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かもかもがわ

札幌市の中心部を流れる創成川は、開拓時代に作られた人工の堀のあとだ。石狩川、豊平川といった自然の大河とつなぐ舟運の要で、今ではすっかり観光客専用になっている二条市場も、その水運によってできた市場だったのだろう。
その創成側の上流部分がなぜか鴨々川と呼ばれている。中島公園の中を流れているので、散歩がてらに目にする人も多いだろう。その鴨々川が中島公園から市街地に流れ出すあたり、南9条界隈は、今でこそすっかりホテルと高層マンションに変わったが、昔はいわゆるラブホテルが立ち並ぶロマン(笑)の場所だった。ススキノの南側にあたりディープススキノと恐れてあまり近寄らない場所でもあった。

そのディープな場所で錦鯉が飼われているのだという話を聞き、へーと思った翌日、天気が良いこともあり散歩に出かけた。確かに錦鯉が何匹も泳いでいる。札幌観光の夜の名所ススキノだが、実は東西に大きな寺、神社などがある。昔の地域割では風俗地区の外は宗教地区だったようだ。開拓期から歴史が浅い札幌で、開拓初期に京都を模した街づくりを志向したこともあり、札幌の街中は微妙な京都のコピーという部分ある。ただし、地形的にはどうやら東西反転した京都らしい。京都の東山に当たる部分が、札幌では西部になっている。藻岩山から円山にかけての山間部だ。京都であれば鬼門に当たる方角が、札幌では豊平川を超えた先で平野部にあたる。そのためか、北西部にある円山地区に札幌神社が鎮守として置かれたようだ。鬼門の抑えではないので、ちょっと不思議な配置だと思う。そんな京都に縁のある町なので、鴨々川というのも、鴨川と加茂川の合体版ではないかと思っているのだが。

豊平川ではカムバックサーモンという鮭の養殖プロジェクトが数十年続けられ、今では鮭が大量に遡上するようになったらしい。ただし、これを密漁すると相当厳しい罰を受けるので、見るだけの鮭だ。Eys Onlyなので国家機密みたいな存在だ。だが、コロナ前は鮭イベントがあったとおぼろげに記憶している。来年あたりは、カムバックサーモンの周年キャンペーンなどがあるのではないか。小学生を対象に鮭の掴み取りなどが行われれば楽しそうだ。飲み屋の店長に聞いた話だが、北海道各地の河口付近で行われている鮭の一本釣りは、引きの強さもあり一度やると病みつきになるらしい。鮭バウトにハマるとは北海道らしい。豊平川で金魚釣りのような糸の切れやすい竿で鮭釣り大会やるのも面白いかもしれないなあ・
それと同じように鴨々川でも「こいこいキャンペーン」でもやってディープススキのを楽しむイベントにしてくれないものか。しかし、鯉の住む水はどこに行ってもあまりきれいではない。きっと、鯉は清水に住むのを嫌う偏屈ものな魚なのだろう。それだけにディープ・ススキノには似合っているかもしれないな。

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つなぐ横丁アゲイン @札幌

長野県松本市にあるつなぐ横丁の本家に行った時、焼き鳥番長の店長がどうも見覚えがあると感じていたのだが、まさか札幌の店長が松本にいるはずもないだろうと声をかけなかった。そして、つい最近、酒が解禁になったこともあり、週末に札幌のつなぐ横丁に店長に会いに行った。そうしたら、お店が休業中で店長は松本に帰っているとのこと。隣の店の店長が教えてくれた。確かに札幌はコロナのせいで酒販売がアウト。ところが長野県は、何の制限もない酒飲み安全地帯だったから、店長は里帰りして松本で働いていたのだろう。一声かけてみるべきだった。というような会話を隣の牛タン屋の店長とした後で、そのまま牛タンで一杯やることにした。

メニューを見ると、札幌で仙台推しという微妙なものだが、仙台に行ったことのない札幌市民には歓迎されるかもしれない。自分としては東京から札幌に来て、仙台名物を食べることに躊躇うのは仕方がない。が、地元民優先で考えれば仙台名物を食わせる店は正解だろう。周りになるラブ店も博多名物とか、北海道的でない店が並んでいる。
メニューを確かめると仙台名物が並んでいる。牛タンに松島の牡蠣、妙義の油揚げと笹かまぼことなれば、オール仙台的ラインナップだ。これに付け加えるとすれば海のパイナップル「ほや」くらいだろう。ただ、札幌人に対する知名度という点で、ちょっと仙台推しは弱い気もする。同行した札幌の知人は松島の牡蠣のことは詳しくないようだった。北海道でいえば厚岸の牡蠣、半歩譲ってサロマの牡蠣が有名すぎるから、北海道外の牡蠣はアウトオブ眼中ということだ。

仙台の牛タンは厚めに切った牛タンを特製ダレに漬け込んで熟成させ、それを炭火で焼くというシンプルな料理だ。付け合わせは南蛮味噌で、これの調整と牛タンの下味付けがそれぞれの店特有のものになる。仙台市民はそれぞれ贔屓の牛タン店があり、その微妙な差異を熱く語る人も多い。ただ、仙台人にも牛タンに冷淡な人もそれなりにいるので、牛タン=仙台人の全員ラブということではないようだ。北海道人のジンギスカン・ラブの方が、万民度という点で熱量があるような気がする。流石に札幌は大都市で、仙台牛タンの一大チェーン店「利久」の支店があるから、仙台牛タンが簡単に楽しめるはずだ。

ふと気がついたが、カウンター周りのPOPが新しいのはコロナ休業明けだからなのか。週末とは言え夕方とは思えないほど店内が空いているのが悲しいなあ。冬になり生牡蠣がで始めるが、蒸し牡蠣もなかなかの旨さだ。仙台で食べた蒸し牡蠣の昆布締めは絶品だった。牡蠣のアヒージョもうまいなあ、などと牡蠣料理の脳内連想ゲームが続く。

焼き鳥番長はそろそろ営業再開しているはずなので、次に行った時は店長と松本で出会ったことを肴にして話をしてみよう。

つなぐ横丁と東京にある恵比寿横丁、どこか似ているようで微妙に違いを感じる。その差は天井から伝わる列車の通過音だけではない。恵比寿横丁の博多料理屋台でかかっていたBGMはオール博多?出身シンガーだった。甲斐バンド、松田聖子(久留米だったはず)、井上陽水、武田鉄矢etc。おそらく博多出身者が開けた店だったのだろう。郷土愛というか博多耽溺がすごかった。俺の街はすごいんだぞ、という圧力がひしひし感じられる。それと異なり札幌の横丁では、札幌人が運営する、札幌人のための、札幌人が感じる全国のうまいものという感じがする。
よくいえばより都会的、悪くいえば形だけコピーしたみたいなものだ。スーパー大都会・東京では地元愛爆発型本物志向が人気があり、中都会・札幌では行ったことのないめずらしい地方のエッセンスをアレンジし取り出したスマートさが受ける、ということのようだ。好みで言えば札幌のスマートさが好きなのだが。

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卵屋のシュークリーム 売り切れてました

札幌の南の郊外にある農園で卵と卵のデザートを販売する店がある。札幌市といってもその広さは東京都23区のほぼ2倍で、南側はほとんど山になる。東京で言えば、大田区を越えて多摩川の先が全部山になっていて、日吉あたりにこの店があるという感じだろうか。自分で書いていて、うんざりするほどの広さだなと思う。
その山の中を通り抜ける道沿いにあるお店なので、札幌市清田区の中心部(札幌ドームのあるあたり)から車で10分以上走る事になる。ずいぶん走ったので通り過ぎてしまったかと思ったほどの距離があり、ホイホイとシュークリームを買いに行ける場所ではない。ただし、北海道人の時間感覚ではホイホイの距離かもしれないが。

買った商品は店の前のテラスで食べることもできると言われた。時節的には6月から9月くらいはそれなりの気温で楽しめそうだ。が、それ以外の季節は寒さが身に染みるか、手がかじかんでスプーンも持てない環境のような気がする。屋外テラスは夏季限定ということだ。ただ、北海道の環境を考えると、これはコロナ対策なのかもしれないと気がついた。

店内は当然ながら暖かいが、このコロナの影響で外で食べる方が良いかなとも思ってしまう。入り口から入ると正面が商品ショーケースで、卵を使ったスイーツがたっぷり並んでいるはずだった。しかし残念なことに行った時間が遅く、お目当てのシュークリームは当然ながら完売していた。シフォンケーキなどはまだ販売していたが、ふと思いついてプリンを注文した。シュークリームは手土産にするつもりだったのだが、それはあきらめ流ことにした。代わりに自分のためにプリンを買う。そしてその場で食べてみよう。ささやかながら、ご褒美だ・・・。自分で、「一体何のご褒美だよ」と突っ込みながら、プリンをひとつ買って午後のスーイツタイム。いい歳をしたおっさんがプリンを一人で食べているというのは、どうも感心しない絵柄だが、都合良く店内には誰もいない。

濃厚なプリンだった。好みと言って良い。市販品のプリンはゼラチンばっかりのものが多いが、これは卵と牛乳の味がする。甘さもちょうど良い。なめらかというよりもとろみのあるねっとり系に感じられる。香料で細工もされていないので、素朴な味わいがするが、本来プリンはこれくらいの味の濃さがあるべきだろうと思う。これが街中で売っていれば、相当な頻度で食べるのになと感心していた。しかし、残念ながらホイホイと買い出しに出かけられる場所ではない。
冬になり雪道になれば、行くのがのが辛くなるような場所だ。せめて地下鉄駅の近くに支店を出してもらえませんかと言いたい。年中とは言いません、せめて冬だけでも良いですから、店長さん。

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町中華で一杯 解禁翌日のススキノ周辺

店内は客席の間隔も広く、のんびりできる昼夜対応店

ビルの建て替えで移転した札幌の町中華は、値段が昭和のまま止まっているようなところがあり、これでやっていけるのかなと心配になるくらいだ。味も値段以上で、ごく普通の中華料理をごく普通の美味さで提供するという、町中華の鏡のようなお店だ。こういう店には、昼のピークを避けちょっと遅めのランチ時に軽くいっぱいやるのが良いと思っている。
ちなみにこの店の近くには古くから続く有名中華料理店もある。その店も例の後遠く一時期は外国人観光客に占拠されてしまった感があったが、今ではちょうど良い混み具合になった。ただし、週末は場外馬券を買いに来る競馬ファンに占拠されることで有名で、この日も店外に人が溢れていた。そのためか、近くにあるこの店にもランチタイムが終わっても客が途切れることなく入ってきた。おこぼれ効果なのかとも思ったが、遅いランチに来た客のほとんどが子供連れのファミリーだったので、やはり味と価格の評価が高いということのようだ。
しかし、ネットで馬券が買える時代に場外馬券場に人が集まるというのは、競馬ファンの中に「群れ集う」習性があるのだろうか。赤ペンと予想専門誌を手放さないので競馬ファンはどの店に行ってもすぐにわかる。だからこそ類は友を呼ぶということなのかもしれない。

いつもは酢豚とビールがちょい飲みの定番だが、禁酒法の完全解禁日だったので、イカと豚肉のXO醬炒めという、この店で一番の高級品を頼んでみた。酒も紹興酒をグラスで頼んだ。しみじみうまいなあと思った。ささやかな大衆的楽しみというか普段の日常のひと時というか、変な規制がないのはありがたいことだとしみじみ思った。
禁酒解禁日翌日の週末だから、もっと酔っ払いが街に溢れているかとかまえていたが、この店でもビールを頼む人がたまにいたくらいで、酔っ払いのどんちゃん騒ぎなどかけらもない。街中にも高齢者の姿は少ないので、まだ色々と普通の生活には戻っていないのかもしれないなと感じた。それでも夫婦と思しき高齢者カップルの姿もちらほら見かけたから、業種によって回復度合いは違うだろうが、年が明けたくらいには元に戻るのか。居酒屋などの酒中心業態が回復するのは一番最後なのかもしれない。とりあえず、町中華が元気になって欲しいものだ。

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ピザを買いに行ったらカツ丼になった

Photo by Narda Yescas on Pexels.com

知人からオーケーのピザが良いらしい、テレビで特集をやっていたという話を聞いた。それは正しい情報だと思う。たまにはテレビ番組もまともなことを言っているらしい。などと思いながら、休日のオーケーにピザを買いに行った。味のバリエーションは、正統ピザと日本式宅配ピザのいいとこ取りなので、アメリカ人やイタリア人が見たら天を仰ぐことは間違いないが、日本人にとってはもはやこれこそがピザというラインナップだ。もし自分がピザ屋を開けるとしたら、このメニューのまんまで開店しても人気店になれそうだな、と思うくらいよくできている。その上、価格帯が500円前後で二枚買い、三枚買いが余裕でできる。ただし、買った後の持ち帰りを考えると、ホールピザは意外と持ち歩きにくい。かつ、現在のレジ袋有料化を受けてピザ専用のレジ袋を購入しないとマイバッグでの持ち帰りはなかなか面倒だ。そこがピザ・ホール買いの弱点になる。
ちなみにオーケーで販売しているピザは8種類ある。

  • チェリートマトのマルゲリータピザ
  • スモークチーズ入りシーフードピザ
  • ブルーチーズの4種チーズピザ
  • トマトのボロネーゼピザ
  • 明太子ポテトピザ
  • ずっしりジャーマンポテトピザ
  • 2種のソーセージとベーコンのピザ
  • 照り焼チキンピザ

そんな時に便利なのが、1/4にカットして売っているカットピザだ。ホールで買うとバラエティーがねとか、ちょっと量が多すぎるんだよな、という客には便利なサービスだ。1/4カットを4枚、それぞれ別の味で買えば「4種のピザ」にもできる。と思っていたら、なんと休日は販売しないとのこと。残念・・・だ。確かにカットするには手間がかかるしなあ、と納得はしたのだが、ホールを買って帰るつもりもなかったのでピザは諦めた。

かわりに、カットピザ約二枚分のお値段で買える、オーケー名物カツ重を試してみることにした。この値段は間違いなくコンビニ弁当キラーだと思う。おまけにカツ重・ハーフサイズも売っていた。凄すぎるぞ、オーケー。でももっと頑張って欲しい。応援するぞ。

蓋を開けて中身を見ると、四角い卵とじが目が入った。なんとなく製造工程が想像できる。カツ丼を作るときに、丸い浅鍋でカツの卵とじを仕上げるという絵柄が記憶にある。テレビの料理番組で見たものだ。目の前でカツ丼を作ってくれる店でも丸い鍋を使っていた。ホームセンターに行っても、丸い浅鍋に垂直に柄がついた専用鍋が売られている。
しかし、このオーケーカツ重を見ると、卵焼き用の四角い鍋の方が家庭調理としては向いているのではないかという気がした。そもそも丼のような深みのある容器では、上から具を乗せたときにつゆが丼の下に溜まり、丼の上と下で味が違うというのが気に入らない。
このカツ重を見ていてカツ丼も丼ではなく平皿にご飯を平に盛り付け、その上に具を乗せれば良いのだと気がついた。要するにカツカレーのようにカツ丼を盛りつければ良いということか・・・。
今更気がついてもカツ丼人生やり直すには遅すぎるような気もするが、これからのカツ丼(自家製)は、間違いなく変わるな。と、オーケーのお買い得カツ重で学んだ。オーケーさん、ありがとう。

追記:後日カットピザを買いに行ったが、開店1時間で売り切れていた。どうやらテレビの影響らしい。2時間おきに新しく焼かれたものが出てくるので、その時間に合わせて買いに行くしかないなとは思うが、テレビの影響力とはまだまだすごいものだとあたらめて認識した。でもカツ重はしっかり山積みされていたから、ピザ担当者の健闘を祈ろう。

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台湾カステラ って台湾生まれですか

松本城に行く手前で、夜歩きをした飲み屋街を昼に歩き回ってみた。蕎麦屋で昼飯にしようと蕎麦屋を物色していたのだが。

そこで発見したのが「王様のカステラ」の看板だっった。松本では台湾カステラがブームになっているのかなと、看板をよくよくみてみたいたら・・・。なんと中華料理屋のコロナ対策で、台湾スイーツの販売を始めたらしいことに気がついた。まあ、あくまで個人的な推測だが。
台湾スイーツはここしばらく流行中と聞いていたので、松本にも台湾甘味が押し寄せてきたのか。おしゃれな街だから、そういう流行ものも当たるのだろうか。

開店前なのに入り口にはメニュー看板が並んでいた。やはり一階は中華料理の店だし、二階は別入り口のようだが、店としては一緒なのかなあ。10月も営業と書いてあるのだから、本当は緊急事態宣言うんぬんでの客数減少への期間限定対策だったのかもしれない。こちらもSTAY HOMEボケで流行り物情報に疎くなっているが、台湾カステラはあちこちで売られているのだろうか。
台湾ラーメンや台湾まぜそばなら詳しいが、台湾カステラはしらんもんねえ。渋谷とか原宿あたりに行けば、行列のできる店がありそうな気もする。唯一知りたいのは、台湾カステラは台湾で売られている純正品なのだろうかということだ。台湾ラーメンや台湾まぜそばは日本の名古屋がルーツの、台湾では食べることができない国産メニューだから、どうもその辺りが気になるのだが。

街を歩く, 旅をする

松本名物は「あめ」

おしゃれな外観 まるでブティック

ホテルのモニターに観光案内がつながっていて、ホテルから徒歩圏の観光名所が載っていた。それとは別に松本の名物みたいな情報も載っていて、つらつらと眺めていたら、松本名物は「飴」とのことだ。お城と並ぶ名物らしい。ずっと知らなかった。そこでネットで松本の飴屋を調べると、なんと相当な数の飴屋が存在するらしい。そこでお城の近くの飴屋に行ってみることにした。

潔い看板で、売り物が一眼でわかる。すばらしい。松本が何故あめで有名になったのかわわからないままだが、サトウキビの産地だったということもなさそうだし。原料が水飴だったとしたら、味噌、醤油、酒などの発酵所関連の技術かもしれない。

店内に入ったら従業員の方がいないので暫し待っていた。その間に撮ったのがこの「神飴」の看板。最初は左から読んでしまい「飴の神様っていったいだれだ?」などと考え込んでいたが、ふと気がついた。これは右から読むのだ。そうなると、このお店の飴がとてつもなく美味しいのだという意味になる。実に楽しみだ。そのうまそうな飴を一箱買い込み、これは土産ではなく自分で食べようと決心した。うまいものはシェアする前に、まず自分で確かめておくべきだという、心優しい決意だ。しかし、本当に松本はオシャレな街なのだな。

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新宿は被災地

テナント看板が白地とは  名物店だった大型食べ放題の店は消えたようだ

元・新宿コマ劇場前広場がただの平面になっていた。先日、所用の途中で新宿歌舞伎町の中心部を歩いて感じた違和感だ。新宿コマ劇場が建て替えられて、その後にはゴジラヘッドが屋上にオブジェとして展示?されているホテルと映画館の複合ビルに変わった。そして、コマ劇場前の広場は柵があり、そこには多種多様の怪しい人影が朝から深夜まで出没する、ちょっと無法的というかアナーキーな感じのする新宿歌舞伎町らしさが漂っていた。
ここから、もう少し北側、大久保寄りに行けばもっと怪しい雰囲気の飲屋街と風俗街が立ち並び、逆に南側には靖国通りを渡って明るい新宿駅前商店街が立ち並ぶ。その中間こそディープ新宿なテイストが漂っていた。
新宿を舞台にした警察小説の名作「新宿鮫シリーズ」や、任侠ゲームの名作「龍が如く」の舞台であり、「魔界都市新宿」では魔物の巣食う街だった、あの歌舞伎町のど真ん中が、何もないただの「平面」になっていた。広場というより、ものすごく幅の広い歩道だ。
おそらくコロナ感染に伴う路上飲み対策なのだろう。本当に何もない。高田馬場駅前の広場も学生が飲んで大騒ぎをするというので、噴水が撤去され、公園になり、いまでは柵がまわされて立ち入り禁止になっている。それよりももっとひどい都会特有の無機質空間になった。路上飲みが流行っているくらいなのだから、当然のように、広場周りにあった数多くの居酒屋、レストランなどは閉店している。新宿歌舞伎町のビルの看板が白くなることなど想像もできないことだった。

昼でも明かりのついていない1階テナント

元・新宿コマ劇場前の一等地で、一階の路面店が消滅している。高い家賃に見合うだけの人出がなくなったこともあるだろうが、商売が人の「密」を前提にしていることが致命傷だったのだろう。首都圏の某知事が新宿歌舞伎町を目の敵にしたことも主因だと思う。某知事は、生贄を見つけ出し、それを市民の前に差し出し火炙りにするような仕事ぶりで信任を受けようとした。ずいぶん露骨な政策だったと思う。
フランス市民革命時の革命暴力政治家や戊辰戦争後の明治新政府下級武士の成り上がりたちと同じ手法だ。この後はマッチポンプのように外国人観光客誘致活動あたりを言い始めるに違いない。オリンピック開催を成功だと自画自賛する知性(痴性かも)と感性では「恥」とか「反省」という言葉には縁がないだろうし。
経済的な不況では何度も厳しい状況に対応してきた歌舞伎町も大規模感染症には勝てなかった。病に負けたよいうより、政治に負けたのだから、対応策はあまりみあたらない。ゴーストタウンを作るには、バカな政治屋が一人いれば良いのだという「歴史的学び」が、今、現在、東京都新宿区歌舞伎町に存在している。

12月には復活するのだろうか。

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とんかつは飲み物って、すごい

普通に店名を見るとギョッとする人が多いと思う。トンカツをゴクゴクと飲むのは、物理的に無理だろうと思うが、感覚的には飲み物的に流し込むほどトンカツが好きだということを表している。などと自分を納得させてみた。この店は「カレーは飲み物」という店を展開している会社の新業態なので、まあ、看板でびっくりさせて客を呼ぶというジョーク的店名だと思うことにした。カレーであれば、液体と言えないこともないので、ゴクゴクと飲むことは、できるんだろうけれど。
そもそも、カレーは飲み物といったのは、某大食いタレントだったそうだから、大食漢の感じる食意識は色々と特殊だということで理解すべきだろう。そして、この店舗の前を通り過ぎた先に、お目当ての「なぜ蕎麦にラー油を入れるのか」がある。新宿の外れというか大久保の端というか西武新宿駅の北端で営業している。昼時はそれなりに混雑している。夜はそば居酒屋?になるようだが。

コロナのせいでずいぶん久しぶりの来店になった。今回はかなり腹ペコ状態でいったので、久々に中盛りにしてみた。いつもだと感触が難しいので、小盛りにしているのだが気合を入れて中盛りに挑戦した。見た目は小森とあまりに変わらないのだが・それは丼に持っているからのマジックで、普通の蕎麦の2食分ほどになる。前半は海苔と蕎麦を中心に食べ、後半は追加で入れたラー油と肉を中心にして食べる。生卵を入れるとつゆが甘くなるので、今回はパス。あれこれ作戦を立ててみたが、なんとか完食できた。ここのそばはかみごたえがあるので、満腹中枢を刺激するから、食べ終わると動くのが嫌になるくらい腹が膨れる。いつもなら諦める、蕎麦湯に魚粉を入れて締めるというお作法も今回は達成できた。やはり、限界まで空腹にしておくという蕎麦完食行動における準備は重要だと理解した。
駅前にある立ちぐい蕎麦屋でサラサラと蕎麦を啜るのも良いが、こうしてガツンと食べる蕎麦もいいものだ。次回は、トンカツをサラサラと飲んでみようかなあ、とは決して思わないが。

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家電量販店の不思議なコラボ

家電量販店と言えば都心ターミナル駅にあるヨドバシカメラかビックカメラを使うことが多い。品揃えも多いのと、従業員の商品知識の多さが評価ポイントだ。郊外型ではヤマダ電機やケーズデンキもあるが、個人的には品揃えに偏りがあるような気がするので、小物を買いに行く程度だ。

ビックカメラは、家電以外の商品として、ずいぶん昔から「酒」の販売をしていた。家電製品とディスカウント酒屋という不思議な組み合わせだが、最近は酒コーナーでつまみ、スナックなども商品拡大が進み、PCを見た後に特別なポテトチップを買いに行く、みたいなことができるようになっている。
新型iPad 発売のニュースを見てノコノコとビックカメラに出かけてみたら、なんとも不思議な光景に出会った。「岩下の新生姜フェア」という、新生姜のスピンアウト商品の大量陳列で、ついついじっくりと手に取ってしまった。一番気になったのは、新生姜塩という調整塩のボトルで、他にもスナック菓子や調味料など盛り沢山だった。
これはどちらが持ちかけた企画なのだろう。「岩下の新生姜」側からの売り込み提案か、はたまたビックカメラの売り場主任が熱烈な新生姜ファンだったとか。色々と想像を巡らしてみるのだが、そもそもこの企画はビックカメラ全店なのかなどなど疑問が湧いてきた。そこで便利にネット検索をしてみたら、岩下サイドのニュースリリースを発見した。

HPはこちら → https://iwashita.co.jp/news/210602_biccamera/

どうやら、6月に新宿東口店(ビックロ)で始まり、順次あちこちの店に拡大したみたいだ。地元の所沢には3ヶ月遅れで到着したらしい。岩下の新生姜を豚バラ肉で巻き、串焼きにしたりフライパンで焼いたりしたものが大好物で、「新生姜」にはたまにお世話になる。おおよそどこのスーパーでも手に入るので酒の肴としても重宝しているが、これほど「新生姜」周辺商品があるとは知らなかった。記憶に残る関連商品といえば、宇都宮駅で売っていた「岩下コラボのしょうが駅弁」で、しょうが入りご飯がおいしいグッドな駅弁だった。
情報家電を見に行ったついでに酒の肴が手に入るというのは、ますますビックカメラ贔屓になりそうな気配がするのでありました。次のコラボも楽しみにお待ちしてます。