街を歩く

とうきび その2

全国にお茶製品を販売しているメーカーがなぜか北海道だけで発売している「とうきび茶」。一時期ブームになっていたコーン茶の北海道版とでも言えば良いのだろうか。
とうきびとは、とうもろこしの北海道方言だが、昔々食べていたとうきびと今の「とうきび」は別物だと思う。昔のとうきびは甘さも少なく皮も固い、果物というより野菜に近い食べ物だった。感覚的に一番近いのはさつまいもだろうか。芋の中でもほんのり甘いさつまいもと、いかにも主食という感じのするジャガイモは、芋類の代表選手だろう。その甘めで主食というよりおやつがわりに食べたいというさつまいもの立ち位置が、昔のとうきびだった。
しかし、今ではとうきびという呼び名は壊滅的ではないかと思う。北海道でとうもろこしという言い方は全く一般的ではないが、スイートコーンという呼び方がどんどんと強まっている気がする。
最近のバイカラー系と言われる、黄色と白の粒が入り混じった品種は、皮も柔らかく甘みも強い。糖度で言えばすでに果実、スイカやメロン並みの甘さだ。茹でずに食べる「生食」品種さえ一般化してきている。もはやイチゴ並みだ。

まあ、そんなとうきび事情を反映したのかしないのか、北海道限定のとうきび茶は甘みもなく、ほんのりと「とうきび」の匂いがする。
中身は一緒だが、同等バージョンとか函館バージョンとかラベルが変わるのがご愛嬌だ。ちなみに千歳空港では自動販売機で売っているが、地元スーパーではたまに見かける程度なので、北海道民はとうきび茶がだいすきというわけではないようだ。それがちょっと寂しい。

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