
9月になると冷やし中華や冷麺が終わってしまう。それがちょっと悲しいなと思う。気になって幸楽苑のサイトを調べてみたら、まだ0面販売中とわかり、のこのこと出かけてみた。
見た目はゴージャス感がある冷麺だ。最近の幸楽苑は基本に立ち返ることを徹底しているようで、見た目も含めた商品の完成度はなかなかのものだ。冷麺や冷やし中華はやはり立体化したものが食欲をそそる。良い仕上がりではないか。
しかし、食べてみると難点下記になることがある。一つ目は麺の質だ。モチッとした食感はあるが、これは中華そばの範疇ではないか。冷麺特有の米粉を使った歯切れの悪に粘り感は感じられない。二番目はスープで、多分味が薄いのだと思う。麺と絡めると味がわかりにくくなる。
どうやら幸楽苑の商品開発チームは、冷麺をラーメンの変形として考えている節がある。おそらくそこが違和感の原因、大元だろう。そもそも冷麺のルーツは大陸本土ではなく半島北部であり、温かいラーメンと冷麺では「味の思想」が根底から違うはずだ。日本蕎麦のかけともり程度の差程度と考えてはいけないと思うのだが。冷麺風の冷たいラーメンとでもいうべきものに仕上がっているのが残念だなあ。
冷やし中華をこちらに寄せていくと面白いものになるのかもしれないなあ、などど今年最後の冷麺を食しながら思っておりました。