街を歩く

高知でモーニング

高知は喫茶店のモーニングが充実している。かの有名な名古屋のモーニングにも負けない程だと思う。ただ、その進化したモーニングセットの中には「これでは晩飯ではないか」と思うほどにヘビー化したものもあり、お値段も1000円近くになる。これはモーニングサービスとして本末転倒ではないかと思うこともしばしばだ。
だから、コーヒーにプラス100円でモーニングセットになるくらいがちょうど良い。大手ファミレスチェーンもこれくらいのことはして欲しいものだ。
今回は高知市はりまや橋近くで朝8時から空いている店をネットで探した。当然、全国チェーンは除いて地元の喫茶店みたいなところを所望したのだ。発見した店はビルの2階にある。一度は店の前を通り過ぎてしまうくらい目立たない場所だった。
それでも出てきたモーニングには満足した。コーヒーは酸味が強いタイプのもので、最近はあまり見かけないブレンドだろう。。サラダにトーストが半切れ、そのおまけに手作りゼリーがついてた。これくらいがちょうど良い量で満足度が高い。しめしめだった。

食事を提供するタイプの郊外型喫茶店が成長している時代に、このドリンクを中心としたメニューは実に新鮮だ。こういう店は決まってジャズかクラシックが流れている。店のドアを開けた瞬間に、その店のテイストがわかる店こそ良質な喫茶店だと思う。

年季の入った椅子とテーブルも、逆に長く続いていることの風格を感じる。こういう喫茶店は本当に減ってしまったのだなあ。壁には額装された絵が飾られている。カフェではない喫茶店は文化遺産だと思う。

階段下の行灯も懐かしい昭和風で、まさにこれぞ「正統・喫茶店」という感じだ。また、ちょっと早起きしてきてみたいと思わせる高知の優雅な時間だった。

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