街を歩く

富山のアンテナショップにて

日本橋でデパ地下探索をした後、ちょっと待ち合わせまで時間があり、目の前にあった富山県のアンテナショップに入ってみることにした。確か富山県のアンテナショップは有楽町の交通会館地下にあったように記憶していたが、どうも記憶が違っていたようだ。
日本橋周辺にあるアンテナショップはおしゃれな外観のものが多いが、場所を考えると当然という気もする。ただ、この家賃の高い場所で食品とか手軽な工芸品とかを売っているのだから、採算は大変だろうなとも思う。
総務省が金を出して、どこかに統合アンテナショップビルでも立ててやればいいのになと思う。銀座にある小学校も越境入学者で保っているようだから、高層ビル化して高層階は小学校、低層階はアンテナショップにでもすれば良いのに。

店内をぶらぶら見回っていると、アンテナショップの一角に、なんと日本酒バーがあるのを発見した。これはすごい。カウンターとテーブル席合わせて20席ほどだが、ここはちょっとした時間潰しや、待ち合わせをするには絶好の場所ではないか。地下鉄入り口すぐだし、適度に明るいし。すっかり気に入ってしまった。
たまたまカウンターには、ガタイの良い英語圏外国人が3人で酒を飲んでいた。会話を聞いているとディナーまでのちょっとした時間潰しらしい。そうそう、そういう使い方だよなと同感した。

日本酒は富山県産限定で、飲み比べができるようになっている。壁に並んでいる銘柄から、好みのものの札を取りカウンターに持って行くというスタイルだ。三杯飲み比べセットが700円だった。上級の酒は別の価格、別の組み合わせもあるようだ。とりあえず、三杯を飲み比べて自分の好みを探る。普段はあまり飲まない純米原酒が予想以上に気に入った。日本酒は日々進化していることがよくわかる。

帰り際に気がついたのが、このバーの隣が富山料理のレストランになっていたことだ。バーで酒を軽く飲み、レストランで食事をするというのは、アメリカンなスタイルだなと感心した。居酒屋でいきなり集合、乾杯するよりも、バーでちょっと早めに待ち合わせをして軽く一杯やり、予約の時間になったらそろってレストランに入るというのは、なんともスマートな行動ではないだろうか。
次の飲み会は(笑)このスタイルで行ってみようか、などと考えてしまった。銀座で飲むよりおしゃれだしなあ。

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日本橋で恐怖体験した

なんちゃってコロナ対策の象徴 アクリル板は消滅していた

友人と久しぶりに飲もうということになり、これまた久しぶりに日本橋で予約をしてみた。頭ではコロナ騒動が終息したとは理解していたが、金曜の夜がこんなに騒々しくなっているとは、全く予想外のことだった。たまたま、よく使っているグルメサイトから予約をしたのだが、なんと当日に従業員がその予約を削除したらしく、店に行っても予約がないと言われた。確認メールを見せて、なんとか席を確保したが、後から来た友人も「そんな予約はない」と言われて途方に暮れたらしい。
そもそも予約など必要がないくらい、いつでも空いていた時期を思えば、予約が勝手に消されるほど混み合っているのだから、偉大な時代(笑)になったと思うべきか。

おまけに「全席個室」みたいな説明をしていた席は、天井から降りてくる簾で間仕切りされるだけだった。この書き方はだいぶインチキだなと思うが、コロナの時期はそもそも店内全部が個室みたいな空き具合だったから、クレームもなかったのだろう。友人と合意したのは、もはや金曜に酒を飲みに行ってはいけない、個室予約は当てにならない、サイトの予約も信用できないだった。
ちなみに、サイト上からはコース予約の設定ができないというなんとも不思議な仕組みだったのだが(できるのは席のみ予約だけ)、従業員が予約を消した理由が金曜日なのにコース設定されていないことだったらしい。金曜に席だけ予約というのはあり得ないそうだ。
3年間、実質的に不完全状態での営業が続いていたせいか、居酒屋業界全般的にスタッフの補充もできず、ベテランはすでにいなくなり、現場ではドタバタが続いているということのようだ。コロナの後遺症は意外と根深く、人員不足が苦境の原因と言っても、どうやら自滅要因でしかないように見える。

時間だということで一軒目を追い出され、2軒目を探して入った居酒屋だが、これまたこの3年間であれば営業許可が取れなかっただろうほどの過密座席だった。日本橋で普通の居酒屋を探すこと自体が難しい時代だと思うが、とりあえず金曜夜にどんちゃん騒ぐ平常な時代が戻ってきたのも間違いない。店内は常に満席で、大盛況だった。おまけに新入社員の飲み会(おそらく入社後の初期研修終了打ち上げ)があって、あまり広くない客席は阿鼻叫喚というか実に騒々しい。これも、この3年間みられなかった光景だ。

雨宿りのつもりで入った店だが、全く雨足が止まらず、結局は1時間ほどで帰ることにしたのだが、お値段が居酒屋価格とは言えないほどの会計で、やはりアフターコロナはインフレ時代で、コロナ前の3割増くらいの価格になるようだ。居酒屋が居酒屋価格で利用できないというのは、ちょっとした恐怖体験だった。個人的体験で振り返ると、バブルの最終期がこんな感じだっただろうか。
帰り際に発見した、懐かしい光景にも戦慄した。飲み過ぎで上半身裸になり倒れている同僚?を取り囲む男女10人組みたいなしーんだ。この景色はなんとも昭和な雰囲気がある。急性アルコール中毒で何人も人死が起きていた時代の風景だ。
コロナの時代には全く見かけなかった光景だが(今は無くなったらしい路上飲みではあったのだろうか)、おそらくこの3年間は学生社会でも飲み会が激減していたせいだろう。
飲み会免疫なしで社会人になり、誰も止める奴がいないから自分の酒量もわからず飲みすぎて倒れたということか。でもねえ、その状態になったら救急車呼ばなきゃダメだよ、と昭和の知恵で忠告すべきだったか。ただ、倒れた周りの取り巻きにうるせい奴だと絡まれても嫌だしなあ、などと考えてしまうほどの賑やかな酔っぱらい集団だったし。実に久しぶりな大都会の光景だった。

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恵比寿のロボット食堂

看板は漢字四文字だから、定食屋とか麺屋ではよくありそうな雰囲気がするが、なぜか看板から漂う「テイスト」が海外チックな不思議感がある。どの文字も日本で普通に使われているもので、あの大陸系漢字、読めそうで読めない漢字のむずむず感は全くない。

店頭のメニューボードを見たら、なんとなく以前見たものと違い「普通な麺」が並んでいる。確か前回見た時は、ギョッとするほど尖ったメニューが並んでいたような気がするのだが。
と思って店に入ろうとしたら、入り口に今日からメニューが変わりましたという告知があった。あれこれと考えさせられる。そうか、この店も苦労してるんだな。味の調整に1年近くもかかったのだな。ということが、その告知文からにじみ出てくるような気がした。ちなみに改訂前のメニューはスパイシー系やエスニック系が中心だったような記憶がある。

コロナ時代の開店なので、なんとなくあちこちにコロナ対応が見受けられるが、やはり一番はカウンターの前面にしきられた壁があり。その壁の向こうが、ロボットが麺を調理しているところだろう。ベルトで運ばれるお釜もどきは、茹で上がった麺を入れた鍋だろう。その鍋が、加熱調理をする場所に移動して、ぐるぐると回っている。調理人が鍋を振るように、麺を加熱する道具らしい。お釜が斜めに傾いて状態でクルクル回っているのはなかなかシュールな光景だ。どうせなら、もっとはっきり客に見せれば面白いのになと思う。ロボットの調理を見たいだけで、店に来る客もいるだろうになあ。

とりあえず一番技術がいらないのではと思われるナポリタンにしてみた。味は普通。ロボットだからといって、うまいかマズイとかの差が出にくいものは何かと考え、選んでみた。
喫茶店のナポリタンみたいな濃い?味付けではないが、誰でも納得できるレベルだろう。人間がやっても、これより下手くそな店はたくさんあるし。ただ、味の調整より具材の選択に注意したほうがよさそうだ。もはや赤いウインナーは、食品としては劣化版製品だと思っている。もはや赤いウインナーは、昔懐かし食べ物を愛する、レトロ趣味がある人が味に目を瞑って食べる特殊な嗜好品だと思う。当店では昭和を忠実に再現するなどと言い訳しないと、外食企業として使いにくい原材料だ。
どうも商品開発者は、昔懐かし系の商品を開発する時に、あれこれイメージに引きずられすぎて原材料の味に妥協しているのではないかと疑いたくなる。
少なくとも現役の商品開発担当者(おそらく30-40代と推定)が、赤いウインナーの入ったナポリタンを食べた経験は限りなくゼロに近い気がする。そもそも、赤いウインナーがとてつもなく美味いなどとは、だれも思わないと思うのだが。(確認のためにその後、実食してみた)もし赤いウインナーが万人受けするうまいものであれば、スーパーで赤いウインナーがレアモノになっているはずがない。
今回学んだこと(笑)だが、ロボットは決められた通りの味付けで仕上げるから、料理のうまさはロボットのせいではなく、そのレシピーを仕込んだ人間様にあるのだな。だから調理ロボットを開発する時には、まず最初にレシピー開発する人間の「能力開発」をしなければならない。新しい「ヒト」と「ロボット」の関係が理解できた。作業性では、人はロボットに劣るのだから……………という感想を持ちました。

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新宿のミレニアムタワー(笑)

歌舞伎町に建設中だった高層タワーが完成したとニュースでは見ていた。歌舞伎町のランドマークといえば「コマ劇場」だった時代はすでに遥か彼方で、最近のランドマークはそのコマ劇場跡地にできた、ゴジラヘッドがあるホテル複合体ビルだ。
その東宝系タワーの目の前に、コマ前広場(?)を挟んでできたのが、東急歌舞伎町タワーだ。
ただ、歌舞伎町の中から見ると、ただただ空を見上げるだけなので全景がよく見えない。そこで、JRの反対側に周り西新宿からタワー全景を眺めに行った。こちらから見ると、ニョキニョキとそびえたつ「スカイスクレーバー」「摩天楼」という感じがする。

その後、ビル下まで行って首が直角に曲がるほど見上げてみた。やはりビルの真下からでは、ビルのてっぺんもはっきり見えない。

ゲーム内では、ボーリング場のあるビルに設定されることが多かった場所

広場からみあげてみても、やはりてっぺんがはっきりしない。まさに、新宿歌舞伎町を舞台にした、長編大作ゲーム「〇〇がごとく」に登場するミレニアムタワーそのものではないか。
おそらくビル建築の関係者にコアなゲームファンがいたに違いない。さすがにビル名をミレニアムタワーにはできなかったのだろうが、歌舞伎町タワーと言われれば、ファンは誰でもピンとくる(はずだ)

JR新宿駅から行くとちょっと距離があるが、西武新宿駅からは徒歩0分みたいな距離で、歌舞伎町周りもまた賑やかになってきたようだ。ヤマダ電機の跡地に入ったアルペンは外国人客が目立つようになった。(なぜ、日本に来てアウトドアギアを買いたがるのか、不思議だが)新宿昼飲みのメッカは、コロナの時代であるかどうかに関わらず、相変わらず昼から飲んだくれるオヤジは多い。
次は、ミレニアムタワー内部に潜入して、あれこれ探索しなければなるまいぞ。

街を歩く

ひさしぶりの日本橋で

友人と久しぶりに日本橋で飲むことにした。日本橋など一年で何回も行く場所ではなかったが、コロナの間は一度も行っていないので、なんと4年ぶりということになる。銀座や新橋は何度も足を運んでいたが、日本橋は本当に用事がないと行くことがないし、そもそも用事もない。
あいにくの大雨だったが、それでも日本橋本店の入り口から入ってみた。百貨店で入り口に暖簾がかかっているのは、この店くらいのものだろうか。時代劇では悪者の代名詞になっている(笑)越後屋さんだが、この暖簾を見るとそんな悪そな気配は全く漂ってこない。

開店時間であればそれなりに見物客もいるはずの巨大女神像も午後遅くであれば周りに人影がない。わずかにいる観光客と思しき方達も、日本語は話していない。スマホで写真を撮る姿は日本人も外国人も同じだと思うのだが、その服装の微妙な違いというか、場近いな派手さ?みたいなもので、国籍の差がわかってしまう。
まあ、大多数の日本人にとって日本橋の百貨店はサンダルばきで行くようなところではなく、多少は洒落のめして行くところだろう。特にお江戸の外から来る方たちは、なめられてたまるか的な気負いを持っている人も多いのではと思う。特に、高齢女性はそうではないかな。(個人的見解です)

百貨店が、まだリアルに百貨店だった時代に、この巨大モニュメントはブランドを維持するため機能していたと思う。が、今ではすっかり専門店化して十貨店くらいに落ちぶれている?巨大店舗には、モニュメントの存在すら薄寒い感じがする。たまたま大雨の日だったから、館内に客の影が少ないということもあるだろう。しかし、ある程度の時間、この像の前にいたのは自分一人だったのだから驚いてしまう。
たた、この日一番驚いたのは、誰もいないモニュメント空間にではなく、地下の菓子売り場だったのだ。

食べ物レポート

金沢カレー ではないのかな?

たまたまアパホテルに泊まったら、お土産?にカレーをくれた。なんともすごいストレートなネーミングだが、わかりやすいと言えばわかりやすい。全国あちこちでニョキニョキ生えてくるアパホテルだが、ホテルに食堂・レストランが併設されているところは少ない。利用者の多くが、簡便食としてコンビニ弁当などを買い込み部屋で食べるということも多いような気がするから、自社ブランドカレーというのは案外需要があるのかもしれない。
神田カレーグランプリ入賞というのはカレー業界で映えある賞なのだと思うが、3位入賞というのがこれまた微妙で、1位と2位はどんなカレーだよと、余計なことを知りたくなる。
目標1000万食というのも、よく考えればこれまた微妙な目標だ。日本人の成人十人に一人が食べれば1000万食は達成できそうだが、このカレーがスーパーで売っているのはみたことがない。アパホテルに泊まらなければ目にする機会も少ないような気がする。
ちょっと思いつき、アパホテルの総客室数がどれくらいあるのかネットで見ると2020年に約10万室だった。今ではもっと増えているだろう。とすると、アパホテルの一室あたり1年で100個売れると年間販売総数が1000万個になる。客室稼働率が70%程度であれば、年間客室稼働日数はおよそ250日だ。つまり250日宿泊客がいて、そのうちの100人が社長カレーを買ってくれれば?、めでたく目標達成になる。つまり、宿泊客2.5人に一人が購入する、あるいは宿泊のおまけでもらうと、1000万食は一年で達成できるのだが、これまた微妙な数字だなあ。(そもそもこのカレーはいくらで売っているのか確認し忘れた)
推定計算にはだいぶ苦労したが、広告の宣伝文句としてはなかなか面白い発想だなと感心した。その上で、社長カレーを実食してみた。アパホテルは発祥の地が金沢なので「金沢カレー」テイストになっているのか期待してしまった。パッケージの写真をいる限り、金沢カレーっぽいのだが。

食べてみたら、やはりこれは金沢カレーあるいはその亜種なのだと思う。ドロドロとしたルーは自分好みだった。金沢カレーのレトルトはすでに何種類か買って食べている。感じとしては、チャンピオンカレーに似ている気がする。
それ以外の感想は……………ない。普通に美味しいレトルトカレーだ。レトルトカレーの旨さは、実に単純に価格に比例する。レトルトカレーに「安くて美味い」は成立しないと思っている。安いカレーはそれなりの味しかしない。自分で食べる時にはスーパー価格が200円台後半のものを買う。それより下のゾーンで美味いと思ったカレーは経験上存在しない。
スパイスの違いや具材の量の差などはレトルトカレーのうまさにあまり関係ないと思うからだ。レトルトカレーの旨さの差とは価格差により決まる、つまり原材料にかけられる金で決定的に決まってしまう。実はレトルト食品では、決定的な味の差を生み出す製法や調理法の違いなど完全になくなっている。もはやレトルト製法は「こなれた当たり前の技術」になっている。
だから、この普通にうまい社長カレーは、それなりの値段がするのだろうと思っていたのだが。

近くのおしゃれなパン屋でなぜか社長カレーが売っていた。お値段を見ると、やはりそれなりのものだった。確かにこれくらいの値段はするはずだよなあ、と妙に納得してしまった。もう少し販売計画数量を上げて価格を低めに調整できれば、意外とコンビニでも売れるヒット商品になりそうだけれど。
アパホテルに泊まる人は買えるみたいだからお試しあれ。

食べ物レポート

自分への土産物? ご褒美その2

ご丁寧に個別包装してくれる

北海道の果実であるハスカップ(ブルーベリーのような甘酸っぱい小粒)を使った菓子はたくさんあるが、やはり一番有名なのはこれではないか。苫小牧の老舗な菓子会社が作る伝統食?だ。空港をはじめ土産物店では置いてあるので、超有名ブランドの白いチョコレート菓子にも対抗できる名品だと思うのだが。

商品のキャッチフレーズは「日本一食べにくいお菓子」だそうで、商品の箱にもそう書いてある。発売開始は1953年、大戦後の混乱期から抜け出しつつある時期で、もはや歴史的時代に作られたということになる。昭和の香りそのものだ。
そのユニークな味は、絶対的な「甘さ」にある。よくアメリカのケーキは甘すぎるという話を聞くが、まさに糖度がアメリカ級で日本人の好みからはかなり遠い気がする。老舗和菓子の最中などと比べると、明らかに異質だ。同じ北海道の伝統菓子である「わかさいも」や「月寒あんぱん」などと比べても、明らかに次元が違う甘さだ。
箱に書かれている原材料名は、重量の多い順番に記載されることになっているのだが、そこを読んでみると、「砂糖」「鶏卵」「小麦粉」「ミックスジャム」となっている。原材料の中で、砂糖が一番多く使われているのだ。
手元にあるかなり甘いクッキーで原材料表示を見てみると「小麦粉」「砂糖」「植物油脂」「クリーム」の順だから、違いは歴然だ。明らかに甘さを楽しむというより、砂糖を直接食べるのはしんどいので、代わりに菓子の形態になったと言いたいくらいの「砂糖」食品だ。

昔は着る時に他がベタベタになったが、今では切り分けれれている。これは偉いぞ。


手元にある甘いものをあれこれ確認してみた。お江戸の名物である雷おこしでは、原材料名のトップに砂糖が挙げられている。確かに雷おこしも「砂糖につけたお菓子」だが、体感的にはそれよりも何倍も甘い。Super Sweetsというべきだろう。
あれこれ書いてきたが、文句をつけているのではない。時々、突然かつ無性に食べたくなる。封を開けて一口食べると実に安心する。ただ、一切れ食べるとそれで満足してしまい、二つ目を食べる気が失せるくらい甘い。魔性の食べ物だ。

渦巻部分がハスカップ

だから、お土産に買って誰かに差し上げるにはちょっと抵抗がある。ダイエット中の方であれば、俺に何か恨みがあるのかと言われそうだし。よほど親しく付き合っていて、この菓子の存在を知っている北海道人ですら、手土産に持って行くのは危険で地雷を踏む可能性がある。許される候補者は、少なくとも以前に自分と一緒にこれを食した経験がある人限定だ。そこまで慎重に相手を選んだとしても、やはり気が利かないやつだなと思われる可能性もある。甘さもさることながら、表面に塗られているハスカップジャムをオブラートで包んでいるため、食べている途中でそのベタベタオブラートをたベこぼす危険があり、もし床のカーペットに落としでもしようものなら、なんともタフな清掃作業になる。ひと様の家で難度の高い清掃をもたらすような菓子は、手土産には向かないというものだ。
なので、自分一人で食べる。1日に1-2切れしか食べられないので、何日間かかけて楽しむ。残念ながら最終日には義務感で食べる。それでもしばらくするとまた食べたくなるのだ。やはりハスカップには中毒性があるに違いない。
恐るべし「日本一食べにくい」菓子だ。ただ、これを食べた経験のない人は、人生をだいぶ損していると思う。是非一度、甘すぎる菓子の魔界へ……………

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渋谷で立ち飲み その2

復活した渋谷の立ち飲み名店の話が続く。居酒屋でホッピーを頼むと、ジョッキに氷を入れて焼酎が一杯分入ったものと、ホッピー(割材)が出てくるのが普通だ。ところが、この店では最初からホッピーと焼酎を別々に頼む。酒屋でよく見かけるワンカップの焼酎が小サイズで出てくる。このワンカップの焼酎の量は、普通の焼酎を使ったドリンク(〇〇サワー系)で考えれば6-7杯分の容量になる。一般的な居酒屋で注文する、焼酎「中」追加という場合でも、追加一杯は30-50cc程度だから、やはり相当にコスパが良い。
ただ、一人飲みとしては量が多すぎる。まあ、値段を考えてみれば飲みきれない分は残して帰るという選択肢はある。フードロスが………という話をする人もいるかもしれないが、フードロスより自分の体(飲み過ぎ禁止)が大事だなという勝手な思いもあるので、飲みきれない時はそれまでと諦めることにする。
お店の人に断って残った焼酎を持って帰るという選択肢もあるかもしれないが、おそらく酒税法の関わりでそれはできないはずだ。財務省の役人は日本中のありとあらゆるところで、その悪行を晒しているが、逮捕されるのはセクハラだけという特権階級だ。その「悪役人」が免許なしでの酒のテイクアウトを見逃すはずがない。コロナの時の特例措置がいつまで続くのか確かめてはいないが、無免許販売を放置するとは思えない。
軍備増強のために作り上げた酒税法を、戦争放棄を謳う憲法に縛られているはずの現行政府が、いまだに温存して良いのか。どうなんだよ、財務官僚。などと焼酎の酔いに任せて妄想する。
一人飲みの立ち飲みが良いところは、この手の「酔っぱらいの口論の素」みたいなネタを、自分一人の頭の中で反芻していられることだ。一緒に騒ぐ相手がいないから、どんなに過激なこと、危険なこと、それこそテロリスト予備軍みたいな悪巧みをしていても、誰にも迷惑をかけない。気分的には、くたばれ財務省な妄想で、相当に盛り上がっていた

閑話休題。立ち飲みの肴にはゴージャスな料理は似合わない気がする。煮込みとか焼き鳥とか、いわゆる立ち飲み屋定番の料理もあるが、最近のお気に入りは、このハムとキャベツにマヨネーズがかかっただけのものだ。スーパーで売っている標準品という名のペラペラなハムもどきではなく、塊肉を厚めに切った「ハム」が嬉しい。
ハム・ステーキやハムカツ用に塊のハムを買いたいと思っても、近くの肉屋では売っていない。普段使っているスーパーでも、塊ハムが買えるのはお歳暮お中元の時期限定みたいだ。
昔はたまに御殿場にあるハム工場の直売所に厚切りハムを買いに行っていた。お値段は、ちょっと腰が引けるほど高いが、うまさは価格を遥かに超える。その店のベーコンも絶品だった。マイスターの手作りが感じられる。
ただ、なぜかチャーシューが売れ筋らしい。個人的な好みを言えば、そのハム工場のチャーシューはハムの世界を超えているかもしれない。あきらかに焼豚であり煮豚ではない。チャーシューの概念が変わる何か違うものだ。

そんなハム好きだから、この店のハム・キャベツは貴重な一品だと思う。キャベツも千切りというより五百切りというか三百切りというか、少し荒めに切ったキャベツがハムの相方としてよく合っている。
料理の味付けは「料理人」の腕前だが、うまいハムは「職人」の腕前だろう。居酒屋で「料理人の技術」ではなく「職人の技」を楽しむというのも、立ち飲みならではのうまさなのかもしれない。

うーん、今日は厚切りハムを買いに行こう。デパ地下に行けばきっと買えるだろう。

食べ物レポート

渋谷で日本酒を

お通しは味噌汁 汁物で酒を飲むのはとても好ましい

渋谷で友人と飲んだ2軒目が、奥渋というか松濤方向にあるこぢんまりとした店だった。居酒屋というより小料理屋という雰囲気だが、おそらく日本酒バーと考えた方が良いのではと思う。
酒の種類は多い。お江戸の日本酒バーにありがちな東日本偏重ではなく、西日本の酒もそれなりに用意されている。関西では灘、伏見の酒メーカーが巨大化して全国ブランドになっているが、実はそこそこの数の地酒・蔵元がある。大阪の居酒屋では当たり前に存在する「呉春」という酒が、お江戸ではほとんど見かけない。関西系の日本酒はもう少しお江戸に入ってきて良いのではと思うが。
かといって大阪でも、福井から松江にかけてにつながる日本海側の酒を見かけるかというと、それもまた稀なことだ。良い日本酒バー、日本酒専門の店では店主のこだわりが酒の銘柄に現れるが、そこにも店主の出身地などを含めた地域差があるような気もする。
この店は、九州の酒も置いてあるという懐の広さだから、これまで飲んだことのない酒を目当てにまた訪れてみようという気になった。

おまかせの5点盛り トマトが気に入った

料理のメニューも豊富だった。あれこれ試してみたいと思ったが、二件目なので抑え気味に店主のおすすめツマミ五種盛りにしてみた。器も変化に富んだ身に優しい食べ物だった。この手の目によく映る仕掛け作りが、固定な店ではなかなかできていない。うまさ最優先みたいな店が多いのだが、そこは客が店を鍛えるべきなのだろう。見栄えで金を取るようになれば、店の力がついた証拠だと思う。

暑くなってきた時期だが、入り口の戸が開け放されているのは、おそらくコロナの後遺症だ。この店は開店直後を見計らって、もう一度行ってみたい。常連客が来る前にさっと入ってさっと飲んで退散するという使い方がよさそうだ。
若者の街渋谷で、ちょっと渋めの店があるのは嬉しいものだなあ。

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最先端のファストフード

渋谷スペイン坂にGW前に開店した「麺」の店の話を聞きつけ、渋谷での用事ついでに出かけてみた。泣く子も黙る若者のメッカ、渋谷スペイン坂だけに、相変わらずのすごい人混みだったし、通行人の平均年齢は明らかに20代以下に見える。自分も昔は、こんな世代の時にスペイン坂をぶらぶらしに来たなと、遠い地平線を眺めるような気分になる。現在は混雑しすぎて猥雑で目がチラチラするから、あまり好ましい場所ではないと思うが、昔はね……………と言いたくなる場所だ。そこに、どう考えても10代から20代を主客層と考えている新コンセプトの店が開いていた。

入り口前には今や絶対定番の販促手段、手書きのブラックボード(黒板)が置かれている。ただ、宣伝しているのはドリンクなので、つまり、「ああ、そう言うことか」とわかってしまう。平たく言えば、客数が足りないので、喫茶需要を取り込もうとしている。行ったのが午後遅くだったから、アイドルタイム(暇な時間帯)だけ、この看板を出すのかもしれない。

この店は完全キャッシュレス会計なので、現金客はお断りかと思ったのだが、たまたま店内にいた時に若い女性客が入ってきて現金で買いたいといった。そうすると、従業員が建て替えますと答えたので、一体何がどうなっていると頭の中にクエッションマークが大量出現した。
要するに、会計の手前までオーダー端末で注文すると、従業員がお店のカカードかスマホを持っていて客の代わりに決済する。その後、客から現金を受け取ると言う対応らしい。キャッシュレスに対応できないのは高齢者だけだと思っていたら、若い世代にも現金主義はいるのだなと再認識した。スペイン坂、勉強になるなあ。

カウンターにはコンセント、店内はWIFI対応というコロナ以降の標準装備

麺はロボットが調理する。自動アームがスープの素(直径5cmくらいの丸い塊)をつまんでカップに入れる。その後、ベルトでカップが動いてスープ(お湯?)が注がれる。この辺りまでが調理ロボットの領分だ。そして、最後に人間がトッピングを注文に応じてカップの上に入れる。人間はロボットのお手伝いということだ。
追加、味変用のスパイスオイルはカウンターに置いてあってセルフで追加できる。全体の感じを一言で言うと、動きのある自動販売機だ。出てくる麺は、高級カップ麺という感じだから、価格とのバランスが購買動機として重要だとは理解できる。ただ、場所によっては、例えば大学の学生食堂とか、高速道路のサービスエリアや道の駅などで、品揃えを検討すれば人気が出そうな気もする。
調理ロボットが主役であることをもっと見せる仕掛けにすれば、意外と子供たちに人気が出るのかもしれない。味の調整は必要だろうが、既存の麺料理によせすぎると、単純に高く感じるだけだろうから、ユニークさをどうするかだ。
カップ麺大手のミルクで作ったシーフードヌードルみたいな「変化球」提案が必要ではないかとも思う。
確かにスペイン坂には似あっている業態だ。このコンセプトの2代目、3代目を見続けていきたいと思う。おそらく5代目くらいでブレイクしそうだ。脳の老化防止には重要な「新規業態視察による脳活」は続けなければねえ。今度は新パルコでも見に行こうか。