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食べ物レポート

自分への土産物? ご褒美その2

ご丁寧に個別包装してくれる

北海道の果実であるハスカップ(ブルーベリーのような甘酸っぱい小粒)を使った菓子はたくさんあるが、やはり一番有名なのはこれではないか。苫小牧の老舗な菓子会社が作る伝統食?だ。空港をはじめ土産物店では置いてあるので、超有名ブランドの白いチョコレート菓子にも対抗できる名品だと思うのだが。

商品のキャッチフレーズは「日本一食べにくいお菓子」だそうで、商品の箱にもそう書いてある。発売開始は1953年、大戦後の混乱期から抜け出しつつある時期で、もはや歴史的時代に作られたということになる。昭和の香りそのものだ。
そのユニークな味は、絶対的な「甘さ」にある。よくアメリカのケーキは甘すぎるという話を聞くが、まさに糖度がアメリカ級で日本人の好みからはかなり遠い気がする。老舗和菓子の最中などと比べると、明らかに異質だ。同じ北海道の伝統菓子である「わかさいも」や「月寒あんぱん」などと比べても、明らかに次元が違う甘さだ。
箱に書かれている原材料名は、重量の多い順番に記載されることになっているのだが、そこを読んでみると、「砂糖」「鶏卵」「小麦粉」「ミックスジャム」となっている。原材料の中で、砂糖が一番多く使われているのだ。
手元にあるかなり甘いクッキーで原材料表示を見てみると「小麦粉」「砂糖」「植物油脂」「クリーム」の順だから、違いは歴然だ。明らかに甘さを楽しむというより、砂糖を直接食べるのはしんどいので、代わりに菓子の形態になったと言いたいくらいの「砂糖」食品だ。

昔は着る時に他がベタベタになったが、今では切り分けれれている。これは偉いぞ。


手元にある甘いものをあれこれ確認してみた。お江戸の名物である雷おこしでは、原材料名のトップに砂糖が挙げられている。確かに雷おこしも「砂糖につけたお菓子」だが、体感的にはそれよりも何倍も甘い。Super Sweetsというべきだろう。
あれこれ書いてきたが、文句をつけているのではない。時々、突然かつ無性に食べたくなる。封を開けて一口食べると実に安心する。ただ、一切れ食べるとそれで満足してしまい、二つ目を食べる気が失せるくらい甘い。魔性の食べ物だ。

渦巻部分がハスカップ

だから、お土産に買って誰かに差し上げるにはちょっと抵抗がある。ダイエット中の方であれば、俺に何か恨みがあるのかと言われそうだし。よほど親しく付き合っていて、この菓子の存在を知っている北海道人ですら、手土産に持って行くのは危険で地雷を踏む可能性がある。許される候補者は、少なくとも以前に自分と一緒にこれを食した経験がある人限定だ。そこまで慎重に相手を選んだとしても、やはり気が利かないやつだなと思われる可能性もある。甘さもさることながら、表面に塗られているハスカップジャムをオブラートで包んでいるため、食べている途中でそのベタベタオブラートをたベこぼす危険があり、もし床のカーペットに落としでもしようものなら、なんともタフな清掃作業になる。ひと様の家で難度の高い清掃をもたらすような菓子は、手土産には向かないというものだ。
なので、自分一人で食べる。1日に1-2切れしか食べられないので、何日間かかけて楽しむ。残念ながら最終日には義務感で食べる。それでもしばらくするとまた食べたくなるのだ。やはりハスカップには中毒性があるに違いない。
恐るべし「日本一食べにくい」菓子だ。ただ、これを食べた経験のない人は、人生をだいぶ損していると思う。是非一度、甘すぎる菓子の魔界へ……………

街を歩く

渋谷で立ち飲み その2

復活した渋谷の立ち飲み名店の話が続く。居酒屋でホッピーを頼むと、ジョッキに氷を入れて焼酎が一杯分入ったものと、ホッピー(割材)が出てくるのが普通だ。ところが、この店では最初からホッピーと焼酎を別々に頼む。酒屋でよく見かけるワンカップの焼酎が小サイズで出てくる。このワンカップの焼酎の量は、普通の焼酎を使ったドリンク(〇〇サワー系)で考えれば6-7杯分の容量になる。一般的な居酒屋で注文する、焼酎「中」追加という場合でも、追加一杯は30-50cc程度だから、やはり相当にコスパが良い。
ただ、一人飲みとしては量が多すぎる。まあ、値段を考えてみれば飲みきれない分は残して帰るという選択肢はある。フードロスが………という話をする人もいるかもしれないが、フードロスより自分の体(飲み過ぎ禁止)が大事だなという勝手な思いもあるので、飲みきれない時はそれまでと諦めることにする。
お店の人に断って残った焼酎を持って帰るという選択肢もあるかもしれないが、おそらく酒税法の関わりでそれはできないはずだ。財務省の役人は日本中のありとあらゆるところで、その悪行を晒しているが、逮捕されるのはセクハラだけという特権階級だ。その「悪役人」が免許なしでの酒のテイクアウトを見逃すはずがない。コロナの時の特例措置がいつまで続くのか確かめてはいないが、無免許販売を放置するとは思えない。
軍備増強のために作り上げた酒税法を、戦争放棄を謳う憲法に縛られているはずの現行政府が、いまだに温存して良いのか。どうなんだよ、財務官僚。などと焼酎の酔いに任せて妄想する。
一人飲みの立ち飲みが良いところは、この手の「酔っぱらいの口論の素」みたいなネタを、自分一人の頭の中で反芻していられることだ。一緒に騒ぐ相手がいないから、どんなに過激なこと、危険なこと、それこそテロリスト予備軍みたいな悪巧みをしていても、誰にも迷惑をかけない。気分的には、くたばれ財務省な妄想で、相当に盛り上がっていた

閑話休題。立ち飲みの肴にはゴージャスな料理は似合わない気がする。煮込みとか焼き鳥とか、いわゆる立ち飲み屋定番の料理もあるが、最近のお気に入りは、このハムとキャベツにマヨネーズがかかっただけのものだ。スーパーで売っている標準品という名のペラペラなハムもどきではなく、塊肉を厚めに切った「ハム」が嬉しい。
ハム・ステーキやハムカツ用に塊のハムを買いたいと思っても、近くの肉屋では売っていない。普段使っているスーパーでも、塊ハムが買えるのはお歳暮お中元の時期限定みたいだ。
昔はたまに御殿場にあるハム工場の直売所に厚切りハムを買いに行っていた。お値段は、ちょっと腰が引けるほど高いが、うまさは価格を遥かに超える。その店のベーコンも絶品だった。マイスターの手作りが感じられる。
ただ、なぜかチャーシューが売れ筋らしい。個人的な好みを言えば、そのハム工場のチャーシューはハムの世界を超えているかもしれない。あきらかに焼豚であり煮豚ではない。チャーシューの概念が変わる何か違うものだ。

そんなハム好きだから、この店のハム・キャベツは貴重な一品だと思う。キャベツも千切りというより五百切りというか三百切りというか、少し荒めに切ったキャベツがハムの相方としてよく合っている。
料理の味付けは「料理人」の腕前だが、うまいハムは「職人」の腕前だろう。居酒屋で「料理人の技術」ではなく「職人の技」を楽しむというのも、立ち飲みならではのうまさなのかもしれない。

うーん、今日は厚切りハムを買いに行こう。デパ地下に行けばきっと買えるだろう。

食べ物レポート

渋谷で日本酒を

お通しは味噌汁 汁物で酒を飲むのはとても好ましい

渋谷で友人と飲んだ2軒目が、奥渋というか松濤方向にあるこぢんまりとした店だった。居酒屋というより小料理屋という雰囲気だが、おそらく日本酒バーと考えた方が良いのではと思う。
酒の種類は多い。お江戸の日本酒バーにありがちな東日本偏重ではなく、西日本の酒もそれなりに用意されている。関西では灘、伏見の酒メーカーが巨大化して全国ブランドになっているが、実はそこそこの数の地酒・蔵元がある。大阪の居酒屋では当たり前に存在する「呉春」という酒が、お江戸ではほとんど見かけない。関西系の日本酒はもう少しお江戸に入ってきて良いのではと思うが。
かといって大阪でも、福井から松江にかけてにつながる日本海側の酒を見かけるかというと、それもまた稀なことだ。良い日本酒バー、日本酒専門の店では店主のこだわりが酒の銘柄に現れるが、そこにも店主の出身地などを含めた地域差があるような気もする。
この店は、九州の酒も置いてあるという懐の広さだから、これまで飲んだことのない酒を目当てにまた訪れてみようという気になった。

おまかせの5点盛り トマトが気に入った

料理のメニューも豊富だった。あれこれ試してみたいと思ったが、二件目なので抑え気味に店主のおすすめツマミ五種盛りにしてみた。器も変化に富んだ身に優しい食べ物だった。この手の目によく映る仕掛け作りが、固定な店ではなかなかできていない。うまさ最優先みたいな店が多いのだが、そこは客が店を鍛えるべきなのだろう。見栄えで金を取るようになれば、店の力がついた証拠だと思う。

暑くなってきた時期だが、入り口の戸が開け放されているのは、おそらくコロナの後遺症だ。この店は開店直後を見計らって、もう一度行ってみたい。常連客が来る前にさっと入ってさっと飲んで退散するという使い方がよさそうだ。
若者の街渋谷で、ちょっと渋めの店があるのは嬉しいものだなあ。

街を歩く

最先端のファストフード

渋谷スペイン坂にGW前に開店した「麺」の店の話を聞きつけ、渋谷での用事ついでに出かけてみた。泣く子も黙る若者のメッカ、渋谷スペイン坂だけに、相変わらずのすごい人混みだったし、通行人の平均年齢は明らかに20代以下に見える。自分も昔は、こんな世代の時にスペイン坂をぶらぶらしに来たなと、遠い地平線を眺めるような気分になる。現在は混雑しすぎて猥雑で目がチラチラするから、あまり好ましい場所ではないと思うが、昔はね……………と言いたくなる場所だ。そこに、どう考えても10代から20代を主客層と考えている新コンセプトの店が開いていた。

入り口前には今や絶対定番の販促手段、手書きのブラックボード(黒板)が置かれている。ただ、宣伝しているのはドリンクなので、つまり、「ああ、そう言うことか」とわかってしまう。平たく言えば、客数が足りないので、喫茶需要を取り込もうとしている。行ったのが午後遅くだったから、アイドルタイム(暇な時間帯)だけ、この看板を出すのかもしれない。

この店は完全キャッシュレス会計なので、現金客はお断りかと思ったのだが、たまたま店内にいた時に若い女性客が入ってきて現金で買いたいといった。そうすると、従業員が建て替えますと答えたので、一体何がどうなっていると頭の中にクエッションマークが大量出現した。
要するに、会計の手前までオーダー端末で注文すると、従業員がお店のカカードかスマホを持っていて客の代わりに決済する。その後、客から現金を受け取ると言う対応らしい。キャッシュレスに対応できないのは高齢者だけだと思っていたら、若い世代にも現金主義はいるのだなと再認識した。スペイン坂、勉強になるなあ。

カウンターにはコンセント、店内はWIFI対応というコロナ以降の標準装備

麺はロボットが調理する。自動アームがスープの素(直径5cmくらいの丸い塊)をつまんでカップに入れる。その後、ベルトでカップが動いてスープ(お湯?)が注がれる。この辺りまでが調理ロボットの領分だ。そして、最後に人間がトッピングを注文に応じてカップの上に入れる。人間はロボットのお手伝いということだ。
追加、味変用のスパイスオイルはカウンターに置いてあってセルフで追加できる。全体の感じを一言で言うと、動きのある自動販売機だ。出てくる麺は、高級カップ麺という感じだから、価格とのバランスが購買動機として重要だとは理解できる。ただ、場所によっては、例えば大学の学生食堂とか、高速道路のサービスエリアや道の駅などで、品揃えを検討すれば人気が出そうな気もする。
調理ロボットが主役であることをもっと見せる仕掛けにすれば、意外と子供たちに人気が出るのかもしれない。味の調整は必要だろうが、既存の麺料理によせすぎると、単純に高く感じるだけだろうから、ユニークさをどうするかだ。
カップ麺大手のミルクで作ったシーフードヌードルみたいな「変化球」提案が必要ではないかとも思う。
確かにスペイン坂には似あっている業態だ。このコンセプトの2代目、3代目を見続けていきたいと思う。おそらく5代目くらいでブレイクしそうだ。脳の老化防止には重要な「新規業態視察による脳活」は続けなければねえ。今度は新パルコでも見に行こうか。

街を歩く

シンクロニシティー

たまたま朝早く渋谷に行くことになった。いつもは大混雑している渋谷駅前、特にハチ公前だが、流石に朝の早い時間は誰もいない。若者が苦手とする時間帯で、高齢者の極楽タイム(笑)だろう。いつもハチ公のま前は通りすぎるだけだったが、 何十年かぶりでマジマジとハチ公を眺めてみた。
やはり犬族としてはなかなか凛々しい顔をしている。映画の主人公になるほどの勇姿だ。人には「イヌ派」と「ネコ派」がいるそうだが、今のイヌ派の主流は小型犬なようで、猫と変わらない大きさのチビワンコが人気らしい。それと比べると、ハチ公は小型犬とはいえ日本犬本来のサイズというか、イヌらしさがある。
ヒト族と最初に暮らし始めた異種はイヌ族らしいが、やはりヒトと共に暮らす生物としては独立の覇気を示してくれる異族として親近感が湧く。あれこれ考えながら5分ほど立ち尽くしていた。
ただ、個人的には忠犬という呼び方より、いなくなった相棒を忘れられないナイスガイ的な呼び方をして欲しいものだと思う。主人と家来の関係ではなかったと思うのだがなあ。

同じ日に、新宿に移動したら、なんと駅前で立体猫動画が映し出されていた。周りの通行人、特に外国人観光客らしき人たちが一斉に写真を撮り始めたので、何があるのかと見渡して発見した。
映画の有名なシーンに、道にいる通行人達が空飛ぶ超人を指さして、あれはなんだ、ざわざわするみたいなものがあった。あの感覚だ。周りにいる人の視線を追うのではなく、スマホの向いている方向を探すというのが現代風だが。
テレビのニュース映像で見ていた、壁面の広告動画をスマホで撮るシーンが目の前にある。普段であれば、フンというだけで何もしない、というか無視するのが常なのだが、今回は恥ずかしながら自分もスマホを出して写真を撮ってしまった。
壁に映る動画の立体感がすごかったせいだ。平らな面に映している画像を立体視させるのは、いわゆる錯視の一種だが、それほど特殊なテクニックではない。古典的な絵画の中にも錯視の呪術は取り込まれている。しかし、動画で見せるというのは、見て初めてわかるびっくり仰天な展開だった。テレビのニュースで映る画像は当然ながら錯視の効果が消えているので、なんでこんなものをみんな写真で撮りたがる、という疑問しか出てこない。
しかし、リアルに見ると明らかにすごいのだ。ただ、自分で撮った写真を見返すと、壁の境目まで目立つ、なんて事のない下手くそな「絵」にしか見えない。見返してまたびっくりするのだから、なかなか手の込んだコンテンツだと言えそうだ。
たまたまだが、この日は動物、それもイヌ族とネコ族についてあれこれ考えさせられた。何やら、おイヌ様、おネコ様のお告げなのかもしれない。どこかの神社にお参りに行ってこようかな。

街を歩く

トマトの飲み物が気に入った話

5月のおすすめらしい 5月とトマトの因果関係はよくわからない

2-3ヶ月に一度定点観測に訪れる居酒屋だが、最近は運営方針が変わったのか(コロナ後の対応のようにも見える)、毎月推し商品を入れ替えるキャンペーンモードになっている。なぜか5月はトマトレモンサワーだった。
トマトジュースは好きだが、レモンサワーはさほど飲まない。おそらく一年で1度か2度程度の低頻度でしか頼まないだろう代物だ。ただ、キャンペーン推しだという事で、とりあえず注文してみた。ちなみに、値段は普通のレモンサワーの5割増しだから、この店では高級ドリンクになる。
飲んでみたら、レモンサワーの甘さがトマトジュースで良い具合に緩和されていて、これはうまいなあ、と思ってしまった。ただ、流石にこれをお代わりするのは気が引ける。代わりに頼んだのが、通常品トマトサワーだ。味比べをしようと思ったのだが、なかなか面白い体験になった。
結論を言うと、キャンペーン品の方がうまい。値段が高い分だけ美味いと言える。トマトとレモンのバランスの問題だろう。それでも、通常品のトマトサワーを次回来る時に注文する気にはなる。今年一番の居酒屋発見かもしれない。あちこちでトマトサワーを試し飲みしてみようかと思ったくらいだ。

5月のおすすめである「肴」は、「辛いチキン」が二品あった。一つは唐揚げに、これでもかと赤いスパイスがかけられたもので、注文した品がテーブルに置かれた時には、思わずビビってしまった。
ルックスだけ見ると、これは実に辛そうだ。ひょっとして完食できないのではないかと思ったが、食べるとあれっと言いたいほど辛くない。色味に騙された感がある。カリカリ系の食感の鳥唐揚げだから、酒にはよく合う。これはマイルド系な辛いもの(変な表現だが)が好きな人に向いている。

もう一つが鉄板で焼いた鳥肉に辛いソースがかかったもので、チキンを原料に、味付けが辛く設定されているから、唐揚げと同系統の商品だ。食べてみると、これもあまり辛くない。唐揚げが好きか、焼肉が好きかの違いくらいで、味付け自体はどちらもマイルド辛い、辛さレベル1的なものだ。
どちらもに肉料理だし、どちらかと言うとサワーのような炭酸系飲料によく合うようだ。たまたま、トマトサワーを飲んでいたこともあり、甘めのドリンクとマイルド・スパイシーなチキンはよくあっていた。
そこまで計算されたキャンペーンなのかはよくわからないが、ひょっとすると商品開発者の深い陰謀?があるのかもしれない。
とにかく、トマトサワーは美味いのだな。新発見できて、ちょっと幸せなひと時だった。

街を歩く

西武新宿線の風景 あれこれ

高田馬場駅にて 首都圏移住者の方へ宣伝するのは大切だ

西武新宿線高田馬場駅、橋上連絡通路に崎陽軒の売店がある。なぜこんな場所にと思うが、隣はコンビニ、その隣はQBハウス(低価格床屋チェーン)で、通路の向かい側にはスタバと神戸屋がある。ちょっとした商業集積地なのだが、西武線と山手線をつなぐ連絡通路だから通行量はものすごい。コンパクトな店でも商売なるのだろう。以前はJRの改札口前にあったものが、構内に移動してきたようだ。
その崎陽軒の売店は、自宅に帰る途中でシウマイを買うのにすごく便利だ。夜7時くらいには売り切れていることが多いが、シウマイは売り切れていてもシウマイ弁当は買えることもある。一人暮らしのサラリーマンであれば、なんとも有難い店だと思う。
その崎陽軒の店の前に、見たこともないポスター看板が置いてあった。シウマイ弁当の解説なのだが、確かに大定番弁当のシウマイ弁当であっても、まだ食べたことのない人は多いだろう。
高田馬場あたりの学校に通う若い方(大学生とか予備校生)であれば、かなりの確率で食べていないのではないか。崎陽軒の店舗密度は横浜中心であり、東京北部に来ると密度がグッと下がる。埼玉県在住者は利用頻度が神奈川県民より数段落ちるはずだ。ましてや上京して学生生活を送る首都圏外からの流入者であればなおのこと未経験者だらけのはずだ。
シウマイ弁当の現在価格は900円なので、弁当としてはかなり高価格帯になる。隣のコンビニで弁当を買えばワンコイン程度だから、若い方にはちょっとハードルが高いかもしれない。ただ、弁当の中身がわかれば、多少高くても食べてみようという気にもなるかもしれない。そんな意図で作られた、崎陽軒シウマイ弁当を未経験者に丁寧に説明します的なメニュー取説というか分解解説なのだろう。
しかし、広告ポスターとしては販売価格が書かれていないのが気になる。価格情報は購買動機の最たるもので、あえてそれを書き込まないのは悪意(笑)があるとしか思えない。あとは、URLは書いてあるがQRコードがない。検索ワードも書いていない。お義理にホームページありますとアリバイ作りをしているだけとも思える。色々な意味でツッコミどころ満載のポスターなのだなあ。これを題材にしてマーケティング屋を目指す人たちに実習としてポスターを制作させると面白いかもなと、つい写真を撮ってしまった。
シウマイ弁当はマイ駅弁ベスト5の上位ランカーで大好物だから余計に気になった。

西武新宿駅にて 台湾グッズは意外とお高い印象だった

もう一点西武線で気になるの光景だ。西武新宿駅改札口に続く広い通路に、小さな売店スペースがあり、時々衣装替えをする。焼き栗の店だったり、スイート系の店だったり、一年に1-2回は店が変わっているようだ。そのスペースに台湾産のお菓子などが販売されるようになった。最近ではすっかり見なくなった中国物産のワゴンセールみたいなものだと思うが、品揃えが面白い。
昔々、2年ほどの間、一月の半分を台湾で過ごしていたことがある。あまりに入国記録が多いので、入国検査場で別室に連れて行かれそうになったこともある。悪いことをしていたのではないが、まだ米国ブランドの唐揚げ屋が台湾では知名度が低かったせいだろう。
そのときによく食べていたパイナップルケーキ(と書かれてあった菓子)が売られていた。パッケージには、繁体字で表記がされていたから間違いなく台湾製だろうと思う。
不思議だなと思ったのは、中国物産ではなく、台湾物産と書かれていることだった。現在の国際情勢というか東アジアの政治的な立ち位置を考えるに、「台湾」という言葉が日本文化の中でほぼ独り立ちしたということだろう。ちょっと前に騒ぎになっていた「台湾パイナップル」が大陸に輸出ができなくなった話あたりから起きた変化のような気がする。その行き先を失った台湾パイナップルを日本のスーパーが大量に仕入れたせいで、甘くて柔らかい台湾パイナップルが簡単に手に入るようになった。
その後も、春になると継続的に台湾パイナップルを見かけるので、一度開いた商流が閉じることはないようだ。めでたし。パイナップル好きとしては大変嬉しい。
台湾料理は好みの味なので(大陸系中華料理よりマイルドか?)、できればもっと台湾料理店も増えてほしい。おまけに干し果実も販売してほしい。などなど、台湾物産展には期待が大きいので、この売店はずっと続けてほしいなあ。

食べ物レポート

近くの担々麺屋で見つけたこと

この界隈では老舗の風格だ

開店してから20年以上は経っていると思うのだが、バイパス沿いにある担々麺の専門店に年に何回か訪れる。担々麺は時々無性に食べたくなる不思議な食べ物だ。普通に中華料理屋に入った時には、メニューにあっっても食べる気にならない。なぜか、坦々麺は専門店限定で食べたくなる。
最近では本場に近い形で、痺れが強い味付けの担々麺屋が増えているが、この店は昔ながらの?あまり痺れないものと、ビリビリに痺れるものの両方を出してくれる。

外見は中華ファミレス風の食堂だが、中に入れば普通のラーメン屋と変わらない。多分、店主は代替わりしているようだ。一時期は餃子とかチャーハンとかメニューがやたら増えたが、また担々麺専門に戻っているからだ。この店の裏手にはファミレスがあったのだが、そちらはすでに2度ほど店名が変わっている。バイパスである交通量の多い街道沿いにある。ただ、ファミレスが多いわけでもないので、過当競争になる立地ということでもなさそうだが、ちょうど流速が上がる場所なのが飲食店には良くないのかもしれない。
コロナの間は、この人気店もガラ空きだったから、よく閉めないでいてくれたものだと感謝している。

基本的にトッピング違いの担々麺がメインで、それに味違い麺メニューがある。個人的には担々麺にトッピングを乗せてもねえ、という感じがあるので、注文するのはいつでもプレーンな担々麺だ。胡麻の味と辛さと濃いめのスープが好物だ。おまけに細めの麺がスープによく絡む。
ヒーハー言いながら辛い麺を食べ、箸休めにもやしを食べる。天国、天国と言いたくなる。四川料理は辛いというより痺れる料理だから、痺れという点で言えばこの店の坦々麺はマイルドだ。多分、その他の担々麺バラエティーの中には「痺れ強め」なメニューがあるはずだが、面倒くさがっているので試してはいない。

見た目は実に正統派な坦々麺に見える 味は、まさに正統派の日本風坦々麺でうましだ

麺を食べ終わった後にスープの底に沈む挽肉炒めを掬って食べる。この時は、麺料理からスープ料理に変わっているので、一度食べる間に二つの楽しみ方がある。これが正しい担々麺だろうと勝手に思い込んでいる。坦々麺と言いながら挽肉炒めが少ない店もあり、そういう店では2度と担々麺を頼まないことにしている。(担々麺以外でも美味い麺料理はあるからそれで良いのだ)

今回の発見になるが、通常の店で追加で入れるラー油とお酢は小瓶に入っていることが多い。手抜きの店だと市販にラー油をそのまま置いてある。ところが、この店では自家製ラー油をスポイトで吸い取って入れるのだ。これはこれまでみたことのない提供スタイルだった。
スポイトを使うと量の調整もしやすい。よくあるラー油の小瓶だと垂れた油で瓶本体がベトベトしているのが嫌いなのだが、これだと手が汚れる心配もない。スポイトの掃除はどうするのかとか余計なことを考えてはしまうが、このアイデアは素晴らしい。レストランビジネスはこうした小さな積み重ねで進化するのだよな、などと感心してしまった。考え出した人、偉い。

街を歩く, 食べ物レポート

渋谷で立ち飲み そこは聖地だ

渋谷といってもJR渋谷駅から国道246を渡った南側の一帯は、ちょっと雰囲気の違う区画で、渋谷特有の猥雑さみたいなものとはいささか異なる風情がある。春には桜が満開になる坂道を登ったところに、目立たない看板がある。
よく見ないとそこが居酒屋だとはわからない。ビルの脇にある駐車場的なスペースにも立ち飲み用のテーブルが置いてある。これからの時期は暑さが大変だという気もするが、コロナ対策の名残りなのか外で飲みたがる客が多いのだろう。まあ、それはそれで客の好みだからな。自分としてはエアコンの効いた店内で飲みたい。

テーブルの上にはQRコードが入ったスタンドがあり、これをスマホでかざすと注文ができる。周りを見ていると、ある程度の年代層(若目のグループ)には、スマホで注文してくださいね的な一言がある。ただ、年配者対応なのか紙に書いたメニューもしっかりおいてあるし、スタッフに声をかければ口頭でも注文ができる。
まだ、完全に非接触型への移行は完了していないようだ。まあ、あと5年もしないうちにキャッシュレス・スマホ注文は定番になるだろうが、その頃には団塊世代も後期高齢者で在宅生活になるだろうから、大きな問題も起きないに違いない。

切っただけではない お仕事がされている 「刺し盛り」

立ち飲み居酒屋といえば、焼き鳥屋おでんと言った簡便食が中心だと思っていたが、なんと本格的な刺身の盛り合わせがあった。これはレベルが高い一品だった。そこらの「座れる居酒屋」でも、このレベルでの刺し盛りはなかなかお目にかかれない。チェーン居酒屋のなんちゃって刺身盛りあわせとは雲泥の差だった。
最近ではイカとかタコが高級品化しているし、刺身といえばサーモンみたいな時代なので、この組み合わせは実に珍しいと思う。
そもそもこの立ち飲み屋は、由緒正しい昭和の立ち飲み屋だったものだが、地域の再開発に伴い閉店していた。昨年、場所を変えて再開したのだが、昔懐かしのメニューは残しつつ、新しい時代感覚のつまみもあれこれ増えている。

何か珍しいものがあればと友人が注文したのが、いちじくの白胡麻和えで、見た目だけでは何が出てきたのかわからない。鳥もも肉のマヨネーズ焼きも似たようなルックスになる気がする。
ただ、これは見た目からは想像できない名品だった。おろし胡麻に絡んだいちじくのほんのりした甘さは、辛口の酒に合いそうだ。最近、果物をソースに使ったり具材に使った料理に関心があり、メニューにあれば注文してみるのだが、ハズレの品に当たったことがない。やはり果物料理は調理人が相当な力を入れて開発するせいだろうか。干し柿とカブとへしこ(塩サバ)の和え物は実に記憶に残る美味さだった。りんごの入ったポテトサラダもうまいと思う。メロンの生ハムかけは有名だ。
最近では居酒屋巡りの楽しみが変わってきた。「酒」よりも「果実料理」の方が気になるというのは、何か重大な体の変化の兆しらしい。つまり、歳をとったということですねえ。

街を歩く

歌舞伎町手前でオムライス

時々無性に食べたくなる食べ物がいくつかあるが、洋食系の食べ物が多い。麺類は和洋中に関わらずほぼルーティンでローテーションを組んでいる。その隙間に、オムライスかカツカレーが入ってくる。オムライスはどこの店のものでも良いとはいかない。今日食べたいのは、レストラン〇〇の普通のオムライス、みたいな決め方になる。
和風料理では、この手の〇〇が食べたいということがあまりない。どこそこのうなぎが食べたいとか、にぎり鮨が食べたいはというこだわり感覚はない。そばは常食なので店のこだわりすらない。だからオムライスへの愛は偏執的であるという自覚はある。
そのやたらこだわるオムライスの筆頭は、こちらの店だ。店内は昔ながらの食堂というか往時のデパート大食堂の雰囲気に近い。日本のどこかに未だデパート大食堂が存在するかは疑問だが、ありし日の姿で営業している岩手県花巻市の大食堂は、いつ行っても盛況だ。すでに花巻市の観光資源の一つだと思う。それと同じ匂いがするのが、新宿の老舗レストランだ。お値段は手頃で、カツ丼とステーキと焼き魚定食が同居する店といえばわかりやすいと思う。

この真ん中にたっぷりとケチャップがかかったオムライスが食べたい。ケチャップではなくデミグラソースがかかっているのは、オムライスとして邪道というか亜流と断定している。(個人的な感想です)
また、ケチャプの量はケチらずたっぷりにしてほしい。添え物のパセリは食べないことが多いのでいつも勿体無いとは思うのだが、赤・黄・緑の配色を考えるとビジュアル的には重要な役割がある。卵は厚焼きのフワトロではいけない。薄くてきっちり焼き上がったものが良い。それを大きめのスプーンでむしゃむしゃ食べると、生きている幸せを感じる。オムライス万歳だ。

その食堂が入っているビルの前から歌舞伎町方向を見ると、見上げる高さの高層ビルが完成していた。左に見える煉瓦色のビルが西武Pepeで26階建てだったはずだ。手前にあるビルは10階建てくらいだから、その後ろにそそり立つ新高層ビルの高さが凄まじいことは理解できる。ビルのサイトを見ると歌舞伎町東急タワー 47階建て、とのことだ。ゴジラヘッドのある東宝ビルを見下ろす高さがある。歌舞伎町の中心からはちょっと外れているが、旧コマ劇場前の広場に面している。歌舞伎町の新ランドマークであることに間違いはない。
ゲーム好きな人であればわかるが、「龍が如く」シリーズに登場する新宿ミレニアムタワーはまさにこんな感じだった。そのうち、このビルの屋上で一大バトルシーン、ゲンコツで殴り合うシーンが登場するかもしれない。最新の新宿を知るためには、このビルの中へ視察に行ってみなければなあ。気分は桐生さんモードで、白いジャケットを着て行こう。