食べ物レポート

飛燕 というラーメン店

最近行ったラーメン屋の中で一番印象に残るラーメン屋が、この札幌「飛燕」だ。地下鉄駅からも遠く、駐車場は3台しかとめられない。よくこんな立地に店を開けたものだと思うが、札幌の成功ラーメン店はこんな店が多い。行列ができる店になるにはそれ相応の条件があるのだが、まさか不便な場所で駐車場が少ないということではないような気がするが。

20年ほど前から札幌でも豚骨スープが主流になってきた。最近の有名店は概ね豚骨スープ使用を謳っている。しかし、この店は鶏白湯がメインのようだ。鶏白湯推しのラーメン屋もあるが、それが主流にならないのはやはりとんこつと比べると味の弱さにあると思う。簡単に言えば鳥スープは、醤油や味噌に対抗できるだけの強さが足りない。逆にとりスープは野菜を合わせた料理に仕立てると、あきらかにバランスがよく、素材の味を引き立てる。

現代風のラーメンはスープの味の強さが求められるので、鳥スープは不向きなのだろう。そこを色々と工夫して、鶏白湯塩味に仕立て上げた「飛燕」のラーメンは上手というしかない。

濃厚なスープ

ただし、一押しメニューだったはずの鶏白湯塩ラーメンよりも、魚介鶏白湯という合わせ技スープのラーメンの方がうまいのは、店主改良の努力と認めるべきだろう。
メニューを見ると、そのあたりの試行錯誤の様子が窺えるが、逆にいうと店主の趣味とか興味に合わせて色々開発してみたものの、あまり人気の出ないものもできちゃった感はそれなりにある。

逆にスープは絞ってトッピングで多様化させるという作戦をとるラーメン屋が多い中で、一番面倒くさいスープの開発をしているという努力は認めなければいけない。真面目なラーメン屋なのだと思う。

開発の苦労の現れか? 次はどれにしよう

ラーメン屋のチャーシューは、実際には煮豚の店が大半なので、評価の対象にはしないのだが、この店のチャーシュ(煮豚)はレベルが違う旨さだった。チャーシュで評価点を加点できる珍しい店だ。あちこちのラーメン屋でよく見かける、「チャーシュー丼」を食べてみたいと思うほどの良い出来だった。

わざわざ出掛ける「不便な所」にあるのだが、これはまた足を運ばなかればなあと思う店は久しぶりだ。

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鬼蕎麦という蕎麦屋

もう閉店してしまったようなのだが、東京虎ノ門「みなとや」が、ラー油そばの本家本元らしい。そのみなとや派生の数々のインスパイア系というか劣化コピー店が増殖した時期があった。やはり劣化版は早々と消えていき、東京でもラー油そばは残り少ない。地元の所沢にも一店舗あったがわずか半年も経たずに消えた。あのモチモチとした感触の蕎麦と強烈な出汁の効いたつゆのバランスを真似するのは簡単ではないのだ。おそらく原価的に相当厳しい食べ物なのだろうと思う。

その後も劣化コピー店を地方都市ではたまに見かけたが、おそらくそのほとんどは生き残ってはいないのだろう。残念なことだと思っていたら、ひょんなことから札幌でラー油そばの店を発見した。ネットの情報によると元はラーメン屋だったらしい。

だからつゆが豚骨ベースもあるし、蕎麦ではなくラーメンもあるようだ。それはそれで旨そうなのだが。ここは正統ラー油そばを食べるのだと意気込んで突入した。メニューを見れば、鬼蕎麦、いわゆる腰の強い日本蕎麦をラー油ツユで食べるものと、鬼蕎麦豚退治、蕎麦を豚骨スープで食べるものの2種類があるようだ。迷うことなく鬼蕎麦 豚盛りを注文する。

店内には自販機しかないので、表で注文を決めよう

実食をして初めてわかることだが、見た目は典型的なラー油そばなのだ。肉が牛肉ではなく豚肉。これは北海道的肉の嗜好性を考えると理解できる。が、冷めた豚肉は牛肉より若干ながら味が落ちる感じがする。そして、残念だったのが「麺のコシ」。あまりに弱いのだ。ツルツルっとは飲み込めない太さと硬さ、もぐもぐと噛み締める強さがない。
山形の板そばも現地で食べたあとに、東京あたりで軟弱化したものを食べると、その麺のコシの差があるのがよくわかる。多分これも札幌アレンジだとは思うがちょっと残念だ。

そしてツユ、これも味が薄いというか弱い。ラー油も足りない。ラー油そばはもともと麺の提供量が多いので、つゆが薄いと最後の方には味がしなくなってしまう。このバランス感が難しいのだが。

なので気持ちはわかるが、もう少し改良して欲しいなあという感じだった。ただ、隣で食べていた豚骨スープというか、ラーメンスープで食べていたそばはうまそうだった。本命はあちらなのかもしれないので、次回は「とんこつ 豚退治」に挑戦してみよう。

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テイクアウトという商売

コロナ自粛の後、そろそろと動き出した外食産業、飲食業だが、第二波襲来によって息の根が止められる店も続出しそうだ。もともと店内飲食主体の商売をしていたところが、コロナ対策でテイクアウトを始めてみてもなかなかうまく行かない。ラーメン屋やうどん屋など麺の専門店はその典型だろう。

ひとひねりがたりない 

幸楽苑の弁当を買ってみたのは、ネットでの紹介記事がきっかけだったが、明らかにやっつけ仕事で完成度が低い。ワンコイン500円という価格設定も頂けない。コンビニ弁当と比べても差別化はできていないし、価格は高い。おまけに注文してから5分以上待たされる。ラーメンに乗せる追加トッピングを白飯の上に乗せただけで、何の捻りもない。同じ時期にホットモットはのり弁を進化させて300円台で売っていた。
せめて白飯ではなくらーめんスープで炊いた飯にしてみるとか、特製らーめんタレを改良したつけタレにするとか、何か新しい旨さを感じさせることはできないものか。今治名物のチャーシュ卵飯くらいの変化は見せられないのか。

ピザは写真写りが悪いが、実物もそれなりで

それと比べて、知恵を使っているなあと思わせたのはガストのお持ち帰り。もともとデリバリーもやっているガストだが、期間限定で特別価格のキャンペーンをやってみるなど、なかなか攻め方が上手い。確か500円以下の値付けだったと思っていたコーンピザがいつの間にか値上げをして600円台になっていた。これはスカイラークという企業文化のいつもやる悪い癖で、いつの間にか値上げをしている。どうも、コロナの自粛期間に合わせた(客の足元を見た)感じの価格調整のような気もする。ただし宅配ピザ屋ではこの値段はできないので、品質と価格のバランスは取れているのかもしれない。

ハンバーグは専用ソースがついてくる

ファミリーセットという1000円特別価格の販売メニューだが、これも定価はわからない(普段は売っていない)ので、お買い得と言えるかどうかは問題ありなのだが、ハンバーグ3枚とグリルチキン2枚に、ポテトやソーセージのおまけが少々。肉肉しいセットなので、確かに小学生くらいの子供がいる家庭には人気があるかもしれない。

宅配ピザのMサイズよりは一回り程度小さいピザと肉盛りセット合わせて1700円程度、親子3人で食べれば十分な量だ。パーティーセットと言われると、ちょっと悲しい気がするが、ファミリーセットであれば、今日のうちの晩ご飯はこれだと言えるくらいのボリュームと満足度ではないか。

これだけあればお腹いっぱいになるだろう

幸楽苑とガスト、どちらも客席での飲食を中心に成長した大チェーンだが、テイクアウト対応の差はあまりにも大きいような気がする。生き残るチェーンは、このテイクアウトの課題をどうやって上手に解決できるか。今年の後半で勝負はつくだろう。

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吉山商店 うまいぞ

札幌駅に隣接した商業施設、元そごうデパートだったビルが専門店ビルに代わり、最上階のレストラン街にらーめん共和国という専門店集合体ができたのは10年くらい前だったような記憶がある。

当然、ラーメン店にも流行り廃りもあり中のテナントは入れ替わっているのだが、その中の一店は名前も知らないので無視していた。テナントは札幌以外の街からも出店しているので、どこの街から来たことやらなどと思っていたのだが、このコロナの惨状でどの店もガラガラだったので、どうせならば行ったことのない店にしようとブラリと入ったら、これが正解だった。

濃厚魚介焙煎胡麻味噌

吉山商店は本店が札幌で、味噌ラーメンで勝負の店のようだ。おすすめらしい濃厚魚介焙煎ごま味噌ラーメン(ずいぶん長い名前だ)を頼んでみたら、これがドンピシャのストライクゾーンだった。名前の通り濃厚なスープは、これぞ現代風の味噌ラーメンという味だ。Wスープにしても味噌に負けるのが宿命だろうと思っていたが、そこは良い意味で期待を裏切ってくれた。スープが味噌に負けない強さだ。エビそば一幻もスープが味噌に負けない事が強みだと思うが、この店も負けていない。
満足だ、とスープをほとんど飲み干してしまった。

焙煎胡麻味噌 見た目は一緒?

そして、どうしても気になった魚介なしの味噌ラーメンを別の日に食べにきた。こちらは普通に味噌ラーメンというか、豚骨スープで上手に味噌ラーメン作りましたという感じで、これも気に入った。最近の札幌の有名店はだいたいがとんこつ味噌系なので、その流れには乗っているが、何といってもスープと味噌の調和が難しい。この店は安心して食べられる。無理やり乗せました感がある、「全部乗せ」売りをしていないのも好感度アップにつながるのだね。ただ、この北海道らーめん共和国も観光客依存度の高い場所なので、コロナが治るまでは当面厳しいだろうなとは思う。昼時にはほぼ満席になっていたので、持ち堪えてもらえるだろう。

何故か隣でタイ人らしき女性の団体がラーメンを食べていたのが印象に残ったが、ネットで紹介されているのかもしれない。中国人観光客の行列で入れなかった回転鮨屋や豚丼屋も、ここ最近は並ばずに入れるのはありがたいとは思うが、店側からすると商売になっていないのだろうな。申し訳ない気もする。
Go Toキャンペンもあれこれイチャモン付きまくりで、相変わらずの政府の混乱ぶりを笑ってみるしかないのだが、もし北海道旅行に行く機会があれば、札幌駅近くのビルレストラン街は、なかなか名店揃いなので今がチャンス。

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ラーメン屋でザンギという趣向

オフィスビルの地下飲食階にあるラーメン屋は、昼は行列ができても夜はなかなか商売が厳しいようで。昼にラーメンを食べに行った時に見かけたポスターで、どうやらザンギが自慢のメニューらしい。興味あるあるで夜飲みに来てみた。最初の注文が、兎にも角にもザンギとビールで、ラーメン屋でこれでいいのかと思いながらスタートとした。

ラーメン屋のザンギ

揚げたてのザンギは確かにうまいが、期待していたよりだいぶ味が薄い。ラーメンタレで漬け込んで濃厚ザンギになっていると想像していたのだが、どちらかと言えばプレーンな「鳥の唐揚げ」っぽい。それでもサクサクの衣はやはりザンギだ。この後は、もう2品ほど頼んで、ビールもおかわりというのが普通の流れだろう。

オフィスビルの地下なので、飲んだくれ親父が来るかと思っていたが、そうでもなくたまにポツポツと来る客はほとんどがラーメンだけの注文。結局、それにつられてラーメンを頼むことにしたが、いつもの塩ラーメンではなく醤油ラーメンにしてみた。まだ色々と変わりラーメンはあったが、そこまで冒険する気もない。

絶対定番の塩ラーメンではなく醤油ラーメンにしてみた

いざ醤油ラーメンを食べてみると、これはずいぶんと「違う」ラーメンだった。塩味が強烈すぎることもあるのだが、
至って普通の醤油ラーメン。不味くはないが、また食べたいというほどうまいとも。一点突破の超優良商品で成立しているブランドは、第二・第三の商品を育てるのが難しいのだね。

山頭火は、やはりうまいと思う

やはりこの店は塩ラーメンを頼むに限ると改めて思い知った。名店といえども「苦手」はあるのだな。次回は、ザンギと塩ラーメンで一杯やりに行こう。

ちなみに、まだまだ怪しいメニューがあり、それも順番に頼んでみたいとは思っている。

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北海道ラーメン道場 制覇

千歳空港が新しくなった時にできた「北海道ラーメン道場」は、多少の代替わりもしながら人気店で固定化してきたようだ。味噌ラーメンの店が多いような気もするが、いわゆるニューウェーブ系もあり、旅行者にとってもどの店を選ぶか迷うのは楽しみなことだろう。

名店・人気店揃い

札幌出張の帰りに早めの晩飯としてラーメンを食べる機会があったので、気に入った店をボチボチと利用していたが、いつでも行列ができていて入れない店があった。ヘタをすると待ち時間が1時間以上になるので、すっかり諦めていた。ところが、このコロナの影響で、超人気店も行列なしで入店が可能となり、ハッと気がついたら利用したことがない店が2軒だけになっていた。全店制覇などできるはずもないと思っていたが、最近の札幌出張の多さのおかげで可能性が出て来ていたのだが、超難関の人気店にスルッと入れてしまったので、勢い込んで完全制覇を目指してみた。

若き創業者の店らしい

そして入った最後の店がニューウェーブ系「飛燕」。鶏白湯の塩ラーメンが推しメニューとのことだが、そこはちょっと変化球で対応しよううと、魚介だし鶏白湯Wスープにしてみた。一番最後の店になったということは、これまでニューウェーブ系ということで避けていた訳で、正直あまり期待していなかった。ノルマ達成の為、渋々入ってみたというだけだったのだが、良い意味で期待を裏切られた。
うまいのだ。豚骨と魚介だしのあわせを推しにしているラーメン屋は非常に多い。ただし、豚骨の臭みに負けないように魚介だしも強くすると、合わせた時にどうしても苦味の出るスープになる。それが良いというファンも多いだろうが、個人的にはちょっと苦手としている。ところが、鶏白湯になると、魚介とのバランスが良い。というかあまり苦くならない。
実に感心させられた。やはり世の中は広い。食わず嫌いをしてはいけないなと反省。もう一点言えば、チャーシューが良い。よくあるパサついた煮豚ではなく、バランスが取れた2枚のチャーシューだった。

これはうまかった また食べたいぞと思わせる

時間はずいぶんかかったが(多分3年くらいか)10店全店制覇というのは、空港ターミナルビルに表彰でもしてもらいたいくらいだ。ラーメン道「名誉5段」くらいはもらっても良いような気がする。
意地になって全店制覇達成してみたが、さすがにラーメン道場だけあって修行の成果はあった。最後まで残していた店のレベルの高さに気が付けたのが、最大の収穫だったように思う。
ちなみに、しばらくしてから「飛燕本店」に行ってみることにした。それはまた別稿にて。

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香州で帯広名物を

札幌で町中華のお気に入りといえば香州か布袋だ。普通の中華定食なら香州、ザンギを食べるなら布袋にする。健康増進法の影響を受け、頑なに喫煙を保っていたこの店も、ついに全席禁煙になった。これはちょっとありがたい。久しぶりに行ったので、いつものもの以外の何かにしようと思っていたが、今まで注文し損ねていた「中華チラシ」を食べてみることにした。

中華チラシ風 らしい

中華チラシは帯広の町中華では定番のようであるらしい。ローカルフードの典型で、もともとまかないで作られていたのが、客に出してみたら好評だったので・・・という展開だそうだ。あんかけ飯といえば中華丼で決まりと言いたいが、中途半端なあんかけ(あんなし?)丼が中華チラシだ。たけのこの細切りと木耳が入っているのは青椒肉絲の変形だからなのだろうか。塩味の中華炒め的おかずがご飯の横に置かれている。なんだかびっくりドンキーのハンバーグプレートみたいな感じもする。普通に美味しいのだが、これは中華チラシの札幌アレンジなので、本場帯広のものはもう少し違っているようだ。似たようなプレートランチ>をよく台北で食べていた。豆苗炒めがかかった名前も知らない皿盛りご飯がやたら懐かしい。

ほぼ人参なし酢豚 豚唐揚げのパイナップル炒め?

中華チラシを半分ほど食べたところで、あまりに味が単調すぎて、何か別のものを食べたくなり、結局迷った末にいつもの酢豚にしてしまった。全く芸がない。ただ、この酢豚がなぜかいつもと異なり、色気がさっぱりなくて、どうやらにんじんの量を間違えたようだ。その分、パイナップルがたっぷり目の量になっていて、なんだか味のバランスまでいつもと違う。

こんな日もあるのかと思いながら、町場のチャイニーズはこれだからやめられないと・・・。いつもと違う味というか、いつでも違う味は、ささやかな冒険気分にさせてくれる。もっとも、はずれた時の失望感は、ずいぶん高いものにつくけれど。

街を歩く, 食べ物レポート

洋食屋は久しぶりだったのだが

新宿歌舞伎町を見下ろすビルの中にある洋食屋「はやしや」に久しぶりに行った。自粛が強制されて以来だから3ヶ月ぶりくらいになるのか。店内はソーシャルディスタンス対応で席の間隔が広い。窓際は外に向かっての一人席に変わっていた。

アジフライ定食が一番安い?

定番のオムライスにしようかと思ったが、メニューを見ていたら、いきなりランチ定食、それもアジフライが食べたくなり、洋食屋っぽくないルックスのアジフライ定食を注文。味噌汁に丼飯、まさしく定食だった。醤油とソースがついてくるのが面白い。

アジフライを食べてしまった後で、やはり洋食が食べたくなり、今更ハンバーグ定食を頼むわけにもいかず、米は丼で半分ほど食べてしまったからオムライスという選択肢もない。ふと、ピザを頼んでみようかと思ったのが間違いだった。

チーズ大盛りのミックスピザ

この店のピザはチーズが大盛りで、カットされたスライスを手で持つと、ほぼ完璧にチーズがずり落ちるというボリュームだ。料理としての完成度はどうなのよと言いいたところもあるが、チーズをたっぷり食べたい人向けの「正しいピザ」だ。決してピッツァではない。だから、このピザを食べる時にはフォークまたは箸が絶対に必要で、感覚的にもお好み焼きを食べるのに近い。

半分食べたところで量に負けてほぼギブアップしてしまったが、洋食を食べたという達成感はたっぷりだった。当然、食べ残しの罪悪感も同じくらい・・・。まあ、仕方がない。これも全部自粛強制のせいだと言い訳して、久しぶりの洋食屋をあとにした。

あれから、2週間が経ち「夜の街」関連で、既に新宿は近寄ってはいけない場所になりつつある。次にこの店に行けるのはいつのことだろうか。

それまで、頑張っていてくれ。はやしやさん。

食べ物レポート

雪印パーラーで

札幌における雪印ブランドとサッポロビールブランドに対する絶大な信頼感というか、信仰心というかは想像を絶するものがある(個人的感想だが)。
幼い頃から刷り込まれた「ブランド」忠誠心は、大人になっても抜けることはないのだろう。いまだにアイスクリームといえばハーゲンダーツより雪印なのだと思い込んでいたが、この氷の結晶マークがついたアイスクリームは一体どこに行ってしまったのだろう。最近さっぱり見かけない。気になって調べてみたら、雪印アイスクリームはロッテに売却されてしまい、その後しばらくして雪印マークを使った商品は消滅したようだ。スーパーで見かけなくなったはずだ。札幌で見かける雪印マークの付いたパーラーは雪印乳業の後継会社にあたる雪印メグミルクの関連会社だった。その雪印パーラーで雪印ブランドのアイスクリームを今でも販売している(厳密にはちょっと違うのだろうが)ということらしい。

見慣れた看板だけにもう雪印アイスクリームが消滅したとは・・・

昔は駅前通りにあった店舗がビルの建て直しのため現在地に引っ越した。引っ越す前も店に入ったのは1−2回ほどだろう。記憶にあるのは若い女性を同伴してコーヒーを飲んだことくらいだ。ちなみに若い女性とは姪のことで、甘いものが食べたいというので連れて行ったものだ。当時は店内が若い女性で占拠されていて、オヤジには居心地の悪い店だったのは覚えている。

簡素な見栄えだが、味は鮮烈だった

たまたま引越したお店の前を通りかかった時、ふと思い立ち入ってみた。チョコレートパフェ を食べてみようと思いついたのだが、若い女性ばっかりだったら遠慮しようかなどと思いつつ恐る恐る中に入ると。どうにもタイミングが悪かったのか良かったのか。
コロナ の影響でメニューは限定され、おまけに席と席の間隔は通常の倍以上も空いていて、何よりも客がいない。それはそれでアイスクリームをオヤジが一人で食べるのだから、周りに人がいないのはありがたい・・・のだが、なんだか修行のような雰囲気でチョコレートパフェ を食べることになった。
しかし、パフェは予想以上にうまいものだった。これが修行なら毎日修行したいくらいのものだ。生クリームがたっぷりと多いのは雪印としては当たり前なのだろうが、「確かなアイスクリーム感」がするアイスクリームの品質は素晴らしい。甘さが控えめな気がする。こんなにうまいものだったのか、もっと食べておけば良かったと、これまでの人生で幾分か損をしたような気がしてしまった。

また、パフェを食べに行かなければ。

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土鍋飯 その3 トマト缶

土鍋飯を色々と試してみるときに、絶対これはやってみなければと思っていた「トマト缶」利用の一品。
トマト缶はイタリア産のものを使用するのだが、あえてホールではなくカット済みのものにした。イタリアのトマトは、日本のトマトと異なり実の中に大量のアミノ酸が含まれているそうで、だから皮剥きをしても味が落ちないのだそうだ。日本のトマトは皮の直下あたりにアミノ酸が多いため皮剥き(湯むき)をすると味が落ちるらしく、加熱調理をするのが難しい。(だから個人的には皮を剥かずに使うことが多い)

炊き上がりは期待感が・・・

旨味を感じるアミノ酸の塊のトマト(イタリア産)とマッシュルーム(フレッシュ)を大量に放り込み、ブイヨンで味を調整する。具材はシンプルにトマトのうまさを期待して炊いてみたが・・・。決め手は大量のマッシュルームで、これはケチってはいけない。椎茸とかぶなしめじとかエノキで代用してはいけない。フレッシュマッシュルームをドバッと使わないと、この旨みは出ない。

なんだか貧乏人のパエリアというか・・・

炊きあがりを盛り付けてみると、いやはやあまりにも残念すぎる。仕方なくパプリカ赤と黄を乗せてみて、追加で人参千切りも載せてみたが、残念さは変わらない。米しかないのがいけないのだろう。鳥の胸肉とか、エビとかの立体感があれば、まだマシかもしれない。予想を超えてアボカドのごろごろカットでも混ぜれば色彩的には良いのかとも思うが。

食べてみればトマト味はやはりうまいので、見た目が宿題というか次回の挑戦ということになる。水少なめで炊いてパラリと仕上げるのが良さそうだ。あとはガーリックオリーブオイルで風味づけすれば・・・。