
最近は窓席に座ることが多くなった空の旅で、実は関東圏に入ってからの景色がなかなか楽しい。羽田に向かって北から飛んできても、西から飛んできても眼下に映る光景はほとんどが山しか見えない。
羽田空港から飛び立つ便であれば、海外線を飛ぶことが多いので日本地図を思い浮かべ「ここはは、〇〇あたりだな」とか「あれが、〇〇川だ」とか楽しむことができる。が、山川の光景は地図を思い浮かべてもなかなか該当する場所が見つからない。
ところが関東平野に入ればかなり鮮明に地形から場所が思い浮かぶ。例えば、地面を走っていると理解しづらい木更津の自衛隊基地がしっかり上から見わたせる。
東京湾上に浮かんで見える「海ほたる」SAも、周りを航行する船と比べてその巨大っぷりがよくわかる。千葉県の南側、房総半島には呆れるほどゴルフ場があることとか、東京湾岸地域に連なる工場群の異常な密度であるとか、地面から見ていては想像もつかないことがよくわかる。
グーグル先生の一番偉大なアプリはグーグルアースだと思うが、あれを国連ではなく民間企業で実現してしまうところがアメリカ企業の凄さであり素晴らしさのあらわれだ。日本の企業経営者であのスケール感は持てないだろうなあとも思う。
現在の米国大統領の元では全否定されている「汎人類主義」だが、人類として知を共有しようという古き良きアメリカの善良さが現れている偉大なものだ。
アメリカ合衆国が知的に健全であることは世界の知にとって重要なのだが、このままではあの国は知的退化を起こし痴の国になってしまいそだ。聖書を信じる建国の理念に戻るのは勝手だが、それを良しとすれば中世国家になってしまう。それが残念だ。
空撮の素晴らしさを実体験できるので、多少の不便はあっても窓際の席が良いと思う今日この頃であります。眼下の光景に感動しながら文明論みたいなことも考えてしまう。空の旅はやはり楽しい。

だが、残念なことに空の旅はそのような楽しい体験だけでは済まされない。この一年間で30回以上は航空旅をしている。そのほとんどがANAのフライトだ。そして、定刻通りに出発したのは、おそらく1-2回ではないかと思う。
天候を理由にした遅延は我慢できるが、遅延の理由のほとんどが機内整備の遅れだ。つまり客が降りた後の機内清掃、点検作業が遅れの原因となっている。ニュースなどで見ると清掃用の従業員が決定的に不足しているらしい。外国人従業員も増加しているそうだが、人員補充が追いつかないとのこと。
そして、確率的には5回に1回ほど機体の整備不良があげられるのも不思議だ。一体、航空機はどれほどの頻度で故障したり部品交換が必要となるのだろうか。その定期メンテナンスができないほど整備力が落ちているのか、それとも機体の老朽化が激しいのか?
一度、ロスアンジェルス空港で12時間待たされたことがあり、その時は航空機の航路を測定する機械3台のうち1台が故障したので、交換部品を手配している。提携会社にも頼んでいるが在庫はないので航空機メーカーから取り寄せる、という懇切丁寧な説明があった。おまけに、待ち時間が長いとお腹がへるだろうから空港内のレストランで使える無料の食事券を渡すという。(ちなみにこの神対応をしたのはシンガポール航空)
それと比べて、現在の日本における航空会社の対応は、地の底を這いずるほどの酷さだ。

まず一番ひどいのが、搭乗時間ギリギリになるまで遅れの案内をしない。2番目にひどいのは、どれくらい遅れるかの案内が極めて曖昧なまま。3番目が具体的な遅延の理由を言わないことだ。
例えば、使用する機材は沖縄から羽田に向かっているものを利用するが、那覇空港の混雑により離陸が遅延し、到着時間が30分遅れた。そのため、当便の出発は35分遅れる。と説明してくれれば納得するのだが。これを言わないんだよなあ。

この日も石垣島からの便が遅れに遅れて、札幌便の搭乗口を塞いだままになっていた。札幌便の搭乗時間になっても、まだ石垣便は空の上だったのだから笑ってしまう。結局、石垣島行きの搭乗口は変更になり、石垣島に行く客はゾロゾロと移動を開始した。さて、札幌便の客はどうしたかというと、これまた笑ってしまうのだが、札幌便も2時間遅れなのでこのまま待機せよだとさ。
いやいや、この航空会社の対応には呆れ果てる。提携会社であるシンガポール航空の神対応と比べれば、まさに地獄の対応とてもいうべきか。もうスターアライアンスは信じられないのでワンワールドに転向しようかと真剣に考えているのであります。マイルがたっぷり残っているので、さっさと使ってしまおう。