街を歩く

冬季限定メニューの満洲で

このドレッシングは唐揚げようなのかキャベツにかけるのか、いつも悩む

何度か書いたような記憶はあるが、ぎょうざの満洲は不思議なチェーン店だ。自宅近くに本店があるのだが、埼玉県西部の地方都市で、それも新興住宅地の一角にカウンターだけのラーメン屋?からスタートした時tにローカルな町中華店だ。
初めてこの街に来た時には、安かろうまずかろうの典型的な店だと思っていた。おそらく北の街から流れてきたものにとって、首都圏の中庸の味というのが理解できなかった性だろうと思う。埼玉県との東京と隣接都市ということは、人口の大多数が流れもので形成されている典型的なベッドタウンだ。それも昭和中期に大規模造成された高層アパート群のある街なのだから、所得レベルも高くはない地域だ。元々は雑木林と茶畑しかなかったのだと、年上の隣人に聞かされたものだ。
そんなベッドタウンのそれまたはずれにある街にある中華料理屋が生き残るために始めたのが、善本餃子付きというセット化だったらしい。そして味付けは日本全国から流れてくる、地域住民の平均的総和、つまり特徴のない味になるしかない。誰も嫌わない中庸の味とは、誰もうまいとは言わないが拒否されることもない。

初めて満州でラーメンを食べた時には、あれっと思うほど味に違和感があったが、それはお江戸周辺のすべての食堂で感じることだった。拒否されないために味が中庸化するというのは飲食店にとり正しいことなのだろう。結局、自分もお江戸で数年過ごすうちに、その味に慣れた。まずいとは感じなかったことが大きな誘因だったと思う。
同じ時期にこの街で発祥したうどんチェーンも利用したが、これははっきりまずいと思った。味付けではなく麺自体がまずいと思ったのは記憶にある。世の中にまずいうどんなど存在するはずがないと思っていただけに、それなりのショックだった。が、そのまずいと感じたうどん屋の味にも慣れてきた頃、劇的にうどんの質が上がった。どうやら創業経営者が変わったのだと聞いてなるほどなと思ったのも覚えている。

満洲もある時期から全品餃子付きのような表現がメニューから消えた。そしてメニューが変化してきた。やはり感じたのは麺の質が良くなった、スープの味が良くなったことだ。その時期、創業経営者が変わり方針転換が起きたらしい。中庸から良質へ、ということだろうか。セントラルキッチンが変わったのも要因らしい。そして、劇的な変化は餃子に起きた。普通の味ではなく、うまいと思う餃子になり、驚くほど価格性能があがった。安くてそこそこというポジションから、安くてうまいに変化した。

素材にもこだわりが生まれたようで、メニュー全体が大食いの若者向けから少食の高齢者向けにシフトしてきた。

その結果、メニューから唐揚げが消えてしまった。(らしい) そして、冬の間だけ思い出したように唐揚げが復活する。昔は餃子一皿と唐揚げを注文すれば、それだけで満腹する一人宴会ができたものだが、今では唐揚げの代わりになるものは餃子のWセットくらいか。一昔前はワンコインだった冷やし中華も限りなく1000円に近付いてしまったし。もう2度と安くてうまい満洲に戻ることはなさそうだなと、ほろ苦い思いを抱きながら食べる唐揚げは、相変わらずうまいのだよね。

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