街を歩く, 食べ物レポート

横浜中華街のまんじゅう

饅頭シリーズの続きになる。横浜で中華料理といえば真っ先に頭に浮かぶブランドが饅頭の店を出している。饅頭以外にも多少は別の商品もあるが、基本的に饅頭のバリエーションを売りにしている店で、肉まん以外にもあれこれ変わりまんじゅうが置いてある。
少なくともお目当ては肉まんなので、まずは肉まん(中)を買ってみた。肉まんには小サイズ10個入りもある。大サイズは、中サイズと同じく1個単位のばら売りだった。中と大のサイズ差はよくわからないが、きっと横浜の本店では大が標準で、それでは大きすぎるという横浜以外の客からのクレームで中ができた……………みたいなことなのだろうか。あるいは客のクレームではなく、百貨店バイヤーからの要求なのかもしれない。中サイズを食べると、大サイズはいらないなと思う。(個人的感想です)
個包装の肉まんは、再加熱が完全に電子レンジ対応で、袋のまま開封もせずに加熱すると良いと書いてある。素晴らしい。こんな横着を喜ぶのは、まさに首都圏住民だろう。

さて、再加熱して熱々を実食した。高級中華まんなので期待度は高い。が、どうも好みとは違っていた。まず、単純に味が薄い。ただ、これは横浜中華街本店の味を再現しているのだとすると、この肉まんは饅頭単独で食べるものではないのだろう。他の中華惣菜?と合わせて食べる設計なのではないか。
野菜も肉も大ぶりのカットだから、コンビニ饅頭のようなすり身というかミンチみたいなものとは違う。歯応えもある。料理感がある。皮とアンの間に隙間もなくびっちりと詰まっている。やはり高級品だけあると何度も感心してしまう。でも、味が……………これは、皮に酢醤油でもつけて食べると良いのかもしれない。ひょっとすると店舗では肉まんのタレみたいなものを別売りしていたのだろうか? 1日目の肉まん実食はいくつかの疑問を持ったまま終了した。

2日目、野菜入りの饅頭を試すことにした。包装は肉まんとほぼ同じ。肉まんは赤い印刷、野菜まんは緑の印刷なので、個包装になっていても間違えることはない。これはかなり重大なポイントだ。野菜まんも赤い印刷であれば、おそらく簡単に見分けはつかない。饅頭の外見は真っ白で目印もないし。大きさも同じだ。この辺りは商品としての気配り・完成度がなかなかのものだと感心した。

さて実食すると、これは確かに野菜マンだった。が、食べた感じは肉まんとほぼほぼ同じ。味付けも薄い。肉まんより皮が厚く感じるのは再加熱時の問題かもしれないが。皮とアンのバランスがあまり良くない気がする。何より、野菜感がぼやけている。
野菜マンというと信州名物、野沢菜のおやきみたいなイメージがあったが、どうもそういう仕上がりではない。個人的には野沢菜の代わりに搾菜を使ったアン、搾菜と肉が五分五分くらいの感じにしてもらえると嬉しいかもと思う。
横浜の中華街名店の饅頭は、ちょっとアッパーになり過ぎている感じがする。饅頭は単品で食べる設計にしてもらいたいなあ。多分、酢豚とか青椒肉絲のような濃い味付けの料理と合わせて食べると味が数段良くなるような気がする。白飯代わりに食べる副菜ということなのだろう。

機会があれば横浜の本店に行ってまんじゅう食べてみたいものだ。

食べ物レポート

端正なオムライス

池袋の高層ビル内にある オムライス専門店にて

オムライスが好物だ。子供の頃からの好物だが、小さい頃はデパートの大食堂で食べていた。大人になってからは、洋食屋の小洒落てオムライスより町中華のオムライスを好んで食べていた。
そのせいで卵焼きは多少焦げ目のついたぶつぶつ感があり、おまけにペラペラな薄さのものが好みなのだ。だからこんな綺麗に焼き上げられた卵で包まれたオムライスには、いつもちょっと腰が引けてしまう。身の程知らずの高価な食べ物感が付きまとうせいだろう。
それでもケチャップの赤と卵焼きの黄色のバランスにはいつも感動する。うまさを本能的に感じさせるのが素晴らしい。この赤と黄色のコントラストは、多分人類の遺伝子レベルで刻み込まれたうまいもののシグナルだろう。
肉料理に多い、茶色と黒とくすんだ赤というバランスは「ご馳走感」と紙一重だが、その分うまさを感じ取るには経験値が必要だ。いわば、大人の贅沢感みたいなものだ。ところが、黄色と赤は何の疑いもなく「うまさ」を感じさせる。幼い子供でも理解できる原初の記憶にあるご馳走カラーリングだ。

実食してみた。中のチキンライスは実に上品で、油っぽさなど感じない。ただ、チキンが小さい。個人的には大きく切ったゴロリ感がある方が好きなんだが。確かに都会的なオムライスとはこうなるのだ。
完食して店の外に出たら、子供連れの家族を中心に、それもほぼほぼ女性客で長い行列ができていた。ざっと人数を数えてみると、おそらく最後尾は1時間以上待つことになる。オムライスの人気はすごいものだと再認識したが、おやじやじじいにはあまり関わりがない人気のようで、それはそれで納得した。
そういえば店内には40歳オーバーはいなかったような感じも……………

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饅頭を買いに

自宅のある埼玉県西部の町が、これまた大改造モードになっている。なんとも驚くことだが、駅前を中心にタワマンが10棟ぐらい、10階以上の高層マンションも同じくらい乱立している。ちょっと見だけでは西新宿を彷彿させる高層ビル地区なのだ。
その駅前にあった車両整備工場を撤去し、跡地にショッピングモールができる。9月初旬に開業らしい。フードコートも六十店ほど入るようなので、すごい規模だと思う。
埼玉県民は基本的に自動車移動する民なので、駅前の渋滞はものすごいことになると思うが、さすがに西武鉄道グループが開発しただけに、駅から橋上通路で繋がっている。どう考えても電車で行くのが正しい。ただ、そうなると橋上通路の幅がちょっと狭い気もするのだが。
街の感じとしては町田とか松戸っぽくなる。駅前の商店街も活性化されそうだ。

業績不振で百貨店からショッピンセンター扱いになった所沢ワルツも元気になるかもしれない。駅から直結するワルツの2階を抜けると、新モールへの通路がある。雨の日も便利だ。

そのワルツの地下フロアーが食料品売り場になっていて、昔であればデパ地下と言えた。いまは、なんと言えば良いのか。食品専門店フロアーとても言うのか。その一角に横浜の名物中華の店がある。今回のお目当ては中華まんを買うことだった。

ちょっとすごいなと思うのだが、3個入りの肉まんの袋の中に、1個ずつ個包装された肉まんが入っている。また、再加熱は基本的に袋ごと電子レンジ対応という、超簡単モードだ。中華まんの名店で売られている蒸した「生饅頭」と比べると、味はともかくとして使い勝手の良さは抜群だろう。その分、お値段はちょいとお高めだ。

レンジアップしてから中身を見ると、皮とアンの間に多少隙間があるが、スカスカというほどではない。コンビニまんじゅうのスカスカ度合いと比べると、明らかに上質感がある。
さて、実食すると「濃い味付け」と「味の薄い皮」のバランスがとてもよい。餡の塩味が強いが、これが好みに合っている。具材の中にある筍のしゃりしゃり感も好みだ。皮と餡も良いバランスだと思う。コンビニ饅頭の皮多すぎないかと文句言いたくなるアンバランスなものとは比べても仕方ないが。高級品とは、やはり意味がある値段の高さだと改めて認識した。
ともかく都会的なあれこれが工夫されている肉まんだ。せいろで蒸した饅頭を目の前で袋に入れてもらう「スーパーシズル」な売り方もあるが、買い置きをしておいて小腹が減った食べるというものぐさ系な利用法を考えると、これは実に完成度が高い饅頭なのだなあ。

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餃子と茄子味噌炒め

冷凍餃子もテイクアウト用に販売している

一人で昼食を食べることになり、ふと思い立ち餃子を食べにいった。いつもの町中華でいつもの餃子なのだが、久しぶりに酢醤油で食べた。いつもは浜松スタイルの酢に胡椒という食べ方を好んでいる。
餃子という料理は店によって随分と違いがある。肉の多いもの、野菜の多いもの、それぞれ店主の思いがあるのだろうが、食べ手としてはその全てを気にいるわけでもない。いくら店主がこだわっていても、自分にとってのお気に入り餃子になるとは限らない。
個人店だからこだわり餃子がうまいかと言われると、経験的には町中華店の8割で期待が裏切られる。気にいる餃子の出現率は、おそらく2割以下だ。ただ、それはまずいというのとは違う。自分の好みではないというだけだ。(10回に1回くらいはまずい餃子に出会うのも確かだが)
普通に考えても100人いれば100通りの味の好みがあるはずで、自分がうまいと思ったものを同じように旨いと感じる人は少ないのだ。だから、料理の批評は控えることが多い。あえて言うとすれば、それも正直に感想を言えと言われると、これは自分の好みなのだよ、という程度にしている。

世の中には自分の好みを押し付けるおせっかいも多いので、自分はそうならないようにと心がけている次第だ。
長い前置きだが、この店の餃子は数ある中華チェーンの中でも安定の品質で、実はとても好みなのだ。全国区として展開する、京都や大阪発のチェーン店の餃子はどうにもチープすぎて好みではない。餃子シティーである宇都宮や浜松でもお気に入りの餃子は見つからなかった。最近、餃子消費量NO1になった宮崎は例外で、宮崎餃子を代表する餃子ブランドは大好物だ。が、とても手に入りにくい。現地に行っても午前中に手に入れないといけない。それも生餃子なのだ。東京に持って帰る時間を考えると、実に難度が高い。でも、いつも買ってしまう。
高知の屋台餃子屋は飲みにいくには楽しいが、そこの餃子は大好物というほど気に入っているわけではない。ホームタウン札幌では誰もが知っているローカル餃子チェーンがファミレススタイルで展開している。餃子を食べるには便利な町なのだ。ここも懐かしくなり、たまに食べにいくが、実は懐かしさ成分たっぷりなだけで、うまさという点ではちょっと残念なレベルだ。ただし、カレーと餃子を合わせると、掛け算で旨く感じる不思議な餃子でもある。

などと餃子のあれこれを考えながら一皿完食したが、ちょっと満腹には足りない。この店名物のW餃子定食が存在する意味がよくわかる。なので、夏の推しメニューである茄子味噌炒めを追加した。熱々のナスに濃厚な味噌味、これは確かに夏の食べ物だ。麻婆茄子も好きだが、やはり茄子は味噌炒めが良い。過剰に思える油も、夏であればスタミナの素と自分を誤魔化せる。
やはり夏には濃いめの味付けで野菜をたっぷり食べるのが良い。足りないタンパク質は餃子で補える。ナス料理でちょっと残念なのは、高知の茄子料理「なすたたき」が高知以外では食べられないことだ。もし「なすたたき」がたべられれば、なすたたきの上に鰹のタタキを乗せて夏の完全食になると思うのだがなあ。

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リアルと仮想空間のギャップ

埼玉県が誇る二大「町中華チェーン」、そのうちの一つに行ってきた。この辛い肉野菜炒めとでもいうべき「爆弾炒め」をテレビの情報番組で見かけて、不意に食べたくなったからだ。このチェーン店は夕方から、サラリーマンのちょい飲み需要を上手に捕まえて成長したので、すごく旨いよりもそこそこ旨くてお値段お手頃を狙っている。
その点に文句をつけるわけではないが、例えば盛り付けであったり、味付けであったりが日によって随分と違う。それはこの店の特徴として諦めるしかない。(笑)
今回は、爆弾炒めが黒っぽいルックスだった。普段はもっと赤見が強いように思うのだが。食べてみれば、やはり辛味が足りない。どうも今回の鍋ふり職人はキムチ少なめ投入派らしい。
前回は肉の量が通常のWサイズだった「積極肉もり派」職人だった。この辺りを楽しむ余裕がなければ、このチェーン店を使ってはいけない。昨今のSNSで過剰にブー垂れる自称正義の味方に与するつもりはかけらもないので、味が変わろうと見た目が変わろうと全然気にしないのだ。他人を攻撃して注目を集めようという下郎的な「輩」は、某大国の大統領候補と同じ性格の悪さで始末におえないから、無視するに限る。

追加で頼んだのはめんまだが、これはちょっとブウたれたい。せめタレで味付けするくらいはしてくれないものだろうか。あまりにも手が入っていない。だからと言ってまずいというつもりもない。このめんまに卓上にある胡椒とラー油と酢をかければ立派に味変する。自作味変めんまの小皿は簡単に作れる。
そもそも追加のめんまは、最後に締めで食べる麺に乗っけてメンマ麺に変えるのが目的だからこれでも良いのだけれど。
昔の勤務先、恵比寿にある町中華のめんまは一仕事してあって好物だったせいで、あちこちでメンマを頼むとついついぶつぶつ言ってしまう。めんまの黒胡椒炒め、うまいのだよね。

AI生成画像 「町中華で食べるつまみめんまと爆弾炒め」が生成ワード

最近のお遊びでAI画像生成を楽しんでいるのだが、この日に食べたものを「生成の説明文」として放り込んでみたら、実メニューとは全く似ても似つかないものが出てきた。AIか理解する爆弾炒めとは、肉団子みたいなものらしいが、めんまはどこに行った?

AI生成画像 町中華で食べるつまみめんまと爆弾炒め その2

再生成してみた。今度は豚肉の唐辛子炒めみたいなものと、そのまんまではないが「めんま的」おまけ食材が大量出現してきた。箸は二膳あるが、小皿料理は三皿ずつ出ているので、これは三人前の画像なのか。

リアルとバーチャルの世界を比較しながら楽しめる時代になったのだな。リアルの方が画像として貧相なのは、やはり現実の厳しさのせいだという理解をしておこう。

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定点観測 日高屋

日高屋で夏に冷麺を売り出したのは、コロナの3年目、ようやく世界が正常化し始めた頃だったように記憶している。メニューの再構成で売り上げ減少、客数減少に対応しようという積極的な発想だったと思いたい。
が、ラーメン屋が冷麺を売るというのはなんとなく腹落ちが悪いなあと思ったものだ。オペレーション的にも、チェーン店で調理法の異なるメインアイテム「麺」をラーメン以外に投入するのは、混乱の原因になるのではないかと危惧していた。ひょっとすると一年で終わってしまう打ち上げ花火みたいなメニューかなとも思っていた。
ところが、夏になるたびにリニューアルして出てくるではないか。今年の冷麺はどうなったのかなと試しに行ったら、なかなか感動してしまった。明らかに「正しい冷麺」に仕上がっている。
初年度のものは、ラーメン屋が解釈した「冷麺的」ヌードルだった。スープと麺の味が決定的に、いわゆる「焼肉屋の冷麺」と異なっていた。今年度版は、スープが濃さを増し、しっかりと麺と絡むようになった。麺もやや太めながら腰のあるツヤツヤしたものになっている。普通に旨い。これであれば冬場でも食べたい。

もう一つ興味があって注文したものが、瓶に入った日本酒だった。もともと日高屋はPBで日本酒を提供していた。それに加えて「ロックで飲む日本酒」という新しいカテゴリーを作ろうとしているようだ。紹興酒を使ったドラゴンハイボールも面白いなと思ったが、このロック酒も夕方からのちょい飲み需要強化の一環だろう。
次代のヒット作を産むには、新製品投入すると必ず起きる多数の失敗作を恐れてはいけない。だいたい新商品の成功率なんて1割程度だろう。そう考えれば、このロック酒もブランドが元気に戻った証拠、チャレンジみたいなものだろうし。
自宅の近くにあった日高屋が閉店したのはコロナの頃だった。なんとか頑張って再出店してくれないかな。ちなみにその跡地は「中国人経営のラーメン店」になった。お値段は日高屋の倍以上になり、味は……………。日高屋、Come Back!! と言いたいです。

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宣伝っぽく カツオの旨い食べ方

写真の腕前が悪く、カツオが黒っぽく写っているが実際はくすんだ赤というか深い紅色というか、美味しそうな色になっています。
自分がお手伝いしているカツオ屋さんの新製品「カツオユッケ丼の素」を解凍して袋から取り出し、紅生姜と胡麻を乗せてみたもの。
カツオ自体にはごま油と醤油で甘辛い味付けができている。そこに青ネギを散らすと色気が良いのだけれどあいにく自宅には青ネギの在庫がなかった。ゴマのプチプチ感とカツオのまったりとした柔らかさがよく合いますねえ。酒の肴としては一級品。

そもそも「ユッケ丼の素」なので、ご飯に乗せて韓国海苔と白胡麻をトッピングしてみた。丼ということから、紅生姜も必須でしょうとちょい乗せした。丼ではなく深皿を使ったのは、ご飯に染みたタレの味を楽しみたかったからで、どんぶりだとタレが底にたまってしまうのを避けた。
これは本当にうまいと思う。カツオ大好きなせいもあるが、甘辛いタレの染みたご飯とと韓国海苔のパリパリ感がカツオの旨さを引き立てる。好みで大葉や茗荷を散らすのも良いだろうなあ。
カツオは高知に行って生のカツオを食べるに限ると思っているが、このユッケ丼の素は、その日に揚がった鰹をセリから5分で加工開始する超新鮮なカツオをしようしたもの。捌いたカツオをそのまま切り身にしてタレにつけ、急速冷凍で一気にマイナス30度まで下げて凍らせる。解凍する時もドリップが出にくいので、カツオのもっちり感が従分感じられる。
この時期だと流水1分、または室温で自然解凍10分程度で食べられる。レトルトカレー並みのお手軽さだが、旨さは一段違う。
そろそろ、ユッケ丼の素として一般に販売開始する予定なので、ご興味があればお試しください。

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腹ペコな中華飯

歩いて行ける距離にある町中華チェーン店は、夏になると恒例の「ナス」特集になる。いつもの年は「なす味噌」なのだが、今年は「ナス醤油炒め」だった。生姜が効いたさっぱり系の味付けで、これは飯のおかずというより酒の肴だなと思った。
価格がワンコインに抑えられているのも良い考えだ。ここ1-2年、価格はどんどん上昇しているのが外食の趨勢だが、どうやらこれ以上の値上げはまずいという判断をしたらしい。
季節の食材を使い原価調整して値段を抑える。常連客には毎日のように来て欲しい「町中華」というコンセプトでは、忘れていけない大事なポイントだ。その原点に立ち返ったということのようだ。この辺りのバランス感覚は、理屈というより反射みたいなものだろうなあ。反射が鈍い経営者では、結局、生き残れない「弱者必敗」が外食企業というものだ。

ナス炒めに白飯というのもうまそうだが、今回はチャーハンにしてみた。米を大量に食べたいというより、おまけでついてくるスープが飲みたかったからだ。いつも不思議に思うことだが、町中華で定食についてくるスープを単品で注文したいのだが、どの店でもメニューにない。単品スープを販売していない。できればラーメン丼1杯分くらい、このおまけのスープが飲みたいものだと思っている。
もしそういうメニューがあれば、大盛りスープ+白飯大盛り+搾菜くらいで「貧乏人救済セット」としてもらえないかな。まあ、貧乏人とは語感が悪いから、ランチ代節約応援セットとかになるのだろうけれど。
最近の満洲は味付けが薄めになった気がするが、チャーハンだけは濃いめの味を残して欲しい。高齢社会に向けた優しい取り組みらしいが、ここだけはなんとかしてもらえないだろうか。と思いつつ、実は白米の代わりに玄米の炒飯も注文できるそうなので、それは次回に頼んでみよう。玄米チャーハンは健康志向というより、歯ごたえに興味ありなのだ。

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唐揚げタワーな店で学んだこと

名前がすごい 唐揚げ番長 そういえば小伝馬町に焼き鳥番長という店もあったな

唐揚げの専門店はあちこちにあって、それがどんどん潰れていって、というのがここ3年間くらいのトレンドだった。唐揚げ屋が潰れた原因は色々あるが、一番の原因は「円安」だろう。原料の輸入鶏肉が国産鶏肉の値段と変わらないほど高くなったら、低原価で高く売れる「唐揚げバブル」が弾けるのも当たり前だ。
それでも、唐揚げの味付けで生き残る店も多い。某フライドチキン会社は横に置いておき(あそこも値上げのしすぎでそろそろ痛い目に遭う時期ではないかと個人的に思っているが)、唐揚げの有名地域、有名店では相変わらず毎日大量に売れているみたいだ。

この店も居酒屋としては唐揚げの一点突破型で成功している良い例だろう。それにしても、唐揚げ専門を名乗って(?)いるくせに、お通しが唐揚げなので、唐揚げ単品を注文しようとすると「注文して大丈夫ですか?」と聞かれる。ちょっと不思議な気分だ。
ただ、お通しの唐揚げが出てきたら、なるほどなと納得した。三人前のお通しとして出てきたのが唐揚げタワーだ。一人一個ということらしい。

何よりすごいのが、唐揚げにかかっているマヨネーズの量だ。唐揚げは骨なし肉でおそらく150gくらいだろうか。それにマヨネーズは50gくらいかかっている。カロリー計算をしたら気が遠くなりそうな「お通し」だった。
唐揚げの味付けはごくごく普通の醤油味だが、塩味はあまり強くない。揚げたてなのでハフハフ言いながら食べるのが良い。酒によく合う。ただ、冷静に味を確かめるとちょっと油の匂いが気になる。
実は唐揚げの味の決め手は油の鮮度なので、使いまわした油になると焦げ臭が出てくる。それが良いのだという調理人もいるみたいだが、個人的には賛成できない。
濃いめの醤油味でマヨたっぷりかけてしまえば油の匂いなど気にするほどでもないが、やはりこれは客層に合わせているのだなと思う。
ともかく店にいる客が皆さんお若い。おっさんすらいない。ジジイの集まりがちな居酒屋でこの若者特化コンセプトはすごい。
赤羽はおっさん居酒屋の街だと思い込んでいたが、若者向けの店がなんとも異彩を放っていた。おまけにこの店、小学校の正門から30mくらいのところにある。イメージ的には子供相手の駄菓子屋があるはずの立地なのだ。赤羽って本当にすごい街だと思い知らされた。

食べ物レポート

肉まん研究

暑い盛りのお盆ですが、残暑お見舞い申し上げます。

最近、肉まんの研究をしている。これまであまり関心を持っていない分野だったから、知識が全然足りていないので、有名メーカー各社のサイトや中華系料理の文献なども漁り、促成栽培的な情報収集をしている。
その中で初めてわかったのが、なぜ関西では豚まんというのかだった。首都圏で暮らしていると、肉の入った饅頭は普通に「肉まん」と呼ぶ。豚まんと言われても、肉まんを想像するので、格別問題はない。ただ、なぜ豚まんというのか理屈がわかっていなかった。漠然と関東と関西で味付けが違うのかななどと思っていた。
実際には、関西では肉まんというと「肉」=「牛肉」が一般的なので、豚肉を使った饅頭という意味合を強め正確に伝えるために「ぶたまん」と言い始めたらしい。
肉=牛、鶏肉=かしわで、ぶたにくと言わないと肉だけでは「牛」と勘違いするということだ。なるほど……………

さて、その豚まんを代表する大阪ブランドが551ホーライだ。首都圏でいうところの「シューマイ(シウマイ)といえば崎陽軒」みたいなもので、大阪では豚まんの代名詞だろう。肉団子やシューマイなども売っているが、基本的には豚まん専門店に近い。

店舗で蒸し上げた饅頭を売っている。製造直販だが、どの店も行列が絶えない。素直にすごいなあと思う。肉まんといえばコンビニのレジカウンターで買うものという常識が、大阪では根底から覆される。
味付けは濃い。そして、衣の甘さが特徴だと思う。買ってきて冷蔵庫で保存していたものを、レンジアップして食べても美味い。完成度の高さは賞賛すべきだ。

お江戸でホーライに匹敵する肉まん屋は存在しない。単店で有名な肉まん屋は何軒かあると思うが、大阪の豚まん屋の店舗密度はすごい。大きなショッピングセンターや百貨店にはほぼ完全に出店している。ターミナル駅は最低一店、場所によっては2店舗、3店舗と複数展開している。これはお江戸には存在しない。
それでも有名な肉まん屋、老舗ブランドはある。例えば赤坂の中料理店の肉まんだ。百貨店地下食料品売り場では何店か運営しているのから入手するのは容易だ。今回は池袋の百貨店の直売所で手に入れた。

ホーライとは違い、一個ずつ個包装されているチルド品だ。肉まんにもいくつか種類があり、普通の肉まんや辛い肉まん、野菜入り肉まんなどがある。ホーライの肉まんは130g、こちらは180g強なので5割ほど大きいが、お値段は倍近い。お江戸となにわの物価の差というより、店舗数や販売数が桁違いだから生まれる価格差だろう。

その肉まんだが、餡と皮に隙間がない、ぎっしりと詰まったっものだった。カレーパンでよく見る空洞化現象は起きていない。皮も厚みがあり、これ1個を食べると今日のお昼はおしまいという気分になる。ボリューム満点だが、味付けは塩味控え目で薄味だ。もうちょっと味付けが濃くても良いかなと思うが、そもそも赤坂の有名店だしなあ。都会的な薄味も当然で、バランスとしてはこんなものだろうか、などと考えてしまう。

野沢菜の漬物が入った信州名物、お焼きを思い起こさせる饅頭もあった。中身は漬物と大きなエビとツナ(たぶん)だった。変わり肉まんというべきものだが、これは信州お焼きの方がうまいと思う。味付けが薄いせいもある。
エビの食感は楽しいが、どうやら皮の厚さに味が負けている感じがある。これで一食というにはちょっと物足りない。量は十分だが、味で生まれる満腹感みたいなものにかける。
饅頭を食べながら健康に気遣うというのは、ちょっと変な感じもする。健康志向な野菜メインの饅頭というのはコンセプト的に難しいのではないか。饅頭界の奥は深そうだ。

もう少し、肉まん研究は続く。