街を歩く, 旅をする

ススキノの風景 考察してみる

札幌ススキノのランドマークといえば、例のニッカウイスキーのおじさんということになるのだろう。その隣にあった商業ビルが立て直し中で、この前来た時は解体作業をしていた。と思っていが、今回は鉄骨が組み上げられていた。次に来る時は、外壁が仕上がっていそうな気がする。その工事中のビルの囲いに面白い広告看板がついていた。
普通に考えると、どこかのホストクラブの宣伝だと思ってしまう見かけだが・・・。

どうもこれはホストクラブチェーンの広告ではなく、ススキの全体の人気取り作戦みたいなのだ。確かに、この2年半でススキノは散々な目にあっている。全国の酒場で似たようなダメージがあったはずだが、ススキノは札幌における飲み屋の寡占度が高すぎるから、ダメージも閉店数も極めて高い。

そもそも、平時であってもススキノはオーバーストアーで年間にどれだけの店が閉店していくかを知れば、コロナに対する抵抗力が微弱なのも無理はない。実際の経験として、10年も経てば自分の使っている店がほとんどなくなってしまうというのがススキノのリアルだ。
だから、自分の店の存続を願うだけではなく、ススキノという街を訪れる人が増えることも気にかかるのだろう。だからこれはなんだか切ない広告なのだ。

しかも、この三王子が語りかけるのは、女性とは限定されていないようだ。ジェンダーレス社会の到来という、社会変革の視点も合わせて持っているらしい。(勘ぐりすぎか?)
なので、王子の言葉が胸に響く「男・女・人間」はススキノに来てね。お酒を飲むだけではなく、美味しい食べ物もあるよ、というノンアルも含めたお招きなのだ。
全国の飲屋街でも似たような動きがあるのか気になるところだが、個人的な予測として、この手の感度の良い動きは札幌特有の先進性ではないだろうか。
こういう広告を作るアートディレクター、コピーライターとは、ぜひ一度ご一緒に仕事をしてみたいと思う。
昼間のススキノを歩いていて、酒を飲んでもいないのに色々と考え込んでしまった。

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