれの土地でつくられるねぶたの意匠も異なっている。五所川原の「立佞武多」はテレビで見ただけだが、実に背が高い。ビルの4−5階の高さだったような記憶がある。リアルサイズガンダムだなと思った、上に伸びるねぶただ。屹立型とでもいうべきか。

青森のねぶたは、逆に横に広がるねぶたで、主役級二人(二柱)にお供が多数という横広がりなものだ。劇団ねぶたとでもいうべき登場人物多数、たまには獣や魔物も同行するという賑やかさだ。集団演舞型と言える。

弘前のねぷたは優雅だ。「ぶ」ではなく「ぷ」だと、弘前の学芸員の方に教えられた。その方曰く、「ぶ」は海の近くの荒い言葉、浜言葉で、「ぷ」は優雅な穏やかな響きだそうだ。うろ覚えの記憶だが、どうやら、津軽の中にも言葉の差というか分離があるようだ。弘前ねぷたは優雅な静置型という感じか。

ついでにマイタウンファーストでもあるらしい。札幌と函館の言葉の関係に似ているなと思った。北海道でも日本海沿岸部は津軽文化圏なので、浜言葉といっている言葉は津軽言葉に近いようだ。札幌は行政都市で人工都市だから、言葉は日本国中のミックスになっている。イントネーションの違いはあるが、いわゆる平均的な語彙というか言葉遣いが主流だ。当然、津軽弁対ミックス弁の主導権争いがある。北海道でも誰もがマイタウンファーストで主張する。特に、十勝モンロー主義とまで言われるくらい近地の独自志向は強い。まあ、裕福な土地の証拠だろう。
北海道文化のルーツのひとつである青森のねぶたが北海道に流入しなかったのはどうしてなのだろう、などと考えながら新幹線を待つ間、三種のねぶたをかわるがわる眺めていた。新青森駅は待ち時間も楽しい。

街を歩く

新年三景  不思議と奇怪と

新年を迎えて、あちこちで見つけた面白い風景?を三つご披露する。

西新宿 京王百貨店前から小田急百貨店方向

ビルの屋上に目立つユニクロの看板を見て、なぜこんな方向に看板をつけたのだろうと、マジマジと考えてしまった。新宿駅西口周辺の人の流れを考えると、南口から西口に向かって京王百貨店、小田急百貨店の前を通る通行客にしか見えないような気がする。金持ち企業のやることはよくわからないなあ。などと思っていたが、写真を取ったのは看板のせいではなく、その後ろに聳える高層ビルが気になったからだ。
このビルは歌舞伎町の西端に建設中のビルで、新宿では西側、都庁周辺に集中している高層ビル群と駅を挟んだ向かい側にできる。新宿東側の新しいランドマークになりそうなビルだ。ただ、ユニクロの看板がついているビルの手前に、新しく高層ビル(ホテル付き)が立て直しになる予定だ。そうなると、同じアングルから見ればツノが2本立ったようなツインビル的風景になるはずで、その時のために記録として撮ってみた。

ファミマのおにぎり

新年元旦のテレビ番組、コンビニ商品を「シェフ」が難癖つけるという露悪趣味な番組でネットを炎上させたファミマのおにぎり騒動。面白がってネットの発言やらニュースを見ていたら、どうにも食べてみたくなったので、三ヶ日中にのこのこと買い出しに行ってみたら、まさかの売り切れ状態。
ファミマもテレビ局も意図していなかった問題商品の炎上バカ売れ状態らしい。何店かファミマを回ったが、その中のとある店で発見した「心温まる」popだ。切なさがよく伝わる、ファミマスタッフ(本部のスタッフではなく店舗の方)のファミマラブが伝わる傑作だと思った。その後数日経って、この手のPOPは本部の指示ではないと弁明していたらしいが、本部スタッフがこれくらいの提案を現場にしてみろと言いたい。だからフランチャイズ本部は搾取するだけと嫌われるのだ。この和風ツナマヨ、個人的には全然美味しいと思いますけどね。イタリアン・シェフの見ただけでうまさがわかるらしい、エスパー的能力は卑賎な自分にはありませんが。

ご当地キャラ ところん

そのファミマでおにぎり探しをしていたときに、たまたま見つけたご当地キャラ。存在は知っていたが(市の広報などに載っている)、実物は初めて見た。そこでわかったのだが、ご当地キャラには付き人がいて、どうやらあやしい接触を求めてくる不埒な大人からキャラを守る役目があるようだ。
付き人はいかつい中年のおっさんだった。ちょっと見では、怖い警官風というか、反社会的団体の中ボス的な見かけで、子供は接近を許すが大人の接近は、子供同伴の女性だけ限定許可みたいな感じだった。なので、怪しい中高年の身としては、少し離れたところから撮った。
ご当地キャラはだいたいが不思議設定で、妖精だったり、親切な妖怪だったり、異世界から転生してきたりしている。このキャラはどうだったかなあ。全く思い出せない。
キャラ造形としては埼玉県キャラより良くできていると思うが。少しだけ東京警視庁のキャラに似ているような気もする。地元を守る役目があるのかも。

街を歩く

最近の地元駅でのあれこれ

地元の駅は鉄道本社があるため、ライオンズ推しの街なのだが、たまたま駅の改札前で駅員さんがマイクを使って熱狂案内をしていた。「まもなく売り切れ」というお知らせが、熱を伝えていると思うが、それならもっと作れば良いのにと黒い感想も持ってしまった。一時期のライオンズ黄金時代の立役者だから、応援したい気持ちもわかるが。
おまけにちょっと前に首都圏私鉄で一番営業成績が悪いなどと記事になっていたので、余計ブラックな笑いが出てきてしまった。使われない切符を売って儲けるというのも、鉄道会社の常識みたいなものだし。

最近できた駅ビルの一階にあるスーパーには、この周辺で一番品揃えの良い魚屋が入っている。そこで見つけたのが北海道知内の牡蠣だ。函館の近く、津軽海峡育ちの牡蠣は身がシマっていてうまいと評判だが、地元でほとんど消費されて札幌にすらあまり出回らない希少品だ。それが埼玉のハズレで売られていると、妙に嬉しくなる。いそいそと買い込み、牡蠣酢で楽しんだ。新幹線で運べば、函館を朝に出荷すると夕方には店頭に並ぶだろうなあ、などと新幹線物流の話を思い出していた。

そのスーパーでは全国の銘菓を定期的に入れ替えながら販売している。たまに行くと、長崎のお菓子や長野の羊羹、福井の和菓子など色々と並んでいるのが楽しい。ただ、年末だったせいもありお菓子コーナー以上にご当地ラーメンが「推し」だった。最近のご当地ラーメンも再現性がずいぶん高いレベルになっているので、一度現地で食べたことがあるものには手が伸びる。便利な世の中になったものだ。

駅周辺をうろうろした後は、駅ビルのレストラン街で遅めの昼食にするのだが、最近は人出が復活してきたこともあり、どの店の前にも行列ができている。一番行列の少なかった焼肉屋に入ったのだが、よくよく考えると焼肉屋に入るのも一年半ぶりだった。焼肉屋では無煙ロースターが強制換気装置の役を果たしているので安心安全みたいな話を読んだことがあるが、店内は客席の間隔も広くコロナ対応完了しているように見える。それでも行列がなかったのはどうした理由なのだろう。などと考えながら、肉追加で美味しい焼肉ランチを堪能した。
ちょっと前までは一人で焼肉を食べに行くというと、変な目で見られたものだが、いまや一人焼肉が当たり前の時代が来たことには感謝するしかない。
焼肉は旨し。食べた後の満足度は鮨にも勝る。潰れたるしないことを心底祈っておりますよ。

食べ物レポート, 旅をする

青森でライブ居酒屋

弘前駅のホームで見つけた

この手の絵を見ると青森に来たなと思う。ご当地の方はどう思うのだろうかと知りたくなるが、個人的には骨太の絵が津軽を直感的に感じさせてくれる。津軽海峡を挟んで青森県西部と北海道南部函館、松前あたりは津軽海峡文化圏だと思っている。食文化や言語が極めて近しい。だが、この絵画様式は北海道南部に移入されていないようだ。
瀬戸内海を挟んで讃岐と備前、備中あたりが似通った関係にみえる。特に、瀬戸内の島に拠点を持った海賊、海洋王国の強者どもは瀬戸内海沿岸部を両岸くらいにしか思っていなかっただろう。函館と青森もそのような共通文化基盤を持った地域だった。その共通文化の粋が「いか」だと思う。(全く個人的な見解です)

青森産と言いながら、津軽海峡で獲れたら
上がった場所が青森か函館かの違いしかない海峡イカだと思うのだがなあ。

最近は、某大陸国家・半島国家の乱獲のせいらしくイカの不漁が続き、もはや庶民の食べ物とは言えない高級品になりつつある。それでも、流石に津軽海峡文化圏ではなんとか新鮮なイカが食べられるようだ。ちょっと甘いねっとりとしたイカは、お江戸では食すのが難しい。確か東京湾でイカ釣りができたから、別に北国のイカでなくて良いので東京湾イカを宣伝してもよいと思うのだが。
魚屋で東京湾上がり、いわゆる江戸前のイカというのはお目にかかったことがない。横浜あたりに行けば売っているのだろうか。(コウイカという肉厚のイカはたまに見かける)

とても気になるココナッツアイス

津軽の名物がずらっと並んだホワイトボードを眺めると、右端から全部ちょうだいと言いたくなる。一番右端のフジツボは5年前に青森で食べるまで食用になるとは知らなかった。食べてみると、甲殻類の濃厚な味がした。亀の手も似たような味だった。ホヤとウニを人類最初に食べた誰かを密かに尊敬しているが、フジツボを食べ物と見破った人にも同じく尊敬を捧げたい。
あとは、このホワイトボードの中で馴染みがないものといえば、「嶽きみ」というとうもろこしくらいだ。あとは、全て北海道の食材と重なる。というか、津軽の食べ物が北海道のルーツになっているのだろう。

名物を食べすぎると、カルチャーショックが大きいので普通にうまい冷奴をバランスに頼んだ。硬めの木綿豆腐は日本酒によくあう。腹が膨れたあとは、ちょっとつまみにナマコも頼んだ。コレも初めて食べた人類の誰かは尊敬されるべき食べ物だ。
この店は食べ物もうまいが、実は津軽三味線ライブの店なので、ちょっと早めに来店してうまいもの三昧をしたあと、酒をちびちびやりながらライブを楽しむのが良い。コロナが終わり(?)、気軽に旅ができるようになれば、年に数回は訪れたい。青森良いとこ、何度もおいで・・・だ。

小売外食業の理論

お正月の福袋から経済動向を

今更ながらだが、自宅近くの神社に初めて初詣に行った。というか、福袋を買いに行く途中で行列を見つけたので、ついでにお参りしてきたというのが正解だ。地元の街では旧市街にある古い神社が初詣や七五三で賑わっている。多分、何百年かの歴史がある由緒正しき神社なのだ。
自宅近くの神社は雑木林が造営されて新興住宅地になったときに勧進されてきたものだから、比較的歴史が浅い。小ぶりな神社で普段は宮司もいないようだ。それでも周辺住民の支持は厚いようで、境内はいつも綺麗にされている。
その初詣のささやかな行列に並んでいて気がついた奉納絵馬が、なんと中学の美術部作品だった。これは新年早々良いものを見せてもらった。中学生が冬休み前に頑張って描いたのだろう。すごい力作だ。

今年の福福は、事前にネット予約して中身もわかるし、カードで事前決済するのが主流とニュースで言っていた。衣料品であればサイズ別の予約もできるというのだから、もはや福袋の中身は開けてからのお楽しみ的なびっくり要素は皆無になった。
コロナのせいか、ネット社会の進展か、原因は微妙なところだが便利と言えば便利だ。
そして、今年はようやく抽選に当たった「マクドナルド」の福袋を元旦に買いに行った。というか引き換えに行った。現金払いではなくネット決済にすると当選倍率2倍という特典付きで応募して、めでたく当選した。

お店に行きネット決済の番号を見せると、当選者のリストの中から名前を確認する。リストは4−5ページあったから1日100人以上は当選しているはずだ。引換日は指定されているので店頭での混乱も起きないようだ。(名簿確認に時間がかかったが) 福袋は3150円(税込)で、マクドナルド商品の引換券とおまけの品々という組み合わせだった。

商品引換券だけで販売価格とほぼ同じ金額になる。ということはオマケの分だけ得をするという仕組みだ。黒いものが保冷機能付いたリュックサック。赤いのがフライドポテト型ライト、黒いプラスチックカップと白いプラスチック収納袋がついてくる。製造原価で考えると1000円はかからないくらいのおまけだろう。
仮に原価600円とすると3000円の売り上げに対して2割の販促費をかけたことになる。ただし、クーポンの構成を見ると、原価の安いポテトとナゲットが、ほぼ1000円分入っている。原価と販促費のバランスがよく考えられた仕組みだろう。完全予約制で売れ残しなしであることを考え合わせると、よくできた福袋戦略だと思う。
一店あたり1日100個予約が取れたとすると、三ヶ日で300個販売する。定価3000円(税別)だから、福袋で90万円の売り上げになる。
そして、これはおまけとクーポン券の入った福袋を予約客に渡すだけなので、調理も不要だ。ネット決済であれば、会計すら不要になる。福袋販売は、究極の人件費カットが前提条件となっている。要するに楽して金儲けができる。
1店舗90万円かけるマクドナルド2942店(2021年12月時点)だから、ざっくり27億円を三が日で追加売り上げとする計算だ。おまけにその売上のためにハンバーガーを作る必要がない。クーポン券は後日、商品と引き換えになるので、その時は原価がかかるが、大多数の客はクーポンに合わせて追加注文をするだろうから、クーポン券はまさしく誘客効果を生み出す。
正月早々に他人様の商売で、こんな皮算用をしていた。需要の先食いと言われていた飲食店の福袋だが、ここまで来ると巨大マーケティング戦術に仕上がっている。
おそらく今年は夏の福袋とか秋のハッピー祭りとか、新年福袋と類似の仕掛けが始まりそうな気がする。
今年は、マクドナルドが空前の売り上げ低下からV字回復が始まって4年目になる。コロナを追い風にして伸長した売り上げを、さらにどう伸ばしていくのか。今年も目が離せない巨大ブランドの動向だ。
夢を見る福袋から、随分と世知辛い現実を思い起こした元旦でありました。

小売外食業の理論

ブランド再建 コラボの力

回転寿司、立握り 両部門とも結構気に入っていたのだが

長らく吉野家の傘下にあった京樽がスシローに売却された。テイクアウトが主流の京樽が展開していた寿司レストラン、回転寿司も合わせて事業移管されているので、一体どうなるのかなと興味があった。最初に動きがあったのは、持ち帰り部門で、なんと予想外のWブランド展開だった。

看板を見ればわかる。というか、店名はわかるが、売っているものも想像はつくが、一体なんなのこれって感じもする。京樽といえば、ショーケースに飾り寿司や海苔巻きを並べて売っている場所という記憶がある。寿司を売るというよりショートケーキを売っているような感じだった。最近ではオープン型のショーケースも使っていたが、基本的に握りは扱わない店だったように思う。
それが、この合体店舗では変わっていた。握り鮨部門がスシロー製、飾り寿司部門が京樽製商品という棲み分けだった。ショーケースがはっきり分離されている。
また、基本的にセルフで寿司を取り出し、レジで会計するというスタイルに変わっていた。これは時間をかけて選びたいという客には効果的だろう。対面販売の辛さ(客側)は、注文をさっさと決めないといけないというプレッシャーにある。自分の後ろに待ち客がいたりすると余計ひどくなる。

寿司製造の小型厨房と、セルフ販売ショーケースを設置するだけなので、小型店舗で十分展開可能だ。駅前などのテイクアウト立地であれば相当に戦闘力がありそうだ。今のところ京樽既存店からの転換が進んでいるようだが、握りと飾り寿司という両ブランドのいい所取りができれば、新規出店も可能だろう。
ショッピングモールなどとの相性も良さそうだ。レストラン街に回転寿司を入れて、食品スーパー近くにテイクアウト店を設置するということで効率良い2店舗運営も可能だろう。
最近ぼちぼちとWブランドの店が出始めている。アフターコロナを睨んだ実験なのだろうが、このスシロー×京樽は成功例になるような気がする。

回転寿司三崎丸もブランド転換が始まっている。色々と業界も動き始めているのだなあ。

食べ物レポート

青森駅前 うまいものあります

トラック野郎が長距離貨物の配達先で、ローカルな食べ物を楽しむという漫画が好きだった。その作中で青森のうまいものを紹介する会があった。登場したのがこの店だ。青森の郷土料理、ローカル名物を気取らずに食べられる場所としての紹介だった。ただ、その漫画は店名も所在地もはっきりと書かれていないので、ネットであれこれ調べてお店を見つけ出すという、宝探し的な手続きが必要だった。ようやく見つけ出して無事食事にありついたのは3年前だった。
自分の中では帆立料理屋扱いなのだが、地元の人にとっては定食屋で丼屋でラーメン屋だろう。

今回は鉄路旅なので、お酒を楽しみながら料理を堪能できる。どうも季節限定メニューらしい「ホタテのヒモ」を酒の肴にした。自分でホタテを捌いて食べる時は、貝柱を刺身にして、ヒモと肝は醤油で甘辛く煮込む。ホタテは無駄にするところはないというものだ。
ただ、そのヒモを刺身にして食べた記憶はない。珍しいものだと注文してみたが、コリコリとした食感とちょっと臭みのある変わった味だった。この量を取り出すには、いったいホタテを何個捌くことになるのかと考え込みながら、無事完食。推定でホタテ5個分くらいの量ではないか。わさびも良いが、生姜もあいそうな気がする。

本命はホタテフライで、おそらく刺身にするレベルのホタテをフライにしているのだろう。ただただうまい。ウスターソースがついてくるが、ちょっと浮気をして醤油をかけるのも良い。タルタルソースなどという気取ったものはいらない。ソースなしでホタテだけでも十分うまい。
しかし、ホタテの名産地北海道では、このホタテフライを提供する店が「壊滅的に少ない」のが悲しむべき現状だ。観光客向けの店では貝殻で焼いたバター醤油焼きがのさばっている。あとは刺身で出してホタテ料理はおしまい的な感じだ。北海道では料理の進化を拒否しているとしか思えないと、いつも憤慨しているのだ。
青森では郷土料理として有名なホタテ料理がいくつかあるが、それにあぐらをかいて進化を止めているとはいえない。(ヒモの刺身もあるしね)

そして、ホタテ料理の拡大版として、ホタテラーメンがある。ローカルな汁物「けの汁」を応用したラーメンを押し除けホタテラーメンが一番上に乗っている。なんと、青森名物煮干しラーメンは一番下に掲載なのだから、ホタテファーストな気配は濃厚だ。一時期、青森の帆立養殖は貝毒の発生で壊滅的になったが、ようやく復興したようでめでたい限りだ。
青森駅前の大衆食堂、定食屋で、青森名物を堪能できる。名酒豊盃をちびりとやりながら食べる帆立料理で、青森駅前は大満足できるラブリースポットだ。青森うましだなあ。

旅をする

青森の醍醐味とは踊りと・・・

青森駅から徒歩で3分程度の場所に立派な展示館がある。ねぶたの家ワ・ラッセという。毎年夏に行われるねぶた祭りで使用されたねぶた山車を展示している。何年か続け見に行った。ここ2年は旅をするのもままならなかったし、そもそもねぶた祭りも制限を受けていた。

何年かぶりで見に行くことができた。既に雪が降り始める冬の最中に、ここを訪れたのは初めてだ。個人的好き嫌いでしかないが、雪が苦手なのだ。成長期に冬の間は雪に埋もれるような暮らしをしていたせいか、二十代に東京付近で住むようになり、冬に雪のない暮らしの方が雪国暮らしより長くなった。
今や、雪の降る季節は気が重い。だから、12月をすぎると仙台より北に行くのは苦手だ。日本海側の積雪地帯も春になって雪が溶けるまでは遠慮したい場所になる。

展示場への通路 暗がりが美しい

ただ、雪深い土地も一旦室内に入ると快適だ。コートを着ていると暑く感じるほどで、当然ながら室内ではコートを脱ぐ。と、これがまたじゃまなのだなあ。冬の寒さは諦めるが、嫌いな季節に変わりはない。真夏の盛りにやったお祭りの山車を真冬に見るというのもなんだか違和感があるのだが。と、ひとしきりぶつぶつ言いながら中に入った。そこは別世界だった。

照明が落とされた薄暗い展示場で、大作が煌めいている。やっと見にこられたという思いもあり、久しぶり見る大作にくらくらする。

ねぶた師が作るねぶたは一つ一つ表情が違う。立体芸術なので、できれば360度ぐるっと回って、前後左右から眺めるべきだ。

裏側に回っても、脇役たちがブイブイと迫ってくる。主役を食うほどの力強さだ。夏の夜にコレを見れば、さぞかし勇壮なことだろうし、当然ながらお囃子の音響効果もあるわけで、死ぬまでに一度で良いからライブで見に行きたいものだ。
このあと行った居酒屋でハネトのパフォーマンスがあった。およそ30秒ほど、掛け声に合わせてぴょんぴょん跳ねているのを目の前にした。たった30秒だったが、肩で息をつくほどの運動量らしい。夏にこの激動パフォーマンスをしていたら、まあ、神様が降りてきても不思議ではない気がする。高知のよさこい祭りでも同じような神がかり状態になるらしく、祭りの熱狂の中で結婚相手を見つけることも多いそうだ。
神世の昔から踊りと祭りと男と女の関わりは変わりがないのだろう。現代でも祭りは恋の始まりなんだろうなあ。(ぼーっと遠くを見る)

食べ物レポート

ファミレスのモーニング

コロナ感染が2年目になり、これまでと違うことを始めるレストランが増えてきた。どれが正解になるのかはこれからの検証待ちだろう。誰もが飛びついているテイクアウトだが、ビジネスの転換施策として上手にできている気配はない。時間帯拡大としてのモーニングも微妙な感じだ。コレまでモーニング営業をしていなかったびっくりドンキーが朝営業を拡大しているので、ちょっと見学に行ってきた。

トーストセットというのが、朝食の本命みたいな気もするが、やはりハンバーグは売りたいのだなというのがよくわかるメニュー構成だった。ちょっと変わっているのは、TKG.、卵かけご飯だ。ご飯と卵といえば牛丼屋朝飯の定番みたいなもので、コレはちょっとねえと言いたくなる。一捻りが欲しい。希少で高級な卵であるとか言われれば「そうかな」的な気分になるが、これではなんとも微妙だ。

おかわり自由なコーヒー

コーヒーはおかわり自由だと何度も念を押されて、おかわりの時は遠慮なく声をかけてくれと言われた。それは良いのだが、どうも声をかけられる距離に従業員が近寄ってくれない。店内に客が少ないから巡回頻度が少ないのか。昔々のファミリーレストラン某D社のように、頻繁に声が消してくれないとおかわりしづらいのではと思う。ドリンクバーでセルフサービ・システムスを導入しない以上、この点はみなおしてもらいたいものだなあ。ただ、コーヒーの品質はすごく良い。好みのコーヒーなのでおかわり自由は嬉しい。

何を注文するか色々と迷ったが、結局は小さいサイズのハンバーガープレートにした。朝飯だというのに普通に食べ切ってしまった。量のバランスのせいなのかハンバーグを朝食にしても、なんの問題もないと思う。普通にうまい。いつもの味で満足した。できれば、この小さいサイズを昼飯でも出してもらえないかと思ったほどだ。
朝飯を食べる場所としてファミリーレストランはなかなか気持ちの良い場所で、何か特別な料理を出さなくても良いのではないか。普通の朝食を出してくれれば良い。マクドナルドのように専用メニューでなくても十分ではと思う。
大方の人間は朝食にすごい品質を求めることもないだろう。その店の「旗印」になるような商品は朝、昼、夜にかからず出してもらえると嬉しい。
びっくりドンキーのモーニングは少し遅すぎたくらいな気もするが、朝からハンバーグを食べるのは、なかなかワクワクするパワーブレックファストになると思う。