街を歩く

行列のできる自販機

JR札幌駅の改札口を出たところで、長い行列ができていた。気になって行列の後ろまで確かめに行ったら、何と愛用のサンドイッチ屋が駅の中に自動販売機を置いたらしい。昼のピークはとっくに過ぎただろうという時間だったが、その時点で十人くらいが並んでいた。
案内板を見ると、どうやら一時間待っても買う人がいるらしい。住宅地の外れにあるなじみのサンドイッチ屋がすごい人気者になっていた。
実はこの店の本店も、いつ行っても行列ができる繁盛店だ。普通に10−15分は待たされる。夕方に行った時には30分近く待ったこともある。だから自動販売機でも待ち時間があるのは不思議ではない。
行列の理由は、メニューの種類が多い、お値段が安い、作りたてで美味しいとまさに三拍子揃った優れものであることだ。

行列の長さを見ると、商品補充の回数が多いのもよくわかる。しばらく並んでいる人たちを見ていたが、だいたい三個ほど買う人が多い。お土産なのかもしれにない。自分で食べるのであれば3個は多いだろう。具沢山のボリューム満点なサンドイッチだ。これを食べるとコンビニでサンドイッチを買う気がなくなるほどの逸品なのだ。バッグから白い買い物袋を取り出す常連らしき人もいた。

夜も更けてくると流石に客も減るのか、商品がたっぷり入っていたが、昼頃にはほとんど在庫がなくなっている。面白いのはサンドイッチが何の法則性もなく並んでいることだ。たまごサンドやポテトサンドなどは人気商品なのだが、何段にもわたってバラバラに置かれている。上段のポテトサラダが売り切れていても最下段に残っていたりするので、よく注意して在庫を確かめないといけない。つまり商品を選ぶのに時間がかかる。この辺りは改善してもらいたいなあと思うが、そうなると売り切れるのが早くなりすぎて、補充の頻度が増えるから忙しくなりすぎるのを避けるためではと、勘繰ってしまった。売れすぎも困ったものらしい。
帰りの電車に乗る前にこの自動販売機を覗き見する癖がついた。タイミングが合えば行列が途切れていることもあり、夜食がてらに一つ、二つ買うのには都合が良い。
しかし、この行列のできる自動販売機の人気はいつまで持つのだろうか。次に見に行く時までにも、おそらく行列が途切れることはなく、二台目の販売機が設定されているような気がする。

街を歩く

水族館のあるビル

繁華街にできる新しい商業ビルに水族館ができると聞いて、実はとても楽しみにしていた。博物館も好きだが、動物園や水族館も好きだ。特に水族館は哺乳類に生まれて来たことに喜びを感じる、そして異種族との差異を強く感じる場所だ。魚屋に並ぶ魚とはまた違う視点で「お魚」さんを眺めることになる貴重な場所だ。
相当に期待して入った新・水族館だったが、どうも自分のテイストというか好みとはちょっと違っていた。大人の水族館、エンタメを廃した水族館らしい。現代的な設計思想についていけない。やはり、トドに餌をやるような水族館が自分には似合いらしい。

その新・水族館は商業ビルの4−6階にある。地下2階から3階までは商業施設だ。地下はフードホールとドラッグストアで、最近の商業ビルとしては定石的構成だった。2−3階も個性的な雑貨店が入り、いわゆる都市型高感度ストアが装置されている。

問題は一階で見つけてしまった。このビルは狸小路と駅前通りの交差する場所にある。北の街では1・2を争うベスト立地だ。個人的な感覚で言えば、高級ファッションブランドが路面店を出すのであればこんな場所だろう。最盛期のアップルもこんな場所に自社ストアを開けていたはずだ。
そんな場所がガランと空いたままになっている。ビルのオープンから3ヶ月も経ち、まだテナントが埋まっていないとはびっくりだった。

どうやら北の大都会でも、まだまだ商売は厳しいのかと感じさせられる光景だった。向かいにある安売りの殿堂は、とても賑わっていたから客は戻ってきていると思うのだけれど。
出店するための従業員採用が難しいというのが、どうもテナントが埋まらない原因ではないか。人手不足の解決策は、長期的には子供をふやす、短期的にはロボットを増やすしかない。ここまで円安が進むと外国人労働者は日本で出稼ぎするメリットがないから、この先は外国人労働者も量的期待はできないように思う。対策は限られているはずなのに、サービス業では動きが遅い。バブル後の平成不況で人減らしをした企業ほど回復できないようだ。因果応報。

これまでとは違う意味で街の風景が変わっていく、その先駆けみたいな光景なのだなと思いましたよ。

街を歩く

野球場観光に行った

新ドーム球場は観光スポットらしい

基本的にスポーツ観戦に対する関心が人一倍薄い。野球、サッカー、バスケットボール、陸上に水泳や体操、その他もろもろ。ほぼリアルタイムにライブ観戦することは無い。どのスポーツもそこそこルールは知っているので、テレビで見てもゲームの運び具合はわかる。野球やラグビーはルールがよくわかっていなと楽しめないものだが、そういう意味で観戦しないわけではない。学生時代は体育会系スポーツをやっていたのだが、どうもその反動なのかもしれない。エンタメコンテンツとしてライブが好きではないのかもしれない。
相当昔になるが、例外的に後楽園ドームへ何度かゲームを見に行ったことがあるが、それもゲーム観戦ではなく、中にある飲食店を視察するためという、なんとも邪道な目的だった。

実家のある街に出来た新球場もちょっと遠いが歩いて行ける距離にありながら、一度も行っていない。これはあまりに怠慢な人生では無いかと反省して、平日の夕方にぶらりと出掛けてみた。ゲームのない日でも、飲食店は営業しているらしい。ボールパークと言っているので、カリフォルニアにあるネズミの王国や映画セットで有名なスタジオ街のように、入り口まで続くアーケードや商店街がある人工的な町が出来上がっているのだと思っていた。
そんなものは存在していなかった。球場周辺はこの先も開発が進むそうなので、あと2・3年待てばそれっぽい町ができるのかもしれない。少なくとも現時点で存在しているのは、球場前の駐車場(ゲーム時は利用不可)周辺にあるドッグランとキャンプ施設、そしてフィールドアスレチック的な施設だった。成長し続ける街として期待することにしよう。でもベースボールを見に行くことはなさそうだ。テレビで映像を見る限り、スタジアムが満員にならない日はあるようなので、ゲームを見るのはあまり難しくなさそうだが。チケットをどこで買うのかもしないしなあ。

町の中は一面に球場讃歌みたいな雰囲気があり、なんと赤いはずのポストまで色が変わっていた。チームカラーが焦茶なのだろうか。これも野球を見ていないので全くわからない。F villageと書かれているが、Fはチーム名であることはわかる。
ちなみに駅の構内では大型ジョンが設置されていて、パブリックビューイングもできるらしい。(あくまで、「らしい」で詳しくは知らないが、狐ダンスの映像を見た記憶がある)
駅前はまだ賑わいが足りないが、現在建築中の駅前ビルができればレストランなども入るのだろうし、街の活性化はもう少し時間がかかるようだ。しかし、名前がVillageだから、村おこしが街おこしにつながるという、なかなか不思議な現象だなあ。

旅をする

北の大地とローカルフード

LCCの便で北の街にやってきた。チェックインの時に座席指定はしないまま適当に席が決まる設定を選んだら(これだと1000円くらい安い)、窓際の席になった。普段は窓席を選びはしないので、何やら新鮮な光景が見えた。
山の際まで畑が続いている。アメリカの畑は飛行機から眺めると、視野の全部が同じ色だった。(地平線まで全部とうもろこしとか全部小麦とか、とにかく単色だった)
北の大地でも収穫が終わった10月ともなれば(日本でも同じように)、土の色で一色になる。畑の区画は小さい物でも100m四方くらいだから、隣のうちまで歩いていこうという気が起きないほどの広さだとはわかる。

それでも空港に近づき高度が下がれば、それなりに工場や住宅が現れてくる。北日本最大の空港都市は自衛隊の主力基地に併設されているから人口も多い問はたくさんあるから、空輸できるような高価な工業製品の製造にも向いている。まだまだ人口は増えそうだ。とはいえ、今の住宅地のすぐそばには原生林が広がっているのだから、やはりここは日本の中でも異郷に近い。ライフスタイルもアメリカンな気がする。

空港から JRで20分ほどの小都市に実家があり、駅近くのスーパーに寄ってみた。いきなり、ドがつくほどのローカルフードにお出迎えされた。普段生息している埼玉県ではまずお目にかかることがない。
「ほっけ」のフライだ。おまけに大きい。ホッケの身

は比較的淡白なのでフライにするとうまい魚だと思うが、残念ながら小骨が多い。それを気にしなければ、ホッケフライは安いし腹がふくれるボリューム感もある。貧乏人の味方だとずっと思っていたが、いつの間にやら貧乏人向けではないお値段になっていた。学生時代には丼飯とホッケフライが一番安い定食だったのだがなあ、とため息をついてしまった。
そしてホッケフライの横に並ぶのは鮭フライで、これもお江戸界隈ではまず見かけることがない。弁当のおかずであれば焼き鮭はありふれているものだが、鮭フライはまず登場してこないはずだ。おまけにホッケフライと変わらないほどの大きさで、値段も同じとは。ホッケが出世したのか、鮭が落ちぶれたのか、なんだかこれも微妙な気分になる。昔は、鮭こそ魚の王様だと思っていたのだがなあ。

みてわかる通り、一面の茶色なので、鮭もホッケもビジュアル的な要素はかけらもない。エビフライのようなルックスの違いもない。この茶色を見て中身の味を想像するには、北の大地で生活した経験が必要だろうと思う。転勤や入学で移住してきた南方日本の人たちには、なかなか得難い経験になると思う。
ちなみに、この鮭フライ、ホッケフライ、どちらもたっぷりソースをかけて食べるとうまいと思うのだが、醤油でもなかなかいける。最近の食べ方ではマヨ醤油で食す新人類も大量にいるらしい。

ホッケも干物オンリーではなく、使い道を考えると面白い料理素材になるのかもしれないなあ。

食べ物レポート

20周年のラーメン屋にて

ホームセンターに所要があり、そのついでに立ち寄ったショッピングモールで、今まで見逃していたいというかすっかり気にも止めていなかったラーメン屋が、開業20周年記念の特製ラーメンを売っていた。
ラーメン屋の10年平均生存率は1割程度らしいから、この店は20年営業という実に素晴らしい結果を残している。こちらの勝手な思い込みで、何代か代替わりしているのだろうと思っていたのだが、このショッピングモール開業以来ずっと営業を続けている「老舗」だった。お見それしました。
そこで反省の意味も込めて、20周年ラーメンを食べることにした。

ただ、店名が難しくてなんと読めばいいのかわからない。よくよくメニュー板を見ていたら「ラピタ」と読むようだ。なんとなく某有名アニメに出てくる空の城に似ているなと思ったが、あちらはラピュ◯、だからちょっと違うだろう。何か、意味があるのかもしれないが、わからんものはわからん。まあ、店名はあまり重要ではないので追求は諦めた。選ぶメニューは一択で、20周年記念特製味噌ラーメンだ。

炒めた挽肉を食べるための穴あきレンゲも一緒に登場。

野菜が乗っかっている味噌ラーメンは、何とはなしに懐かしいスタイルだ。20年前には、こんな味噌ラーメンを販売していたのかもしれない。
そして、レンゲの上に乗っているショウガは、味変用の追いショウガなのだが、これも行列のできる某有名店のスタイルだから、その有名店の関係者なのかもしれない。普通に美味しい味噌ラーメンで、これは二十年間食べていないことを後悔した。随分と失礼したものだ。

お詫びの印にほろよいセットを頼んだ。最初に味卵とメンマが運ばれてきて、後から餃子が出てくる。ほろ酔いどころか、ビールもう一本と言いたくなるガッチリ呑みましょうなストロングスタイルだった。繰り返すが20年間一度も利用したことがない、そしてそれを後悔するほど良い店だった。
ちなみに、出てくるビールはサッポロだった。ラーメン屋ではサッポロビールが出てくる法則はここでも証明されたようだ。個人的にはクラシックが好きなので、黒ラベルよりもちょっと嬉しい。
次からは必ず立ち寄ることにしようと決めた。次回はオーソドックスに醤油ラーメンにするか、変化球で辛味噌にするか。そんなことを悩みそうな気がする。良店。

食べ物レポート

馴染みの焼き鳥屋でルーティン

いつもの焼き鳥屋にいくと、いつものようなルーティンになる。カウンターでだけ注文できるというコップ酒、これをモッキリというのだが、まずそれを注文した。これまで無料でかつ無条件に出てきた大根おろしは、「食べるか食べないか」を聞かれるように仕組みが変わっていた。ロス対策(大根おろし嫌いがいるらしい)なのか、コスト削減なのかは定かでない。そして、もう一つのサービス品である鶏スープは、ポットで出てくるように変わっていた。セルフスタイルだと提供速度が速い、つまりオペレーションの合理化だ。大根おろしにかける北海道産醤油と焼き鳥にかける一味唐辛子を並べてみた。これが、この店で焼き鳥を楽しむ時の基本5点セットになる。これを並べるのが、我がルーティン。

この店はお通しが出ないので、というか大根おろしと鶏スープがお通しみたいなものなので、焼き鳥が出てくるまでスピードメニューを勧められる。ただ、個人的には居酒屋で出てくるスピードメニューの代名詞、枝豆が嫌いなので(冷凍枝豆を長時間放置して解凍したものは枝豆と呼びたくない)、ここしばらくはトコロテンの上に鶏肉が乗っているものを注文することにしている。
このトコロテンは予想外に美味い。酒の飲み初めにはツルッと行ける食べ物が向いているように思う。これをメニューに加えた人に深く感謝したい。Good Job !!

生姜つくねと生姜の鶏肉巻きと砂肝

コロナの間は、醤油も唐辛子も卓上から隠されていたのが悲しかった。(頼むと出てくる)やはりコロナは異常な事態だったのだとおもう。いや、振り返れば異常どころか過剰でヒステリックで非科学的な対応ばかりだったような気がする。もしコロナの時に押し進められた対応が、衛生的に正しいのだとしたら、それは今でも継続されるはずだ。名残惜しげに置かれているたアルコール消毒スプレーも、いまではすっかり見かけなくなっている。入り口での検温やらスプレーの目視確認やら、あれはなんだったのだろう。
結論として、醤油と唐辛子が今では卓上に置かれている。復活した。誰が悪いとは言わないが、あのテレビでヒステリックに騒いでいたおじさんやおばさん(日本人で高学歴で40ー50代の男女多数)は、いまでも恥いることもなく平気で暮らしているのだろう不思議。言論の自由とありがたいものだ。流言蜚語ですら言論の自由に守られる。
焼き鳥屋の唐辛子が語る社会の真実だ。

コラボ商品なのか、「岩下の新生姜」の豚肉巻き

そしていつも注文する生姜の豚肉巻きを食べ、本日の焼き鳥は終了。これも焼鳥屋のルーティンですよ。

旅をする

ディープすすきので演歌な夜

開業60周年だそうでもはや老舗中の老舗

久しぶりにススキノの真ん中で一杯飲むことになった。どうやらススキノの夜はほぼ完全復活したようで、人気店に限らずほとんどの店は予約なしで入ることができないほどの繁盛ぶりらしい。コロナの反動というべきか、これが普通の生活だったのかと疑ってしまう熱気が夜の街中に溢れているらしい。個人的な感覚で言えば、昔懐かしのバブル期に近い感じがする。

その超がつく老舗の炉端焼きの店で炙りたての魚とぬる燗を楽しむことになった。炭火の炙り台の近くに大きな土瓶がかけられていて、そこから柄杓でぬる燗の酒を注いでくれる。燗の加減が絶妙で、ついつい飲み過ぎてしまうのが玉に瑕といった感じだ。

大ぶりの魚を豪快に食べるのも良いが、秋も深まったこの時期では小さい魚をちびちびつまむのも良さそうな気がして、注文したのがししゃもだ。スーパーの魚屋で売っている「ししゃもの類似品」ではなく、本物のししゃもだった。ああ、うまい、というしかない。口福という言葉が頭をよぎる。

炉端焼きの店とはいえ炙り魚だけではなく刺身も注文できる。好みのものだけを注文したら、何と皿が真っ白になった。今ではすっかり高級品化している「イカ」、そして「ホタテ」と「八角のルイベ」の3品だった。特に八角のルイベは絶妙な脂のノリだったから、これまた酒が進む。薄暗い店内で八代亜紀の歌が脳内BGMで流れていた。ただ、店内ではおっさんとジジイの蛮声が響き渡っていたので、しっぽりとした雰囲気とは無縁だったが。

良い友人と美味い肴と美味い酒。ディープススキのを楽しむには、重要な3点セットでありました。この店は、開店60周年を迎えたそうで、良きかな良き哉。

街を歩く

小さな街の駅前で

実家のある街に新球場が建てられて、なんだか賑やかになったのかと思っていた一年だが、結局何が変わったというわけでもないらしい。唯一変わったといえば、ゲーム開催に伴って増えた迷惑駐車と、その対策で値上がりしたスーパーの駐車料金くらいだろうか。
秋晴れの気持ちの良い日だったので、普段は決していくことのない駅の反対側まで散歩してみた。昔は何もないところだったはずが今ではすっかりビル街もどきになっていた。ただし、建っているのは大きな病院とその周りにいくつかあるドラッグストアー(調剤薬局)、後は市民会館・ホールと図書館だ。商業地区ではなくこじんまりとした文京地区という感じだった。

駅の入り口から図書館に向かうまでの道が、この時期にもかかわらず花で飾られていた。人口5万人程度の地方小都市なのだが、文化レベルは高いのがわかる。(初めて知ったかも)
花のある街は文化度が高いと思い込んでいるだけかもしれないが、北の大都市でも大通公園だけは花が見事に植えられている。道路に落ちているゴミを拾う事と、道路や公園に花を植えることは、街の美観を高める意味で同じ価値があると思うのだが。

しかし、その文化レベルを高く評価した駅前に、実は当然存在するべき喫茶店やレストランが存在しない。これは実に残念だ。駅前のローターリー周辺をうろうろしてみて、ようやく見つけた喫茶店は長期休業中だった。

素敵なマダムか渋いマスターがやっていた雰囲気が漂う喫茶店はお休み中

駅の反対側にはスーパーと焼き鳥屋がある。ただ、コンビニもなければラーメン屋もない。高い文化レベルも大事だが、ラーメン屋は街の必需品だと思うのだ。多分、駅前ではなく、自動車で移動した何処かに喫茶店や食堂やラーメン屋やその他諸々が存在しているはずだが、散歩で行ける場所ではなさそうだ。地方都市の現実は、こんなものなのですね。

街を歩く

トイレの個室で発見した切なさ

すすきの近くにあるトイレの個室で、放置されたままになっているドリンク剤の空き箱を見つけた。場所が場所だけに、これから一戦を控えて頑張るぞという、哀しい決意が見えるようで…………

無双したいのか、無双を期待されているかで、その同情の度合いは多少変わるが。トイレの個室で封を切り、キリッと瓶を睨みつけ腰に手を当て一気に飲み干す。うーん、そんな銭湯で飲むコーヒー牛乳みたいな健康的イメージは感じられない。多分、自信がないのだろうなあ、己を奮い立たせるためには手続きが必要な歳になったのだろうと邪推してしまう。にしても、公衆トイレでそれをするというのも、何だかなあ……………

同じ性別として、心の底から込み上げてくる深い感情を、何と呼べば良いのか。かける言葉があるとすれば「ガ・ン・バ・レ」でしょうかねえ。

街を歩く

仙台の回転寿司を楽しむ

秋シャコは本当に美味い

北の街にある人気回転寿司店は、実は札幌発の店ではない。北見や根室といった島の東側にある街で生まれ、大都市に攻め込んできた「インベーダー」だ。だが、北の街の市民は誰もそんなことには気にせず、グルメな回転寿司を楽しんでいる。平日昼でも大行列になる店ばかりで、それも観光客はほとんどいない住宅地にある店が多い。
都心部では鮨屋も回転寿司屋も少ないから、そこには観光客が押し寄せるので、これまた何処の店も行列ができる。そんな鮨屋大人気の街に昔からあるのが、仙台で生まれた回転寿司屋だ。
都心部ではなく郊外のターミナル駅に直結する駅ビルにある。ずいぶん昔からあるが、そのスタイルは相変わらずで昔のままだ。寿司の皿が回っているし、注文は紙に書いて渡す仕組みだ。タッチパネルなどない。そして寿司の値段も、わかりやすいしお安い。全国チェーンの三大回転寿司とは全く異なる。寿司ネタもオーソドクスなものばかりでおとなしめだ。
北の街で大人気のグルメ系回転寿司ではなく、昔ながらの安いお値段ありながら寿司を職人が握っている。シャリロボットはいないみたいだ。

だから、当たりと言いたくなるネタ(皿)とハズレのネタが混在している。例えば、ちょっと残念だったのがタコで、これは世界的にタコが取れないことから、値上がりしているネタの典型なのだが、この店はタコが安かった時代から値段を上げていない。その分、ネタが薄くなっている。できれば値上げをして良いので、厚めのネタにしてもらいたいなあ。

逆にお得なネタはヤリイカだった。小ぶりなせいなのか、お値段同じで3貫乗っていた。おまけに好物のゲソまでついている。できればこの皿だけあと4−5枚注文したいくらいだった。

湯呑みもこれまた懐かしい、寿司ネタ・イラスト付きで、とても気分が和む。全国チェーンのプラスチック製湯呑みは風情がなさすぎるから、あまり好みではない。

さばは標準的なネタサイズだったし、今月のおすすめネタらしい黒ガレイもうまかった。もはや100円均一では無くなった低価格寿司とグルメ回転寿司の中間路線を行く貴重な存在だが、北の街でウケはあまり良くないようで、昼でも行列はできていない。
ただ、個人的にはこの店がすっかり気に入ってしまって、しばらく通うことになりそうな気がする。日本人にはやさしいけれど、外国人観光客には使い勝手が悪いというか難しい店だろうな。