食べ物レポート

グリンめん という謎の食べ物

北海道のスーパーで、運が良いと見つけることができる「グリンめん」という乾麺がある。小さい頃にこの麺を食べていた記憶があるので、おそらく伝統の食べ物だと思うのだが、東京に出てきてから首都圏スーパーでは見たこともない。首都圏どころか、全国あちこちのスーパーでもみた記憶がないから、やはり超ローカルな食べ物なのだと思う。

グリンめん

味は、冷麦だ。グリン麺の緑が元々、何から由来しているのかも分からないが、草の味とか、葉っぱの味とか、そういう癖のある味は全くない。冷や麦にほんのちょっとだけ色付きの麺が混じっている時があるが(だいたいピンク)、あれに近い。つまり、緑は色だけということだと思う。だから食べるときは冷や麦のように薬味を使いツルツル食べる。

北海道の東部、釧路周辺では「東屋」という蕎麦屋が一大勢力を持っていて、暖簾分けした東屋があちこちにあるが、そこがクロレラ蕎麦という緑の蕎麦を出していた。おそらく今でも緑の麺だと思うが、それは蕎麦であって冷麦ではない。茶そばも緑だが、あれとは違う。ファミリーレストランのとんでんも緑のそばを出しているが、最近になって「茶そば」と言い始めた。ファミレスとんでん発祥の時から使ってきているが何十年も茶そばなどとは書いていなかった。ここ何十年間はただの緑のそばだった。まあ、茶そばと言ったほうが高級感は出るので、最近になって切り替えたのだろう。

おそらく北海道で緑のそばが当たり前なのは、このグリンめんで「緑耐性」がついているせいなのではないかと思う。
なんでも、冷やし中華のつゆで食すと旨いそうなので次回はそれにチャレンジしてみよう。

食べ物レポート

銀座ライオンのランチ

銀座のライオンビアホールで飲むビールはなんと蠱惑的で、最初の一杯にはいつもクラクラする。外国人の酒飲みの友人が東京に来ると、いつも銀座ライオンに連れて行った。札幌狸小路のライオンも、実に年季の入った店で、夕方早い時間に飲む約束をするのだが、その約束の時間よりもうちょっと早く店に乗り込み、一人でビールを先に飲んでいたりする。札幌駅地下のライオンは昼からビールを飲んでいる旅行者に混じり込み、何食わぬ顔で昼ビールを飲んだりした。新宿紀伊國屋で何冊か本を買い込んだ後、新宿駅東口のライオンで買い込んだ本の目次を眺めながら、ビールをちびりと飲むのが好きだ。確かに銀座ライオンは、日本中あちこちでお世話になっている。

恵比寿アトレの銀座ライオンでランチを食べた。恵比寿にあるオフィスで20年以上働いていたのに、その間は銀座ライオンに入った記憶がない。そもそもアトレで食事をするのも1年に何回か数えるほどだった。ところが、恵比寿の街を卒業して、仕事以外の用事で行くようになると、背徳の昼からビールができることに気がついてしまった。黒ビールをグラスでちびちび飲みながらランチを食べるのは、なかなか怪しい喜びがある。

マヨネーズ粉というのはうまいものだった。新発見だ。

銀座ライオンは、ビアホールなのだが、古典的な洋食屋でもありオムライスとかスパゲッティナポリタンなど、なかなか豊富な懐かし洋食ラインナップが揃っている。ビールに合う肉料理も多い。個人的な好みで言えばカツカレーが予想をはるかにこえてうまい。カレー専門店よりも好みだ。

しかし、1番のおすすめは日替わりランチで、曜日によって出し物が違う。サラリーマンのランチとしては珍しく、ニクニクしい組み合わせになっている。
マヨネーズ粉がかかったトンカツと、大根おろしのかかった鳥唐揚げという揚げ物コンビも、この調理の工夫で意外とサラッと食べきった。嬉しいのは付け合わせのスパゲッティのケチャップ炒め。これだけを単品で注文したいくらいのものだ。

大人さまランチにはハンバーグが欠かせない

別の日は小ぶりのハンバーグに和風ソースとおろしのかかったものに、串の刺さったメンチカツとチキン南蛮というこれまたこってり肉づくし。これをランチで食べるとちょっとヘビーかと思わなくもないが、ビールのあてに食べるのだと思えば、実にジャストサイズだ。最近あちこちの洋食屋で見るようになった「大人さまランチ」、そのものだ。

想像するに銀座ライオンの料理長は、ランチのメニュー開発と言いながら銀座ライオン本店や盛場のあちこちにある店で、ランチにビールを飲んでいる客の顔をしっかり思い出しているのだろう。うちの店のランチは飲んだくれの味方でなくてはならない、と固く信じているに違いないのだ。

その料理長の期待に応え、昼のピークをちょっと外した時間に、日替わりランチをつまみにして、ビールを飲みに行くのは、この時世の「夜の活動」自粛を求める、お馬鹿な政治家たちに対する当て付けというものだが、背徳の喜びでもあるのだな。

食べ物レポート

ハルピン麺は本店に限る

所用があり長野に行ってきた。不要普及の外出は・・・と自粛を強制する首都圏の馬鹿な政治家たちに忠義を尽くすつもりはないが、少なくとも集団行動は、周りの人間に無用の摩擦を起こすので避けるべきだというくらいの分別はある。

首都圏の外では自分たちは外に出歩きたいが、コロナ を持ってきそうなやつは、ウチの町には来るなという全くもってわがままでセルフィッシュな連中だらけになっているようで、そうした連中とは接触しないのが一番だ。そんなにコロナが怖いなら家から出るなと言いたいのだが、そこは自分中心だから、きっと関所でも作りたいのだろう。朝から晩までテレビのバカ番組を見ていたら、それは世界の終わりくらいの認識になるのかもしれない。

この薄くてふわっとしたチャーシューは絶品だ。

基本的に用事をすませる間も人との接触は避け、食べ物は自宅から持って行ったもので済ませていた。帰り際になり、農産物直売所で野菜とくだものをかったくらいで、ほぼ現地住民とは接触なしの滞在だった。個人的にはGo To なんちゃらはバカなタイミングでの施策だと思うが、訪問先での消費ゼロ、自動車で移動して接触者ゼロを目指した。となると、経済効果は高速代とガソリン代しか発生しないので、限りなくゼロ。もしもみんながこんな行動をしたら、地域経済は絶対浮上しない。経済効果なしで、コロナ撒き散らしたと言われるだけだとGo To はトラベルではなくヘルになってしまう。

そこで帰り際のギリギリ、高速に乗る直前でラーメン屋に入ることにした。諏訪地域では複数店展開しているハルピン麺屋の支店の一つだ。夏休みの昼時だというのに客の数も少なく、これは商売大変だろうなあと思いつつ、定番ハルピン麺を注文した。細めの麺と独特の濃厚スープがうまいのだが、どうも味が薄いというか軽いというか。いつもは本店の元気なおばちゃんたちが作るものを食べているせいか、微妙に味が違う。やはり本店に行けばよかったと、わずかに後悔したが、本店は昼時には駐車場待ちが出るくらいの人気店だ。普通の時でも三蜜確定の繁盛店だから、流石にこの時期は遠慮したほうが良いと思い、わざわざ支店に来たのだが・・・。やはり、自分の食べたいものがあるときには、それを貫いたほうが良いのだろうね。

ハルピン麺本店に行けるのは、コロナが治るまでもうしばらく経ってからということになるだろう。それも今年だけの問題になってくれればとは思うが。

ちなみに本店では見かけない、鳥の唐揚げとかボリューム系のメニューが揃っているので、支店の方は客層が若くてガチ系の人が多いのかもしれない。ガツンと食うぞという人には、逆に本店より視点の方が向いている。

ともかく、早くコロナが終わって、また昔のように・・・と皆さん思っているのは間違いない。

食べ物レポート

B級グルメ 羊串など

コロナ ですっかり打撃を受けたファミリーレストランだが、コロナ騒動の直前に大人気で販売中止になったサイゼリヤの「羊串」が、コロナの最中に販売再開していた。

羊の串焼き ジンギスカンの味がする?

羊をファミリーレストランで食べられることなど無かったのだから、これは画期的な新商品だったと思うが、一番すごいのは羊肉ではなく、小皿に入ったスパイスだった。味は形容が難しいのだが、いかにもエスニックな感じのする、アラブとか中央アジアで羊を食べるときはこんな感じなのかなあと想像させる、複雑な香辛料だ。モンゴルでは羊は茹でて塩をつけて食べるだけなのだそうで、やはり「〇〇スタン」とかいうエキゾチックな名前の国の食べ物を想像してしまう。
羊肉は匂いが・・・・という人には向かないと思うが、ジンギスカンがメインアントレである北海道人には、かなり嬉しい食べ物だ。ハンバーグ定食食べる前に、これとビールで一杯・・・的に使いたい。名サイド役という感じか。

鳥の唐揚げと豚生姜焼きランチ ヘビーの極み

鳥の唐揚げと豚の生姜焼きといえば、がツン系ランチ定食の二大巨塔というか、絶対のツートップという感じがする。唐揚げも生姜焼きもローカル・ルールが多すぎて何が正統かという議論もしがたいが・・・。声が大きい方が勝つというか、これが生姜焼きと言い張れば生姜よりもニンニクが強くても生姜焼きになる世界だ。
それが両方テンコ盛りになったランチにぶち当たったときは、びっくりしてしまった。どちらも一人前ずつの量だ。この量はほぼ反則だろう。そもそもこの2種盛りを頼んだのは、隣にいた若い女性客二人が注文していたので、女性が食べる適正量であれば頼んでも大丈夫かなというかなり安直な決め方だった。

当然、隣の女性客たちの方は早く提供され、そのテーブルに置かれた2種盛りを見て、これは何かの間違いか?あるいはよくあるランチの女性向けサービスか?などとうろたえているうちに、同じものが自分の目の前に出てきてしまった。(ちなみライスはおかわり自由だったと思う)
結果だけ述べると、完食できなかった。隣の女性客は完食していたので、おそらく大喰らい選手権出場のトレーニングをしていたのだろう。
味は満足のいく定番的なものだっただけに、B級グルメとしてはお勧めできるランチだが、量がねえ・・・。次は持ち帰り用のお弁当箱を持参して食べに行くことにしよう。

B級グルメの問題点は、味とか値段より「量」であること。忘れてはいけない。

食べ物レポート

ロバパンの新作 イチオシはメロン?

北海道出張での最近の楽しみの一つは、ロバパン製スナックサンドを探すこと。当たり前だが、北海道産の何かを入れることもあるが、普通は一般的な食材が多い。今回の新作は「ビーフ・黒・カレー」だった。不勉強なので黒カレーとカレーの違いがよくわからない。確かカレールーの工程でよく小麦粉とカレー粉を焙煎したものが黒カレーではなかったか。コクがあるとか焙煎による風味があるとか言った強化型カレーだったような記憶なのだが。イカ墨を入れたから「黒カレー」という類のものではなかったと思う。

黒カレー  ですか

さて、実食したが、うーん、黒カレーの違いはよくわからなかった。中身のカレーは若干色が黒いような気がする程度で・・・。まあ、こんな時もあるだろう。

メロン味は So Good!

ロバパンのもう一つの新作は、「富良野メロン」。北海道には夕張を筆頭にメロンの産地は多い。そこをあえて富良野を持ってくるのは、何やら意図があるのだろう。富良野という知名度の高さが決め手なのか。個人的には暑寒別メロンの糖度の高さは一押しなのだが。富良野農協は力が強いから、農協推しなのかもしれない・・・、などと北海道農業界の陰謀に思いを馳せながら食べてみた。普通にメロン味で、普通に美味しい。デザート的に食べるためか、4個パックと普段の半分サイズに小型化しているのありがたい。

焼きとうもろこしは難度高い・・・

元祖フジパン製では米粉入りパンを使った焼きとうもろこしが登場。知らなかったが定番らしい。米粉が入りもちっとした食感は好ましい。中に入っている焼きとうもろこし風クリームは、これまた、そう言われればそうかなあ程度のコーン感で・・・・的な感じだった。確かに、コーン風味は出すのが難しいんだよなあと昔の仕事を思い出す。
どうも人の舌は、デフォルメした記憶になるらしく、イチゴをそのまま食べた時の味を苺風味に求める。当然、苺本体ではないので風味は弱くなる、薄くなるから、苺本体と同じ味を出せるのは苺しかない。〇〇風味で味を強めるには、含有量を増やすしかないのだが、そうすると他の味とのバランスや原材料の原価など諸問題が発生するものだ。だから混ぜ物をどうするかが、メーカーのノウハウになる。
単純に言えば「苺風味のサンド」を作るより、いちごをパンに挟んだほうが簡単というのが商品開発の真実だ。なので、この焼きとうもろこしの味が、なんとなくコーンというのは仕方がない。もう一息がんばってね、という感じだった。おしいね。

次回のロバパン・スナックサンドは何味になるのだろうか。楽しみだなあ。

食べ物レポート

空中庭園のレストラン これが東京だ

東京のコロナ第二波襲来直前にビジネスランチをおっさん二人ですることになり、指定された店に行ってみて驚いた。予約が取れない店だといううっすらとした記憶しかなかったの。ここはおっさん二人にはおしゃれすぎるのではないかと、内心ビクビクで店内へ入ってみたら・・・。なんと驚愕の「お客さん全然いません状態」に遭遇してしまった。
主婦グループらしき集団が二組、あとからビジネスランチらしい3人連れが1組。(ちなみにこの組はセクハラ発言が暴発していたので、クライアントと代理店というような関係らしい。がら空きのレストランで会話ダダ漏れだから身辺注意した方が良いぞと思ったが)

普段はあまり出さない店頭の看板写真だが、こんなおしゃれな店にも行くのだよ

ショートパスタが店の一押しということで、それを注文した。サルシッチャ(ベーコン)が良い味を出している。イタリアの食材は、イタリアンにするといちばんうまいという当たり前の事実に感動した。ショートパスタは火加減が難しいし、ソースの色味も工夫がいる。良いお仕事で激しく感動した。

名物らしい

それよりももっと良かったのが、ハーブ鶏のロースト。香草を散らせた鳥の火加減は絶妙で、鳥はこういう食べ方(要は焼き鳥)がいちばんうまいのだが、皮を含めて上手に焼くのが難しい。美味しいものを食べさせてもらったと感謝する。ランチの相方は、ローストポークを注文していたが、おそらく、あれも旨いに違いない。今は空いているので予約が楽勝らしいから、近いうちにもう一度と思っていたら都知事が自粛宣言。ああ、またこれで何軒か店が潰れると気が重くなる。

チキンのロースト 良いお仕事だった

新宿の駅ビルの最上階で、空中庭園風の広場がある。その隣のレストランなのだが、確かにこういうお店は東京にしかないだろうなあと思う。毎日行くわけではないので、それほどありがたみは感じなかったが、思い立ったら電車で行ける場所に、こうした良いレストランがあるというのは、実は本当に幸せなことなのだと改めて思い知った。

空中庭園?

もう少し若いと、同行者の選定に悩むところだが、今であれば「一人飯」がいちばん良さそうだ。

食べ物レポート

鮨屋で昼飲み

このご時世で、居酒屋で大声上げて騒ぐような飲み方はほぼ絶滅している。酒が飲みたければネットを使って宅飲みなどもできるが、それより一人で、それも昼から飲みに行けば良いのだと気がついた。
新宿の夜の街大騒ぎを微妙に避けた場所で、ランチタイムを外していけば、のんびりと(こちらも向こうも)飲めるではないか。

タコの吸盤 見た目以上にうまい

実践したのは東京ではなく札幌のよく行く鮨屋だった。インバウンド観光客全盛の時は予約もできずに並ばなければ入れないという、ちょっと高飛車な商売だった。今はいつでもフラッと入れる。因果応報とまでは言わないが、何が起こるかわからない時代だなあと感じる次第だ。
酒は日本酒を冷やで、あえて冷酒ではなく「冷や」で。酒の肴は、まずタコの吸盤の酢の物。北海道産のタコは水ダコが多く柔らかい。また大型のタコなので、鮨ネタにする時に大振りの吸盤がたくさん取れるのだろう。あれっと言いたくなる廃物利用だが、北海道人はタコの頭も刺身にして食べる「環境保護型」食習慣が定着しているので吸盤を食べるなど何の抵抗もない。タコ好きには、足の部分よりもコリコリとした食感が旨さをそそるというものだ。

サーモンユッケ、考えた人は偉いぞ

2品目は、最近のお気に入りでサーモンユッケ。これは、鮭ではうまくならないだろう。輸入サーモンの濃厚なというか脂っぽい身だからできる料理だと思う。甘口の醤油だれとウズラの卵の黄身が良いバランスで、きゅうりの細切りがシャリっとした食感を加える。実にうまい。魚屋で売っているトロサーモンなる脂たっぷり系の刺身であれば、簡単に自作もできると思う。ただし、それでは出来る量が多すぎるので、この小鉢くらいが丁度良いと思う。

蝦夷アワビは本当にうまい

締めは、イカとアワビを2巻ずつ。鮨屋に行って食べる握りは、この2種で十分なのだ。あえて追加するのであれば、しめ鯖と新香巻くらい。鮨屋には申し訳ないと思うが、このジャストサイズ、好きなものを好きなだけが昼飲みの良いところだ。自分以外ほとんど客のいない時間だからできる贅沢で至福の時間だ。ただ、こんな時間が長くなるとお店が潰れてしまうので、早く予約が必要な忙しさに戻って欲しいと祈っておりますよ。

食べ物レポート

ハナウタ 極北の地だった

札幌で仕事先の方に連れて行ってもらった郊外の小さなラーメン屋が、なんというか極端な「辺境の地」的な感動を与えてくれた。簡単にいうと中華系香辛料を大量に使ったラーメンで、あえて似ていると言えば四川風坦々麺の系統かと言える。ただし、似ているのは辛い、痺れるのマーラー系ということくらい。
辛さを聞かれて中辛にしたが、食べている途中から顔の汗が止まらない。ラーメン的な旨味はあまり感じられないが(出汁の利き方が違うのか?)、それでも箸が止まらない。四川省に行って初めて食べられる、坦々麺の派生種と言われたら、そうかもしれないなあという味だ。

坦々麺もどきと言えば、それは間違いだと思うが

餃子も名物だそうで、焼き餃子と水餃子を一皿ずつ頼んだが、肉が多めの濃厚スタイル。ただし、香辛料はやはり強めに効いている。好みにもよるだろうが、この辛いラーメンには、水餃子が合うような気がする。

一見すると普通の餃子だが

休日だったせいか行列もできていたが、なぜかカップルが多い。この系統のラーメンはガツン系大好き男専用かと思ったが、世の中にはスパイシー大好き女子が増えたということか。ただ店内の会話をなんとはなしに聞いていたら、女性主導できているカップルが多いようで、確かに、この店に女一人で来るのは結構難度が高いかもしれないなあなどと思ってしまった。


辛さも味も異なる何種類かの麺メニューがあり、一度来ただけでは悔いが残る。これは自分一人で何度か足を運ぶかと思うが、公共交通機関の路線からは外れた場所なので、札幌市内の秘境みたいな(周りは密度の高い住宅地なのだが)ところにある。観光客には難度が高い場所だ。

ラーメン通にはわざわざ行くだけの価値があると思うが・・・。

食べ物レポート

刺身の問題

突然だが刺身のネタの話だ。居酒屋に行き、舟形の入れ物に盛り付けられた大漁盛りみたいな刺身の盛り合わせが登場すると、なかなかビジュアル的に楽しい。良い鮨屋でも刺身をキレイに盛り付けた一皿は、その店の職人の力量を表す良い指標だと思う。特に、赤白の彩りのバランスは重要だ。

だが、東京周辺の大衆居酒屋では出てくるネタ・魚種がだいたいどこも同じで(多分冷凍魚の原価問題のためだろう)、けっこうがっかりすることも多い。ところが地方都市に行って地場の魚を多めに入れた刺し盛りを注文すると、これまたがっかりすることも多い。意外なことに海辺の街でも刺身として食される魚種が少ないからで、葉山の鮨屋に行った時に「地の魚などここではない」とまで言われた。確かに仕入れが築地だそうで、それはそれでしようがないのだが・・・。

自家製しめ鯖は絶品 水ダコも柔らかいので好みだ しゃこたんウニは最高

札幌の居酒屋で、今日はウニが良いよと言われて、ウニを入れた盛り付けを頼んだら、なんだか不思議な組み合わせが出てきた。実に北海道らしいと言えばいいのだろうか。ウニは積丹(しゃこたん)の馬糞ウニ、襟裳産のツブ貝、自家製しめ鯖は小樽、産地は聞き忘れた北海道産のタコ。(水だこだろう)
マグロは北海道産ではないと思うが、この時期であれば小樽まで迷子になって北上してきた本マグロが出まわる時もある。これにマイカが入れば、夏のオール北海道メンバーが揃いましたというところだ。白身が出てこないのは、タイやヒラメが北海道ではあまり珍重されないからか。あえて地元の白身魚をあげれば、ソイ、カレイ、ヒラメ、珍しいところでホッケ、八角。あとはタラの昆布締めが冬に出てくるか。などなど、彩りを考えても首都圏とは全く違うラインナップになる。

カレイとチップの紅白取り合わせ 付け合わせは山わさび

この時期限定で、チップ(ひめます)がある。有名なのは支笏湖だが、年中ほぼ禁漁なので、確か一年のうち2週間くらいだけ食べられるはずだ。居酒屋でこのメニューを発見したら、何も考えずに注文すべきだが、味は輸入サーモンの油たっぷりとは全く異なる。ほんのり鮭マス系の味がするが、脂はうっすらしていて味は繊細。確かに鮭科のお姫様と言って良いだろう。あとはカレイが良い。東京ではあまり見かけないカレイの刺身だが、なぜか札幌ではよく居酒屋のメニューに乗っている。

誰かに聞いた話なので根拠は定かではないが、カレイは泥臭く刺身に向かない、食べるならヒラメにしろということだった。それは本当だろうかと思うほど北海道のカレイの刺身はうまいのだが。確かにカレイは煮つけて食べることが多い。干しガレイもなかなかうまい。加工したら上手くなる魚なのかもしれない。

高知で刺し盛りを食べた時に一番うまいと思ったのカツオだった。瀬戸内ではカサゴなどの白身魚がうまかった記憶がある。福岡ではイカの活き造りがお気に入りだったが、玄海育ちの魚は記憶に残っていない。熊本は天草産の魚で白身のオンパレードだった。結局のところ、土地の魚というのは、それなりに厳選されたうまさだ。
一番笑ったのは、沖縄に行って鮨屋で地元の魚を食べたいと言ったら、うちは全て築地から空輸だと言われた時のこと。地元の人から見れば、それが一番の高級店ということなのだな。勉強になりました。

ちょっと悔しいので、次の日に公設市場の二階の食堂で沖縄魚を堪能しましたが。

食べ物レポート, Uncategorized, 旅をする

そばきり よし田

住宅地の外れに民家を改造したような蕎麦屋を時々発見する。どの店にも共通するのが、街中の蕎麦屋のように大きな屋号を書いた暖簾をぶら下げてはいないこと。看板が小さいこと。ぱっと見ただけでは蕎麦屋とはわからないことだ。
そして、これも共通するのが、試してみるまでうまいかまずいかわからないこと。

札幌市白石にあるこの店は、そんな共通性をしっかり感じさせる。個人的な嗅覚で言えば、「うまそう」だった。北海道は道北に蕎麦の一大産地がある。幌加内は全国に通用する蕎麦産地だが、20年前にわざわざ蕎麦を食べに行った時には、蕎麦屋がない蕎麦の産地だった。(今は町おこしで立派な蕎麦屋があるようだ)十勝も蕎麦産地で有名だが、製粉メーカー直営の蕎麦屋と、農家のおばちゃんたちがやる手打ち蕎麦屋が共存する蕎麦の街だった。

蕎麦切りというのは、江戸期に出来上がった今風の蕎麦の呼び名だったと思う。店名からして店主の思い入れが窺えるというものだ。

入り口がおしゃれ

初めて入った蕎麦屋では「盛り蕎麦」を注文することにしている。手打ちそば屋で蕎麦がまずいことは滅多にないが、そばつゆが好みではない(出汁が弱い、甘みが足りない、醤油臭いなど色々とうるさいのだ)ことが多いからだ。まず、かえしと出汁の出来具合を見るため盛り蕎麦にする。(ちなみに、こだわりの強い蕎麦屋では盛りとざるで蕎麦つゆの味が違うというので、ざるは頼まない)
ところが、このときは魔が刺したというか、本日のお勧めボードにある「鳥セイロ」に引っかかってしまった。カモセイロならわかる、鴨出汁の熱い漬け汁で冷たい蕎麦を食う。それが「鳥」になると、多分「鴨」よりあっさりしたものになるのではとか、普通の蕎麦つゆではなく「鳥スープを使ったつけ汁」になるのではないかとか、色々と頭の中を妄想が駆け巡り、鳥セイロにしてしまった。

鳥のつけ汁はお上手な作品だった

うまい蕎麦だった。鳥セイロは鴨セイロの鳥版だった。つゆは普通に鶏肉が入った蕎麦つゆだった。蕎麦の量は適正で、満足した。ただ、「盛り」が食べたいという思いがどうしても打ち消せない。近々、わざわざ盛り蕎麦を食べに行くことになりそうだ。