街を歩く

土佐寿司

高級化ということらしい冷凍製品

高知名物であり、我が大好物である田舎寿司がなんと「土佐寿司」という名称で土産物店に並んでいた。これにはびっくりしたがお値段にもびっくりだった。通常、日曜市などで買う倍以上になっているではないか。
確かに冷凍にして流通させるのだから経費がかかるのはわかる。土産物店に払う手数料もあるだろう。しかし、この値段では庶民の味方とは言い難い。田舎寿司ではなく都会寿司だなあ。
一つお試しに買ってみようかと思ったのだが、やはり価格が心理的に受け入れ難く……………諦めてしまった。近くの、町中華に行けば、ラーメン・餃子・半チャーハンのセットが食べられるのだ。

それにしても、冷凍寿司とは恐れ入った。寿司飯は基本的に白飯より冷凍適性がある。酢と砂糖と塩の合わせ調味料のせいらしい。田舎寿司は上に乗せる具材が魚ではなく野菜、それも煮たり漬けたりした加工野菜なので、確かに冷凍適性は高い。解凍後の再現性もそこそこだろうと予想はつく。ただ、これを誰が買って誰が食べるのだろう。
おそらく家族の中に高知出身者がいて、たまたま高知に出張か観光に来た人が故郷の味を土産にしてあげようと思いついた、的な感じだろうか。そもそも田舎寿司は観光客相手のレストランや土産物屋では売っていないので、高知県人以外がこれを試す機会は非常に少ないと思う。
つまり観光客向けではなく県外にいる高知県人のための商品と言える。県外にいる非・高知県人のためであれば、もう少し高知らしいものを土産に選ぶのではないか。例えば、カツオとか芋けんぴとかゆず製品とかだ。

とりあえず自分の食べたい分は高知空港の売店で「生」を買えば良いと思って高知空港についてみたら、これと同じ冷凍寿司しか置いていなかった。いやはや、実に残念。日曜市以外で田舎寿司の手に入るところをなんとか探し出さなければなあ。

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