街を歩く

土佐焼き 完食した

これが土佐焼き

冬の時期からずっと気になっていた焼き鳥屋のメニューがあった。名前が「土佐焼き」という。高知に行けば土佐巻という鰹とニンニクの巻物に出会える。田舎寿司と合わせて高知の名物だろう。鰹のたたきがメジャーリーグプレイヤーだとしたら、土佐巻は日本リーグの主力選手くらいだろう。それに続くのが、この土佐焼き……………問ほど著名かどうかはわからないが、とりあえず気になる。

店頭にある商品説明を見ると、ニラ(これも高知名物)と鶏皮の炒め物とある。実食してみると甘塩っぱいので、焼き鳥のタレを使っているのかもしれない。
確かにこれは酒の肴としては優れものだった。ただ、何故『土佐』なのかは最後までわからなかったが。

一緒に頼んだのはおすすめ通りの焼き鳥盛り合わせで、これもレベルの高い良品だった。高知で焼き鳥屋があるのは当たり前だが、この店と同じような店が多いのであればその水準はなかなか高いようだ。
ちなみに、ビールのところに書いてある「たっすいが」は、中途半端とか最後までやりきらないとかいう意味合いらしい。面白いのがこの言葉の意味を乞おう知人に尋ねると、誰もが何やら違う説明をする。どうも共通語に同じニュアンスの言葉がないようなのだ。
それで、このビールの宣伝文句を解釈すると「しっかり、たっぷり、後悔することなくビールを飲め」というようなことだと勝手に理解している。悪い言い方をすれば、泥酔手前くらいまではビール飲めよなということなのだろうか。これに敬意を表し、高知ではいつもキリンビールを飲む。

通い始めて三度目になるのだと思うが、時間が早く他に客だ誰もいなかったせいだろうか、店主に話しかけられた。「高知の人か」と聞かれた。出張中だと答えると、あれこれ高知の天気の話が始まった。帰り際には高知に来たらまた寄ってねなどと言われた。焼き鳥屋の付き合い方としては上等だろう。

冬の間は看板の店名が読み取れなかったが、初夏に夕方であればしっかりと読み取れた。そうか、店名あったんだあ、などと間抜けなことを考えていた。酒は男の子守唄とあるが、女の子守唄も書いておかねば現代のジェンダー問題に対応していないといじめられそうだ。
またふrっと入ってみたい良い店だったなあ。これで高知には葉牡丹とせいわ、二軒のお気に入りの店ができた。

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