食べ物レポート

北海道のローカルフード?

けっこう甘いが中に餡は入っていない

べこもちという食べ物がある。北海道では、端午の節句の時期に柏餅ではなく「べこ餅」を食べる習慣がある。全道での習慣かどうかはわからない。函館あたりの北海道南部(道南)は、北海道独自の文化圏というより津軽文化圏なので、ひょっとするとリガ雨かもしれない。
べこ餅は黒白で葉っぱ型の甘い餅菓子だ。米粉で作られた練り物だと思う。黒い部分は黒糖で色がついているらしい。元々は岩手県のものだと思うが、すでに北海道ではルーツ意識が消え去っていて、北海道独自の食べ物的扱いになっている。自分もいいわ手でべこもちを発見した時は、なぜ北海道の食べ物が岩手にもたらされているのだと疑問に思った。冷静に考えれば、明治中期に岩手からの移住者が持ち込んだ食文化であるはずだ。東北全般ではなく北東北の一部?で愛されている伝統色のようだ。
東京で見かけることはほぼない。なぜかファミレス「とんでん」で、レジの横に売っていることがあるくらいだ。似たような和菓子は「すあま」だが、べこもちの方がねっとりとした感触が強い。
いろいろと言われはあるのだろうが、すでに「べこ餅」は北海道の伝統色の一部になっている。柏餅を駆逐しているのも事実だろう。甘納豆入りの赤飯と同じくらい、「北海道民あるある」なのだ。ちなみに20代中盤になるまで味噌味の柏餅も食べたことがなかった。あれは埼玉特有の食べ物なのかどうか、お江戸生まれの住民に確かめなければと、いつも節句の時期に柏餅を見ると思い出す。

もう一つ、北海道のローカルフードになるかもしれないしろものが「豚パン」だ。これはチェーンパン店で発見して、腰が抜けそうなほど驚いた。POPに豚パンと書いているので、なんと盛大に誤植をしたものだと笑っていた。豚まんと豚パンだから、漢字入力の変換ミスをそのまま気が付かずに……………と思い込んでしまった。
笑いながら豚パンを買ってきて、家で食べようとしたら、やはり饅頭のルックスで尚更笑ってしまった。
一口食べて、ようやく気がついた。これは…パンだ。なんというか、やられた感がひどく、一気に脱力してしまった。なぜ、饅頭のコピーをパンでやるのかあ。饅頭で良いではないかと。

見た目は、蒸す前の肉まん 表面はふわふわ

中身の餡は、まさに豚まんだった。冷めても美味いという意味では、こちらの方が出来が良いかもしれない。開発者に脱帽というしかない。北海道ローカルパンとして、ぜひ有名になってほしい。
北海道ローカルとしては先輩格にあたる「ちくわパン」は、最近首都圏のあちこちのパン屋でゲリラ的に発生している。コピー品だと思うが、それをとやかくいうつもりはない。逆に発見するたびに、ニンマリとしてしまう。そのうち、ちくわパンの発展改良型が都内某所で生まれ、知らないうちに世田谷名物とか目黒の新名物などと言われるようになり、週末のテレビ番組で紹介されそうな予感がする。
そうすると、北海道のちくわパンファンから、ルーツは札幌というクレームでSNSが大炎上しそうだ。
それを見た全国のパン屋が「これはコピーです」などと言って、奇形的進化を遂げたちくわパンが全国で大量発生して、その混乱を収めるべく「日本ちくわパン協会」が設置され。札幌の「どんぐり」が元祖と認定されるる。などという妄想を酒も飲まずにいるから楽しんでしまいました。

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