
新宿駅西口にハズレにある横丁は、昭和中期の面影を強く残す飲み屋街だ。一時期は従業員がほとんど大陸系外国人に代わっていて、昭和の日本ではなくアジアンテイストの不思議空間になっていたが、ここさ年のコロナ騒動で昭和な雰囲気に戻っている感じだ。いくつかの店が閉まっていたが、そこに代替わりで新しい店もできている。なかなか商売熱心な方はいるものだ。
その商店街の入り口、大ガードのそばに一軒のどんぶりや?がある。その店頭でぶら下がっているバナーを見て、おもわずたちどまってしまった。ただただ感動した。久しぶりに「広告コピー」で涙を流しそうになった。このコピーを書いたライターさんとは是非ご一緒に仕事をしてみたい。
このコピーの「戦う」が意味するものは、決して競合との競り合いではない。もちろん客との戦いでもない。(最近は、変な奴らが客のふりをしてあれこれイタズラするので、真面目に悪質な客と戦いたいと思う企業もあるかもしれないが)
自分たちの商品を磨き上げる努力を、自己と「戦う」と表現しているわけだ。このストイック感がなんとも素晴らしい。心を打つ。

ただ、そのストイックな広告の横には、大特価なる、これまたわかりやすいお値段訴求があるのが、まあ、笑いどころであり微笑ましい。武士は食わねど高楊枝的に、思いの丈を叫んでみました。でも、お得な商品もあるから、食べに来てね。ということだ。個人的には、特価商品より、おいしくなっタレを試してみたいが。