街を歩く

今年の冷麺事情

今年の冷麺は素直にうまいと思いますので、おすすめします

ここしばらく夏になるとラーメンチェーンで登場する定番となった感がある「盛岡冷麺」だが、今年は投入を諦めたところが多いようで、7月上旬で確認できたのは日高屋だけだ。(自宅近くにできた大阪のラーメン屋では売っていたが、これは定点観測の対象ではないので除外する)
そして、結論を先に言うと今年の冷麺で、日高屋はゴールに到達したのではないかと思う。毎年、冷麺を改良していたことは理解していたが、今年の商品は本場盛岡のものを超えている気がする。何より麺の仕上がりとスープの濃さがようやくバランスした。冷やし中華とは異なる、夏向け商品として完成した感がある。
夏の冷たい麺の定番とも言える冷麦やそうめんは、麺の経時劣化が激しいので商売物としては向いていない。例えば有名なそうめん屋に行って食べたとしても、一人前の麺を完食するまでに麺は伸びてくるし、つゆは水で薄まるしと、実にバランスの悪い食べ物しか提供できていない。(まあ、これはつけ麺業態全体の課題だ)
その普段感じている「冷たい麺」に関わるモヤモヤを感じさせないのが、今年の日高屋冷麺の水準だと思う。まさに商品開発・改良のお手本みたいな物だ。などと感動していたが、ふと気がついたことがある。
ひょっとして、これは去年と同じ物だが、調理の腕前の差でうまれた差異ではないかと言う疑惑だ。チェーン店だけに、一つの商品が店によって出来が異なることはある。ただ、その店舗や調理担当の違いで味がブレたとしても、ある幅に収まるように設計されるのがチェーン店の標準化技術だ。なのだが……………
去年食べた冷麺が、いわば下限にあたる出来の悪い物で、今年食べた物が標準品の上限に達するうまさだとしたら……………
そこまで考えても仕方がないとは思うのですけどね。

まあ、御実食ください、美味しいと思いますよ。多分……………

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