街を歩く

餃子屋のカレー

札幌で餃子といえばこの店の名が出てくる(はずだ)。ひどい言い方をするが、昔は学生たちに絶大な人気を博していた。つまり、安かろう不味かろうとは言わないが、安くてお値段に見合った味の店だった。特に、餃子屋でありながらカレーがびっくりするほど安かった。当時ラーメンが400円くらいの頃だが、その名の通り「びっくりカレー」は190円だった。それに餃子が3個乗ったものが餃子カレーで、こちらが定番だった。値段はあまり覚えていないのだが250円くらいだったはずだ。
その後店舗数を拡大し今では札幌屈指のローカルチェーン店だが、その頃はまだ店数が少なく、この狸小路にある店とススキのにある夜だけ開く店をよく使った。どちらもカウンター席だけしかなく、10席ほどの小体な店だった。
すすきので酒を飲んだ時の帰りに餃子をテイクアウトすることが多かった。鮨を買えるほどの金はなかったからだが、テイクアウトの餃子はなかなか美味いものだった。

そんなチェーン発祥の店の前を通りがかり、ちょっとだけ覗いてみたらメニューがなんとカレーだらけになっていた。びっくりだ。我がいとしの餃子定食はすっかり炭に追いやられているではないか。これではカレー屋だ。確か郊外型の店ではラーメンも出していたと思うが、都心の小ぶりな店はカレーに特化したようだ。なんとも微妙な感じになってしまう。餃子屋は餃子定食売ってなんぼだろうと言いたいが、これが時の流れというものかもしれない。それでもやはり餃子定食にこだわりがあるので、次回はカレーと別皿で餃子を頼むことにした。お腹が持てばいいけれど……………

コメントを残す