
実家のある街にベースボールスタジアムができて一年が経ち、あれこれと問題も起きているようだ。不法駐車が増えたとか、JRの混雑がひどいとか。
特に、JRに関してはスタジアム横に新駅を作る計画だそうだが、JR北海道は実に貧乏な会社らしく、新駅投資を嫌がっているそうだ。ただでさえ千歳線は空港からの便が増発不足で首都圏並みの混雑状況になっているのも放置するダメ鉄道会社だ。だから、スタジアム行き専用デコ電で一儲けしようなどといいう発想はないようだ。
西武鉄道の球場直結駅で大量輸送して大儲けというビジネスモデルを勉強するべきだろうと思うのだがなあ。
さて、ダメ鉄道会社の話は横に置き、その地方都市で、なぜこんな場所にと不思議に思うスーパーマーケットがある。山の中と言って良い。車でなければ行く気も起きない僻地だ。たた、人気がある。広い駐車場があり(当然無料だと思っていたら、ナンバープレート撮影型の有料に変わっていた。野球開催時の対策らしい)、買い物もしやすい。アメリカ的なネイバーフッド型ショッピングモールというやつだ。全国チェーンの食品スーパーと低価格アパレルチェーン、100円均一ショップ、ドラッグストアー、そしてなぜかモスバーガーがある。
その食品スーパーの正面入り口脇にラーメン屋がある。スーパー開店以来20年近く営業しているので、ラーメン屋としては超がつく優良店だ。この店が好きなんだんなあ・

メニューはよく絞り込んであり、ラーメンとチャーハン、そして中華飯とあんかけ焼きそばだ。このあんかけ焼きそばは北海道のあちこちで人気ラーメン店の裏メニューとして隠然たる勢力があるのだが、この店でもモリモリの量のせいか人気らしい。隣の若い女性客がワシワシと汗をかきながら食べていて感心してしまった。
ラーメンは昭和後期の札幌スタンダードという感じで、新興人気店とはきっちりと異なっている。おそらくそれが人気の原因だろう。ベーシックな定番商品を磨き上げ、あまり時流に乗った商品には手を出さないのが、個人店成功の秘訣だと思う。
この味噌ラーメンはまさに昭和の味がする、というイメージだ。醤油ラーメンも同様に昭和スタンダードな代物だ。
だからと言って店内が高齢者ばかりということもない。どちらかというと若い世代が目立つ。要は味付けを含めて現代アレンジを怠っていない証拠だろう。どうもこの辺りの商品磨き上げが「外食理論」として、新規参入者に伝わっいない。外食業界の遅れであり、撤退率が高い原因でもある。やはり外食アカデミーのような企業外教育施設が必要なのだろうなあ。そんなことを、地方都市での成功店を見るたびに思う。

ちょっと近なるのは「塩味タンメン」で、北海道には「タンメン」という野菜炒めモリモリのラーメンは存在していないはずだ。おそらくこれがチャレンジメニューなのだが、首都圏で何も言わず通じるタンメン=塩味も、北海道ではわざわざ「塩味タンメン」と言わなければならないあたり、先駆者の苦労が滲み出ているなあ。