街を歩く

かしわぬき

鶏肉とネギと椎茸が入ったスープ と言えば良いのかなあ

実家に戻り肉体労働を1週間ほど続けた後、疲れ切った体へのご褒美として蕎麦屋に行って柏抜きを食べた。(飲んだ?)
この老舗蕎麦屋のかしわ抜きは味が濃い。出汁の味が強く下に残る。うまいと思う。つゆを一口啜りグビリと冷酒を飲む。汁物で酒を飲むのがうまいと思ったのは、随分と歳をとってからのことだが、確かに若い頃は体がもっとこってりしたものを要求していたのだろう。
今ではお腹に優しい湯豆腐やら、かしわ抜きやらを酒の友として愛用する。そばを食べたければ、この後に軽くもりそばを注文する。それで十分な体になったらしい。

この店は酒を頼むとそばを揚げたものがついてくる。実はこれが食べたくて酒を注文するという本末転倒なことになっているのだが、この揚げたそばだけ大量に出されても困ってしまう。この小皿に一盛りしているくらいでちょうど良い。
お江戸の蕎麦屋でもかしわ抜きをメニューに載せていない店は多いい。多分、頼めば作ってくれる裏メニューのような気もするが、「かしわ抜き? なにそれ?」的な対応をされると精神的なダメージが大きすぎるので、そんな冒険はしない。ちょおっと手間をかけてもしっかり素メニューにかしわ抜きが書かれている店を選べば良いだけだ。
まあ、そもそも街中に蕎麦屋が減ってしまい、生き残った蕎麦屋は高級志向に走り、お高い居酒屋的な使い勝手の悪い店になっているので、ますますかしわ抜きと縁遠くなってしまった。
この店がなくならないことを本気で願っております。

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