街を歩く

歌舞伎町の不思議な空間

焼き鳥屋で出てきたシーザーサラダ なんか見た目がすごい

新宿歌舞伎町といえば、靖国通りに面したゲートというか大門が思い浮かぶ。他の新宿ランドマークであれば怪獣Gのヘッドが乗っているホテル(元新宿コマ劇場といっても知らない人が増えただろうなあ)か、最近出来上がった高層ビル歌舞伎町タワーということになる。
風俗の街と言われていた昔から比べると、今ではすっかり様変わりして雑多な観光地として変わっている。風俗店やパチンコ屋がすっかり数を減らし、代わりに大増殖しているのが「焼き鳥屋」だ。
ただその焼き鳥屋も古典的な「話もしない親父」がやっている煙もうもうの大衆酒場という感じではない。どうもインバウンド観光客に焦点を当てた感じがする。おそらく「魚」が苦手な外国人向けの「鶏肉」対応という新しい新宿を代表するコンセプトらしい。
今回行ったの店も、ひと昔であれば風俗店が入っていたようなペンシルビルの4階という、なんとも飲食業には向いていない立地だったが、7時近くになると満席になっていた。店選びがネットによる時代だから、昔言われていた立地のハンデが消えたようだ。
それでもこの店の上階には「風俗系」出会いの店があり、エレベーターに乗るときはちょっとドキドキしてしまった。

焼き鳥の店のはずだが、焼き鳥と肉寿司とおでんが食べ放題という、なんとも微妙なメニュいー構成で、まず最初に焼き鳥が出てくる。てっきり盛り合わせが山盛りで出てくるのかと思ったら、つくねととり串が出てきただけ。あとは追加で頼めということのようだ。焼き鳥専門店ではないということは、この最初の二皿でわかる。

次に出てきたのは肉寿司だが、これもまた微妙な感じのもので、酢飯の酢がきつい。肉寿司だからなのか、店の決め事なのかは不明だが、どうもバランスが悪い。これも一皿盛りが出てきておしまい。あとは追加注文せよということらしい。
その後はおでんが土鍋に山盛りで出てきた。よくシステムはわからないが、おでんを完食しないとおかわりを頼めないのだろうか。店内は満席で従業員も大忙しで、その辺りを尋ねようとしてもなかなか話ができない。
飲み放題付き、焼き鳥・肉寿司食べ放題コースだから確かに料理は限定できるしオペレーションも取りやすいだろうことはわかるが、これが焼き鳥屋なのかとも思ってしまった。
客層は日本人のみのようにも見える。新宿歌舞伎町に跋扈している非・日本語スピーカーが見当たらないのが不思議だが、ひょっとするとこのある種突き放した業態が「外国人客」を遠ざけるバリヤーになっているのかもしれない。新宿歌舞伎町の日本人サンクチュアリーだなあ、などと考えてしまった。ただし、従業員はほぼ非・日本語スピーカーだったのだけどね。

コメントを残す