街を歩く

贅沢の極み 10年ぶりの天ざる

北米の合衆国、独立記念日です。ちなみに米国発のフライドチキン屋創業日も今日です。そばとは何の関係もありませんけどね。日本における2月の建国記念日は、明治政府という暴力革命集団が自己正当化のためにあれこれ策動した結果生まれた「人造記念日」だと思います。天の誕生日や子供の日のような、正当な謂れ?があるものではないと思うのです。
閑話休題であります。
貧乏だった学生時代から愛用している蕎麦屋チェーンがあり、あちこちに新しい店を出しては再開発で閉店するという、なかなか波瀾万丈な蕎麦屋なのです。その店でも開店以来、場所を変えずに営業している店舗が二店あり、一つは札幌駅近くのビル地下食堂エリア。もう一つが新札幌駅よなりの駅ビル地下にある。
今回は新札幌に初冬があり、昼飯時に老舗豚カツ屋でカツカレーを食べようと行ってみたら、なんとカツカレーはメニューになかったので、それではカレー南蛮だと蕎麦屋に向かったのであります。

ところが、席につきメニューを見ているとカレー南蛮は昨今の物価高騰の影響を受け、高額メニューの仲間入りをしていて、おやまあなどとため息をついていたら、なんとほぼほぼ同じお値段で低価格板天ざるがあるではないか。
今まで天ざるは超高級品と思い込んでいたのだが、野菜天を中心にした廉価版があったのだ。知らなかった。

ということで、カレー南蛮を放棄し天ざるをを頼んだ。記憶にある限り天ざるを頼んだのは10年以上昔で、赤坂にある著名な蕎麦屋で仕事の打ち合わせをした時以来だ。昔は貧乏すぎてもりそば以外はほとんど注文できなかった。
少し大人になり小金を持つようになっても、蕎麦は「もり」か「おかめ」と決めていた。単純に好きだからだ。若い頃の刷り込みとは恐ろしいもので、知人にご馳走できるくらいになった後でも、なぜか森しか注文しない習慣がついてしまった。
だから、今回はほとんど清水の舞台から飛び降りる級(おおげさだな)の贅沢をした気分になった。若干の背徳感すらある。
まあ、当たり前だが、結論として「てんぷら」と蕎麦はよくあう。おまけに廉価版という、少なめの天ぷらの量がちょうど良かった。大きなエビが2匹も乗っていたら食べきれなかった気がする。どうやら、これは高齢者対応で生まれたメニューらしい。だが、文句を言っているのではない。逆にありがたい。シニア対応というのは、こういうさりげないサービスなのだろうな。
しばらく天ざるを食べ続けるような気がするが、その前にまずはカレー南蛮を制覇しておかなければなあ。

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