街を歩く

トルコ料理について

ケバブの店はすっかり日本のあちこちに当たり前にあるようになった。ひょっとすると蕎麦屋より多いかもしれない。それだけトルコ人が日本に住んでいるということなのだろう。その割に、妖しい噂を聞くこともないのは、在日トルコ人の方々が穏やかな暮らしをしているということだろうか。
そもそもこの円安状況では日本に出稼ぎする意味がだいぶ薄くなっていると思うし、日本円での平均給与も大陸や半島の国と比べて見劣りすると思うのだが、なぜ日本にやってくるのか。治安は他国と比べて良いとは思うがそれだけ理由なのか。(最近は日本も物騒な国になり、比較の問題だが)
人種差別感情は表にあまり出てこない社会だが、外国人排斥論者も一定数いる。国際語たる英語はあまり通じない国であり、なぜ外国人が押し寄せてくるのか。本当に不思議だ。
ただ、ある一定数以上の滞留者が存在すると、やはり母国の味を提供する商売が生まれるわけで、古くは中華料理(これはすでに日本化した料理だ)にはじまり、最近では韓国料理や東南アジア系のエスニック料理も一般的になった。
トルコ料理は世界三大美食の一つだと思うが、その中でも一番簡便なケバブが日本で広がったのは、この屋台風の店でぐるぐる回っている肉の塊のルックスだろう。ハンバーガー的な要素もあり、手で持って食べる簡便さも広く受け入れられた要件だ。
しかし、ケバブの店を見ていつも思うことだが、経営者も違い同じブランドでもないのに、どうしてどの店も同じように見えるのだろう。これもなかなか不思議だ。トルコ人社会で裏マニュアルでも出回っているのだろうか。日本的な風景で言えばほかほか弁当の店がどこも同じように見えるのと似ている。
こうしたケバブの店を成功した中から、本格的なトルコ料理レストランをチェーン化する人が出てくるのはそう遠い将来ではないのだろう。

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