駅弁

大好きな駅弁大会 その2

また駅弁の話だ。今年の駅弁大会では、過去の駅弁大会優秀弁当「将軍」に認定された弁当が、復活販売されていた。将軍位に輝いた弁当は、地元に行けば定番として販売されたりすることもあるようだが、季節限定だったり、あるいは販売中止になっていたりすることもある。その過去の「将軍」認定された弁当で、新潟直江津の弁当がとても魅力的だった。これも、いつかは新潟に遠征して食べてみたいなと思っていたものだ。それが、特設カウンターで数量限定ではあるが販売されていた。素直に嬉しい。

製造元は、駅弁屋ではなく駅前にあるホテルというのが珍しい。パッケージは、これまた何やらそれっぽい。

日本海沿岸の文化圏ではよく食べられている棒鱈(干したマダラ)を甘辛く煮込んだものが乗っている。これの親戚みたいな感じで、身欠ニシンを甘辛く煮たものを乗せた弁当もある。そばに乗せれば、京都名物にしんそばだ。が、タラそばはみたことがない。ちょっと不思議な気もする。
たらこと、鱈の身の甘酢漬けものっている。鱈オンパレード状態の弁当だった。素朴といえば素朴だが、棒鱈の甘煮の完成度が高いせいで、現在主流の肉乗せ駅弁よりも、お気に入り度合いは高くなった。
この手の駅弁は新作であまり出てこないようだから、ぜひ定番として残しておいて欲しい。まさしく、食の文化遺産だと思うが、JR直江津の乗降客数を想像すると、定番販売をするのはとても大変なことのような気もする。
全国で駅弁大会がもっと開催されれば良いのだろうか。百貨店イベント関係者の方々、他人様の企画を「パクる」のも悪いことばかりではないですよ。なんせ、新宿では58回も続いているのです。第1回の時に生まれた子供が、アラカンになるほどの長寿人気企画ですし、ぜひ、全国各地での開催をご検討いただきたい。
札幌でもやって欲しいなあ。

駅弁

大好きな駅弁大会 その1

毎年、新年明けに新宿の百貨店で開催される駅弁大会を、ここ数年とても楽しみにしている。コロナの影響もあり、色々とやり方は変わってもいるが、中止にならずに続いているのにはただただ感謝だ。今年も売り場では色々な対応をとりながら、めでたく実施された。

特設会場では、その場で製造する駅弁が大人気だが、一部の有名駅弁は現地から輸送されてくる。今年はお目当ては、愛媛県松山の駅弁だった。老舗のお弁当屋が廃業するので一度は無くなった「名物駅弁」を、岡山の駅弁屋が復活させてたという話は聞いていた。一度松山に行って、その名物駅弁に挑戦してみたいと思っていた。それが新宿まで配送されてくるというので、これは絶対に調達しなくてはならない、マスト駅弁だと新宿まで出張ってみた。

弁当の作りはシンプルで醤油飯の上に卵や鶏肉、たけの子、椎茸などの煮物が乗っかっている。実に駅弁らしいというか、まさに王道をいく駅弁だった。味付けは思いのほか薄味で優しい。昔であれば土瓶に入った温かいお茶を飲みながら、車窓越しに沿線の風景を眺めつつ、ゆっくりと食べたのだろうなと思う。ご飯の上に乗った煮物を食べながら、醤油飯を放り込む。和食的なマリアージュ。ご飯とおかずを同時に口に入れると「口内丼」と馬鹿にする人もいるようだが、駅弁の米は冷たいので、美味しく食べるには必須のテクニックだと思う。懐かしさを感じつつ、あっという間に完食してしまった。これこそ車内で食べたい駅弁だったなあ。

注)口内丼については、団塊世代の教員が小学校で色々とやらかしてくれた不思議教育の一つである「三角食べ」に由来するようだ。これは東日本が被害地だった模様で、当然、団塊ジュニアにも三角食べ信奉者が多いらしい。現代の食育では、どう評価されているのか知りたいものだ。ハンバーガーとポテトとコーラの三角食は、反米主義者には耐えられないだろうなあ。

個人的には、団塊世代教員が担任だったため、ひどくトラウマになるような経験を「指導」の名の下に多数強制された。我が人生で最大級の人的災害だと思っているので、「三角食」には極めて批判的であります。

駅弁

絶対王者と言いたい駅弁

秋田県大館市の駅弁、鶏めしの包装紙はよく目だつ。駅弁売り場で一眼でわかる「アイコン」性は抜群だ。コレに匹敵するのは、立体造形が見事な「峠の釜飯」と黄色がトレードマークの崎陽軒「シウマイ弁当」だろう。
この大館の鶏めしは新青森駅、岩手駅などでも買える。駅弁大会ではたまに出動している。最近の話題では、パリの鉄道駅で半年間販売されているそうだ。花のパリで日本代表駅弁として活躍している「日本の誇り」だろう。

中身は古豪の風格を見せるシンプルさだ。おかずが二品に漬物が添えられているが、やはりこの弁当の主役は「米」だ。薄い醤油味で炊き上げられたもっちりとした米が主役だ。上に乗っている卵と鶏そぼろと鶏肉とのバランスが絶妙で、米と一緒に卵を食べる、米と一緒に鶏そぼろを食べる。口の中で起こる「マリアージュ」、一体化することで生まれる美味さだ。鶏肉の味付けは甘しょっぱいのだが、コレは単独で食べる。とりの後味が残るうちに、コメだけを放り込む。再びのマリアージュだ。
全国に鶏めしは数多くあるが、個人的にはコレがダントツの一番だ。自分にとっての絶対駅弁だ。弁当の完全調和だ。The king of Ekiben in Japan, The Great Ekiben over the world というものだ。

弁当についていた箸袋を見ていたら、なんとびっくり。横文字が書いている。おそらくフランス語だろう。杉の間伐材を使用した割り箸を提供していると、袋の表側に日本語で書いてあった。
杉箸は香りが良い。おそらくおフランスの駅弁愛好者に間伐材利用というエコと杉の香りのことを説明しているのだろう。駅弁もすでにグローバル化の時代を迎えているようだ。ただ、グローバルになる前にせめて東京駅限定でよいから定期販売してくれないかなあ。

駅弁

青森の駅弁

青森の駅弁の中で、一番食べてみたかったのが、この「ひとくちだらけ」というちまちました懐石風のものだった。以前、津軽のお魚だらけという駅弁を食べた。その記憶が強烈なので、この駅弁「〇〇だらけシリーズ」として期待が高かった。

ひとくちサイズのおかずやご飯が並んでいる。一眼見ただけでは和から洋なものも混じっているが、弁当箱の裏側にお品書きがあるので、それを照らし合わせながら食べていく。一口食べては、あーとか、うーとか言いながら楽しむ。グルメ番組ではコメントも言わず「うんーん」などと唸るのが普通になってしまったが、食べてみないと味がわからないのだから、なんとか「うーん」以外の表現しろよと言いたくなる。
だが、一人で料理を食べながら「これはまったりとした舌触り」とか「滑らかな中にも旨みが凝縮された・・」みたいな感想をぶつくさ言うのも相当に気持ちが悪い光景だろう。
だから、普段は馬鹿にしている「うんーん」みたいな言葉ともうなりとも言えない音しか出てこない。結局、これは新幹線の中で一人酒をやるための「酒の肴」だなと思った。ただ、車内で「ううーん」と唸ってはいけない。

新青森駅でねぶた鑑賞会をしながら、駅弁を買うというのは鉄道旅らしく、楽しいひとときだった。コンビニ弁当で済ませていた昔の鉄道旅を思い出し、じんわりと後悔してしまったので、ちょっとほろ苦い時間だった。
ちなみに、現在の終着駅「新函館北斗駅」は、残念ながらこの津軽的風情はないのだが、札幌まで延伸したらちょっと変わるかもしれない。終着札幌駅は、既存の札幌駅から徒歩5分?くらい離れるらしいので、これまた「変わった駅」になるだろうし。新青森駅の魅力が光るのはその頃だろうなあ。

駅弁

弘前の駅弁

弘前駅で、「津軽弁」の販売どころで入手した弘前限定の駅弁がこれだ。「津軽弁」(津軽の言葉ではなく、津軽の弁当と言う意味で使われている)販売コーナーでは、青森西部、津軽地方の各地から弁当が集まってくるので、きっちり確認しないと弘前なのに弘前以外の駅弁を購入する羽目になる。それがまずいとは言わないが、ちょっと残念な結果だと思うのだ。販売員の方も、これは手作りでおすすめみたいなことを言っていたので、迷わず選んだ「弘前弁当」だ。

弁当箱の中身は真ん中に4種類のご飯が入っている。紅白の対比が綺麗だが、栗が乗っているおこわもオシャレだし、黄色い卵乗せご飯が1番のおすすめだと思う。左右両サイドには津軽地方の家庭料理が入っている。当然、イガメンチもあるが、甘い卵焼きがイチ推しだろう。
だし巻き卵に慣れていると、この甘い卵焼きはケーキのような甘さに感じる。素朴というのとは少し違う気がするが、料亭の味のようなプロ感がある料理とも違っている。おそらく自分のうちに「お客が来た時のご馳走」とでも言えば良いのだろうか。卵焼きを普段よりちょっと贅沢な料理にしてみました、という感が強い。

弁当売り場の横にあるリンゴのオブジェをチラ見しながら、駅弁を選んでいるのは、なかなか旅情溢れる楽しい時間だった。これは地元の駅前で臨時販売している、横浜崎陽軒のシウマイ弁当を買うのとは随分違う。
駅弁の楽しみは、食べるだけではなく、買うところから始まるのだろう。それが、例えば駅のホームの売店かもしれないし、改札に入る前のお土産屋かもしれないが、いつもと違う光景で、いつもとは違う言葉を聞きながら、駅弁を買うから増幅される幸福感なのだと思うのだ。
飛行機を使った旅とはまた一味違う鉄道旅。これがあるからやめられないんだよね。

駅弁

ヘッドマーク 駅弁の華と憧憬

年末の10日間に季節限定販売で発売されたヘッドマーク弁当を、東北で仕事をした帰り道でゲットした。大宮駅、上野駅、東京駅で販売していたようだが、大宮駅で購入した。夕方だったせいもあり、最後の一個だった。つばさは山形新幹線が開通するまでの東京山形を結ぶ特急だったとのこと。確かに山形は出張で出かけるには微妙な距離感のあるところで、うろ覚えの記憶だが一度だけ羽田から飛行機で行ったような気もする。

専用弁当箱は4箇所で固定する、汁漏れもない頑丈なタイプで食べ終わったあとは再利用できる。鉄道オタクの成分が強めで弁当を持って仕事に行く人であれば、ちょっと使ってみたくなるかもしれない。

弁当の中身は、かの名作「牛肉ど真ん中」の製造元なので肉盛り弁当としては完成度が高い。牛肉ソボロとすき焼き風の肉がご飯の上に乗っている。弁当箱がコンパクトなので、ガツンと食べる感じにはならないが、量は少なめで味はガツンとくる弁当がお望みの方にはぴったりだろう。

このヘッドマーク弁当はお値段がそこそこ高いのと、季節限定どころか10日間限定みたいな売り方をするので、なかなか揃えることが難しい。いってみれば憧れの華的な高級志向というか、一段レベル上の存在だ。それが、いつの間にか第8弾まで伸びていたのを知って、ちょと愕然とした。やはり新宿京王百貨店の駅弁大会で地道に欠番を揃えることにしようか。ただ駅弁大会でも全種類出品はなく、せいぜい2−3品だからコンプリートまで何年かかることか。駅弁買いの悩みは深いのだ。

駅弁

人気駅弁を解体すると

前々から気になっていた新潟駅弁の名作を、東京駅で手に入れた。駅弁屋は一時期のがら空き状態がどこに行ったかと思うほど、旅行客で激しい混雑ぶりだった。お目当ての弁当を探すのにも苦労する。幸いなことにこの駅弁が入荷していれば入り口付近に置いてもらえるのがありがたい。人気者の強みだろう。
それでも時間によっては入荷前だったり、売り切れていたりでなかなか手に入れることができなかった。ちなみにこのえび千両ちらしと書かれているものは絵葉書になっている。駅弁を食べたら感想を誰かに書いて送りなさいという、親心というか心優しさだ。

蓋が二重になっていて、下の蓋にはお品書きが添えられている、なんともそそる駅弁だ。そして蓋をとると、全面的に黄色が目に入るが、これは厚めの卵焼き。真ん中に乗るのはたらこかと思ったら、エビのおぼろらしい。

卵焼きを半分めくってみたら、その下にはうなぎとこはだが「こんにちは」と登場してきた。なんとびっくり箱のような仕組みになっている。

卵焼きを全部外してみたら、エビとイカも出てきた。これだけでちらし寿司的に完成形だとおもうが、実際には卵焼きで隠されている。この仕掛けを知らずに卵焼きだけ見たら、なんだかしょぼい感じがするのは間違いない。
このサプライズ型の弁当はあまりみたことがない。ご飯の上をおかずが覆っている、例えば焼肉弁当みたいなものはよくある。鶏そぼろと錦糸卵でフルカバーという駅弁もたくさんある。しかし、全面卵焼きとは、すごいものだ。
酢飯は、主食として食べるのも良いが、酒の肴としても戦闘力抜群だ。JR東日本の駅弁味の陣で大将軍認定されただけある。しかし、新潟の駅弁が東京で買えるというのも、これはこれですごいことだ。新幹線を使ったサブ・物流は真剣に考えても良いのではないか。やはり最後尾と先頭車両を貨物仕様に改造して、海産物などを2時間で運ぶサービスがあれば、使いたい飲食業も多いと思うが。

街を歩く, 駅弁

人気NO1弁当らしい鳥弁

ネットニュースのコラムか何かで見たのが、蒲田にある弁当屋の話だ。「鳥久」という弁当屋がテレビ局のロケ弁でNo.1の人気商品だという。へえと思った。ロケ弁はもっと高級そうな料亭製造みたいなものだとずっと思っていた。
蒲田に行くことはまずない。おそらく、これまで蒲田の駅で降りたのは人生全部合わせて3回くらいだろう。だから、その時の目的地を全て思い出せるくらいの「行くのは稀れ」な場所だった。
いつか機会があればと思っていたが、やはりというか当たり前というか、もう何年も経ってしまった。これはいけないぞと、あえて弁当を買いに蒲田へ出かけることにした。
ところが、あまり考えもしなかったので、残念ながら蒲田に着いたのが午後2時過ぎで、ほとんどの弁当が売り切れていた。やはり弁当屋は昼前に行かなければいけないなと反省した。それでも、お目当ての特製弁当はなんとか手に入れることができた。

鳥の串焼き、鳥の唐揚げ、肉団子など鳥料理が入っている。白飯の真ん中には梅干しが一つ。ああ、実にこれが日本の伝統芸だ、と思った。おかずとご飯のバランスが微妙だが、最近の弁当はご飯少なめ、おかず多めが主流だろう。それと比べると、この特製弁当はちょっとご飯多めに仕上がっている。「特製弁当」が人気の理由がここにある。崎陽軒のシウマイ弁当と共通点がある。つまり、伝統的弁当は、米を食べるためにおかずがある。そこがポイントだ。

店頭に並ぶ様々なお弁当が、基本的には鳥のおかずの弁当だった。昼過ぎにもかかわらず店頭に車を止めて買いに来る客が絶えない。一番人気は唐揚げ弁当のようだが、大振りの唐揚げは家庭では調理しにくいから、人気の秘密はその辺りにもありそうだ。また食べてみたい名物弁当だった。ようやく念願が叶い、人生の積み残したお荷物を一つ片付けた気分になった。やはり、蒲田は遠かったが、空港に行く途中でよれば良いのだと、家に戻ってきてから気がついた。間抜けな結末でありました。

駅弁

東京駅で駅弁

これは津軽弁なのか南部弁なのかちょっと悩むお国言葉らしき宣伝文句
なんとなく理解できるので、おそらくは津軽弁だろう

JR東日本の駅弁味の陣が後半になった。所用のついでにちょっと遠回りになるが東京駅経由で移動することにした。東京駅の目的は、中央コンコースにある駅弁屋で珍しい味の陣弁当をげゲットすることだった。東北北部からの出品で青森の駅弁を買った。新幹線で運べば3時間程度で東京駅に着くのだから、青森、秋田、岩手の駅弁はぜひ常時販売にしてもらいたいものだ。
などと思っていたら、JRが北陸新幹線を利用した生鮮輸送サービスを始めるとのニュース記事を読んだ。新幹線は上りの先頭車両を貨物専用に改造して生鮮食料品などの配送に使えば便利だろうし、その中に駅弁を加えて欲しい。特に北東北の駅弁には好みのものが多いので、熱烈要望したい。

これで日本酒カップ酒 たっぷりいけるか?

青森の新鋭駅弁は、ご飯の上に青森名物の海産物や肉料理が乗ったミニ丼的なものが3種類で、付け合わせがあれこれちまちまと入っている。味付けは全体に濃いめだが、それは北東北の料理として共通項だし、自分の好みにあっている。全体的には米の量が多いが、どちらかというと飯を食うというより酒のつまみ的な要素が強い。個人的な思い込みだが、駅弁は比較的高価な弁当で、若い人であれば安価なコンビニ弁当を選ぶことも多いような気がする。駅弁ファンに高齢者の観光客が多いと思う。ましてやボリューム系の駅弁になると、酒の肴に調達する高齢世代、それも男性が多いのではないかと思うのだ。
先近の女性グループ観光客の多さにもかかわらず、女性向けのおしゃれっぽい野菜中心の弁当が少ないのは、駅弁屋の開発意識の問題なのかもしれない。平日に新幹線に乗るとよくわかるが、ビジネスユースとはっきりわかる黒い集団、カラスのようなスーツ集団は半分程度しかいない。これがボリューム系弁当の対象集団だ。
残りの観光目的らしい一人、二人での旅人は大半が女性だ。その女性旅人も年齢にはずいぶん幅がある。グループの人数が増えるとほとんどが高齢女性に見える。この辺りのニーズが取りこぼされているのは、車内で食べているものを見れば一目瞭然だ。

食べ物の商品開発の鉄則は買う人のニーズを知ることだが、「うちの商品を買わない人は、それ以外の何を食べているのか」を研究しないと、蛸壺的な企画しか出てこない。駅弁の問題点は、そこにあるような気がしている。味付けに限らず、見た目や素材、カロリーや糖質の情報など、アピールすべきことは多い。その研究を嫌がっていては、ただただ値上げするしかない滅びの産業になる。その辺りの危機感が足りないのではないかなあ、飛べ詭弁を食べながら思うことは多い。

個人的には高齢のおっさん向け弁当は大好物なので、それがなくなってしまうのはとても困るのだけれどねえ。

駅弁

駅弁味の陣 買い出しに行った

このサイトから応募した。投票は弁当付属のQRコードから

ネットニュースで知ったJR東日本のイベントだが、これまでうまいなあと感じていた駅弁のほとんどが、この「駅弁味の陣」というイベントで優勝していた。優勝すると大将軍に認定されるようだ。大将軍好みなのだから自分の舌もそれなりなものだと笑ってしまった。本当は旅に出て、車窓を越しの風景を眺めながら食べるのが駅弁の楽しみだが、今年は事情が事情だけに、「おうちで駅弁」というなんとも情けないことになる。
それでも、あちこちの駅で駅弁販売会をするというので、近くの国分寺会場まで出かけてみた。まだ見ぬ駅弁が買えるかなと期待していたのだが、ほとんどが実食済みのもので、販売されている駅弁は、ほぼ関東圏のみだった。できれば東北の弁当を手に入れたかったのだが・・・。

包装紙がなんともゆるい

それでも、今回の獲物は今年の新作らしく山梨の弁当で「ワインのめし」と、ちょっと買う気をそそる。この包装紙のイラストがなんともヘタウマ系というか、駅弁の中身を想像するのが難しい。武田信玄と思しきおっさんは弁当のおかずにはならないから、その周りにいる怪しげな魚や牛、鳥が素材なのだろう。信玄おっさんの前席にいる「ほうとう」風な鍋は何を意味しているのか、などと考え出したら、あまりにシュールな気分で・・・。

蓋を開ければ、それなりにバラエティに富んだ九品があり、添付解説書を読むとメニューはフレンチ仕立てらしい。見た目は和風っぽいが、ワインに合わせたフレンチ弁当ということなのだろう。右下にある白いものが、ほうとうのグラタンだった。左上の白いやつはチーズケーキレーズンパンで、この九品の中に米飯は存在しない。とても手の込んだ駅弁だけに、お値段もお高めだった。
駅弁とは思えない内容で、デパ地下でフレンチ惣菜のオードブルを買ったと錯覚するほどだ。俺様はな、駅弁ではないんだぞ、ワインのつまみなのだぞ、と自己主張する極めて稀有な駅弁だと思う。
これと比べれば横川の釜飯など実に和風だ。簡素系駅弁の代表である牛肉どまんなかと比べればゴージャスというか華やかさがある。横浜のシウマイ弁当が造作的には近しいような気がするが、それでもシウマイ弁当は白飯がしっかり主張している正統的な弁当だ。この「ワインのめし」は、めしと言いながら「めし」を拒んでいる革命的な駅弁なのではないだろうか・・・などと思いながら、ワインと一緒にいただきました。やはり、「めし」というよりワインのつまみだったなあ。