
年末に北海道に行った時に買ってきたものが「鮭キムチ」だった。以前は都内の高級スーパーに置いていたので、見つけた時には手に入れたものだが、最近は(コロナ以降は)すっかりみなくなっていて、コロナに負けて商売を辞めたのかと思っていた。
札幌市内にある北海道産物専門店に出かけて探してみたら、なんとしっかり売っていたので安心したが、値段を見ておやまあ………となった。2割ほど値上げりしていた。
そうか、鮭もコロナの後では値上がりしているのかと思ったが、魚屋で見る丸のままの鮭の値段はあまり変化がない。気になって裏の商品説明を見て納得した。原材料の鮭はノルウェー・チリと書いてある。輸入物であれば、この円安(原因は経済の問題ではなく政治のミスでしかないと思うのだが)が原因で値上げはするだろうなと。しかも、製造所は北海道の山の中で海産物とは全く縁のない土地にあった。
つまりこれは、漁師町のおっちゃんたちが(あるいはおばちゃんたちが)地元鮮魚を使った六次産業化みたいな水産加工品とは全く無縁だっだのだ。海のない長野県で養殖した鮭科の魚を信州サーモンと言って売っているようなものかと納得した。
食べれば普通にうまいものだが、海とも北海道とも関係がないのは、やはり不思議と言えば不死不義だ。ただ人気商品らしく、「激辛バーション」も売られていた。商売はアイデア次第だなあ。

その北海道物産専門店のすぐ近くに沖縄物産店がある。日本の北と南の物産店が徒歩1分の距離で営業しているのもなかなか面白い。そこではブルーシールのアイスクリームもあるし、沖縄限定バリヤースも売っている。ふと気になり前回沖縄に行った時に買った味噌・黒糖コーティングのピーナッツがあるかと探したら、しっかり置いてあった。
買うかどうかだいぶ迷った。なぜ北海道で沖縄名産を買い、おまけにそれをお江戸近くまで持って帰ろうとするのか。このピーナッツは沖縄から北海道までほぼ3000キロ移動して、それでも懲りずにまた東京まで1000キロ移動するとしたら、なんと効率の悪い運搬をされたことになるのだろう。移動にかかった燃料費を考えると申し訳なく思える。
ただ、結局はこのピーナッツを複数買い込んで自分用の土産にしてしまった。理由は有楽町にある沖縄のアンテナショップにこのピーナッツを買いに行くと、往復で1000円以上交通費がかかるからだ。札幌で買えば追加交通費はゼロになる・
自宅に戻ってから食べたこのピーナッツはちょっとだけほろ苦かったが、うまいものはうまい。ノルウェーやチリから運ばれてきた鮭が北海道土産になる時代だ。沖縄のピーナッツを北海道で買って何が悪い……………と開き直っても仕方がないのですげどね。
ちなみに、ピーナッツも原料は中国産でしたから、そもそも沖縄ー北海道ー東京くらいの移動は許容範囲です(キッパリ)