
札幌駅の改札を出たすぐの場所に、大きな北海道産物販売所がある。全道の各地から特産品、名産品、土産物が所狭しと並べられている。そのラインナップが、千歳空港の土産物とはずいぶん違っているので、たまに覗きにいく。
ローカル色が強すぎて、北海道人にしか理解できない食べ物が多いというのが逆に見物するには楽しい。
旭川の菓子屋が作っている、りんご一個がまるまるはいったパイのようなものを買いたいと思っていたのだが、テレビ放送されて売り切れが続いているらしく見当たらなかった。その旭川の新名物らしい洋風濡れクッキーとても言えば良いのだろうか、柔らかいサブレーが人気だそうだ。四個入りという少人数向けの入れ目で販売されていたが、今風のマーケティングだろう。大きい箱に入った義理土産はすっかり人気がない。このお菓子も、箱入りの横に一枚単位で販売されていた。お試し用というか、自分へのご褒美的な自分向け土産という新しいジャンルではないかと勘繰っている。同じ売り場で、菓子のバラ売り、一個売りが目立つので、観光客向けではない売り方の模索のような気がする。

北海道人はだいたい理解できるローカル菓子「べこもち」も今ではバリエーションが増えてようで、くるみ入りは初めて見た。大きさも昔と比べて小さくなっているような気もするが、べこもち好きであればついつい二種とも買いたくなるような仕掛けなのだろうか。
実はこの店の支店が東京有楽町にあり、東京のアンテナショップの中では屈指の高売り上げ店なのだそうだが、品揃えを見ると札幌の店の方が(本店だからなのか)、やたらマニアックというかこだわりの一品が多い。北海道人であっても、お土産に貰ったものを前にして首をかしげる程度にはレア系・不思議系なものも多い。帰る前日に、少し時間を掛けて色々と物色するのが正しいお店の使い方という気がする。