街を歩く

街歩きの楽しみ 看板

街歩きの楽しみの一つに面白看板を探す、というのがある。全国チェーン店ではない個人営業と思われる店には、実に楽しいものが多い。
こちらは、「浪速のかつ丼」とある。大阪のカツ丼ということだと思うが、カツ丼に大阪風や江戸風などの違いがあるとは知らなかった。確かに、大阪でカツ丼を食べた記憶はないので、何かが違うのかもしれない。ただ、それがどう違うのかが看板からはわからないので謎は解明できないのだ。おまけに、かつ丼屋は昼だけ営業する二毛作店舗らしい。夜はBarになるのだ。これもなかなか面白い。昼夜行ってみたくなるではないか。ただ、昼のカツ丼を揚げる匂いが夜のバータイムで抜け切るものだろうか。揚げ物の匂いに包まれて酒を飲むのはちょっと遠慮したいものだが。

二件目はラーメン屋だ。豪速球で「札幌らーめん」と言い切っている。これはすごい。札幌市内で、例えば喜多方ラーメンとか、博多ラーメンのようにご当地を名乗る店がないわけではない。だが、札幌で「札幌ラーメン」と名乗るのは極めて稀だろう。
あえて札幌と名乗っているのは、おそらく観光客向けのアピールだ。それは良いのだが、立理が観光客向けの場所とは言い難い。どちらかというと地元民でも、訳ありで訪れるような一角になる。周辺にある飲食店も、それなりにエッジの効いた、つまり尖った店が多い場所で、観光客がわざわざラーメンを食べにくるところでもなさそうだ。
ひょっとすると、もう少し裏の意味があるのかもしれない。そういう意味ではちょっと不思議な店だ。扉越しに店内の様子も覗けないし、「謎」店舗認定するしかないな。時間があるときに一度覗いてみよう。

夏祭りの飾りが猛暑の印なので、あまり嬉しくない

狸小路も一時期はシャッター街になるかと思うほど寂れていたが、今ではすっかり息を吹き返した感がある。外国人観光客向けにドラッグストアーが異常に増えて、コロナのせいでほぼ全滅して、そのあとは5丁目・6丁目界隈へ集中的に再出店した。おかけで狸小路全体が、いろいろな業種で再編成された。古い商業ビルがいくつも建て直しになり、その中に入っていた怪しい店舗がところてん式に路面に押し出されてきた。建て直された商業ビルは、どれもこれも今風の全国チェーンを入れたり、オフィスビルに転換されたので昔ながらの小体な個人営業店は路面に押し出されたままになった。それが狸小路全体に散らばり活気を取り戻した感じがある。
古いビルの跡地にはホテルも増えたせいで、狸小路全体が観光客専用アーケードみたいなものに変わっている。街は生き物だなと思わせる変化と進化だ。
ちなみにこのアーケード内を五人横並びで無法極まりない?歩き方をするので、日本人かどうかはすぐわかるのでありますよ。

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