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ソロキャンあれこれ, 街を歩く

キャンプ飯 ニラ玉の作り方

キャンプ飯は単純なものほど美味いと思う。料理の技術より、最低限の手間暇で仕上げるいい加減さ。そして、出来立てを一気に喰らう熱さが美味さの原因だろう。だから、カレーのように下ごしらえの多い料理は、キャンプで作ることはない。ダッチオーブンを使っても、煮込み料理より蒸し焼きで丸まるの鳥一羽みたいな方が良さそうに思う。
今回はニラたまにコンビーフ缶を追加したアレンジで挑戦してみた。ちなみに、フライパンの大きさから、使用した卵は2個だったが、家庭用の大きなフライパンが使えれば卵は3、4個使ってみたい。

まずコンビーフとニラを適当に炒めた後、フライパンに卵一つ目を投入する。溶き卵にするのも面倒なので、直に卵を入れて目玉焼き状態にする。

その卵をフライパンの中で一気に潰しスクランブルエッグ状態に移行。この時はスピード優先で卵をかき混ぜる。

そのスクランブルエッグの上にニラ・コンビーフを移動して、空いたスペースに2個目の卵を投入。同じくスクランブルエッグ作業を開始する。卵は半熟になった程度の火加減で、最初に焼いた卵を裏返しにして合体させる。

合体後は、フライパンをゆすり形を整える。キャンプ飯でも見た目は大事だと思うので、それなりに努力はする。卵が半熟でゆるゆる状態だから、意外と簡単に形は整ってしまう。火通りを均等にするべく、二、三度卵全体を裏返す。

残念ながら、映え要素は低すぎるが………

軽く焦げ目がついたら完成とした。ニラとコンビーフが予想以上に多いせいか、なんとなくぼってりとした仕上がりに見える。コンビーフから出る塩味を期待して、あえて味付けなしにしてみた。

これがモデルにした、焼き鳥日高屋のニラ玉

頭の中にあったモデルは、焼き鳥屋で食べたニラ玉だが、やはりプロの手にかかるとルックスが違う。食べてみて気がついたが、出汁(うまみ調味料)とみりん少々(甘さの調整)は使った方が良かった。
まあ、それでも酎ハイを飲みながら食べる酒のつまみとしては及第点だろう。卵は1日1個までとかいう健康標語を昔聞いたような気がする。ただ、一個では寂しすぎる。ドカンと食べる卵焼きは美味いものだし、狂乱の卵値上がりも落ち着いてきているから、キャンプでは(キャンプでも?)好きなものを好きなだけポリシーを貫いて、大いにニラ玉を楽しみたい。
今回は持って行くのを忘れてしまったが、甘めのソース(おこのみ焼き用)がおすすめで、甘めの九州醤油に鰹節たっぷりかけるのも美味い。味変としては海苔を多めに散らすのも好みだ。
キャンプ飯は、気合いで旨くなる。と実感しております。

ソロキャンあれこれ

キャンプ飯 下町カクテル

気温が下がってきたということで衝動的にソロキャンプに出かけた。が、まだ暑いというか猛暑日になってしまい、アテが外れた。それでも、キャンプ場について一息入れて、簡単な設営も終わり焼酎のバイス割りを飲み始めた。
暑い時にはこれが美味い。お江戸ローカルなアルコールドリンクといえば、浅草にある神谷バーの電気ブランがイチオシだと思う。が、その銘酒の裏に隠れてあちこちにある炭酸系の割材が怪しく美味い。
一番メジャーになったのはホッピーで、今ではどこのスーパーでも置いてある。ビールテイストな割材だ。お江戸の先輩に「ビールの搾りかす」と騙されて敬遠していたが、今ではすっかり愛用している。
長く通っていた恵比寿の街ではローカル的に有名なのがホイスで、これは都内のあちこちに散在しているらしい。ホッピーとは異なり、ハイボール系の薄味だ。これもウイスキーの絞りカスとか言われたら信じたかもしれない。当然ながらグビグビと飲める。
そして、どうやらお江戸の東側で局所的な勢力を誇っているのが、このバイスという割材らしい。ほんのりと梅の味がする。
昔の焼き鳥屋で見かけた「梅割り」は、焼酎を梅酒のエキスみたいなもので割ったものだった。それが炭酸割りになっ超な感じだろうか。今で言えば梅サワーの甘くないやつという感じだ。これに氷をたっぷり入れ焼酎を注ぎバイス割りにする。下町の雄らしく、北千住発祥であるIY系のスーパーではよく見かける。
まあ、個人的には好みだが、おおよそジジイの飲み物と言って良い。(多分)

この現代ではありえないほど簡素なデザインのラベルが、今でも現役というのが素晴らしい。そう言えば、ホッピーのラベルもレトロを通り越して簡素だったなあ。これもあと一息間違えば、手抜きデザインと言いたくなるシンプルさだ。

アウトドアでの飲み物として、いくつか準備した。まず、焼酎は冷やした後、保冷ボトルで持ち運ぶ。(ちなみに魔法瓶は死語らしい)氷はブロックアイスを買ってくる。クーラーボックスの中でバイスは冷やしておくとなお良い。
グラスは屋外では使い勝手が悪いので、ステンレスのマグカップ(ロックグラス風)にする。これで氷が溶けにくくなる。暑いとついつい一気飲みしてしまうので、飲むペースにも注意が必要だ。
つまみには、ペンシルカルパス(細身のカルパスの長いやつ)をちびちびと齧りながら飲む。ポテトチップスのような口内脱水系ではなく、干し肉、干しイカなどの噛めば噛むほど旨味が出てくるものが良い。

うー暑いと唸りながら飲む酒は、冷えたビールより氷をたっぷり入れた下町系炭酸ドリンクが良さそうだ。

街を歩く

時代の終わり感がする

自宅近くにあるサンダルで行けるパルコが閉店する。すでに開店から40年が経過して、耐震補強工事の投資に耐えられないそうだ。すでに西武セゾングループから離れたパルコは某百貨店グループの傘下にあり、全国あちこちで閉店が続いている。
自宅のある街は西武グループの本拠地であり、駅前には西武百貨店、隣駅には最大規模の西友、そしてパルコを展開する巨大な商業集積地であり企業城下町だった。
おまけにライオンズ球場もある。西武グループが健在であれば、今頃はサッカースタジアムまで建設されていたのではないか。(多分、大宮からのチーム移動になったとおもっている)

見た目には老朽化したような気配は全くない。低層型2棟の複合ビル施設なので、5階建と今時の商業ビルではめずらしく高さがない。エスカレーターと2棟の連絡通路で行き来すれば、動き回りやすい。
流石に古いこともありバリアフリー対応(ドアの開閉など)は修正が必要なだと思うが、それでもまだまだ現役でいけそうな気がする。駐車場の不足が最大の課題だろう。

アトリウムで繋がれた2棟の施設 左がパルコ 右がレッツと名付けられているのが大店法の名残だ

地元ではパルコ閉店後の商業施設をどうするかで、パルコ継続の請願もあるようだが、関西系の百貨店グループでは、そんな緩い対応はしないだろう。西武百貨店売却で多少世間の注目を集めているIYグループほど問題化しているわけでもない。駅前にあった百貨店もすでにショッピングモールに変容している。
ダイエー対西武セゾンの大激突地であった面影はすでにない。そもそもダイエー自体がほぼ消滅しているし、西武流通系は切り売りされて西武DNAのかけらも残っていない。(ファミマ、西友、西武百貨店、パルコ、カーサーすでに全部売却済みだ)

来年2月に閉まるので、あれこれとバイバイ・イベントが行われるらしい。先週には、町内会の秋祭りでその第一弾が始まったようだ。ありがとうで送られる施設は本望をまっとうしたと言えるのだろうか。西武セゾングループの怨念みたいなものも感じてしまうが。
ライオンズが優勝すると町中でお祝いがはじまり、お祭り騒ぎだったのは、昭和の終わりの頃だった。とりあえずパルコの中にあった書店がなくなると、かなり不便なことになると思っていたが、パルコ向かいにあった某T系書店の閉店後に新しく書店が開店してホッとした。これも街の新陳代謝だと思うが、何やらちょっと寂しいぞ。

街を歩く

熱海駅の風景と学び

熱海の駅の降りたのは十年ぶりくらいだろうか。ただ、熱海に遊びに来たことはない。いつも会社の用事で来ていた。温泉街のそぞろ歩きみたいな体験は一度もない。たまたま、時間がちょっとあったので、熱海駅前を観光客のふりをして歩き回ってみた。
予想していた外国人観光客は思いのほか少ない。温泉が目当てであれば、山の中にある秘境温泉みたいなところの方が、外国人ウケしそうな気もする。熱海の駅前商店街で目立ったのは、高齢者カップル(いかにもという感じがする)と若い女性の二人組だった。
平日の午後だというのに、やたら人がいるのは流石に日本屈指の温泉地だ。が、熱海には海岸で銅像を見る以外に何か見ものがあっただろうか。それが気になる。

これまで何度か熱海に来ていながら、全く気づいていなかった駅前の展示品、軽便鉄道の機関車を見つけた。あまりの小ささに実物だとは思わなかった。鉄オタ的な芸術家が作った立体アートだろうと誤解してしまった。
こんな小さな機関車で、客車や貨物車を引いていたのかと感心した。D51あたりの大型機関車と比べると大人と子供の違いがある。今でば、蒸気機関車というとどこかの公園などに放置されているのがほとんどだろう。動態保存されている車両は、一部の私鉄で運行されている蒸気機関車がほとんどだ。あとは、鉄道博物館に残るくらいだろうか。
ただ、蒸気機関車の走る姿はまさに勇姿だ。煙と蒸気をたなびかせ爆走する。電気で走る列車とは異なる、単純な「力」を感じる。できればこの小さい機関車も復活させてくれないものだろうか。

テレビの鉄オタ番組(?)を見ていると、まだ全国各地に保存されている動かない機関車は多い。ゼロから再生するのは難しいだろうが、部品の再製造、ワンオフでの製作くらいはできるだろう。
こんなことにこそクラウドファンディングが活用されないものだろうか。九州のとある町では、「震電」の復元もクラウドファンディングで行われた。全国の地域おこしグループの方々には、ぜひ再考をお願いしたい。蒸気機関車で町おこしだ。
人気の出ない名産品(特に食べ物系)を開発する前に、人の心を惹きつける動くオブジェクトを作り出すことは重要だと思うのですよね。

書評・映像評

すでに昭和は歴史の彼方

画像はヤングマガジン公式サイトのものです。
明らかにダーク系にみえるが、中身は本当にダークストーリー。

久しぶりに衝撃的なコミックを読んだ。
時代は昭和初期の満洲。歴史的にはほぼ棄民だったと思える満洲開拓団の一員である若者が、戦傷して復員したあとにアヘン商売に手を染める。それを犯罪への加担とするか、人生の転落と見るか。現代の倫理観で言えば明らかに犯罪なのだろうが、当時はアヘンの栽培と販売は国家事業だった。帝国陸軍が最大の麻薬卸だというのだから、暴力団以上の反社会組織だったということになる。
闇のアヘン販売に手をつければ、アヘン商売を仕切る関東軍(帝国陸軍満洲派遣部隊)と青幇(中国の裏社会を牛耳る組織)の双方から追われる身となる。
明治後期の帝国陸軍による犯罪を描いた「ゴールデンカムイ」と似通った設定のようにも見える。「金神」は、それぞれの欲望に塗れた登場人物が、最後にはどんどんと死んでいく、かなりダークな物語だった。
清朝末期から昭和にかけて満洲を描いた名作には浅田次郎作「蒼穹の昴」シリーズがあるが、これも出てくるキャラが皆濃すぎて、おまけにほとんどが悲惨な末路に至る。浅田作品では珍しい、救いの薄い物語だ。
その二作と比べても、こちらの方がよりダークな展開になっている感じだから、少年誌での連載は無理だろうし、青年誌であっても中身はかなり重い。
昭和の満州を舞台に悪逆非道な関東軍、満州経済を仕切る経済博徒な満鉄、国威高揚を狙った宣伝工作に暗躍する満映。中国の裏社会を代表する青幇と悪役は揃いすぎるくらい揃っている。おまけに、中華帝国の中に組み込まれた異民族、モンゴル人が絡み合い複雑な抗争と人間関係が描かれる。
実写化されても映像化が難しいシーンも多い。その上、帝国陸軍を始め満州駐在の日本人は基本的に悪人扱いなので、シナリオ起こし自体が困難な気もする。
貧困だった時代の日本を振り返るという視点は、満州ものの作品に共通するものだが、ここまで日本を悪と突き放したストーリーも他に見た記憶がない。
同様に満州を舞台にしたコミックは村上もとか作「龍ーRON」があるが、こちらは主人公の設定のせいか、明るい物語だった。それと比べると、この満州アヘンスクワッドの暗さは強烈だ。

改めて思うが、昭和初期はすでに100年近く前のことで、すでに歴史的時代扱いになってしまった。某国営放送の大河ドラマでも明治を扱うことはあるが、そろそろ昭和が舞台になる日も近いようだ。敗戦による、あの時代のトラウマを感ずる世代もすでに大半が鬼籍に入り、ようやく感情任せではなく歴史的に語れる時期になったのだろう。
戦争の時代には同じ日本人でも、加害者であるものもいたし、被害者であるものもいたことを、冷静に語る人たちが生まれてきたということだ。
昭和中期には戦争を知らない子供たち、などという免罪符があったが、その方達もすでに後期高齢者となった。
戊辰戦争後の明治政府と昭和の軍閥政権は連続したものなのだが、なぜか昭和の政権だけが切り離されて「悪」として語られることが多いような気がしている。それも敗戦による民族的トラウマなのかもしれない。
悪かったのは日本人(自分達)ではなく軍部だった。暴走した軍部が国を滅ぼし、自分達はその被害者だ。というような解釈が、昭和の時代においては、暗黙の認識だったような気がする。
そのトラウマがない世代(おそらく平成生まれ)が、クリエーターとなって歴史検証を始めた。良作品だと思う。

公式サイトはこちら → https://magazine.yanmaga.jp/c/mas/

書評・映像評

文明再生 にハマる話

画像はオーバーラップ 公式サイトからリンクです
ちなみにどちらも獣耳キャラではありません。イラストと本の中身はだいぶ印象が違うのだけれど。

崩壊した文明を再興するという話が好きだ。一番最初に読んだのは超名作SFであるアジモフ作「銀河帝国の興亡」だった。次に感動したのはライバー作「闇よ落ちるなかれ」だが、これは文明再建というより文明の衰亡を防ぐという話だった。
子供の時に何度も繰り返し読んだ、サバイバルものの典型である「ロビンソン・クルーソー漂流記」がきっかけだったと思う。個人のサバイバルから人類、文明のサバイバルへと興味と関心が移った感じだろうか。
核戦争で荒廃した社会を描く「北斗の拳」よりも、崩壊した文明再建を目指す「Dr.Stone」の方が気に入っている。(どちらもお話としては大変面白い)
なので、この本の題名を見た瞬間、不見転で手に取っていた。題名が素晴らしいの一言に尽きる。「文明再生記」と書かれているのだ。読まずにはいられない。

お話は前世の記憶を持った転生者が、文明崩壊し中世レベルまで後退した社会にうんざりして、なんとか自分の知っている安楽で安全な社会を取り戻そうと悪戦苦闘し始める話だ。
主人公はまだ10歳の少年だが、前世記憶が残るせいか、やたら大人くさい発言をする。子供らしくない子供が、次々と失われた文明の技術を取り戻していくのだが……………というものだ。
文明再興における最大の道具は、本であり、識字率をあげること。つまり教育だというのがメインテーマのようだ。実に楽しいお話ではないか。ワクワクして一気に五巻まで読み切った。続きが早く読みたいのだが。刊行ペースは一年に二冊程度。完結するまでには何年かかることか。良作なのに。

そこでコミカライズされた原作を読もうと探しているが、書店では見かけたことがない。ラノベ作品に特有の事情で、書店の店頭で販売されているのはせいぜい直近半年で発売されたものばかり。ほぼ雑誌扱いなのだ。大長編化しているベストセラー(だいたい三十巻くらいになっているもの)であれば全巻揃っていることもあるが、十巻程度で完結した作品は、まず書店ではお目にかかれない。結局、本が欲しければAmazonで注文するしかない。
棚の数に限りがあるという書店の事情もあるだろう。ただ、おそらくラノベの読者の大半が、「紙の本」ではなくデジタルブックで読んでいるのではないか。となれば、書店に在庫があるかどうかはあまり問題ではない。
自分のことを考えてもコミカライズを読んだ後で原作を読もうとしたら、買う形状は電子書籍だろうなあと思う。便利でお手軽、いつでも買えるし、いつでも読める。

つらつらと考えるに、まさに本屋受難の時代なのだ。だから今回はあえて、「紙の本」を行きつけの書店で注文しようと思っていたら、なんとその本屋も来年では閉まるらしい。困った時代だ。文明再建はデジタルの波で邪魔されてしまうらしい。

「コミックのサイトはこちら →
https://comic-gardo.com/volume/4856001361321536399

原作の特設サイトはこちら →
 https://over-lap.co.jp/narou/865545739/

食べ物レポート, 小売外食業の理論

町中華と麺専門店の立ち位置

山田太郎 酸辣湯麺と鳥唐揚げをセットにしてみた

山田太郎という麺専門店では、定食メニューも存在する。サイドメニューである唐揚げや餃子を定食にして販売している。ただし、これはあくまでも麺業態の余儀であり、飯屋(丼飯とおかずの組み合わせ)になるつもりはないはずだ。
飯屋はすでに本業の山田うどんが、麺類専門店から定食+麺の店に転換して、おまけにうどん屋なのにラーメンを投入した業態変革を完了している。店名も「山田うどん」から「山田うどん食堂」になっている。個人的に見る限りでは、埼玉の最強定食屋ではないか。
その山田太郎で、微妙なサイドメニュー主役争いをしているのが餃子と鳥の唐揚げだ。どちらも人気商品だが、餃子のメリットは原価が低く抑えられるが調理時間が長いこと。唐揚げのメリットは調理に時間がかからないことだ。

サイドアイテムとして餃子に勝てるか

唐揚げの完成度はかなり高い。一般的に鳥唐揚げもも肉を使うことが多い。もも肉に生姜やニンニクなどを使ったタレに漬け込み味付けを施し、ボール状の肉塊をあげる。ただ、衣になにを選ぶかで食感はだいぶ異なる。そのあたりが、店のノウハウということになるのだろう。この店では比較的薄い衣でさっぱりとした感じになっている。
面白いのは唐揚げ単品を注文しても盛り合わせに野菜がついてくることだ。マヨネーズも付いているが、これは野菜向けではなく唐揚げ用調味料だと思われる。さて、この唐揚げと餃子、どちらがサイドアイテムの勝者なのだろう。値段は唐揚げ一個、餃子3個、どちらも140円という手頃な設定だ。実食した結果として、個人的には唐揚げが優勢になりそうな気がする。
複雑なメニュー構成を持つ町中華と比較的絞り込んだメニューで運営できるラーメン専門店では、オペレーションに求める基準が違う。専門店であれば、より単純な工程でできること、調理時間が短いことが重要だ。町中華であれば食数を稼げる低原価アイテムの存在が必須だろう。
餃子の王将が店内手作りにこだわっていたのは、この低原価維持にあったのは間違いない。(すでに餃子は手作りの方がうまいというのは伝説だろうと思っているので)

満洲の9月限定 辛い麻婆茄子

埼玉の町中華である満州は、店名にある通り餃子推しのブランドだ。基本的に全てのセットに餃子がついてくる。注文する客もそれはわかっている。餃子と合わせて食べることを前提に味付け、レシピー設計されているのだろう。
肉もりもり系のメニューが少ない。豚生姜焼きくらいしかない。チャーシューメンはあるが、チャーシュー単品は存在しない。つまり、肉を食いたければ餃子だよ、と暗に言われているのだ。牛肉を使ったメニューもない。昨年には好物だった鳥唐揚げも廃番にされてしまった。(これは悲しい)
つまり、山田太郎とは全く異なる方向感で、餃子専門で唐揚げなしのブランドとして構築されている。月替わりメニューも基本的には野菜が主力の料理になっている。
実に戦略的なメニュー企画、商品開発だろう。町中華でありながら、極めてファストフード的発想でメニューとオペレーションを組み立てている。業界の教科書的存在だろう。

コロナを乗り越えた外食企業の戦いは、値上げと客数減少の防止という二律背反する課題を解決することだ。次の生き残りステージでは、勝ち組同士が激突する。(コロナで生存失敗したブランドはそろそろ淘汰が完了するので)
それを横から観察するだけというのは、楽しいのか悔しいのか、ちょいと微妙だけれど。

食べ物レポート, 小売外食業の理論

しばらくぶりの山田太郎

ふと思い出して、山田うどんが経営する山田太郎に行ってみた。おそらく半年ぶりだと思う。面白いことだが、この店はほぼ2ヶ月に一度新メニューを投入してくるのだが、個人的な感覚で言うと当たり外れが大きい。ただ、新メニューを食べてみて気に入らないとしても、後悔するような大ダメージは受けない。商品開発者の意気込みが空回りしているなとか、味のバランスが偏ったのかなとか、あれこれ想像することで流している。チャレンジは大事だと誉めておく。
今回は、夏に合わせて(9月でもまだ猛暑日が続いているので)酸っぱ辛い麺を投入したらしく、それを食べてみることにした。
ちなみに、酸辣湯麺は他の中華屋でもよく頼むのだが、店によって駄作が多いメニューの典型だ。酸っぱ辛いが売れてるらしいので、うちでも作ってみました的な完成度の低い酸辣湯麺は非常に多い。確率的に言えば、ほぼ5割で「ダメ」に当たる。実に博打な食べ物だ。そして今回の勝負は、惜しいレベルで負けだった。

出てきた酸辣湯麺を見て、ああ、これは失敗だったなと直感した。見た目が辛そうではない。それだけで、この手の商品は客の期待を裏切るのではないか。麻辣系の坦々麺はビジュアル的には赤くないが、それでも辛さや痺れを想像してしまう。実際に食べると辛さと痺れで脳天を突き抜ける刺激がある。その経験値がビジュアルと味の差を許容すると言う、凝った設計の商品もあることはあるが。やはり、見た目と味が直結している方が、期待通りの味を保証する方が、大衆向けの店には必要だろうと思う。
つまり、酸辣湯麺は辛くて酸っぱいのだから(酸っぱいのビジュアル化は難しいが)、やはり見た目重視で赤くて辛そうでなくては困る。(個人的見解です)
食べた感想は、酸っぱいタンメン、チョイ辛にしてみましたといった感じだった。卓上にあるラー油をドバッと追加して、ようやく酸っぱくて辛いものに味変できたが………
やはり、「酸っぱい」と「辛い」はチューニングが難しいのだろう。カレー屋や辛いラーメン屋のように辛さを5レベルくらいから選べるようにする仕組みを取り入れた方が良かったのではないか。
まあ、あれこれ注文をつけたい変更点はあるが、あくまで個人の思考としてだ。埼玉タンメンの変形として設計されたはずだから、万人受けするマイルド指向が開発テーマなのかもしれない。辛さを追求するのであれば、辛味噌別添とか、選べる2種の唐辛子とか、もう少し捻りがあると良かったな。正直な感想だ。来年にはきっと改良版が投入されるだろうと期待しつつ。

開店当時は自分のスマホから注文する仕組みだったが、コロナ終息とともに使い勝手の悪いシステム(スマホは画面が小さいのでメニュー一覧が見にくい)から、普通のタブレット注文端末に変わっている。
この画面構成が他のラーメンチェーン店よりわかりやすい。同業と比較すると、埼玉が誇る二大町中華チェーンでは、この部分が立ち遅れている。一つはいまだに紙メニューしかない。もう一つでは画面が単調でうまそうに見えないと言う根本的な欠点がある。どちらも、改良に頑張ってほしいものだ。

注文タブレットの下には、紙メニューがしっかり存在していて、従業員が口頭で注文を受けてくれる。すでに、非接触とか隔離とか言う言葉は死語になっているようだし。経営的にはオーダーエントリシステムかタブレット注文か、どちらに限定したいだろうと容易に想像できる。ただ、どこのレストラン、食堂チェーンでもこの注文の仕組みの二重構造は撤去していない。典型的な二重投資になっている。
これもそろそろ見直して良い頃ではないか。写真入りのメニューブックはスカイラークが元祖だったらしいが、すでに50年が経過した古典的なシステムだ。団塊の世代と言われたボリューム層もすでに人生の最終期に入り、後期高齢者として社会活動が鈍っていく。団塊世代に向けた様々な仕組みや対応はそろそろ見直す時期だろうと思うのだけど。

食べ物レポート

辛いラーメン あれこれ

狭山市民会館の中にある喫茶レストランにて クロチョンラーメン

ラーメンとは不思議な食べ物で、専門店が多いが、ふらりと入った町中華の店で絶品のラーメンに出会うことがある。喫茶店でラーメンが置いてあるのにびっくりしたりもするが、そんな店が予想外に旨かったりする。
今回は市民会館のレストランという食べ物屋としてもかなり穴場な場所で、個性的なラーメンに出会った。単純にいえば「辛いラーメン」ということになる。辛さは5段階あり好きな辛さを選べる。とりあえず初回なので2辛にしてみたが、これも思ってた以上にマイルドというか程よい辛さだった。
房総の先の方の町に、山の中の一軒家ラーメン屋があり、そこのラーメンがアリランラーメンという。辛いニンニク味が特徴だが、そのアリランラーメンと食べた感じが似ていた。名前にあるクロチョンという不思議な言葉は、どんな意味があるのだろうか。
食べたのは醤油味だが、味噌味もあるようなので、次はレベル3辛で味噌味を試してみたい。ちなみにこの店の推しメニューはナポリタンらしいが。なにやら昔懐かしい味のような気もするのでそそられる。ラーメンもかなり高いレベルだと思う、

満洲の旨辛菜麺 ちょっと辛い

二軒目。満洲の夏キャンペーンは9月に入ると終了して、秋茄子メニューに変わっていた。ナスが乗った麺もあるかと思ってのこのこ出かけたが、どうやらナス料理は単品だけらしいので、満洲特製の辛いラーメンを注文した。これが辛いという人は、相当辛さに弱い人種だろう。ピリ辛というよりほんのり辛いみたいな感じがする。おそらくトッピングの野菜炒めが辛さを吸収してしまうからだ。
他のラーメンチェーンではもう少しストレートに辛さを追求している気がするが、どうも満州は子供でも食べられる辛さを指向しているようだ。玄米の使用や野菜産地にこだわるあたりが、町中華としては微妙に変わった店という印象がする。
おまけに、町中華としてはメニューの絞り込みがすごい。ほとんどファストフードだ。それでも高齢者を中心としたコア客層を捉えているのだから、外食企業の商品戦略としてはお手本みたいなものだ。
月一のキャンペーン商品も数年間通して見れば、これまた月替わりのルーティンで年間の出し物が決まっている。ここ2・3年、ほとんど新しい商品は出てこない。また今年もやりますよ的な、ファストフードの月見商品のような、年間定番の出し入れローテーションを守っている。

この辺りの匙加減がオペレーションを救っているのも確かだから、普通の大衆向け飲食店は満州に学ぶ点が多いだろう。客の視点からすると、うまい不味いよりも、そして珍しいものがあるかないではなく、好みの定番がいつでもある、という安心感が重要だ。普通にうまい、という言葉がぴったりくる。
旨辛菜麺、もう食べ飽きてしまったような気もするが、それでもよく注文するのが不思議。

食べ物レポート

東海道で特殊おにぎりを買う

東海道線で静岡県に入ると、静岡ローカルの弁当惣菜屋である天神屋に出会うことがある。静岡ローカルフードチェーンの二大巨頭、天神屋とさわやかが、なぜ静岡県の県境を越えて出店しないのか、よくわからない。どちらも戦闘力の高さでは定評があるし、食材が静岡限定というわけでもない。中華チェーンの五味八珍を加えれば静岡勢で関東郊外商圏を完全制覇するのも夢ではないと思うのだが。
その天神屋の名物らしい(ちょっと前まで知らなかった)たぬきむすびを手に入れた。名古屋の天むすは海老天が入ったおにぎりだが、こちらは天むすのエビ抜きというか、天ぷらの揚げ玉(天かすとは言いたくないので)だけをいれたおにぎりだ。お江戸の蕎麦屋でいうところの、たぬきそばをおにぎりに仕立てたという感じだろうか。
コメの中であげ玉が適度にふやけているので、たぬきそば的な揚げ玉のうまさがでてくる。具なしおにぎりなのだが、絶妙な旨みがある。これを開発した人はすごいなあと思うが、元ネタはやはり天むすだったのだろうか。
静岡人というか、駿河人の思考形態には何か独特のものがあるようだ。同じ静岡の中でも旧駿河と旧遠江では地域性が多少異なるようだが、それがミックスされ静岡県特有な大発明につながるのかもしれない。
そういえば、ヤマハもホンダも静岡生まれの企業だったような記憶がある。すごいなあ。