街を歩く, 食べ物レポート

飲む前と飲んだ後

これまで散々と酒を飲んできて学んだことは多いが、安全に飲むために心がけているのが、空腹で飲みに行かないことだ。特に仕事が終わった後、腹を減らして飲みにいくと、ついつい飲みすぎる。満腹で酒を飲むのがしんどいことはわかっているが、空腹では何かを食べる以上に酒を胃袋に放り込んでしまうからなのだ。とりあえずビールで腹を膨らませてなどと考えると、翌日ひどい目に遭う。

ゴマ蕎麦で盛り一枚

そこで、夕方に飲みにいくときに、待ち合わせの時間まで余裕があると軽くそばを食べたりするのだが。これが牛丼やカレーなどの米飯系になると、満腹になってしまうのでまずい。バーガーなどでも良いのだろうが、だいたい酒を飲むときには肉か魚をつまみにすることが多いので、そこは避けたいところだ。
無難なところで盛り蕎麦を選ぶことが多い。シンプルイズベストだし、蕎麦は腹熟れが良いからという理由もある。この「飲む前のもりそば」は軽めにしなければいけない。間違って大盛りなど頼んではいけない。すっとそばをたぐって、そこにお銚子一本みたいな誘惑を振り切って、蕎麦湯を啜るのがよろしいのだ。

初めて食べたキムチチャーハン GJ!

酒を飲んだ後、締めにラーメンというのは体に良くないと言われるが、あれは本当だろうかと思う。確かに麺を完食し、スープを飲み干せば・・・とは思うが、自分の経験で言えば、飲んだ後のラーメンは食べ残すことが多いような気がする。締めパフェなる最近の流行り物と比べてどうなのだろうか。
などと考えながら、無謀にも飲んだ後の締めをキムチチャーハンにして見た。これは旨い。キムチチャーハンなど・・・、邪道な食い物だとずっと思っていたのだが(個人的には、キムチが好きなので、白飯にキムチで十分だと信じていた)、ちょっとした気の迷い?で頼んでみたら、いや実にうまいではないか。チャーハンの上手な中華料理屋は意外と少ないと思う。塩加減だったり、油の加減で、味が随分と変わるので、好みの味のチャーハンを出してくれる店は、なかなか貴重なのだ。

確かにキムチの味は強烈ななので、微妙な味付けは吹き飛ばされてしまうだろうが、このニンニクがたっぷり効いた炒め飯は、暴力的な味付けだが旨い。飲んだ後の締めにはこれくらい強烈な食べ物が良いかもしれないと思ったのだが。翌朝目覚めてから、体の匂いに気がついた。あまりにもニンニク臭い。体のあらゆる汗腺からニンニクの匂いが吹き出しているような気分だ。一体どれだけキムチを食べたことになるのだろう。チャーハンだから気がつかなかったのか。これでは出張に行ったときくらいしか食べるチャンスはなさそうだ・・などと反省する羽目になった。
キムチ恐るべし。

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油そば 開眼した

人口200万人の大都市札幌の玄関口はJR札幌駅だが、南口方向にはオフィスビルが広がりそれなりの都市の光景が広がる。ところが北口から出ると、駅周辺にだけは高層ビルがあるが、200mも離れればいきなり昔懐かしい昭和の外観の店舗が点在する。札幌駅北口周辺は古い家や店舗が虫食い状に開発されている場所なので、ビルとビルの谷間に小さな店が残っていたりする。そんな町の一軒が居酒屋かんろで、ここの焼き鳥はうまいのだよねと思いつつ、その前を通り過ぎて、これまた古びた一軒家に突き当たる。

油そば たおかという暖簾がかかる。黄色のファサードはよく目立つ。油そばと言われてピンと来ない時期があったが、要は汁なしラーメンのことで、タレがかなり濃くて油たっぷりなのだ。汁なし坦々麺などは、その親戚というか、元祖というか。たおかは札幌市内で複数店を構える人気店のようだ。ネットニュースでこの店の評判を見かけて、なんとなく試してみようかという気になった。油そばは好みではなかったので、自分でも不思議な決断だったのだが。

まず、こうしたちょっと変わったものを食べるときはできるだけプレーンなものを注文する。トッピングがたくさん乗っていたり、ソースが変わっていたりする「変化系」が多いので、それは次回以降に慣れてきてからにするべきだ。(と思っている)
味噌ラーメンが売りの店に行って醤油ラーメンを頼んだり、ニラの辛子ニンニク和えをトッピングに頼んだりしてはいけない。せいぜい許せるのは煮卵くらいだろうか。ということで、ここでも一番基本のキを守り、普通盛りの油そばプレーンを注文。間違っても全部乗せや麺大盛りなど頼んではいけない。タレは麺の底に沈んでいるので、見た目は素の麺だけだが。

それをこれでもかというくらい上下にひっくり返し混ぜ続ける。5回程度ではタレと麺が馴染まないので、エイヤエイヤと30回ぐらい混ぜた姿がこれ。なんだか見た目はかなり悲しげになっている。カップ焼きそばも見た目はこんな感じだなあなどと思ってしまう。この辺りも油そばが苦手な理由で・・・。

これをむしゃりと頬張るのだが、普通のラーメンのようにスープがアチチなのでふうふう言いながら食べるということにはならない。いきなりムシャムシャと噛み締める。タレの強さが舌の上でガツンとくる。おそらく麺の太さとタレの濃さが全ての「中華そば」なのだ。麺が細くてもいけない。タレが薄味でも、少なくてもいけない。そういう食べ物だ。ぐちゃぐちゃ混ぜることでタレの乳化が完成するのだろう。油が麺に馴染んでいる。
ああ、これは好みの味だ、と初めて思った。麺を食べているうちにメンマやチャーシューが一緒に口の中で混じり合い、これもうまいものだな、タレと油の強さが良いのだろう。東京で食べた油そばは、タレが少ないのか弱いのか、どうにも感心しなかったものだが。そして、カウンターに貼ってある注意書に従い「味変」に挑戦。酢を入れたりラー油を入れたりして、ふーん、こうなるのかとか、もっと辛くても良いかなどと感心しながら完食した。あっという間だった。もっと食べたいなと思った。

ついに油そばに開眼した。また食べてみようかと思った。次回はぜひ麺大盛り、トッピングいっぱいで絢爛豪華な油そばにしよう。

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カレーは飲み物 らしい

カレーは飲み物と言われて、「うん、そうだね。」と言える人はあまり多くないと思うが、それでもこのカレー屋にいけば、そう思えるようになる・・・・ハズがない。カレーはやはり食べ物だ。札幌名物のスープカレーであれば、サラサラの液体だから、スープだから飲み物と言えるかもしれない。しかし、あれはスパイスが相当に効いているのでゴクゴクと飲み干すと、確実に舌と胃袋がやられるので、やはり飲み物ではないと思う。

昼は行列

この店のカレーは、赤と黒の2種類しかない。あとは白飯の量の差があるだけ。黒はビーフ、赤はチキンで、ビーフはどろっとしたルー。チキンはそれよりもサラサラ系だ。いつも頼むのは黒で、赤はほとんど注文しない。旨いまずいというより好みの問題で、赤のトマト味はそれなりにユニークなうまさだ。

黒カレー

そして、カレーを頼むと3種類のトッピングが選べる。「トッピングは2ー3−8」のような注文の仕方をする。間違っても「らっきょうと、ポテサラと・・。」などと言ってはいけない。黒カレーは金沢カレーに似た濃厚系で粘度が高い。中にごろっとした肉の塊がある。トッピングはカレーの中に混ぜ込んで食べても、味変で面白い。一年に何度かは無性に食べたくなるユニーク商品なのだ。

好みはラッキョとポテサラ

新橋の駅ビルの地下にあるカレー屋の姉妹店が、「焼きそばは飲み物」。これは全力で間違っていると言いたいが、まだ食べに行ったことがないので、そのうちに自分の全否定が正しいことを証明するために行って見たいと思う。

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はやしや で飲む

ここしばらく通い詰めている新宿駅東口の洋食はやしやを居酒屋がわりに使って見た。ただし、この店は懐が深いので、夜になると(昼でもか?)刺身や、焼き魚、オニオンリングなどの居酒屋メニューが登場するので、居酒屋使いが間違っている訳でもない。

感動のオムライスと洗練のハヤシライス

洋食屋といえば、何は無くともオムライスで、続いてはハヤシライスで決まりだ。この日本がうまい店は、何を食べてもうまい。個人的には、この店のオムライスは毎日食べても良いくらい完成度が高い。中はチキンライスで、程よいトマト味。ハヤシもグッドジョブだ。ただしこれは締めに食べるべきだ。酒の肴にはちょいときつい。

洋食屋の肉料理で、手抜きをされると、もう二度と来ないぞと思うのがハンバーグ。好みのハンバーグは粗挽き肉で、コリコリと歯応えがあるツクネ風のハンバーグだが、まさしくはやしや 生ハンバーグはそんな感じだ。サイドアイテムがいろいろ選べるが、生姜焼き付きがおすすめだろうと思う。これはかなりのボリュームだ。

ハンバーグ&生姜焼き

熱々の鉄板でジュージュー感あるのがチキンソテー。デミグラソースで食べるチキンも乙なものだ。飯のお供というより、酒のお供だと思う。

チキンソテー

おなじく鉄板ジュージュー系でポークソテー。この豚の焼き肉は意外と提供しているところが少ない不思議メニューだ。牛肉が安くなったこともあり、肉といえばステーキのような傾向があるが、豚を上手に焼いてソースで食べるのは、なかなかの悦楽というもので・・・。これは全国の洋食屋で頑張って提供してもらいたメニューの一つだ。

ポークソテー

そして、なんとピザも食べられる。洋食屋の融通無碍ぶりだ。チーズがたっぷりとかかり、生地は厚めで、まさに飯がわりに食べるピザ(けしてピッツァなどと呼んではいけない)だが、酒の肴としても最高。ソースの味が濃い目なので、ぼってりとしたチーズとマッチしている。これにタバスコをドバッとかけて食べれば、酒が進むこと間違いなし。居酒屋のピザは、なんちゃって系の冷凍ピザが多いが、このはやしや のピザはまさしく手作り感たっぷりだ。

まさに飲み屋のミックスピザ

普通にご飯を食べるためにある店なのだが、それを居酒屋として使うのは、やはり親父の特権というものだろうな。

定食のメニュー 居酒屋メニューもある

このメニューの裏麺が居酒屋メニューになっている。素晴らしい。

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ワッパー ジュニア

生まれて初めてアメリカで食べたハンバーガーが、バーガーキング のワッパー だった。WHOPPERをどう発音するのかもわからず、なんとか注文をして出てきたハンバーガーの大きさにびっくりした。アメリカのハンバーガーといえばワッパー と刷り込まれた瞬間だった。

そのワッパー を食べた瞬間の、ビーフパティの「獣臭さ」は今でも思い出せる。その後、何十回となくアメリカで食べたバーガーはいつもこの獣臭さが付きまとっている。日本で食べるマクドナルドやバーガーキング のハンバーガーには感じられない、肉肉しさといえば良いのだろうか。おそらく日本のビーフは匂いがしないように調整されているのだろうと思っている。ただ、この獣臭さが嫌いかと言われると、意外とそうでもない。アメリカではアメリカ流の味付けや匂いがあるのだと納得しているせいだろう。兎にも角にもアメリカの食べ物を想起させるものと言えば、バーガーキング のハンバーガーとその匂いだ。

その「日本製の」ワッパー の小型版、ワッパー ジュニアが半額セールになっていた。お一人様10個限定だそうだが、それほど食べるわけもない。一つだけ買って見た。180円也だ。

ワッパー との違いといえば、ビーフパティーが少ないことくらいだろうか。ワッパー のボリュームがこたえるようになってきたので、軽めに食べられるのがとてもありがたい。これくらいだと片手で持って食べられそうだ。ワッパー だと両手持ちになる。この手のアメリカンな食べ物は、時々無性に食べたくなるのが不思議だが。

できればあのアメリカで食べたニクニクしいバーガーも食べて見たいものだ。

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スープカレーでラーメンで 橙

札幌で名物といえば蟹にイクラに味噌ラーメンみたい話は、あることにはあると思うが。今は、スープカレーに締めパフェみたいな感じになっていると思う。(蟹はすっかり高くなってしまったし)スープカレーはローカルフードなので、観光客が来るような場所にはあまりお店がないようだが、このスパイスカフェ「オレンジ」も車でなければ到底いけないような場所にある。最寄りの地下鉄駅からだと、歩いて30分くらいかかるのではないか。

橙色の暖簾がかかるこじんまりまりとした店だが、横には10台くらいおける駐車場もある。しかし商品名が怪しい。ラーメン、スープカレー、つけ麺・・・。

幹線沿いの店なので、見過ごさないように看板も大きめのようだ。そしてそこには「スパイス&ラーメン」の文字が。いったい何屋なのか?

メニューを開け確かめてみると、やはりスープカレーとカレー?ラーメンが主力のようだ。当然のようにチキンのスープカレーを頼んでみたが、素揚げの野菜によく煮込んだ鶏肉というあたりはドがつく直球のスープカレーで、魚介出汁を強く感じるのが現在の流行の仕立てということだろう。ついてくるライスはどやらインディカ米らしい。そういえば札幌でハズレのスープカレーを食べた記憶がない。どの店も研究熱心ということだろうか。半分くらい食べたあたりから、どっと汗が出てくるのは、正しいスパイス料理ということだ。

同行した知人は当然のようにラーメンを注文しているのだが、カレーを食べながら妙にそれが気になる。半ラーメンというものがあれば、追加で注文したくなった。このスープとラーメンの二毛作は、案外アリかもしれない。
もう少し暖かくなったら地下鉄駅から歩いてきても良いのだろうが、雪が降るような季節はちょっとしんどい。

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たまにはハズレもあるものだ

勘が悪いと、あまり美味しくないものに当たってしまうことがある。これは仕方がない。怪しいと思っても選んだのは自分なので自己責任というしかない。
しかし、流れ弾に当たってしまうこともある。これは自己責任とはいえず、不運だったというしかない。

味噌ラーメン とある空港のフードコート

不運の原因は、基本的に従業員のミスにあることが多い。例えば何度も使ったことがある店で、たまたまその日の調理担当者が手抜きをしたとかいう時だ。親父が一人でやっているような店ではこういうことはほとんど起きない。ところが、多人数のアルバイトを調理担当に使うような店では時々起こる。
ラーメンで言えば、麺の茹で過ぎとか、スープの味が濃すぎる、薄すぎるといった根本的な欠陥は「金返せ」と言いたくなる類のものだ。それ以外では、チャーシューが入っていなかったとか、ネギの量が極端に少ないとか、微妙に判断のつきにくい欠陥もある。なんだ、この店、チャーシュー減らすことにしたのかなどと勝手に推理納得してしまったりするからだ。もちろん、一枚減ったチャーシューが原因で、2度とこの店を使わなくなる可能性もあるが。
また、従業員の技量というか注意不足で、料理の見栄えが悪くなるということもある。盛り付けは料理にとってかなり重要な要素なので、そこを手抜きすると「プロの料理」から「アマチュア・下手くその料理」に落ちこぼれる。
そして、この二つが重なると最悪の商品になる。この味噌ラーメンがその典型で、まず見た目がひどい。トッピングが全てスープの中に沈み込んでいる。具なしのインスタント麺みたいなものになっている。あれれと思いながら、一口食べてみると、スープの味が薄い。明らかに味噌ダレが足りない。
仕方がないから底から全体をかき混ぜ試してみる。二口三口食べ進めギブアップした。ここ数年で思い返してもこれほど酷いラーメンを食べた記憶がない。運が悪い日だった。でも、もういかなくなるだろうな。

店舗数は日本最大のファミリーレストランの台湾まぜそば

もう一つのパターンはチェーン店でたまにある「設計が間違っている食べ物」。これは店舗の従業員のミスではないので、「そもそも論」になる。メニュー開発者の力量とそれを販売許可した上級管理職の舌がおかしいというレベルなので、天災級のミスだろう。特に、最近流行のご当地グルメ、地名がついた麺類や料理名に釣られてお手軽に注文してみると、たいてい頭の中は疑問符の嵐で???状態になる。特に現地で食べたことがあり、それを懐かしんで食べてみようと思った場合、ハズレの失望感は強い。まだ食べたことのないものであれば、こんなものなのか、大したことないなで諦めもつくが、それでは現地の名店に対して申し訳ないだろう。実は〇〇地方の名物料理は美味しくないのですよというネガティブキャンペーンになる。
台湾まぜそばは、名古屋中心のローカルメニューだが個人的にはこの味の濃い食べ物が好みなので、相当期待して食べに行った。見た目は良さそうだ。グリグリと全てのトッポングを混ぜ込み一口食べ、絶望した。違うのだよ。油そばとしても欠陥だと感じた。麺の仕上がりがなんとも言えず「ゆるい」。締まりが無い麺だった。タレの味もしない、薄い、足りない。おまけに卵の黄身が中途半端な甘味をつける。去年の夏はファミリーレストラン各社が坦々麺という名の偽物を出していた。やはり、ファミリーレストランは麺を出してはいけない。せいぜい許容範囲にあるのは冷凍適性が良い、うどんくらいのものだろう。
これを名古屋人が食べたらどう思うか、是非感想を聞いてみたい。

辛口に文句をつけると

地方区での名物は、やはりその地方の好みに合わせた味付けなので、それなりに尖っている。だから全国向けに味の調整をした時点で、その商品の持つ魅力や強さは失われてしまうのだろう。
騙された気分になるのは仕方がないが、やはり現地の人が食べてもうまいと納得するものにして欲しい。大企業の商品開発者よ、きちんと現地に行って味を確かめてこいよ。大企業の管理職よ、客の舌を舐めるな、自分の舌をもっと鍛えろと言いたい。
外食産業はまだまだ発展途上の産業なのだという失望を、ぜひ「今日も美味しいもの食べた」という喜びに変えて欲しいものだ。

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豚丼 うまい

うかつにも帯広の豚丼のことは詳しくないまま、豚丼屋が札幌市内にたくさんあるらしいことを知った。札幌駅ビルのレストラン街にある豚丼屋に行ってみたら。凄まじい行列で諦めてしまった。

気を取り直して、昼のピークが過ぎてから行ってみたら、あまり待たされることもなく入れた。メニューを見たら日本語が書いてなくて慌てたが、外国人向けをメニューを開けてしまっていた。日本人向けのメニューを見つけてじっくり眺めていたら、あれまあ。
米の盛りかたと肉の量の違いしかない豚丼オンリーメニューだった。一番感心したのは、ハーフ大盛り豚丼、ご飯普通で肉半分って、いったいどういう人が頼むのだろう。

豚ざんまいも魅力的

出てきた丼は意外と小さめのサイズで、これではちょっと物足りないかなとも思ったが。

蓋をとってみれば、これはこれで肉と米のバランスが良いのでは。甘辛の醤油味がカツンとくる旨さだ。豚丼の肉は厚すぎるとよくないと思う。味付けと肉がけんかするからだ。このバランス取るのが難しい。帯広の名店ぱんちょうも確か「厚すぎない」肉だったと記憶している。

定番の豚丼 肉もご飯も普通盛り

周りにいた外国人客は多分、特盛り豚丼、ご飯は普通で肉だけ多いやつだろう。肉が丼からはみ出ていた。
豚丼はシンプルの極みだから、店の力が大事な一品。やはり今度は肉大盛りにしようか。

食べ物レポート

豚骨ラーメンとラー油そばの異端的な関係

山頭火の話を書いた後で、また何度か山頭火に行ってみた。久しぶりに食べたら、あの味にハマってしまったというところだ。それでもいつもワンパターンで塩か醤油ラーメンしか頼まないというのもなあ、と内心悩ましい所もあるのだが。メニューを眺めていたら悩んでしまう。トッピングが追加になるラーメンは、ある意味ベースの味が同じで変化としては少ない、どうでも良い?選択肢なのだが、気になるのは蕎麦ラーメン。明らかに麺が違うのだろう。同じスープでも違う食べ物になっているはずで。もう一つが青唐仕立ての辛しおラーメン。これも気になる。

などと考えながら、いつもの塩ラーメンを食べるのだが。この白濁した豚骨スープ、しかし、ほとんど臭みはない。久留米で食べた豚骨ラーメンは獰猛なほどの臭みとガツンとくる強い味のスープだった。九州のラーメンでは久留米が一番匂いがきつい、南に行けば匂いはどんどん大人しくなる気がする。それと比べると、山頭火のスープは同じ豚骨とはいえないほどマイルドで、九州の南の先の離れ小島くらいのイメージになる。麺を食べ終わるころには、すっかりスープの底にしずんでいる小梅をサルベージして食べるのも楽しみだ。

やはり山頭火のラーメンは北海道で頑張るうちに、豚骨ラーメンとして洗練されすぎてしまったのだろう。これはこれで豚骨ラーメンの一つの極地、進化の極みなのだろうなあと、ラーメンをすすりながら感慨にふけっていた。九州の豚骨ラーメン名店からすると、かなり異端的なのではないか。

山頭火 いそラーメンの完成度は高い

そして、もう一つの最近のお気に入り「ラー油蕎麦」。つゆはとても濃い甘辛で、ラー油の香りが強く感じる。そばつゆにラー油を入れることの違和感は、この「匂い」がいちばんの原因だろう。山盛りの海苔の下には茹でた牛肉薄切りが乗った極太の日本蕎麦がたっぷり。江戸前のそばなどとは全く別系統の太くて歯応えのあるそばは、山形の板蕎麦に近いような気がする。そばをすするというより、もぐもぐと噛み締める食べ物だが、そのせいか女性客が少ない。蕎麦の量やつゆの味付けやら、色々と女性には取り扱いが難しい食べ物かもしれないと思うが、いや、こういうストロングスタイルの店は女性に媚を振ってはいけないと強く言いたい。男だけ楽しんでもいいじゃないか・・・。

なぜそばにラー油を入れるのか 新橋店がお気に入り

吉野家が女子高生の攻略で陥落し、いつの間にかシャレ系メニューが増えた。そのうち伝説のすた丼も女性客に侵攻されるかもしれない。その時、最後まで残るのはこのラー油蕎麦であると願いたい。

山頭火もなぜラーも、その業界では異端だったものが、商品を極めて頂点に立った(と思う)。その結果、麺ワールドで新しいジャンルを作り出した、と信じたい。異端が次の時代を創り出すのはいつの世でも変わらないと思うのだ。

面白コンテンツ, 食べ物レポート

噂のフードホールに行ってみた

アメリカでおしゃれなフードコートができているという話聞いてはいたが、なんとなく「ふーん」的な気分だった。これは外食に関して日米共に同じことだが、大都会の「一品もの」の超絶人気レストランは、多店舗しないしトレンドにはならない。要は商売ネタとしては面白くならないという経験則だ。

ニューヨークの都心部には超有名店がたくさんあるが、それがチェーン店化することはない。一店豪華主義、そういうコンセプトなのだ。500店、1000店という大規模店網を築くのは中西部や西海岸の外れの町から生まれることが多い。いわゆる大衆受け、誰もが愛するブランドみたいなものは、田舎町・小都市発ということだ。だから、ニューヨークの街中でおしゃれなフードコートが・・・みたいな話には触手が動かなかった。ましてや、それの日本版がどれだけの戦闘力、展開力を持つかなど期待する方がおかしいと放置していたのだが。

それでも、フードホールができて一年経ったなどというネット記事を見て、やはり一度見に行くかと思い直し、南新宿に行ってみた。「BLASTY!」という店名の複合コンセプトが入る二階建ての店舗だ。

中に入っている業態?はピザ、メキシカン、BBQグリル、クラフトビール、ドリンクカウンターという感じで強烈にアメリカンなラインナップだ。アルコーツがあるので、ショッピングモールにあるフードコートとは根底から違うのは理解できる。当然、夜の需要も期待してのコンセプトだろう。

店内はハイチェアが多くあり、いわゆる都会的なスタイリッシュさがある。空間デザインという言葉がよく似合う。こんな店が郊外ショッピングモールにあったら相当浮くだろうなと思うが、地方都市の繁華街でも浮き上がりそうだ。やはり、フードホールとは都会の、それも場所を選ぶものになるのだろうか。

さて、ピザだ。Cucinovaというピザ屋を調べてみたら、なんとアメリカのフードコートの雄、ピザピース売りのスバロの枝ブランドらしい。スバロは何度か日本マーケットに挑戦していずれも撤退している。日本のピザマーケットの小ささと難しさに歯が立たなかった。というか、日本でデリバリー以外で成功したピザ業態は存在しない。挑戦した全員が失敗したと言って良いくらいの、予想以上に難しい業態なのだ。

コンセプトとしては非常にシンプルで、注文を受けてから石窯で焼く。セルフサービスであり、典型的なファストカジュアル業態。価格帯はデリバリーピザと比べてちょっと安いくらいなので、全体的には高価格の食べ物となる。その分、トッピングやチーズに凝る「アッパー」なピザということだ。

ナポリ風という軽い系統のピザなので、一人前よりは大きいが二人前にはちょっと足りないという、主食とつまみの中間にあるシェアフードだと思う。一人で頼んでみたがちょっと最後の1−2ピーズは多いかなという感じ。ただ、隣に座ってピザを注文していた外国人は一人で黙々と完食していたから、この量はシェアフードというより大盛りラーメンみたいな感触で捉えた方が良いのかもしれない。

トッピングとソースは照り焼き、マヨなど日本的なアレンジを受け入れているので、やたらアメリカンしているわけでもない。ピザ単店では生き残れないが、BBQ屋やメキシカン屋と一緒に商売をしていれば、みんなまとめて「アメリカ料理屋」みたいな感覚で受け止められるのかとも思った。しかし、結局のところ、軽食主体のランチビジネスである「フードコート」に対しての、重食でディナー対応、アルコールありの「フードホール」ということであるとしたら、やはりマーケットはあまり大きくないのかもしれない。新型で変形の洋風風居酒屋であるとしたら、フードホールという名前は仰々しすぎるか。

次回はグリルした肉やタコスを食べてみようとは思うが、一人で食べるには量が多いような気がする。
個人的にはピザよりもタコスが食べられる方が嬉しいなというのが正直な感想だった。