
今年の夏はお盆を挟み実家のある北広島市でたっぷりと夏休みをとることになった。最近ではエスコンフィールドが開業したこともあり、多少なりとも「全国区の知名度」がある地方都市だ。
元々は広島県からの移住者が開拓した村であったから「北・広島」という地名になったそうだ。北海道ではアイヌ語が語源となった地名が殆どなのだが(札幌も小樽もアイヌ語語源地名だ)、この地はアイヌ語とは関わりがない珍しい地域。
似たような地名には、新十津川がある。これは奈良県の十津川からの移住者が開拓入植したところだ。伊達市は仙台から移住した伊達のお殿様とその家来が住み着いた場所で、おそらくここが北海道では一番由緒正しい名称だろう。
その北広島市で有名な場所としては、かのクラーク先生が最後に別れの言葉をのべた場所がある。あの “Boys, Be ambitious”という名台詞だ。
市役所に行くまで全く知らなかったことだが、そのアンビシャスが「市」の肩書き・名称というか二つ名になっているのだなあ。大志を抱く街というのは、ちょっと格好良いではないか。

北広島市でもうひとつ有名なところが、プレミアムアウトレットだ。ここには千歳空港から直行バスで押し寄せるインバウンド客が溢れている。平日でもフードコートは満席状態で、全国に数あるアウトレットモールの中でも屈指の混雑ぶりらしい。
この顔はめ看板を見てもそれがわかる。日本語が書かれていないのだ。まさかアウトレットに大志を抱いてくる客はいないだろうが、大欲を持っている客は多いだろうな。今ではまり見かけない米国スニーカブランドの大きな買い物袋を何個も持っている姿を見ると、人の欲望が国境を越えるということがよくわかる。クラーク先生のおっしゃった「大志」とは爆買いすることではないと思うが。
どちらにしても、北海道の地方都市が世界的な国際都市になったということで、それはそれでめでたいことだな。というのが今年の夏休みの感想であります。